VC

過去の雑記置き場


車は人を選ぶのか?(10/1)
ソーラー発電事業者(10/2)
家電の寿命は短くなっている?(10/3)
新たな怪しげビジネス(10/4)
クロックス(10/5)
インチキ懸賞と懸賞詐欺(10/6)
ハブ一体型スピードセンサ(10/7)
災害用電源が起こした災害(10/8)
車検は必要か?(10/9)
毎年起きる自然災害(10/10)
昔のエンジンは長持ちした?(10/11)
沼津に止まらず三島に止まる新幹線(10/12)
詐欺広告とか偽サイトとか(10/13)
厳しくなる排気騒音規制(10/14)
マフラー需要は減っている(10/15)
特定健診(1)(10/16)
特定健診(2)(10/17)
合成燃料は出来るのか?(10/18)
電動インパクトレンチその後(10/19)
電動インパクトレンチその後(2)(10/20)
2ZR-FXE(10/21)
エンジンに付いている吸排気バルブ(10/22)
水没とか竜巻とか(10/23)
電動インパクトレンチその後(3)(10/24)
安全補助機能の優れている車(10/25)
金を産まなくなった信号機(10/26)
信号機の話もう一つ(10/27)
個人輸入と関税(10/28)
AIボイスは人間の代わりになるのか?(10/29)
悪徳宣伝法が増えている(10/30)
温泉(10/31)


VC
温泉(10/31)
◆ 伊豆にも温泉があるが、いわゆる火山性の温泉ではなくナトリウム・カルシウム硫酸塩温泉やアルカリ性単純温泉が多い。温泉地によって泉質に違いはあるが、硫黄だとか硫化水素の臭いが立ちこめるようなものではない。

◆ 強酸性の火山性の温泉としては草津がある。硫黄系なのでいわゆる硫酸化や硫化水素が出来て強酸性となる。草津の湯に長く浸かってはいけないと言われるのは、この酸性度の高さから来るものなのだとか。

◆ 酸性の温泉が湧くので河川の水も酸性だ。その為生物が住めず、川の水を利用した農業などにも影響が出る。そこで河川の上流で石灰石を毎日数トンも川に流して中和している。これによって河川の水質は安定し、農業用水としても使えるし魚も住めるようになる。

◆ 温泉排水は工業廃水か論もある。自然に湧いた水が川を作る場合は、その水質にかかわらず何ら規制はされない。しかし温泉排水が排水基準を満たさないほどの酸性だったり、金属物質が混じっている場合は浄化施設が必要になるというヤツだ。

◆ そうは言ったって元々の水がそうなのだから、それを浄化しろと言われても困ると温泉地は反発する。温泉排水の中でも特に健康被害を与えるという事で、ホウ素やフッ素に関しては排水基準を設けるみたいな話もある。規制でも自然湧出かそうでないかで区別をするような事になっているのかな、自然湧出というのは自然に出てくる水?自然ではないものとはポンプでくみ上げたものなのだろうか?たぶん条文を読めば分かると思う。

◆ こうした規制の背景には温泉だけの問題ではなく、温泉地に工場が出来たらどうなるかみたいな話にもなってくる。例えば草津に工場が出来て、工場排水として強酸性の物質を川に流しても自然の状態と何ら変わらないみたいな話だ。工場排水として強アルカリ性の水を流したら、中和効果があって良いですねと、そうはならないと思うのだが色々と難しい。

◆ 毎度訳の分からない回答で笑わせてくれるGoogleのAIだが、伊豆の温泉井戸の深さを調べてみると次のような回答となった。「伊豆の温泉の深さは場所によって大きく異なり、数十メートルのものから数百メートルに及ぶものまで存在します。例えば、伊豆市内の源泉では300〜600m級の深さの場所がある一方、修善寺の足湯は水深約25cm、土肥の足湯は深さ約0.4m、伊東温泉の小川布袋の湯にある浴槽は深さ78cm」分からないことはサラっと流し、自分の知っている方向に話を持っていこうとする、ひろゆきみたいな論法である。

◆ GROKに調べて貰うと熱海は比較的深い井戸が必要で数百メートル、伊東は100m以下で温泉が出る場合が多く修善寺温泉は熱海よりは浅いそうだが100m以上の井戸だそうだ。多くの場所では深く井戸を掘れば温泉が出てくる訳で、都内にも天然温泉の日帰り温泉施設がいくつもある。横浜も同様で相鉄線の上星川駅ビルに温泉があり、仕事帰りに温泉に寄ってから買えるなんて事が可能になる。入浴料金は会員になると900円なので、日帰り温泉各区としては高くも安くもない。

◆ 一時期日帰り温泉が流行ったのだが今はどうだろう。私はこの上星川にも行って事があるし、芹が谷という場所にある日帰り温泉にも行った。ここは15年くらい前に出来たのかな?出来た時には温泉渋滞が起きていたとか。


悪徳宣伝法が増えている(10/30)
◆ 9月にジャパネットたかたに措置命令が発令された。ジャパネットたかたにとっては2度目の措置命令という事になる。これは定価で販売する予定がないのに、通常価格の1万円引きとして価格を表示したもの。

◆ 同様の事は通販サイトでも行われていて、セール時には格安を謳うために、セール前には売価を上げておく事が行われる。楽天は表向きはこれを禁止しているが、高値での販売実績さえあれば良いので関係者が高値で購入する。

