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SIMロック論はどこに落ち着くのか


  • Posted by: F&F
  • 2019年9月24日 12:07

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ソフトバンクがはじめたスマートフォンの半額販売にauも追従した。
誰でもその価格で買えるという点で法の網をかいくぐった。

しかし実際には100日間のSIMロックがあるので他社利用者はすぐには使えない。
誰にでも売るよとは言うが、買ったところで100日間は使えない仕組みになっている。
こうした事に対してソフトバンクに批判が集まった。
ソフトバンクは、決められたルールの中で創意工夫や企業努力をしたものだとした。
確かに脱法行為ではなく、ソフトバンクらしい売り方としか言い様がない。
しかし別の点から消費者庁は突っついた。
最大半額と謳う同社のサービスだが、実際には月額390円×24回=9,360円がかかるので合計金額は半額を超える、誤解を与える広告だとして注意を行うようだ。

以前にも書いたように、この売り方ではソフトバンクが最も有利になる。
ソフトバンクはAndroidスマートフォンでソフトバンクのバンド以外(BAND1を除く)は使えないようにしているからだ。
逆に他社のAndroidスマートフォンをソフトバンク網で使おうとしても(SIMフリーも含めて)使う事は出来ない。

ソフトバンク参入以前の移動体通信事業者は普通の真面目な企業だけだった。
場外乱闘を繰り広げたり総務省に火を付けると発言するような企業は存在しなかった。
だがソフトバンクはそんな綺麗な関係を壊した。
総務省をはじめとする各関係者も、ソフトバンクの存在を正しく認識すべきだ。
今後は楽天も加わってくるわけで、今よりもっと汚い世界になっていく。
ただしそうした汚さこそ競争につながるのも事実だ。

KDDIはSIMロックの必要性について、割賦販売での持ち逃げ(料金未払い)対策だという。
しかしこれはおかしな話で、では一般家電製品や工業製品などを割賦販売する時に何らかのロックをかけるのかと言うことだ。
この冷蔵庫は100日間は使えませんよ、この時計は100日間は動きませんよみたいな。
持ち逃げ対策が目的ならばSIMロックはKDDIの都合であり、持ち逃げしなかった人に対して持ち逃げ対策費(SIMロック解除費用)を請求するのは間違っている。
持ち逃げされるのが嫌なら半額で売るな、これで終わりなのだ。
何故持ち逃げされるのか、それは市場での常識的価格より安いからに他ならない。
石川氏はApple税を支持したいようだ。

と言ったところでおかしな事は他にもある。
例えば店頭でスマートフォンを買うと、買うための費用を取られる。
オンラインショップであればその費用は取られない。

クレジットカード支払いで割賦販売をすれば、リスクはカード会社に押しつけられる。
ならばSIMロックは不要になるのではないか。

楽天はSIMロックは禁止すべきだとする。
SIMロックを禁止すれば、現MNOが販売するスマートフォンがそのまま楽天モバイルで使えるようになるからだ。
また事業者販売モデルは国内の全てのバンドに対応させろと言っているが、ここまで強制するのは無理だろう。
だったら自分で売れよと言われて終わりだ。
またMNPの無償化も要求している。
ポートインが多くなる楽天モバイルとしては当然の要求だが、無償化と言うよりポートイン側が負担するとした方が現実的だ。
どうも楽天の言うことは考えが浅い、浅すぎる。
iモード網を解放しろと言った当時の孫さんと同じではないか。

話はSIMロック論とは全然関係ないが、iOS13でQRコード関係が少し変更された。
QRコード読み取りモード(アプリ)でカメラフレーム内にQRコードが入ると、ユーザの操作無しに(URLのコードであれば)そこにジャンプする。
フィッシングサイトに優しい機能となった。

OBD Driverアプリの極悪広告表示にヒントを得た、こんな仕組みはどうだろう。
SIMロック即時解除が義務づけられたら、SIMロックは解除するが事業者アプリを仕込む。
事業者アプリはアンインストールすることは出来ない。
その(例えばソフトバンクの)事業者アプリは、国内でソフトバンク網以外に接続するとソフトバンクの全面動画広告が一定時間ごとに画面を覆う。
広告アプリではないが、事業者アプリなんてこれと似たようなものだ。
そして総務省は動く、SIMロックを解除したならば事業者アプリも消せるようにしなさいと。
これは良いことである。



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