カルシウムイオンを測る


海水水槽のカルシウム量は試薬を使って測定するが、試薬によって測定値にバラツキがあるようだ。
そこでカルシウムイオン量をイオン電極で量ってみることにした。
イオン電極を使用する場合、最初に校正しなければいけない。
そこで100ppmと400ppmと1000ppmの濃度の校正液を作るところから始める。

校正液は塩化カルシウムを純水(イオン交換水)に溶かして作るが、これには正確な秤が必要だ。
で、若干精度は??だが、これを使用して27.7g(27.69g)の塩化カルシウムを量る。
この塩化カルシウムを正確な1000ccの純水に溶かすと10000ppmの濃度のCa2+になる。
そこでこの10000 ppmのCa2+を希釈して100ppmや1000ppmを作るのだ。
もちろんミリグラムやマイクログラムが計れる測定器があれば、直接100ppmのCa2+を作ることも可能だ。
10000ppmのCa2+を100ccと純水900ccを混ぜれば1000ppmのCa2+になり、10ccと990ccを混ぜれば100pp
の基準液が出来上がる。
なお基準液には支持塩として0.1molのKclを混ぜることにした。
この基準液でセンサを校正し、実際に量ろうとする値に近い400ppmのCa2+で指示を確認したら、401 ppmと出た。
基準液の作り方もセンサの直線性も問題ない様子である。
ちなみにRedSeaの試薬で400ppmのCa2+を量ると、370ppm辺りとなった。
ただし試薬がCa2+にのみ反応するわけではないと言うか、海水中に溶けているカルシウムはイオン化していないと言うことだろうか。
それとも妨害イオンで誤差が出ているのか。

と言うのもイオンメータで測定した海水水槽のカルシウムイオン値は237ppm程度になるからだ。
これを試薬で量ると360ppm辺りになる。
この差に関して今後考える必要があるだろう。