◆ ○○セールとか○割引と聞くと安価に販売されているような気になるのだが、セール期間が終わっても同じ値段で売り続けるとか、セールが終わった途端値下げされるなんて事もある。セール時には客が増えるので、高値でも売れていく。しかしセールが終わると販売個数が激減するので値を下げて在庫を掃くという事だ。

◆ 世田谷自然食品などの健康食品メーカのよくやる「個人の感想です」「写真はイメージです」という宣伝方法だが、個人の感想も何もCMなのだから台本通りに役者がしゃべっていて感想でも何でも無い。個人の感想ですではなく、CMの台本ですとでも表示した方が良い。

◆ 今はこうした悪徳系のCMに騙される人が多いと思うのだが、騙し広告ばかりを見ながら大人になった人たちは、少々の騙しには引っかからないかも知れない。ゲームアプリにおける騙し広告みたいに、×を押したらダウンロードページに飛ぶとか、×を押したらまた次の広告が出て、再度×を押したらまた次と繰り返されるとか、そんなことを経験しながら大人になる。

◆ しかしそうなるとCMももっとあくどくしないと引っかかる人がいなくなるので、騙しにも力が入るに違いない。詐欺サイトとか偽広告も同様で、詐欺サイトに慣れた人でも引っかかるくらいの騙しが必要になってくる。

◆ 偽商品が氾濫している訳だが、そうした偽物を掴まされないためには信頼出来る店で買うしかないと言われる。実売店舗であれば実績も歴史も分かるが、通販サイトは怪しい。こうしたところで実店舗が見直されているというのが何とも。実店舗で買うか、通販であればメーカの通販サイトを利用するか、そうでもしないと本物か偽物かが分からない。

◆ バイク用へルメットの話は以前に書いたが、イグニションプラグも工具も、純正部品でさえも偽物が氾濫している。欧米のメーカは権利にうるさいようで、中華コピー品も出ては消えてを繰り返す。しかし日本のメーカは動きが遅いらしく、偽物が偽物として存在し続ける。こうした事から日本メーカ製を装う偽物が作りやすいと言われてしまう。

◆ 偽と分かりやすいのがmicroSDカードとかUSBメモリ、電子デバイスのリマーク品はちょっと分かりにくい。ディジタルカメラなどのバッテリーも偽物が作られていて、発火・発煙事故などが起きている。偽物は本物より少し安い価格になっていて、買う側は本物が安く売られているのだろうと手を出してしまう。

◆ 下手な偽物に手を出すのなら中華メーカ品を買った方が良い。自動車用の鉛バッテリーも日本メーカの名を冠した偽物(らしきもの)に手を出すのなら、中国や韓国製バッテリーの方が良い。もっとも何が偽物で何が本物かこれも分かりにくくて、そもそも本物の実売価格がいくらなのかなんてよく分からない。


AIボイスは人間の代わりになるのか?(10/29)
◆ いわゆる電子発声もAIボイスなどと呼ばれて自然さを増したものが増えてきている。発音やアクセントが少しおかしいものもあるが、人間が都度修正を加えれば聞くに堪えるくらいの品質にはなる。

◆ 電子発声は人間の代わりになるのか?声優の代わりになるのかと言われるのだが、声優の代わりには未だなれないと思う。声優は声で表現する職業であり、声は出せても表現力が無ければ声優にはなれない。声優の発声を機械が真似ることは出来たとしても、そのシーンや前後関係に応じて表現を変えていくことは機械には難しい。

◆ 一方でアナウンサーは電子音声にも出来る。アナウンサーは原稿通りに発声すれば良いことであって、そこに感情は入らない方が良い。淡々と正確かつ明瞭に発声すれば良いので、人間よりも機械の方が間違いは少なくなる。ただ同じ発声を長時間聞いていると疲れると思うので、その点では人間優位となる。

◆ 声優の作り出すものが芸術であるとするのならば、そうした無形の芸術作品を作り出せるだけのAIは未だ少ない。アニメーションもAIで作れて声も音楽もAIで作れるなんて言われるのだが、それが実現するのはもう少し先になるだろう。

◆ 現時点でも発声デバイスに対して声のトーンだとか抑揚をすべて指示していけば、当然その通りに発声はする。しかしそれは大変な作業だ。アニメに声優さんが声を入れる時だって録り直しをする事があり、もう少し元気にとか、もっと激しい口調でとか、同じ言葉にしても表現は無限にあり、声優さんは監督の要求に応じて声の表情を変える。

◆ つまりそうしたことをAIが理解出来れば良い。AI発生装置に対して、そこはもっと元気にとか、感情を込めてみたいな指示を出し、AIがそれを理解出来れば声優的AIシステムが成立するだろう。ただし機械なので一度教えたことは常にそれになる。

◆ このあたりは日本語の文法解析だとか自動翻訳みたいなもので、前後関係が分からないと同音異義語を間違えたり、正しく翻訳が出来なくなる。データ通信における誤り訂正の一つである最尤複合法にしても、どれだけ前までのデータを記憶しておけるかが、誤り訂正能力に深く関係する。沢山のデータを蓄積しておくと訂正能力は高くなるが、遅延は大きくなる。

