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レーザーダイオードドライバー


  • Posted by: F&F
  • 2020年3月29日 12:07

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レーザー光源プロジェクタの続きみたいな話になるが、レーザーダイオードは定電流ドライブが基本である。
特性的にはLEDと同じようなものというか、レーザーダイオード(LD)は破壊モードによってはLEDみたいになってしまう。

壊れたLDは閾値を超えてもレーザー発振をせず、LED的に点灯するだけになる。

定電流ドライブを行うので、一般的にはアナログ回路による定電流ドライバを使う。
今時なのでCPUを介したフィードバックが出来ない事は無いが、特に高出力機器では余り使われない。
CPUは常に安定に動作する保証がない(暴走するかも知れない)し、制御が連続ではない(プログラムステップやADCのサンプリングレートの意味)からだ。
LDは高速に応答するのと、過電流に極めて弱い。
CPUからの制御を行う場合は、アナログ回路で組まれた定電流ドライバーの設定を変化させる風に行う。

LDドライバの多くはLDの近く(物理的に)に配置される。
電源ノイズによる電圧の瞬時変動でもLDは壊れるので、大容量の電解コンデンサなどが使われる。
外部からの制御がどうなろうと、設定した最大電流以上は流れないようなインターロックを付ける。

ずっと前にLDドライバを組んだ事がある。
パルス応答性が必要だったのでディスクリートで組まざるを得なかった。
最大電流は数アンペアと大きかった。
実は駆動電流が大きい側は意外に上手く動作する。
駆動パルス幅が10ns程度だったので、殆ど高周波回路だがパルスアンプを作ると思えば良い。
しかし駆動電流を小さくすると、配線やデバイス容量が効いてくる。
静電容量を定電流でチャージしていく事になるので、立ち上がりが遅くなる。
色々補償したりと回路を追加するが、中々難しい仕事だった。

定電流回路自体をCPUから制御するわけだが、DACに与えるデータが7FFHから800Hやその逆に切り替わる時にはグリッチが発生する。
そこでDACの出力にサンプル&ホールド回路を置き、DACのデータを変化させる時にはそのデータが後段に伝わらないようにした。
当時サンプル&ホールド付きの、適切なDACが無かったからだ。
DACのクロックの立ち上がりでDACへのデータがラッチされるとすれば、そのクロックの立ち下がりでS/Hをサンプルモードにする。
抵抗ストリング型のDACならばグリッチは小さくなるが、わずかでも電流がオーバーすると瞬時にLDは光らなくなってしまう。
この回路を組んだ時に、当時まだ大変高額だったLDを何個壊した事か。

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