過去の雑記置き場

VC
THSとブレーキ問題(7/13)
◆ ミサイル化しやすい旧型プリウスだが、ブレーキトラブルがいくつか報告されているそうだ。THSのブレーキシステムはBENZのSBCのようなもので、電気制御になっている。これは回生ブレーキとメカニカルブレーキのバランスを取るためで、メカニカルとエレクトリカルでブレーキ油圧を制御している。

◆ この事からブレーキフィールが悪い、踏力を一定にしても一定の減速度が得られないと言われるわけだが、SBCもテスラ製車両もブレーキフィールは悪くない。では何故THSが難しいのかというと、エネルギを吸収するのがモータだけではなくエンジンにも力が伝わるからだ。これはTHSのシステム上仕方がないことだし、モータと違ってエンジンが吸収するトルク量は推定が難しい。

◆ ではモータだけなら制御が簡単かというと一概にそうとも言えず、テスラにしても回生率を下げたり、e-Powerではブレーキペダルでの回生制御を積極的には行わない。

◆ こうした難しさがある訳だが、古い車では電機制御系のトラブルが散見されるようになってきたという。当初のTHSではブレーキ関係の改善(サービスキャンペーン)及びリコールがあったが、これと同じような油圧制御系部品の劣化による故障(経年劣化的な故障)が増えてきたそうだ。

◆ ブレーキバイワイヤでも油圧系がつながっているのはSBC同様なのだが、電気系が故障するとかなりペダルが重くなるそうだ。サービスキャンペーンの時の説明では、力一杯踏んでも十分な減速度が得られない程度に重くなってしまうとなっていたかな。

◆ ブレーキホースなども10年くらい経つと劣化が見えてくる訳だし、メーカによってはABS制御部分も10年が目安みたいな言い方をしている。30プリウスは発売から15年以上になるので、こうした劣化や経年変化による故障も当然増えてくることになる。

◆ ジムニーはABSセンサが壊れて交換したが、交換する前はセンサを外していた時期もある。センサの不良具合というか壊れ方にもよるのだが、ABSによる制御が入りっぱなしでブレーキが利きにくくなる現象もあった。タイヤが空転していないのに空転を検出したような状態になり、結構危険だ。

◆ プリウスのフェイルセーフや制御系がどうなっているのかは分からないが、センサ類も多いと思うので定期的な点検や交換も必要になるだろう。最近の車はESCが搭載されているので、THS程ではないがブレーキシステムもそれなりに複雑化している。油圧系ハードウエアが壊れることは(日本車の場合は)希ではあるが、センサ類は壊れる。

◆ BMWはブレーキホースの車検ごと交換が指定だったかな。日本のディーラでは異常がない限りは交換しないそうだが、メーカ指定としてはそうなっている。ネジ類にしてもいったん外したものは再使用禁止で、塑性域締め付けなら仕方はないが弾性域締め付けボルトも全て交換指定になっている。純正品はネジ1本でも数百円するので、整備書通りに整備をしようとすると結構お金がかかる。

◆ プリウスに関しては樹脂製ブレーキ部品の劣化もあるようで、シール類の交換時には樹脂製ピストンも同時交換が行われるそうだ。これも10年程度経つと金属ピストンでも錆などが出てくる時期でもあり、要点検箇所になってくる。

高圧洗浄機で外壁を洗う(7/12)
◆ 高圧洗浄機で外壁を洗うのは横浜時代にも行っていたのだが、横浜では高圧洗浄機の音にクレームが来そうなので気が引けた。当時使っていた高圧洗浄機は現在使っているものよりも音が大きかったこともあり、結局知人にあげてしまった。

◆ 現在使っているものは静音型ではあるが、それでも音は出る。音は出るがここは山の中なので余り気にすることなく使うことが出来る。年に1回か2回は玄関周りの壁面を洗うのだが、蜘蛛の巣だとか泥汚れだとか蜘蛛の巣に絡まった虫の死骸などは中々取れない。蜘蛛の巣は棒で引っかけて取れば良いのだが、高圧洗浄機では取りにくい。

◆ 泥汚れは簡単に落とせるので、白い壁面塗装がより白っぽくなる。塗装の状態によっては剥がれてしまう場合もあるのでご注意を。他にはカーポートのコンクリート面なども掃除をする。浴室も高圧洗浄機で洗うと楽に汚れが落とせる。

◆ ウチでは車を洗う用途よりも、浴室やベランダや壁面や屋根を洗う事によく使っている。車を洗うときにも使うのだが、それは主に下回りを洗うときかな。ジムニーはアンダーカバーがなかったので、高圧洗浄機で堆積した泥を吹き飛ばした。泥が溜まると乾燥しにくく、どうしても錆びてくる。ミニはアンダーカバーがある防錆塗料的なものが塗られているので、錆に関しては気にしていない。

◆ 高圧洗浄機は木の皮をむくときにも使える。木を切って幹の周りの皮の部分を高圧洗浄機で除去する。ちょっとコツは要るのだが、余り手間をかけずに綺麗にする事が出来る。切ったばかりの木の皮がむけるのだから、立木の皮もむけそうだ。なお立木の皮をむいてしまうと、その木は枯れてしまう。

◆ 鹿が木の皮をかじって木を枯らしてしまうのも同じ事で、木の周りに金網を巻いたりして幹を守らなければいけない。この辺りでは草などの食べ物があるので、鹿が幹をかじることは少ないが植林地などでは被害が出ているそうだ。