◆ 画像の欠損部を補正するような処理も誤り訂正みたいなもので、周囲の画素の状態から壊れたデータを復元する。なので誤り訂正などもAI的手法でやらせれば性能が上がりそうだが、たいしたデータ処理をしていないのに何でこんなにエネルギを食うんだ、みたいになるかも。

◆ 今後AIプロセッサの能力が上がれば信号処理装置の能力も上がる訳だし、この10年位を見てもプロセッサの能力はものすごく高まった。だから10年後には、今は夢のような話がごく普通に実現している可能性だってある。

◆ 日本は自動運転に関しては相当遅れてしまっているが、遅れているから出来ないなんて事は今は無い。作ろうと思ったら他から買ってくればいいので、機能を実現することは出来る。ただし元を作った会社には絶対に追いつけないし、追い越すことも出来ない。望みとしては機能の飽和で、誰が作っても同じようなものが出来るという、現在の白物家電くらいになれば日本メーカにも作れるようになる。


個人輸入と関税(10/28)
◆ 自動車のパーツを輸入することも少なくないのだが、場合によっては関税がかかる。トランプ関税が高率すぎると言われたが、日本の関税を甘く見てはいけない。

◆ 例えば革製品には60%前後の関税がかけられるし、靴だと1足あたりいくらみたいな税金を取られる。大人用の靴がABCマートの通販でセール価格500円だったとする。しかしこれを日本に輸入すると軽く5千円を超える。関税が4,300円で、他に事務手数料や立て替え手数料が加算される。

◆ 靴に関しては皮以外でも関税がかかるんだったかな。何故関税がかけられているのかはよく分からない。国内の靴屋さんを守る為?靴関係の業界団体が沢山の票を自民党に入れるから?靴はどうだか分からないが自動車の内装などは皮が使われなくなってきている。動物保護団体から攻撃を受けないように、石油化学製品で作られるものが多い。

◆ 毛皮のコートにも2割の関税がかけられるし、毛皮ではないコートでも最大では12.8%の税率になる。毛皮も動物愛護団体がウルサイから、最近はフェイク毛皮が増えているし、毛皮自体の需要が今は多くないと思う。

◆ 食品類も茶葉だと最大で17%、砂糖菓子は25%、アイスクリームは29.8%と税率が高い。チーズは税率40%で、食品の中ではかなりの税率だ。アイスクリームもチーズも乳製品という事は共通なのだが、そもそも税率が高すぎる。

◆ チーズの消費量は欧州各国に比較して、日本は1/10程度と少ない。チーズ自体が高額なので消費量が上がらないと言え、国内消費量が少ない乳業各社は輸出に力を入れる。それでも価格競争力が無いとかで、牛乳の供給安定かが図れないのはコメ問題と同じだ。

◆ 高率課税は日本の酪農を守る為なんて言い始めそうだが、こうした部分を見ているとトランプ関税が悪だとは言い切れないなと思える。関税で国内産業を守ることもある程度は必要かも知れないが、本質的には国際競争力を付けていかないと先が無い。ただこれを言い始めるとエネルギコストや輸送コスト、或いは中間業者による流通の複雑さの問題になる。

◆ そしてこうした、世界に比較して日本の価格がやたら高い部分は政治団体が強かったり、天下り先だったりする事になっている。政治家や官僚のために国民が苦しむ図式はいつまで経っても変わることはなく、なのでこの先も変わらないだろう。

◆ エンジンオイルを海外から買うことは(送料が高くなるので)現実的ではないが、1万円以下であるなら税が免除される。エンジンオイルは課税だが、オイル添加剤は基本的には非課税だ。なので日本国内での販売量の多いエンジンオイルは、日本国内で生産されている。

◆ 添加剤を輸入する場合もあれば、レシピに基づいて日本で調合する場合もあるが、いずれもエンジンオイルとして輸入するよりは税金が安く済む。国内産業を守る目的が関税だとしたら、国内では殆ど産出されない石油に関税をかける意味は何なんだろう。

◆ 工具類は非課税のものが多いが、刃物類は課税になるものがある。機械類も課税されないものが多いのだが、分類がかなり細かいので注意した方が良い。個人使用の場合だと、1万円以下を非課税にするものがあるが、工具だとか機械類或いは測定器だと1万円以下というのは少ない。


信号機の話もう一つ(10/27)
◆ 昔からある交通信号機制御に、制限速度で走ると赤信号に引っかからないというものがある。これは理屈では可能なのだが実際にはかなり難しい。信号機は等間隔で設置されているものではないし、上り車線と下り車線の両方で適切な制御を行う事は難しい。

◆ 更にはいったん信号に引っかかり始めると、余程速度を出してその状態から抜け出さない限り、毎回信号に引っかかる事態にもなる。信号待ちで停車し、信号が青に変わって発進すると、その先の信号が赤になるなんて経験をした方もいると思う。東京周辺だと青梅街道がそんな感じだったが、今は変わっただろうか。

◆ 一部地域では車速感応型の信号機が使われている。速度違反車両を検出すると、その先にある信号機を赤にして車を止めようとする。信号機は押しボタン式歩行者信号なので、通常歩行者がいない時に車両側の信号機が赤に変わることはない。しかし速度違反車両があれば、信号機を強制的に赤に変えて違反車両を停車させる。

