スカイウエイブCJ43リアサス交換



スカイウエイブ購入時のファーストインプレッションでリアサスが柔らかいんじゃないかと書いている
柔らかいと言うより減衰力が不足していて収まりが悪いとでも言えばいいだろうか。
元々のセッティングがこんな感じなのか、それともショックアブソーバの減衰力が低下しているのかは解らない。

国産車(自動車)の設計陣に言わせると、ふわふわの乗り心地=乗り心地が良いと判断されるという。
単車の場合は車と違うと思うのだが、しかしスクータってこんなものなのかなとも思っていた。
それに四輪と違ってサスが柔らかくても操縦性にはさほど影響がないのかなと。
しかしスカイウエイブのようなバンク角を取れない乗り物の場合、サスのストロークでメインスタンドのこすり具合が変わる。
コーナリング中に路面が荒れていてリアサスがストロークすると、その分だけバンク角許容度が小さくなってメインスタンドをこする。

これに関してはblogの方でも触れたが、シグナスの場合は比較的安定的にメインスタンドをこする。
バンクさせていくとカリカリカリという感じで。
スカイウエイブは突然ガガッとこすることが多いのだが、これはリアサスがストロークしてそれが収まらないので不安定になるからではないのか。

でも元々のセッティングならサスを交換しても直らないだろうし、どうしようかなと思っていた。

ら、この記事のコメント欄でNumさんからCK(400cc版)のリアサスを無償で頂けると。
これは有り難い!
ちなみにCJ43の乾燥重量は165kgでCK43は同181kgとなっている。
フレームは同一ながらパイプの肉厚が違うという話があるが確認してみたわけではない。
車重が異なればサスペンションセッティングも普通は変えると思う。
なのでCK用はCJ用に比較すればバネレートも減衰量も高めだと推測出来る。

またCK用はCJ用にはない減衰力の連続可変が可能になっている。
逆にスプリングの自由長の調整はCJ用は可能だがCK用は出来ない。
写真は上がCJ用で下がCK用である。
CK用にはオイルホースが付いていて、これがコントローラと接続されている。
もしかしたらここを外してオイルを入れ替えて減衰力調整なんて事も出来るかも。



リアサスを外すのは特に難しくはない。
アンダーカバーと右のサイドレッグシールドを外せばネジにアクセス出来る。
ただしリアサスの両側を止めているネジだけを外せば済むというものではなく、そのネジを抜くためにリンクも外さないといけない。
サスペンションユニットのリンク側のネジがフレームに当たって抜けてこないからである。



これらのネジは対角14mmで結構固い。
メガネレンチ必須である。

サスペンションユニットを止めているネジもそうだが、このリンクを止めているネジも固い。
このネジはボルト側は14mmなのだがナット側が17mmなのでナット側を緩める方が力が入れられる。
最初は電動インパクトを使ったが全く歯が立たず、メガネレンチを蹴飛ばして緩めた。



車と違ってバネがびよよんと伸びきるわけでもなく、組み替えは簡単だ。
位置合わせはリアタイヤを上下させれば済む。
アシスタントが居なくても一人で全く問題はない。

が、問題があった。
減衰力調整器が付かないのだ。
後期型はCKと同じくコントローラ取り付け用のナットが溶接されているようなのだが、この年式のものにはない。
どうしようかなぁ、穴を開けようかなと考える。
が、1.6mmだか2mmだかの鉄板に穴を開けるのは結構大変。
ナットを溶接出来ないのでフレームを貫通させなければならないので合計4カ所鉄板に穴を開けなければならない。

正しく付けばこんな風になるはず。
とりあえず両面テープとタイラップで止めたのがこれ。



その後穴を開けてセルフタッピングビスで留め直したのだが、フレームの溶接部ギリギリに穴を開けても前方過ぎた。
後方には溶接部があって移動出来ないので、角度を変えるなりするしかない。
コントローラ全体を少し後ろ向きに取り付けてみたのだが、向き以外に車幅方向への出っ張りもあってカウルに当たる。
私はためらいなくカウルを削ってしまったが、タイラップと両面テープで留めれば(少しナナメに付けられるので)カウルとの干渉は避けられる。
もう少し全体に下の方に付ければ良いのかもしれない。
干渉はかなり微妙なので、もしこの作業を行う方があれば位置調整は慎重に。

サスを交換してリアを押してみる。
バネレート自体はCJ用と余り差は無いようだ。
まずはコントローラをもっともHARD側にして走ってみる。

おっ、CJ用より明確に固い。
ピストンスピードが速い領域での減衰量が高い感じがする。
固いと言っても撥ねるような固さではなく常識的なものだ。
が、この状態だとフロントが負ける。
フロントを固くしたくなる。


車でも同じなのだが、こうして調整しながらどんどん固くしてしまう事がある。
車の場合はロールを抑えるとコーナリングしやすくなる事もあって、フラットな路面なら固い方が良くなってしまうのだ。
SL(R230)などは油圧アクティブサスでロールが制御されるのでサスの固さというのはさほど意識しないのだが、普通のサスだと荒れた道路を走れないほど固くしたくなってくるわけだ。
車の場合は更に車高の上下による重心の問題と、それによるロールセンターの動きがあるので更に複雑になる。

単車の場合のサスセッティングとはどういうものなのだろう。
これまでのCJサスの場合はリアが落ち着かなかった。
明らかにダンピング不足だったが、CKサスのもっとも固い状態にすると(大げさに書けば)リアを支点にフロントが揺れるみたいな感じになる。

そこで減衰力調整ダイアルを10クリックほど戻してみた。
(最弱から最強までは34クリック)
これでしばらく乗ってみるつもりだ。

ノーマルのフロントフォークオイルではこの程度で良い感じだと思うので、堅めのフォークオイルを使った場合でも最強にすればそこそこバランスは取れると思う。
ちなみにもっとも固い設定にしてもシグナスよりもずっとサスはよく動いている感じがする。