◆ 高圧洗浄機は重く大きいの扱いが面倒だ。最近では小型のバッテリー式もあるが、流量や圧力を良くチェックして購入しないと役に立たないものもある。通常の高圧洗浄機は水圧を上げるためにピストン式のポンプを使うのだが、中華高圧洗浄機では遠心ポンプ式のものがある。これは小型で安価で良いのだが1MPaの圧力を得ることは出来ない。

◆ ケルヒャーのハンドガンタイプは2.4MPaとの事なので、遠心ポンプではないと思うがポンプ形式は不明だ。ケルヒャーの通常のタイプが10MPa弱、業務用と称されるもので15Mpa位なので、ハンディタイプはそれなりの水圧でしかないことが分かる。ちなみに水道水は最大でも0.8Mpa程度、通常は0.4Mpa前後に調整されている。

◆ ダイヤフラムポンプやピストン式のポンプ、或いはギアポンプが使われているものなら圧力は上げられるが、今度は流量が確保できなくなる。で、結局は大型にならざるを得ないのが現状だ。バッテリー式でも据え置き型みたいな形のものは、マルチシリンダのピストン式加圧ポンプが内蔵されている。ようするに商用電源を使うタイプのモータを、バッテリーで駆動するようにしたものだ。商用電源が使えない場所ではバッテリー型が活躍するが、当然ながら充電の手間が要る。

サンドブラストとかソーダブラストとか(7/11)
◆ 洗浄の話続きだが、ソーダブラストが一時期流行っていた。流行っていたというのもおかしいが、手軽に使えて効果が高いと言われた。ソーダブラストは重曹の水溶液又は固体の重曹を対象物に吹き付けて汚れを落とすというもの。重曹水はアルカリ性の液体になるので、油汚れは落としやすそうだ。

◆ ソーダブラストが流行ったのは市販の高圧洗浄機で使える点にもあった。高圧洗浄機にソーダブラストアダプタを付ければ、コンプレッサなどを用意することなく手軽に使うことが出来る。エンジンルームの洗浄や下回りの洗浄、ホイールの洗浄などに効果を発揮する。

◆ ただし塗装を剥いでしまうような、つまりサンドブラストのような研磨力はない。錆落としくらいは時間をかければ出来ると思うが、錆落としや塗装を剥がす場合には重曹だけではなく研磨剤(ガラスビーズ的なもの)を入れるのだそうだ。

◆ サンエスK1などの洗浄剤によるエンジンルームや下回りにクリーニングは効果が高い。家庭用アルカリ洗剤とブラシで擦るくらいの洗浄が、洗浄剤をエンジンクリーナで噴射するだけで済んでしまう。油性洗浄剤より扱いが楽で価格も安いので、某整備工場でも使っていた。で、その整備工場に行ったときに自分の車を洗わせて貰ったのだが、結構綺麗になって驚いた。ただし水洗いで洗浄液をよく落とさないと、塗装が曇ったりするよと言われた。

◆ オイル汚れを落とすのに灯油がよく使われたが、使い終わって汚れた灯油の処理が面倒な事もあり、洗浄剤が使われるようになった。その整備工場はエンジンを下ろしたりもしていたので、エンジン本体の汚れ落としやエンジンルームの洗浄需要が大きかった訳だ。

◆ サンドブラストも使っていたが、エンジンブロックを入れられるようなデカいものではなかったし、内部に研磨砂が入らないようにマスキングする為も必要だ。その点洗浄剤やソーダブラストだと、水洗いするだけで洗浄剤が流れてくれるので楽だと言える。

◆ 洗浄剤で薄めの溶液を作ったり、ソーダブラストでバイクや自転車の清掃をしている人もいる。細かなところに入り込んだ泥汚れなどを簡単に清掃できる。ただ錆を落とすのは大変なので、錆落としにはサンドブラストの方が良さそうだ。

◆ サンドブラストをオープンで、つまり砂を回収せずに使うことも出来るのだが、砂は安くはない(10kg/4千円くらい)のと研磨剤をそこらにまき散らすことになる。掃除機で吸引しながらやれば回収は出来るが、小さなものを処理するなら段ボール箱や大きな発泡スチロールの箱の中でやった方が良い。

◆ 車の下回りの錆落としとなるとオープン環境でやるしかないので砂が沢山必要だ。マスキング用のビニールで囲ってしまうなどすれば、ある程度は回収できるし、周囲に飛び散る研磨剤(これが問題)を少なく出来る。それでもワイヤブラシなどを使って錆を落とすよりは余程楽なので、某整備工場でも下回りの錆落としなどはサンドブラストを使っていた。

◆ ホイールの汚れ落としにはナイロンメディア?プラスチックの破片的なブラストメディアを使っていた。一般的に使われるアルミナの他、色々なメディアがある。ソーダブラストに混ぜて使うガラスビーズのようなものも、サンドブラスト用としてはそれ単体で使用される。

汚れたエンジンの洗い方(7/10)
◆ エンジン内部の酷い汚れはフラッシング剤でも中々落とすことが出来ない。中古車を買ってきてカムカバーを外してみたら酷い状態だった、なんて時にはどうすれば良いのか。整備工場ではスチームクリーナーを使ってエンジン内部を洗ってしまうなんて例もある。