◆ だが違反者はその信号機制御の事を知っているので、信号無視をして突っ切る。つまり歩行者がいないのに(自分が速度超過をしたから)赤になっているだけだと認識する訳だ。歩行者がいなければ事故にはならないが、速度超過と歩行者横断が重なれば信号無視の車が歩行者と衝突する危険もある。

◆ そもそも信号無視をする車が悪い訳だから捕まえれば良いのだが、手間の割に稼ぎが少ないという事なのかな。速度超過も度を超せば危険だが、例えば50km/h制限の2車線道路を65km/hで走るよりも信号無視の方が余程危険だ。

◆ この速度超過検出式信号機は上り線と下り線の車両を同時に止める(歩行者信号兼用なので当たり前)ので、上り車線で速度超過の車両がいると下り車線の信号も赤になる。速度検出器の設置著か信号機連動など結構お金がかかっていると思うのだが、その割に適切な制御とは言い難いんだなぁ。

◆ 県警はシステムについては公開していないそうだが、自動速度取り締まり機は測定精度が問題になるのに対して、速度超過検出器はそこまでの信頼性は要らない。検出器の写真があったが、超音波の反射で位置検出(2点間の通過時間)を測るのか?超音波ドップラーではないように思うのだが、そんな感じのものだった。

◆ 速度超過の抑制であれば速度取り締まり機を使うべきで、海外では実用化されている2点間の通過時間による平均速度の検出による取り締まりなどは有効だ。カメラでナンバーを撮影して時間を計測するので、同時に取り締まりのためのデータも取得が出来る。途中でその道路を逸れてしまったり、休憩を挟んだりすれば取り締まれなくなるが、自動取り締まり機のようなスポットでの祖d九度計測ではないので速度超過の抑制効果は大きい。

◆ 今でも地味に使われているVICSだが、これも信号機制御連動型の渋滞抑制みたいな案があった。都内の一部地域で実証実験がされていたが、いつの間にか実験装置はなくなっていた。そういえばVICSの2.4GHz帯電波ビーコンは既に廃止されている。赤外線ビーコンが総務省管轄で電波ビーコンが国交省で、利権争いの結果2方式が生まれたんだったかな。赤外線ビーコンは故障率が高い割に設置箇所が増えなかった。当時はモバイル通信も現実的ではなかったし、WiFiも使われていない時代だったから、システム的には(当時としては)先端性があった。


金を産まなくなった信号機(10/26)
◆ 全国で信号機の撤去が進んでいるようだ。従来の信号機には電球が使われていて、それは定期交換を要するものだった。これは電球が切れようが切れまいがメンテナンスの必要があるので、メンテナンス会社には決まった予算額のカネが安定的に支払われていた事になる。

◆ しかしLED全盛となると不点灯率や故障率が下がり、つまりはメンテナンス会社にカネが余り流れなくなる。だから信号機のLED化が進まなかったなんて話もあった。でもLEDになった訳で、だったら信号機そのものが要らないんじゃないの?という事かどうかは知らないが、信号機の撤去が加速している。

◆ 何でもかんでも減らせば良いと言うものではなく、耐用年数を超えたものから撤去を行っているという。理由付けとしては交通量が減少したとか、事故が起きていないなどがあるのだそうだ。交通量の減少は人口減によるものだそうだが、具体的にどの程度交通量が減ったのかはよく分からない。

◆ 押しボタン式信号機不要論もあって、そもそも歩行者が道路を横断しようとする時には、車は停止しなければいけない。だったら押しボタン式の歩行者信号など要らないではないかとなる。まあこれは一理あるのだが、横断歩道に人がいても止まらない車もあるし複数車線の道路だと危険も伴う。

◆ 何しろ遮断機のある踏切でさえ強行突破する輩がいるのだから、少なくとも子供の多い場所などには押しボタン式信号機があった方が安心だ。このあたりは田舎なので信号機は余り無い。信号がないので脇道から中々出られない事はあるのだが、その代わり本線の流れが遮断されないので渋滞が起きない。

◆ 横断歩道に人がいる場合は止まる車が多いので、歩行者が(信号機がないことによって)不便だと感じることは無いだろう。学校の前には押しボタン式信号機があったかな、その位で丁度良い感じがする。

◆ 歩行者妨害の取り締まりは行われているが、そもそも田舎なので歩行者が少ない。商店の多い場所とか駅の周辺には歩いている人もいるのだが、そのほかでは余り人は見かけない。自転車に乗っている人はもっと少なくて、自転車乗りの9割くらいは観光とかトレーニングのために走りに来た人だ。

◆ 北国ではLED式信号機の積雪対策のためにヒータを付けるのだとか。LEDの中に赤外線LEDを混ぜたらダメなのかな。雪は白いから赤外線を余り吸収しないかな。高輝度LEDは強制空冷が必要なくらい発熱するので、その熱をヒートパイプか何かで雪の積もる場所に導けば、発熱の有効利用は出来そうだ。

◆ 車のヘッドライトに貼るヒータもあるのだが、アレにしてもわざわざ電力を使うのだからちょっともったいない。ICEなら熱源を積んで走っているわけで、頭を使えば何とかなりそうなのに。モード燃費テスト時に積雪モードでもあれば各社工夫をするのだろうが、エアコンすら不要な温度での走行だからねぇ。

