過去の雑記置き場

VC
ラスペネの浸透力(11/2)
◆ 浸透性潤滑剤としては定評のあるラスペネ、他の同様の製品に対しても浸透力で差を付ける。浸透力や摩擦低減作用などをテストしているページや動画があるが、摩擦低減作用自体がずば抜けて良いわけでもなく、例えば高トルク下では粘度の高いベルハンマーなどの方が摩擦低減作用が強く計測される場合もある。逆に低トルク下ではCRC556と余り違わないデータもあった。

◆ しかし浸透力が強いので緩みにくいネジを緩めようとする場合には、ボルトとナットの隙間に入り込む作用が強く、結果としてネジを緩みやすくすることが出来る。固着したネジを外そうとすると、まずはボルトとナットの隙間に入り込むことが必要だ。どんなに優秀な摩擦軽減剤だったとしても、摩擦部分に作用が出来なければ効果はない。

◆ 摩擦軽減作用を上げようと思えば粘度は高くなる方向ではないかと思うのだが、そうすると浸透性が弱くなる。CRC556はかなり低粘度で浸透性も良いのだが、摩擦低減力とのバランスでラスペネに及ばない。蒸発しやすい(効果が薄れやすい)事もあり、固着したネジに何度も吹き付けると効果が大きくなるそうだ。

◆ 浸透性潤滑剤は様々な分野で使われるので、その場面によってどれが良いとかどれは適さないとかはあると思うのだが、どれをとってもバランスが良いのがラスペネなので、値段なりの効果はあるという事になる。

◆ ベルハンマー派も多いと思うのだが、浸透性の点でCRC556やラスペネとは作用が違うというか、浸透力より摩擦軽減力を重視したものになっている。金属同士が接触している場所、例えばギアなどに使うには優れた性能と言える。逆にCRC556は柔らかいオイルなので、浸透力はあるけれど極圧下での潤滑性能は良くないし蒸発も早い。浸透性潤滑剤を固着したネジを緩める時に使うのであれば、ラスペネがもっとも効果的だと思う。

◆ 個体系潤滑剤でモリブデンスプレーがある。エンジン組み立て時にモリブデンスプレーを使用するようにと書かれた整備書もあったが、いまはDLC加工との相性などからモリブデンは使わない方向だ。代わりにアセンブリペーストと呼ばれるグリス状のものが指定されていたりする。

◆ 普通のグリスでも良いのかも知れないが、エンジンオイルに溶けにくいものだとストレーナやオイルフィルタに引っかかる。溶けにくいものは中々溶けないので、モリブデン系のスプレーにしても大量に使うとオイルパンに沈殿する。そうした部分が改善されたものがアセンブリペーストではないかと思うのだが、中身が何で出来ているのかは良く知らない。

◆ 自動車メーカのエンジン生産ラインでもブルーやピンクのペーストが使われているので、今はモリブデンスプレーは使われていないのかも。アセンブリペーストは普通に売られていて、値段もピンキリというかグリスに比較したら結構なお値段だ。もっともエンジン組み立て時にどのくらい使うかと言えばごく少量なので、100gとか200g入りを買ったら結構使い出があるというか、1回や2回エンジンを組んだくらいでは使い切れない。

◆ ワコーズのアセンブリペーストは有機モリブデンが主成分だそうなので、DLC加工が施されているエンジンに使う場合には注意を要する。これはモリブデンよりもDLCの方が弱いので、モリブデンの粒子がDLC膜を壊してしまう。弱いとは言っても鉄やアルミニウムよりは固いので、壊れたDLCの破片が今度はエンジンの色々な場所に傷を付ける。

迷惑野郎は今も健在(11/1)
◆ オフロード4WDが流行った頃、他人の敷地や畑に車で入り込み、好き放題にあらす連中がいた。三菱はパジェロ人気で収益を増やし、シティオフローダなどと訳の分からない造語が出来た。三菱は売れるものなら何でも売る精神でカンガルーバーを装備したものだが、その後批判が増えると「ディーラが勝手に付けたものだ、メーカオプションではない」と開き直った。今で言うところのトヨタに対するモデリスタみたいなものか。

◆ ホンダは安全性を考慮して樹脂製のカンガルーバーを装着した。オフロード4WDを好む多くの人は、格好だけそれっぽければ良かったからだ。また一部ディーラはカンガルーバー自体の装着車を違法改造車として整備を行わないなどし始めた。

◆ そんなオフロード車ブームが終わるとワンボックスブームがやってくる訳で、まあ三菱はデリカにだってカンガルーバーを付けるという徹底ぶりだった訳だが、幸か不幸か不正が発覚して自爆したのだった。

◆ 今はワンボックスブームからコンパクトSUVブームとなり、それは世界的な傾向となった。いわゆる普通のSUVとオフロード/クロカン4WDは少し違うのだが、SUVブームに乗ってジムニーやランクル人気も上昇した訳だ。

◆ そんなオフロード4WD乗りの正統派はクローズドコースに行って、車と自己の技術を試す訳だが迷惑野郎も当然発生する。山に行って他人の敷地に入り込んで荒らしたり、渓流に行って自然を破壊する事を楽しみ始める。立ち入り禁止場所のゲートを破壊したり、ガードレールを外して渓流に入っていく。

◆ それを自慢げにXに上げたりするのだから、バイトテロと何ら変わらない。自らの違法行為を自慢する程度の人間なので、もはや誰にも止めることが出来ない。で、二昔くらい前と同じようにオフロード4WD乗りは常識外ればかりだと言われる。

◆ 世間からすればクローズドコースで楽しんでいる人も迷惑野郎も一緒に見える訳で、ジムニーやランクル乗りが白い目で見られることになる。迷惑野郎は様々な分野に蔓延っているので仕方がないというか、河川敷でゴルフクラブを振り回すオッサンも、立ち入り禁止エリアに入り込む釣り人も、運航妨害をする撮り鉄も、たぶん独自の理論で自分の正当性を主張するだろう。

◆ このあたりは山なので無謀オフロード乗りに狙われそうではあるが、今のところ怪しげな車は入ってきていない。むしろ山菜採りなのか?虫採りなのか?山道に車を止めて山に入っていく人を見かける。秋口と春先に多いので山菜とか松茸泥棒なのかな。

◆ 走ってくる車をキョロキョロ見て気にしているので、自分が悪事を働いていることは分かっているのだろう。それでも盗りたい何かが山の中にあるのか?いったい何が狙いなのか聞いてみたいものだが、近寄ろうとすると逃げてしまう。侵入されている山は林業を営んでいる人や団体の管理場所だが、普段は人もいないし柵もないので入り放題である。

◆ 山の中では椎茸栽培も行われているので、梨や桃の泥棒と同じように椎茸を盗みに来ているのか?わさび田もあるので、ついでにわさびも持って行ってしまうとか?山道に車を止めている人すべてが泥棒だとは言い切れないが、だいたい中年くらいのオバサンとか、オッサン年齢の人が多い。

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