◆ スチームクリーナが使えれば良いが、そうでない場合は洗浄剤を使う方法がある。洗浄剤を溶かして加温した洗浄液を、エンジンの中に満たしてしまう。整備工場の動画で洗浄剤でエンジン内部を洗い、更にエンジン外部やエンジンルームを洗っているものがあった。20年以上前になるが、某整備工場(というより、チューニングショップだったんだけど)でも洗浄剤でエンジンルームを洗っていて、手間をかけずに綺麗になると言っていたことを思い出す。

◆ 洗浄剤はサンエスK1みたいなものだったと思うのだが、その整備工場に来ていた常連さん達が皆エンジンルームを綺麗にしていた。油汚れが綺麗に落ちるので、エンジンもエンジンルームも簡単に綺麗になる。ただし洗浄剤を良く洗い流さないと、後に塗装面がガサガサになったりした。

◆ カムカバーとオイルパンを外して洗浄液でエンジンを洗う事もやっていた。パワーを上げたエンジンだと油温も上がるしブローバイも増えるので、どうしても汚れが溜まりやすくなる。当時のマルチグレードオイルは焦げ付き性が良くなくて、カーボンのカスみたいな細かな粒状の固まりなどもあった。

◆ 水性のものを入れるのは気が引けるよなという方は、キャブクリーナを使うと良い。ヤマハのものはシールへの攻撃性が少ないので、比較的安心して使うことが出来るが価格はそれなりに高い。キャブクリーナの場合はエンジン内に満タンにするというわけには(価格的に)出来ないので、エンジンクリーナなどで吸い上げて噴射する方法になる。

◆ スプレー式のキャブクリーナで洗浄している整備工場の動画があって、結構気持ちよくスラッジが溶けて行っていた。キャブクリーナの単価が安ければ良いのだが、価格の点がちょっと問題だ。ちなみにパーツクリーナではスラッジは余り溶けない。オイル焼けに関しては水性の洗浄剤の方が良く落ちる。

◆ 水性洗浄剤を使ったあとは水置換性オイルで洗う。水置換性オイルは金属面に付着した水と金属面の間に入り込むので、金属面の水分が除去される。普通のエンジンオイルに水を混ぜると乳化してしまうので、水置換性オイルを使った方が良い。整備工場でスチームをかけている動画では、洗浄後にエアで吹いたあとで軽油をかけていた。軽油には水置換性がないと思うが、水が落とせれば良い感じ?
◆ 以前にもリンクを張った気がするが、こんなオイルもある。このオイルは清浄分散作用が殆どなく、オイルが汚れにくい(エンジン内部に汚れは堆積する)仕掛けだそうだ。

◆ HLAやVVTバルブの動作不良は、スラッジの除去で直ることが多いそうだ。VVT関係はアセンブリ交換でしか部品が出ないものもあり、結構高額修理になる。HLAも高いものだと1本数万円!もするのだから、交換となったら大変だ。こちらの方は洗浄で直そうとしているが…
見えない危険(7/9)
◆ 5月だったか、学校敷地内での交通事故があった。ジープ ラングラーを運転する女性が子供の存在に気づかずに轢いてしまった。子供は肋骨を折る重傷となった。この視界不良による事故は近年増えているそうで、学校でも子供に注意をすること、車高の高い車は発進前に子供が居ないか前方と後方の目視確認を呼びかけていたりする。

◆ 見えていないからそこに人はいないと思ってしまうのは、慣れていない人だと仕方がないかも知れない。見えていないという感覚がなく、見えないからそこには何もないと思い込む。その為に視界確保用のカメラだとかキノコミラーが付いているのだが、それすら何のために付いているのか分からない人もいる。

◆ ジムニーでも少し車高を上げると直前直左の規定がクリアできなくなる。カメラを付ければ大丈夫だが、モニタに視線を移すその一瞬が面倒になり、画面を見ない率が増えるそうだ。それでも規定はクリアできるので車検には通る。

◆ ラングラーは年式によってはカメラが付いているが、カメラの付いていないものは直前直左で車検不合格となる。車検の時だけキノコミラーを付ける人もいるようだが、これでは死角が増えるので危険だ。もっともそういう人は危険であっても格好悪いキノコミラーよりマシくらいにしか考えない。

◆ 多少でも安全性を考慮する時代のワンボックスカーはボンネットをスラントさせるなどしていたが、グリルを巨大にそびえ立たせる事で迫力を出そうとする時代になると、ボンネットを高くしなければいけないので当然ながら死角が増える。

◆ ワンボックスブームになると猫も杓子もワンボックスとなり、幼稚園や小学校のお迎えもワンボックスカーになる。学校や幼稚園によっては注意の呼びかけと共に、児童を駐車スペースに近づけない(歩行ルートの変更)対策を行った所もあるが、そもそも学校の敷地内への車両乗り入れ禁止を無視して入ってくる親も多く、軽微な事故が起きているという。

◆ コンパクトSUVなら前方視界は大丈夫ではないかと思うが、トヨタ車に関しては斜め後方視界が絶望的なものが多いので危険はある。ただ全く見えないわけではなく、注意をすれば事故は回避できる。まあそんなことを言ったら、窓のない車だって車から降りて周辺の安全を確認すれば良いという話になるのだが、視界の悪い車のドライバーの多くはどこが見えていないのかが分かっていない。

◆ 軽自動車のワンボックスをバックさせたら鉄柱にぶつかったとか、高速道路で右に進路変更しようとしたら追い越し車線にいた車にぶつかった、みたいなものだ。右に進路変更するときにミラーで後方確認はするが、真横の目視を怠ると見えているはずのものを見ていない状態になる。