◆ EVだってモータの熱を利用出来るし、液冷方式であればバッテリー冷却液の熱も利用出来る。車内の暖房に使うには心許ないが、ヘッドライトに積もる雪を溶かすくらいなら出来ないかな?外気温が下がっちゃうとそう簡単には溶けないかな。


安全補助機能の優れている車(10/25)
◆ 対人或いは対車両の衝突回避システムはどの車にも付けられているが、性能はマチマチだ。いくつかの車の評価ポイント(EuroNCAP)を見てみると、テスラ製自動車のポイントが高い事が分かる。テスト項はVRUと略される、歩行者や自転車の衝突回避と衝突時のダメージ軽減率評価、safety assist(SA)は対車両衝突回避性能だ。

◆ テスラのモデル3はVRUが89%でSAが87%となっている。自動運転関係では中国製も頑張っているのだが、SEALION7ではVRUが76%でSAが79%に留まっている。いや、留まっているなどと言ってはいけない立派な数字なのだが、いかんせんテスラの数字が高い。欧州勢ではBENZのE ClassのVRUが84%でSAが87%だ。

◆ 日本車ではマツダのCX-80が好成績で、VRUが84%でSAが79%、安全性に力を入れるスバルインプレッサはVRUが84%でSAが72%と少し低い数字になってしまっている。トヨタではC-HRがVRU:86%、SA:79%でCX-80を少し上回る。しかしレクサスLBXではVRUが79%でSAが76%と低値に留まっている。UrbanCruiser(日本未発売のEV)はVRUが79%でSAが72%と更に値が低い。

◆ SAは自動運転にも通じるところがあるので、その分野で遅れている日本車はいささか不利である。IONIQ9ではVRUこそ77%と低いものの、SAは83%と立派な数字だ。VRUが低いのは造形的なところも大きく、これはトヨタ車にも言える事だが突起や厳つさ重視のグリル、ボンネット後端処理などで減点が大きくなってしまう。

◆ テスラの場合は空力特性の為もあるのだが、ヌメッとしたデザインが功を奏していると言える。同じようにヌメッとしたデザインの(中国車)PolestarはVRUが81%でSAが79%と日本車を超えている。テストは他にも乗員保護性能などもあるのだが、例えばPolestarの乗員保護性能は92%で、トヨタのレクサスLBXは81%と大きく劣っている。CX-80はPolestar同様の92%を獲得しているので、LBXはベースとなったヤリスクロスの出来が良くなかったのだろう。ヤリスクロスの欧州版はフランスで作られているそうで、安全装備などが日本とは異なる可能性がある。欧州や米国では安全性テストが厳しいので、日本では不要(テストされない)安全装備も付けないと☆の数を落としてしまう場合がある。

◆ 日本車で☆の数を落としているのはスズキのeVITARAで、VRUやSAはトヨタ同等ながら乗員保護性能などの減点が響いた。軽量で安価で故障が少ないイメージの日本車なのだが、少なくとも安全性のテストでは上位とは行かなくなってしまった。マツダはニーエアバッグを標準装備にしていく方針なのかな。ニーエアバッグは乗員が前方に吹っ飛ぶ事を阻止出来るので、乗員保護性能に大きく寄与する。トヨタ車だとプリウスに付いていた筈で、これがないとフロントガラスに乗員が当たってしまいそうだ。

◆ ニーエアバッグの他に乗員同士の衝突を防止する為の、左右シート間のエアバッグを装備する車もある。衝突試験の車内映像などを見ると、エアバッグを着ているかのごとく人間が包まれている。こうした事によって乗員の安全性は高められているわけだが、一方で歩行者や自転車などへの衝撃低減はあまり進んでいない。

◆ BMWやホンダ、マツダはボンネット後端を持ち上がる方法を採り、ボルボやスバルはボンネット上にエアバッグを展開して衝突時に人員の頭部が自動車本体に打ち付けられるのを防止する。両方式ともにコストがかかるし、ボンネットリフトにしても火薬を使うので修理には多額の費用がかかる。(ので、この機能を殺してしまうキットが売られている)


電動インパクトレンチその後(3)(10/24)
◆ ONEVANの公称1200Nmのインパクトレンチ、RYOBIのものよりは重いのだが重くて使いづらい事はない、と以前に書いた。しかし長く使うとやはり重いかな。やはり軽いに越した事はない。小容量バッテリーを使えば、バッテリーの分が300gくらい軽くなるので日曜大工用途には良いかも。

◆ 各社共に軽量化には取り組んでいるのだが、パワーは重さなのでどうしようもない部分はある。そう考えるとエアモーター(エアインパクト)は軽いんだなぁと改めて思う。バッテリーがない事もあるし、エアモータの構造の簡単さもある。

◆ 実トルクがどのくらいなのかはよく分からないというか、そもそもインパクトレンチのトルク計測法が定められていないので、測り方によって違ってくる。インパクトに対するトルクの出方も各メーカで異なるので、ネジ締めやネジの緩め速度だけで判断する事も難しい。

◆ エアインパクトとの比較でもエアインパクトへの配管の太さや長さ、電動インパクトではバッテリー容量で発生トルク値が随分違う。メーカ製のインパクトレンチでも、MilwaukeeやDeWALTよりマキタのカタログトルク表示は大きい(甘い)と言われる。これは計測法の違いによるものだ。

