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スタンガン用電源の放電特性をみる


  • Posted by: F&F
  • 2019年12月31日 12:11

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電流検出抵抗を1.5Ωの6パラにして再度測定を行った。
抵抗値は0.25Ωなのでp-pで800Aと計算出来る。

コンデンサの電荷を半サイクル200nsで放電させるのだから大きな電流だ。
放電時間を半サイクルとしてみるとCD方式より3桁ほど短いが、ピーク電流は多い。
もっとも、例えば人間や動物がこれに触れて800A流れるかと言えば否である。
人体の抵抗や接地抵抗があるので数mA前後になる。

こちらの方も実験している。

電源電圧が3Vでは開放電圧が少し低いが、電気柵用として使えない事はない。
ただし電源に電圧を加え続けると高圧が出っぱなしになるので、この点で保護が必要だ。
また中華タイマーを使うと最小時間が100msなので、一般的電気柵よりかなり通電時間が長い。

電源電圧は6V程度まで上げられるようだが、電源電流が2.5Aにもなり出力電圧は7kVまで上がる。
動作時間を短くすれば壊れる事は無いと思うのだが、動作時間を短くすると今度は立ち上がり時間が問題だ。
オシロの画面は下のものがそれで、水色のものが電源電圧である。
電源ONから出力電圧が6kVを超えるまでに15msほどかかっている。
コッククロフトである以上、コンデンサを充電する時間が必要なので仕方が無い。
仕方が無いが、これを電気柵で使おうとすると最低でも15msの通電時間が必要となり30msあれば7kVの電圧に到達する。
通電時間と休止時間が法律で決められているわけではないのだが、市販品は1ms以下の通電時間だ。

放電時のピーク電流が大きいので放電音が大きく、リークが発見しやすいメリットはある。

12Vのバッテリーで動作させる事を考えると12V→6Vへのダウンコンバータが必要になる。
これは4.5Aまで取れるそうなので、これで良いだろう。

電源電圧を6Vにすると出力電圧が7kVまで上がるので、内部のコンデンサの耐圧の3倍の電圧を加える事になる。
フィルムコンデンサは絶縁破壊が起きた部分が壊れて容量が減少していく。
したがって、やがては使えなくなる日が来ると考えた方が良い。
スタンガンは滅多に使うものではないが、電気柵用電源として使えば毎日8万回以上電源が入るのだ。
電気柵の電源が壊れて通電がなくなれば農作物に被害が及ぶ。
信頼性という点でみるとスタンガン用の電源は余り相応しいとは言えない。



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