◆ 車にしてもバイクにしてもそうなのだが、首を沢山動かすことが安全につながると言われる。疲れてきたり或いは高齢になってくると視線も体も動かさなくなる。これが死角を生むことになり、ぶつからなくて済むものにぶつかってしまう。と言う話を聞いて私も普段から注意はしているが、だから絶対安全なんて事はない。

◆ カメラ画像に頼る事は有効ではあるがこれも絶対ではない。全ての部分が映っているわけではなく映らないところや映りにくいところもあるし距離感が掴みにくい。超音波センサにしても細い棒状のものには反応しにくいわけで、とにかく目視で確認するという事が大切だ。

CVTは日本で好まれる(7/8)
◆ 無段階変速の夢のトランスミッションみたいに言われたCVTは主にベルト式が使われている。スクーターのベルト式CVTと基本的には同じ構造で、プーリーの半径を可変する事によって減速比を変える。

◆ CVTはステップATよりも高効率だと言われた時期もあったが、ベルトのスリップとベルトをプーリに押しつける力がロスとなるので凄く効率が高いとまでは言えない。さらにはギア比の可変範囲が狭いとか、大トルクの伝達が出来ないなどのデメリットもある。

◆ ただしトランスミッションを小型軽量化出来るメリットは大きく、軽自動車を中心に使われているし、トランスミッションを幾らかでも小さくする必要のあるスバル車にも使われている。CVTはトラブルも多く耐久性でも難があると言われたが、徐々に改善が進み現在に至っている。

◆ ベルト式以外では日産が過去に使っていたエクストロイドCVTがある。これは円盤同士を接触させる(平面の円盤ではない)方式で、大トルク伝達が可能だとされたがすぐに消えた。最近試作されたのがギア式のCVTである。ギアでどうやってギア比を可変するのかとなるが、プラネタリギアのサンギアとリングギアに挟まれたピニオンギアを動かすことで、擬似的にギア比を変える。

◆ 動画を見れば分かるというか分かりにくいというかなのだが、ギアユニットの駆動抵抗がかなり大きそうだ。またピニオンギアの回転トルクを吸収?するため、トルク変動が発生するし質量バランスが狂うので振動も発生する。

◆ 動画では自転車用に試作されたものが紹介されているが、自転車用としては駆動損失が気になるはずだ。勿論自動車用としても駆動損失は問題になるし、損失は熱の発生になるので冷却機構も必要になる。摺動部やその駆動部分の潤滑や耐久性など、まだまだ研究しなければいけない部分は多いと感じた。

◆ 自動車用としてはアクチュエータ駆動式のステップ変速機、つまりはDCTとかSCTが主流になっている。トランスミッションの損失がMTと変わらず高効率であり、クラッチやシフト制御の研究が進んで耐久性やシフトに要する時間の問題も解決しつつある。耐久性に関しては湿式クラッチを使うことで半クラッチ状態での使用にも耐えるようになっている。

◆ 個人的にはメカニカルクラッチで半クラッチ状態を作るより、トルクコンバータ方式の方が(摩耗部分がなくて)良いと思うのだが、トルクコンバータは大きく重い部品であり動力伝達ロスもあるので好まれない。

◆ こうして考えるとギア式CVTの動力伝達効率がどのくらいなのか?音や振動や耐久性がどうなのかで、自動車やバイク用に使えるかどうかが決まってくる。トルク変動に対しては、複数個のギア式CVTユニットを積み重ねることである程度は打ち消せる的な説明があったが、自動車用やバイク用として考えるとダイナミックなトルク変動はタイヤや駆動系を摩耗させる原因になる。

◆ ギア式CVTはアイディアとしては面白いので、トルク変動(回転数変動)は動力伝達効率や音や振動を許容できる工作機械だとかオモチャへの応用は考えられる。小型化が出来れば電動工具への追うようも出来そうだ。機構的にもそう難しいものではなく、トルク伝達能力を下げればプラスチックギアでも勿論作れるだろう。

即効性フラッシング剤の効果(7/7)
◆ フラッシング剤の効果を質問されることがあって、またまたフラッシング剤の話である。シビックType-Rを買った人がいて、エンジン内部の汚れが気になるという。で、タイプRはどんな車かと見てみたら、20年近くも前の車が300万円にもなっている。中には500万円を超える車もあるではないか。

◆ フラッシング剤の効果を検証した記事や動画は色々あり、検証の方法として多いのは使用していたエンジンオイルを排出し→新しいエンジンオイルを入れ→10分〜20分間アイドリングでエンジンを回し→エンジンオイルを排出する。これを2〜3回繰り返すとエンジンオイルが汚れなくなるので、次にフラッシング剤を混ぜたオイルに交換して同様に繰り返す。

◆ ここでエンジン内部の状態で結果が大きく異なる。オイル管理の悪いエンジンだと、フラッシング剤を入れたオイルにスラッジが溶け出し、5〜6回の交換を繰り返さないと綺麗にならない。一方で5000kmごとにオイル交換をしていたエンジンでは、フラッシング剤を入れても新油と変わらぬ色のオイルが抜けてくるだけでスラッジは混じっていない。さらに酷い状態のエンジンでは、スラッジすら溶けない
◆ このあたりがフラッシング必要説と不要説に分かれるところで、普段のオイル管理が出来ているのであればフラッシングは必要ないと言われる所以だ。ここでオイル管理の善し悪しは何で決まるのかとか、5000kmごとに交換していれば万全なのかと言い始めるとキリが無い。