◆ 海外でのテストレポートで800Nmを発揮するインパクトレンチに5インチ長のエクステンションを付けると、ピークトルクが半分に落ちるというものがあった。エクステンションがトーションバーになってトルクを吸収してしまうからだ。同じくトルク計測に使うソケットレンチの材質や強度によっても計測値は変化する。

◆ チェーンやギアを介して狭いところのボルトを緩めたりするエクステンションレンチとかエクステンションバーがあるが、こうしたものは更に剛性が低いのでインパクトには使えないというか、衝撃を吸収してしまう。トルク増大用のギアなどでも同様で、インパクトレンチで使えるものはかなり丈夫に出来ている。

◆ ジムニーのクランクプーリはエアインパクトでも外せなかったのだが、その時にはソケットもクランクプーリのボルトも熱くなっていた。衝撃が熱になったわけで、凄いなぁと思ったものだ。インパクト対応のソケットは割れた時に破片が飛び散らないように、非インパクト用よりも粘りのある材質で作られている。なので硬度的には非インパクト用の方が固い(ただし薄いのでよじれ方向に弱い)そうだ。

◆ 木工でネジを打ち込むのに使うプラス頭のビットだが、これの剛性やねじれもプロからすると気になるそうだ。またプラスドライバー部分の作りによってネジから外れやすい(カムアウト)などにも違いがあるという。私など何も考えずにホームセンターで買ってきたものを使っているのだが、強度や硬度や寿命には大きな差がある(値段にもそれなりの差がある)そうだ。

◆ 使っていて気になったのはミリとインチがあるのかな?と言う事で、1/4インチなので6.35mmなのだが6mmとか6.3mmで出来ているものがある感じがする。これはポリウレタンのエアチューブでも同じで、1/4と6mmが混在している。さらには1/4と6mmを変換するコネクタもあるのだが、中華製などでは1/4も6mmも一緒に扱っていたりして困る。1/4のコネクタに6mmのチューブは入るが漏れる事がある、逆は力を入れて押し込めば入るが、抜けなくなる。


水没とか竜巻とか(10/23)
◆ 台風進路に当たる事が多く、被害を受けやすいのが静岡県だ。9月の台風15号では豪雨被害の他に竜巻による被害も大きかった。静岡県では竜巻は毎年のように起きているのだが、9月の竜巻はJEF3レベルという事で最大風速は75m/sにもなったとか。

◆ これによって電柱がなぎ倒され、トレーラーがひっくり返り、ワンボックスカーが吹き飛ばされてドライバーが死亡した。竜巻は突如として現れ、去って行くので対策というか対応が難しい。竜巻が起きたらビルの中に避難しろとニュースでは言っていたが、避難しようと思っている間にも吹き飛ばされてしまいそうだ。

◆ 竜巻の被害範囲は半径500m程度の事が多いそうで、狭い範囲で強烈な風による被害が起きる。台風の時に竜巻が起きるのは9月の時に初めて聞いて、昨年以前は台風とは関係なく竜巻が起きていた。竜巻は平野部で起きる事が殆どで、関東平野だと埼玉県などでも被害を出している。

◆ 台風では線状降水帯による大雨での被害もあった。静岡空港では駐車場に止めていた車が水没したのだが、静岡空港は標高の高いところにある。それでも排水が出来なかったので、大雨が想定されていなかったとしか言いようがない。駐車場全体が盆地的になっているなど、設計上の問題だろう。なお静岡空港側は水没補償はしないそうだ。

◆ 竜巻と同じく水没に関しても、それがどこで起きるか予想が難しい。竜巻に関する注意や線状降水帯の警報は発令されるのだが、発令されたところでどうしようもないのが現状だ。大雨にしてもあっという間に冠水してしまうので逃げようがないし、逃げようと外に出たところを流されて命を落とした人もいる。

◆ 被害は民家だけではなく温室が吹き飛ばされたり水没したりと、農作物への被害も大きかった。ただしほんの一部だけ、線状降水帯や竜巻が発生した場所だけなので、そのエリアの人は不運としか言いようがない。一部のビニールハウスは土嚢と排水ポンプで防御したみたいなニュースもあったが、竜巻被害は防ぎようがなく温室がバラバラに破壊されていた。

◆ このあたりは山なのと天候が余り不安定にならないので、竜巻は起きないと思う。ただし台風の進路にぶつかれば強風も吹くし雨も降る。今まででは台風で立木が倒れて道路を塞いだ事があったそうだ。私が引っ越してきたからは大きな被害は起きていないが、それでも木が倒れる事はあるのだから事故になる可能性もある。

◆ 山の中の市道は両側に木が立っているような道なのだが、その木が枯れて腐っていたりすると倒れてくる。倒れてくるところに人や車がいれば事故になるが、車も人も少ない場所なので現実的に事故になった事はないと思う。台風15号の時には木が倒れたみたいで、後日通ったら片付けられた痕があった。

◆ 木の生えているところは道路より少し高くなっているのだが、大雨の時に道路を流れる水などで徐々にその高くなったところが浸食され、木の根がむき出しになったような場所がある。こうなると大木を支える耐力が不足するので、強い風が吹いた時に木が倒れてしまう。

