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国産車のABSは何故ダメなのか(1)


  • Posted by: F&F
  • 2019年11月26日 13:11

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国産車とひとまとめにしているが、ダメではないブレーキもあるかも知れない。
しかしダメではないABSを装着した国産車に、私は乗った事がない。

スズキに対する質問と答えのコーナーがあった。
何故ABSが効くと制動距離が長くなるのかとの問いに対して、フルブレーキング時でもステアリング操作を可能とするためだと書かれていた。
タイヤの動摩擦力は有限で、その全てをストッピングパワーに使ってしまうと横力に対する摩擦力の余裕がなくなるのでステアリングが効かなくなる。
そこでタイヤの摩擦力を全部使い切らないようにブレーキを緩め、ステアリング操作を可能とするわけだ。
制御には様々な方法や、その様々な方法を組み合わせたものがある。
例えば4輪(前輪2輪+プロペラシャフト回転数を見る3輪方式もある)の中で、最も回転数の高い車輪の速度に他を合わせるという方法がある。
回転数が低い=ロックしようとしているとみるわけだ。
例えば単位時間あたりの減速度を計測し、急減速が起きた車輪の速度を他に合わせるという方法がある。
4WD車では前後輪がロックされている場合があり、これだと車輪速度の干渉が起きる。
例えば全輪が結合されている場合は、タイヤがロックする時は4輪ともロックする。
これではABSは何を元にブレーキを制御して良いのか分からない。

ジムニーのABSにはGセンサが加えられている。
車輪同士の干渉があったとしても、Gセンサで減速度を推定する事が出来る。
現在の車両にはESCが付けられていて、ESCはGセンサを1つ以上必要とするのでABSと共用化が出来る。
しかしそれを以てしてもABS作動時には制動距離が伸びる。
タイヤの摩擦力を適切に使わない、使えないセッティングなのだ。
直線でのブレーキングであろうとも、十分すぎるほど摩擦力を残している。
言い換えれば、減速に割り当てられている摩擦力が少なすぎる。

BENZ(他の欧州車も概ね同じかも知れない)などは、Gセンサやステアリング舵角などを見ている。
直線走行時であればタイヤの摩擦力の全てをブレーキ力として利用できる。
しかしステアリングを切り始めた場合は、その切れ角や横Gによって横力のために摩擦力を分け与えなければいけない。
なので、BENZでフルブレーキングをすると直線路であればスキッド音が出るくらいまで摩擦力を使う。
実はこの制御はESC(BENZではESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム))とも密接に関係する。



Comments:1

レオナルドクマ博士 Author Profile Page 2019年11月26日 13:33

あと、無駄なオーバーサーボの特性も関係が有るかと。
踏まなくてもオーバーサーボで踏んでも効かないブレーキ。
非線形のアクセルと一緒で、いつまで、こんなマヌケな仕様書書いてるんでしょうか?

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