◆ 或いは5000kmごとにオイル交換をしていた車で5万km走行後はどうなのかとか、エンジンの使用状況は全ての車がそれぞれなので一概には判断出来ない。フラッシング剤の実験でオイルフィルタを換えずに行っているものがあるが、これだとオイルフィルタ内の汚れがフラッシング剤で溶け出すだけなので結果が正しくない。

◆ 5000kmごとにオイル交換をしている、走行距離10万km以上の軽自動車での検証があったが、フラッシング剤を入れても排出したオイルは黒くなっていなかった。カム部分などにはオイル焼けが見られたが、いわゆるスラッジは堆積していなかったことになる。もちろんピストンの裏側だとかリング溝の状態までは分からないが、エンジンオイルにとって過酷な条件になる軽自動車でもオイル管理が適切ならば綺麗な状態を保てるわけだ。

◆ 即効性エンジンフラッシング剤は安いもので、灯油とシンナー(トルエン)で出来ている。最近はシール類やゴムを傷めないと書かれているものもある。シール類やエンプラに対する攻撃力がどの程度かにもよるのだが、たまには(フラッシング剤を使っても)良いんじゃないかな、程度に思っている。

◆ ただフラッシング剤を入れれば綺麗になるかと言えばそうでもない。汚れた手を水で洗うと、水性の汚れが落ちてそれが洗った水を汚す。水が汚れなくなるまで手を洗っても、手は完全には綺麗にならずに汚れが残っている。その手を油性溶剤で洗うと洗い液が汚れて手が少し綺麗になる。繰り返し洗うと洗い液が汚れなくなるが、手には水にも油にも溶けない汚れが未だ付いている。これと同じように洗浄成分によって溶かせる汚れは違うが、溶けない汚れは落とせない。カムカバーを外してキャブクリーナでも吹きかければ結構綺麗になるんだけどねぇ、と言う話はまた後日。

レシプロソー(7/6)
◆ レシプロソーとは電動のこぎりである。最初に買った時には余り使い道はないかなと思った。電動ハンドジグソーはあるので、それの大型みたいなものだ。だが実際に使ってみると結構便利で、長い棒の先にくっつけて木の枝を切るのにも使うし、勿論普通に材木や板を切るのにも使う。

◆ 電動丸鋸を持ち出すほどでもない加工だとか、ちょっとした板の切断や、切断面を途中から斜めにする切り方も簡単だ。丸い穴を開けるのならジグソーを使うが、そうでない部分ならレシプロソーで切っていける。

◆ 最初に買ったものはホームセンターで見つけたもので、そこそこの値段だったと思う。で、最近安価な中古品を見つけて買って来てしまった。1台あるのだからそれで十分なのだが、使用頻度が比較的高いので予備があっても良いかなと。これが5百円だったので多少不具合があっても我慢できる。

◆ 家に持って帰って来て試してみると、特段異常はないようだ。あとで分解して注油くらいはしておこうと思うが、ごく普通に動作する。ブランドはホームセンターのPB商品なのだが、中身は最初に購入したのと同じ高儀製みたいだ。

◆ バッテリー式のレシプロソーと言うよりジグソーに近い感じの、Panasonic製がどこかにあるのだが、バッテリーが駄目になっているので実質的にはゴミである。バッテリーを新たに買うほどのものでもないし、純正バッテリーを買う価格で中華バッテリー式レシプロソーが買えるかも。

◆ バッテリー式は便利でハイパワーだ。本体とバッテリーが重いのが難点だが、レシプロソーの場合は少し重さがあった方がブレが少なくなる。のこぎりの刃が前後に動くので、本体が軽いと刃の抵抗に引っ張られて刃が動かずに本体が動くというのは大げさだが、そんな感じの動きになる。

◆ 高儀のものは消費電力が350Wだったかな。これでパワーの不足は感じたことがない。大型ののこぎりを使うものだと更にパワーが必要だと思うが、高儀のものは標準で15cm位ののこ刃が付いていたはずだ。ストロークは18mmとなっている。

◆ マキタのAC式だと1200W(消費電力1440W)のパワーで30mmのストロークがある。ストロークが長い方が(たぶん)どんどん切っていけるはずだ。ただしそれに見合ったモータパワーがないと、刃の抵抗でストローク速度が落ちてしまう。ストローク速度は毎分3千回前後のものが多い。

◆ 高儀のものは家庭用となっていて、定格動作時間が30分である。普通に使っていて30分も何かを切り続けることはないし、沢山早く切るなら丸鋸か、下品に切るならチェーンソーを持ち出す。ただチェーンソーは重いので棒の先にくくりつけて高枝を切るのは大変だ。レシプロソーなら軽量なので高枝切りに変身させることが出来る。

◆ レシプロソーの替え刃って規格品なのかな。替え刃を見ると取り付け部は皆同じ形状に見える。一度替え刃を買ったことがあるのだが、高儀ブランドのものを買ったかな。元々付いていた刃よりも目の粗いもので、木の枝を切ったりするのに都合が良い。元々付いていたものはもっと細目で合板用?みたいな感じ。ちなみに木を切るのであれば"生木用"と分類された、ちょっと湾曲したのこ刃がある。生きている木の枝は粗めののこ刃でないと、目詰まりしてしまって上手く切れない。

生活保護は誰のため?(7/5)
◆ ある老人が病気になった。その方は親族名義のアパートに、その親族の方と住んでいる。親族名義なのは高齢者は賃貸契約を断られるからだ。その親族の方も高齢で、アルバイト収入と老人の年金で暮らしている状態だった。しかし老人が病気になり入院すると様々な付帯的費用がかかってくる。入院費自体は高額療養費制度によって安価に抑えられるのだが、付帯的費用は対象外だ。