◆ だからといって事前に切り倒すわけにも行かないだろうし、台風の時はその場所を通らないように注意するくらいしかない。木が倒れた場合に車を潰すかどうかはその場所による。気が密集している場所では、他の木に引っかかって地面まで倒れた木が落ちてこないので、人や車が被害を受けない場合もある。


エンジンに付いている吸排気バルブ(10/22)
◆ 4ストロークエンジンにはバルブが付いている。バルブの開閉で吸入したり排気をしたりする。バルブはクランクシャフトの半分の回転数で回るカムシャフトに押されて開閉する。カムによらず油圧で開閉するエンジンもあるが、普通はカムがバルブを押す。

◆ バルブはシリンダヘッドのバルブシートという所に当たるというか収まるというか、バルブシートとバルブが密着すると気密が保たれる事になっている。バルブは上下運動をするので、バルブの軸の部分であるステムと呼ばれるところがバルブガイドという筒状の所を通るようになっていて、その筒に支えられて位置決めがされている。

◆ こうした仕組みのバルブなのだが、エンジンの使用時間が長くなると各所が傷んでくる。バルブの当たり面とバルブシートの当たり面にカーボンなどが挟まってアバタ状になったり、当たり面が摩耗して広くなったりする。

◆ バルブとバルブシートが当たっている面は1mm位なのだが、使用課程においてはここが徐々に広くなる。広くなると面圧が下がるので余計にカーボンなどが挟まりやすくなるし、密閉性が保ちにくくなる。逆に当たり面が狭すぎるとバルブの熱をバルブシートに逃がしにくくなり、特に排気バルブにおいては過熱による変形などの恐れが出てくる。

◆ 使用課程において広がってしまったバルブ当たり面は修正する事が出来る。図を書かないと説明しにくいのだが、バルブシートの当たり面の幅を専用のカッターで削って修正する。3つかのカッターを使って少しずつ削り、当たり面が規定の範囲内に収まるようにする。

◆ 内燃機屋さんに持って行けば修正(シートカット)してくれるし、工具を買えば自分で出来ない事もない。ちゃんとした工具はそこそこ高価なのだが、それをバルブシートに当ててくるくる回すと回転体に付けられた超硬の刃が、バルブシートを削ってくれる。

◆ カッターの回転体の軸はバルブガイドに差し込むようになっているので、エンジンに合わせたサイズの棒というか回転体の軸も買わなければいけない。理屈としてはこれでいいのだが、そもそもバルブの当たり面が広くなっているエンジンは、バルブガイドの穴も大きくなっている場合がある。こうなるとカッターの刃の付いた回転体の軸の位置決めがピタリではなくなってしまう。すると回転体がバルブシートにまっすぐ当たらない(力の入れ加減でずれてしまう)のでシートカットに失敗する。

◆ そもそも斜めに削ってしまうとバルブともちゃんと当たらなくなるので、気密性が保てなくなる。ここまで来てしまうと素人の手には負えない、事もないが難しい。バルブガイドは打ち替えが可能だが、圧入されているので内燃機屋さんに頼んで打ち替えて貰うのが良い。バルブガイドを冷やし、シリンダヘッドを温めれば入れられるかも知れないけど。

◆ バルブガイドが新しくなっても、既にバルブシートを削りすぎていたらバルブシートも打ち替えて貰わないといけない。バルブガイドやシートの打ち替えは(普通なら)20万km以上走ったエンジンとか、チューニングエンジンで行われるくらいの(ガソリンエンジンとしては)珍しい?作業になるかな。なおバルブガイドの穴の径は測る事は出来るが、内径測定用のマイクロメータアダプタみたいなものを使う必要がある。


2ZR-FXE(10/21)
◆ 2ZR-FXEエンジンはプリウスやプリウスαに搭載されていたもので、当時最高の熱効率を発揮するとされた。熱効率を向上させるために遅閉じミラーサイクルを採用していて、インテーク側のカムの作用角は270度と広い。270度のカムと聞けば最高回転数は9000回転にもなり、広いオーバラップでアイドリングは不安定に… みたいな感じだが、遅閉じミラーサイクルなのでハイパワーは期待できない。

◆ 排気量こそ1.8リッターあるが、出力は99馬力/5200回転と少ない。一般的にミラーサイクルエンジンは充填率が低くなるので出力が小さくなる。そのため過給器などを使って常用域では充填率を上げる手法が採られる。実際マツダのミラーサイクルエンジンはスーパーチャージャによって充填率を確保した。

◆ トヨタはエンジン出力は小さいまま、不足するパワーをモータで補う手法を採った。これによりバッテリーが空になるまでは走行性能を落とさずに車を動かす事が出来た。以前にも書いたがTHSはエンジン特性への要求が大きいため、エンジン自体をハイブリッドシステムに合わせて行く必要がある。

◆ 現行プリウスではM20A-FXSエンジンが使われていて、これがZR型エンジンの後継となっている。2リッターの排気量から146馬力を発生させるので、エンジン型番的にはミラーサイクルなのだが充填率の向上が行われているのだろう。筒内直噴によって14:1の高圧縮比を実現している。

◆ ZR型エンジンはプリウスに搭載されていた事で生産台数もかなり多かったわけだが、それなりに弱点というか弱い箇所も存在する。距離を乗った車が多いし年式自体もそれなりに古いので、オイル漏れなどが見られるという。チェーンテンショナのガスケットが弱いのは既知で、一応メタルっぽい(見た目で判断)ガスケットが使われているっぽいが、それでもダメか。