◆ 病気が長引くと老人の身の回りのものを届けたり、或いは持ち帰って洗濯をしたりで同居親族の方も実質的に働けなくなってくる。そこで老人の生活保護を申請しようと区役所に向かったそうだ。

◆ そこで言われたのは、生活保護は世帯単位であり個人単位ではないと言うこと。つまり老人と親族が合わせて生活保護を受給すれば良いが、それ以外は申請出来ないという事だ。では世帯ごと申請出来るかというと、親族の方は働いている実績があるので申請は受け付けられないと言われる。

◆ だったら世帯を分離すればいい話なので、住所の得られる施設(東京都だと自立支援センター的な所)に引っ越せば良いことになる。実際には入院しているのでその施設に入ることはないが、住所は得られる。規則がとか決まりがと言うのであれば、それを回避すれば理屈の上では大丈夫なはずだ。

◆ と言う話をすると、今度は住所問題には触れずにその親族が面倒を見れば良いという方向になったそうだ。住所を移せば良いのかどうかに関しては、現在同居しているのだから住所を移したところで(実質的な)状態は同じでしょう、とか何とか言われたそうだ。

◆ そもそも面倒が見られるのなら見るのだけれど、限られた収入の中でそれが無理だから相談に来ている、100%生活保護費を寄こせというのではなく、年金収入が多少はあるのだから何とかならないかと言っているが、申請要件を満たしていないと言うばかりで話も聞いてくれなかった。

◆ 生活保護対象になると医療費や税金が無料になるので、年金から天引きされるものもなくなるか軽減されるのかな、それと高額療養費も免除になり、その辺りの何万円かが大きな違いになるそうだ。

◆ まるでウソのような冷たい扱いなので、伊豆市にも聞いてみることにした。生活保護を受けたい人がいるのだが同居親族が居るのでダメと言われている。そこで私の家に老人を下宿させることにして住所を移せば、伊豆市から生活保護は受けられるのかと。伊豆市の福祉は、私とその老人の関係は何だと聞いてきたが、家主と賃借人の関係ですと答えた。

◆ 伊豆市の見解としては、法的な申請基準はクリアするので申請することは出来る。ただし親族に援助をお願いするなど、そうした事は当たり前ながら起きますよと。親族などに連絡を取って援助出来ないかとうるさく言われるのは日本人、親族ごと生活保護費を貰えるのが中国人と相場は決まっていて過去にはこんな事も起きている。

◆ とにかく住所さえ何とかすれば申請は出来る状態になる事は分かった。なので入院が長引くようであれば、まずは住所を移すことで申請が可能になる。住所を移すのであれば現在済んでいる区以外(区の福祉事務所には相談記録が残っているため)が良いよと言っておいた。

大容量パックはお得なのか?(7/4)
◆ 洗剤でもシャンプーでも大容量パックがある。業務用と称したもっと大容量のものも住宅用の洗剤だとか漂白剤ではおなじみだ。清涼飲料水もそうだが、中身の価格に対してパッケージの価格や工数が大きい。その為中身を多くしても、多くした分だけ比例的に価格が上がるわけではない。だから大容量パックがお得なのである。

◆ とばかりも言えないのは販売戦略の話が絡むからだ。元々のパッケージの2.3倍容量だとか5.8倍だとか半端な分量にするのは、計算しづらくしているのかな。単価を計算すると大容量品が必ずしも得だとは限らないものもあったりして、これなら小容量品を2つ買った方が単価が安いよねなんて感じだ。

◆ 詰め替え用とそうでないものの価格も曖昧で同容量の詰め替え用のものの方が高かったりする。これも詰め替え用ではないフルセット商品が安売りされていることが原因ではないかと思うのだが、詰め替え用が安いに違いないと思い込んでいる人を惑わすため?
◆ 以前に洗濯用洗剤の話を書いた事がある。これは分量が多いのではなく濃度が高いのだ。濃度を高めることによってパッケージを小型化出来、輸送コストも抑えられる。でも人によっては濃縮だから少なくて良いと言うところまで頭が回らず、ドバドバ使うのでメーカが儲かる、かな?
◆ トイレットペーパだと長尺というのだろうか、2倍巻きがある。シングルで100m、ダブルで50m巻かれている。一般的なトイレットペーパはダブルで30m(勿論25mのものもある)なので2倍かどうかは怪しいところだが、メーカではちゃんと「当社比」と明記し、25m巻きのものも売っている。50m巻きに対して25m巻きも新発売しました、かどうかは知らない。

◆ 2倍巻きのトイレットペーパを眺めながら、直径が2倍になっていないからインチキだ、紙が薄いだけだと言っている人がいた。まあ円周ですからね、2倍にはならないわけですよ。小径のセロテープには沢山巻かれているのに、大径のセロテープはテープ部分の厚みが薄いじゃないかと言っている幼稚園児と一緒である。

◆ 紙の厚さがどうなのかはよく分からないが、少なくとも質量は2倍巻きと称されるものが重い。それに直径だって少し大きくなっている。トイレットペーパと言えば芯のないヤツもあるが、あれは流行らないのかな。余り見かけない。中心部分を無くしてもさほど沢山巻けるわけではないし、芯がないと中心の軸にトイレットペーパが擦れるので、トイレットペーパが傷むに違いない。

◆ セロテープの話で思い出した。両面テープがそろそろなくなる。このテープはアクリル系のものにアクリル系の粘着剤がついているもので、テープ素材と粘着剤部分が分離しにくいというか糊残りしにくいというか、それでいてそこそこ強力につく。両面テープは色々使ったが、この3Mのものは何度か繰り返し購入している。

◆ ゴム素材に粘着剤が付いたものやスポンジ素材に粘着剤が付けられているものも使うのだが、耐久性とか剥がしたあとの点で余りよろしくない。車に何かを貼り付ける時には剥がせる両面テープみたいなものを使うが、あれは素材が分離しやすいように出来ていてテープの粘着力が弱いわけではない。そのテープ素材を細くて丈夫な糸や金属ワイヤーで切って剥がす、みたいな感じだ。

フラッシング剤は不要か?(7/3)
◆ 定期的なエンジンオイル交換がされていればスラッジの堆積は少なく、あえてフラッシングをする必要は無いと思っていたのだが、ダイハツ車のピストンリング問題とか、ハイブリッド車のエンジンオイル乳化問題とかで、最近の車は様子が違ってきている感じがする。

◆ ダイハツ車の品質低下は各所で言われていて、効率改善(燃費改善)の為もあるがコストダウンの影響も無視できないのだとか。ダイハツの軽自動車と言えば高い耐久性を誇った筈なのに、それは伝説でしかなくなってしまったのだろうか。

◆ ダイハツ車の多くは1万km(ターボ車は5000km)または半年ごとのオイル交換が指定されている。シビアコンディションではこの半分の距離での交換が必要になるが、ではシビアコンディションとは何なのか。ダイハツによれば「悪路走行が多い、走行距離が多い、山道など上り下りの頻繁な走行」で、悪路走行はシビアなのか、なんで?みたいな気がしないでもない。走行距離が多いというのは長距離を乗るという意味ではなく(その意味で走行距離が多ければオイル交換時期がすぐ来るはずなので)、オドメータが多くの距離を示している場合、かな。

◆ 年間走行距離が1万km以下の人であれば、オイル交換サイクルは半年の方が早く来る。しかし多くの人は距離は見ているけれど時期は気にしていないのではないだろうか。オイル交換インジケータすら無視するそうだから。

◆ このあたりは山なのだけれど、坂道の多さという点では横浜の方が過酷かも。このあたりだと山を登るか下るかなのだが、横浜の場合は丘が沢山あるので上り下りを頻繁に行う事になる。勿論地域にもよるのだが、そうしたこともあって日本の道路は全てシビアコンディションだという人もいる。

◆ で、オイルにとって過酷な条件で走り、さらには燃費改善のための設計があり、低粘度オイルありでスラッジが溜まったり、それによるピストンリングの固着が起きやすかったりする。それが新しいオイルで溶けるかというとそうではない。そしてこれはエンジンオイル圧送洗浄みたいな仕掛けを使っても落とすことは出来ない。圧送洗浄はオイルラインが洗えるだけだからだ。

◆ そう考えると即効性エンジンフラッシング剤も意味があるのかなと思ったりする。オイル交換ごとのフラッシングは不要だとしても、数万kmに一度くらいはフラッシングしても良いのかも。オイルパンの形状にもよるが、ドレンから抜けるオイルの量は100%ではない(上から抜いた方がむしろ抜けるかも)ので、フラッシング剤を入れたオイルは全ては抜けない。フラッシング剤入りのオイルが多少残っていてもすぐにエンジンが壊れるという事は無いが、気になる人はディップスティックの所からポンプ抜くとか、ドレンプラグの穴からバキュームで抜くとかした方が良い。

◆ エンジンオイルに関して、価格の高いオイルを長期間使うよりも安価なオイルをこまめに換えた方が良いと考えていた。しかし最近だとオイルの成分にシビアになってきているので、オイルなら何でも良いとも言えなくなってきた。(安価なオイルはモリブデンで潤滑性能を上げるものがあり、DLC問題が起きる)フラッシングに関しても、定期的なオイル交換がされていれば不要だと思っていたのだが、ダイハツ車の例などを見ると不要とまでは言い切れないのかなと思うところもある。

遅効性エンジンフラッシング剤の効果(7/2)
◆ エンジンフラッシング剤としては即効性のものと遅効性のものがある。即効性のものは(たぶん)灯油とシンナーの混合物みたいなもので、スラッジ除去効果がある。ただしオイルが余りかからないところ(飛沫が飛ぶような場所)には、そのフラッシング剤も余り飛び散らないので洗浄効果が発揮できない。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は、オイルに混合して数千km走行する事によって徐々に汚れを引き剥がす。有機酸金属塩化合物で、オイルの清浄効果を高める。即効性ではないので急速にスラッジを溶かすことがなく、ストレーナやオイルフィルタの目詰まりリスクを軽減できると言われる。

◆ 即効性のフラッシング剤の効果はすぐ見て分かる。エンジンオイルを何度か続けて交換し、抜いたエンジンオイルが新品エンジンオイルとさほど差の無い状態にする。その状態でフラッシング剤を入れると、汚れが落ちてエンジンオイルが真っ黒になる。これを何度か繰り返すと、ほぼ汚れの無いオイル+フラッシング剤が排出されるようになる。こうした実験動画は海外を中心にいくつもある。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤の効果がどうなのか?検証した方が居る。リングイーズプラスを添加して3ヶ月/3000kmを走行した後にカムカバーとオイルパンを外して内部を観察した。結果からすると特別何も変わっていなかった。

◆ ものすごくスラッジの溜まった、ヘドロ状のものが堆積したようなエンジンには効果が見られるのかも知れないが、指で触るとスラッジがうっすらついているとか、固形物が少し堆積した程度とか、ピストン裏側に焦げたオイルのカスのようなものが張り付いているとか、そんな状態のエンジンでは効果が見られなかった。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は(エンジンに対する)安全性が高く効果が期待できるかなと思ったのだが、期待したほどでもなかった。ただオイルが汚れることやオイルフィルタに汚れが付着するので、何かしらの清浄効果はあるわけだ。しかし目で見てそれが分かるかと言えばそうでもなかった。勿論エンジンの状態というかスラッジの堆積具合にもよるとは思うので、効果がゼロとは言い切れないが価格なりの価値はないかも。

◆ 即効性のエンジンフラッシング剤を圧送循環させる、ATFの圧送循環交換機みたいなものもある。ATF交換需要の一巡で今度はエンジンフラッシングみたいな商売である。これはエンジンのオイルラインを洗浄するもので、ピストンリングだとかピストンの裏側のスラッジ、オイルパンの堆積物やカムカバーの裏側など、スラッジの溜まりやすい場所は綺麗にならない。

◆ フラッシング自体エンジンオイルの定期交換が出来ている車であれば、通常は不要だと言える。それでも距離を走った車だとスラッジは堆積するのだが、それは簡単に落とせない部分についたスラッジでもある。即効性フラッシング剤はアイドリングで十数分待つだけなので、オイルの流れない場所(飛沫による汚れの付着場所)は綺麗にならない。

◆ カムカバーやオイルパンを外したなら、エンジンクリーナで洗浄剤を吹き付けた方が良い。スプレー式のクリーナも効果的で、ある程度はオイル焼けも落とすことが出来る。洗浄剤を吹き付けてもオイルラインの中まで入り込まないが、オイルラインの中は意外と汚れていない。オイルが停滞する場所とか、ピストン裏側など高温になる場所にスラッジは堆積する。

速度計測アプリ(7/1)
◆ ミニのスピードメータの誤差がどの程度なのか?GPSによる速度計測アプリで確認してみた。高速道路で80km/h,90km/h100km/h,110km/h,120km/hでDCCをセットして速度を一定にし、GPSアプリで計測した。アプリによってばらつき具合とか更新頻度とかは若干異なるが、おおむね+2.5%の誤差だった。

◆ アプリはいくつかダウンロードしてみたのだが、GooglePLAYの上の方に出るもの(広告)はどれも酷いものだった。Googleは広告とそうでない部分を区別しろと規約に書いているくせに、自分たちは誤認しやすいように並べる。

◆ で、その酷いGPS速度計測アプリなのだが、騙し広告(×をタップするとダウンロードサイトに飛ぶ)がいくつも出てブラウザのタブがいくつか開き、タスク一覧でGPS速度計測アプリに戻っても×をタップすると又その繰り返しみたいな、結局そのアプリは速度計測まで実行せずにアンインストールした。次にダウンロードしたものと、その次にダウンロードしたものは同一アプリで名前とアイコンが違うのみだった。いずれも制限付きの試用期間がある有料アプリだった。もちろん有料ともアプリ内課金とも書かれていなかった。

◆ たかがGPS速度計測アプリなのに、ずいぶん酷いものを見せられてしまった。GPS速度計測アプリがこんな風なのだから、他のアプリも酷いことになっているのかな。無料アプリなので広告は我慢するし、まあ私などは広告のない有料版を買うことも多いのだが、広告の質の低下は何とかして欲しい。

◆ カウントダウン付きの動画広告があり→カウントがゼロになると×が表示されるが、そこをタップすると別の広告が出てカウントダウンが開始され……を何回か繰り返すようなものが増えた。広告をブラウザで開かせるようなものだと、戻るボタンをタップしても(当たり前だが)アプリには戻れない。広告を見せられるだけではなく、面倒な操作を強いられるのだから厄介だ。

◆ GPS速度計測アプリによると思うが、水平移動距離だけを見ているものでは誤差が出る。レーダ探知機はGPSによる標高計測と圧力センサによる気圧計測で、高架道路の判定を行っている。こうしたタイプだと水平距離と鉛直距離を計算してくれるかも知れないが、そうでない場合は誤差になる。

◆ 更に言うとGPSによる標高計測は誤差を生みやすい。昔よりはマシになったとは言っても水平位置ほどの精度は得にくい。なので鉛直距離を加味しようとすると誤差というかばらつきが増えてしまう。速度計の校正というか確認をするのであれば、出来るだけ標高差のない道路で行う事が必要だ。

◆ SLはタイヤを替えても速度計の誤差が殆ど無かった。なのでGPS速度計を使って補正している(補正値を書き込む仕組みがある)のかなと思った。実際にどうなっているのかは謎ではあるが、時計のアジャストも自動だった(これはCLSもミニも同様)ので当時としては珍しかったというか良く出来ているのだなと思ったというか、そんな感じだった。

◆ OBDII端子からの速度信号を見ると生の数値が見えるよと言う記事があった。車の速度計は生の速度信号を多少加工している(燃費を良く見せるため?)という。プリウスに関しては30の頃からそんな話は出ていたが、50でも同じように1割ほど多く表示する、ハッピーすぎるメータになっていたそうだ。

先月分はこちらです