◆ 年式的にも10年以上経っているので仕方のないところではある。プリウスはウォータポンプも電動化されているのかな?電動ウォータポンプの耐久性は分からないが、メカニカルウォータポンプは10万kmごとの交換が指定されている車が多い。とは言っても壊れていないものを交換する的予防整備は、お金がかかる事だけに難しいところがある。

◆ オーバヒートするとエンジンが壊れますよと言ったところで、車の使用者は中々整備をしないのが現状だ。予防整備というか、指定交換年数や距離数を超えたら交換していくのが良いのだが、タイミングベルトだって交換せずに乗っている人がいる。タイミングベルトが完全に切れたら結構大事なのだが、大事が起きるまではそれを認識できないのが現状か。

◆ 最近のタイミングベルトは半分だけ切れる?みたいな、幅が半分になった状態でも切れないで残るようになっているものがある。この時点で異音に気づいて整備工場に行けば未だ間に合う、みたいな感じかな。異音に気づかずにそのまま車を使えば、待っているのはバルブクラッシュだ。

◆ プリウスエンジンのチェーンテンショナーの所は、オイルが漏れると言ってもジャバジャバ漏れるわけではない。車検の時などに漏れが指摘されて整備をする感じだろうか。ガスケットの交換はたいした手間ではないので、部品代と合わせても1万円位ではないかと思う。同じエンジンでも、搭載されている車によって工賃は変わるかも知れない。


電動インパクトレンチその後(2)(10/20)
◆ ブラシレスモーターの制御に関しては電機メーカが強く、Panasonicなどは進んだ技術を投入していた。海外ではBluetooth搭載などが進み、DeWALTやMilwaukeeが進んでいた。平成不況の影響なのか日本製の電動工具は余り先進技術が目立つ事もなかったが、あらゆる電動工具でバッテリー化が進む事になる。

◆ 電動工具のバッテリー駆動化はハイパワー化でもある。AC100V系ではどうにもならなかったパワーを、バッテリーならかなえる事が出来る。この分野でも海外メーカがバッテリーの高電圧化を開始し、マキタも40V系で対向する。HiKOKIだったかバッテリーパックのセルを並列接続するか直列接続するかで、18V系と40V系(36V系)を同一バッテリーで動作させる特許を取得した。

◆ 国内の電動工具需要は3.11の復興による特需などもあったが、その後工場プレカットが主流となると成長率は低下した。国内ではマキタが比較的安定した経営状態を保ったと言えるが、日立はHiKOKIにブランドを変えmetaboのOEM?も扱うのかな?海外への売り込みを増やした。RYOBIは2017年に京セラ傘下となり、主に中国メーカ機器のODMにより電動工具事業を継続している。

◆ RYOBI(京セラ)は国内ではモデル数が少ないが、海外向けとしては安価なモデルをいくつも発売していて、RYOBIのブランドと低価格で売っていこうとしている。しかし価格を考えれば中華製となり、ブランド力ではDeWALTやマキタのワンランク下である事は間違いなく、今後の事業展開には工夫が必要になりそうだ。

◆ 中華ものはメーカ品、コピー品、ノーブランド品がある。中華メーカも長続きしているところは少なく、一時的にはプロモーションなどで有名になってもその後が続かず消えていくメーカもある。

◆ HandifeやALTOCRAFTはYoutubeを中心とする宣伝活動で品切れ続出みたいな、或いは転売ヤーの餌食になるような事もあったが、今はすっかりおとなしくなってしまった。中華ものはメーカ製であったとしても使い捨てが基本なので、メーカの存続は余り気にする事はない。バッテリーもマキタやMilwaukee互換が多いので、消耗品の問題も少ない。そして何より安価だし時代と共に性能は上がるので、壊れる頃には買い換えると考えて使えば実用に耐える。

◆ プロの使用に耐えられるのかどうかは分からないが、少なくともアマチュアが使い、日曜大工や車の整備程度であれば不満なく使えている。欲を言えば低速回転側の制御性が、ブラシモータくらいの毎秒1回転レベルまで落とせたら文句はない。ネジを入れ始める時など、微速で使いたいのだ。

◆ ネジを外す時のみではなく、インパクトドライバとしても使うので微速域の回転制御だとかトルク特性は気になるところである。それを気にするならインパクトドライバも用意した方が良いと言われそうだが、長いビスを打ち込んだりした穴を開けたりする時にはパワーが欲しい。

◆ Li-ionバッテリーの発火事故は多いのだが、マキタ互換バッテリーは互換充電器で充電した方が安全だ。マキタ純正の急速充電器では、充電電流が多いために互換バッテリーが火を噴く事がある。純正バッテリーだと高額なので個数を用意する事が難しく、急速充電器の需要が高い。しかし互換バッテリーは安いので、数で勝負した方が劣化の点でも安全性の点でもメリットがある。


電動インパクトレンチその後(10/19)
◆ 電動インパクトレンチを買い換えた話はBlogで1ヶ月ちょっと前に書いた。今まで使っていたRYOBIのインパクトドライバのバッテリーが駄目になり、純正バッテリーを買うよりも中華インパクトを買った方がずっと安いという事でONEVAN製を買った。

◆ ONEVAN製品はブロワも使っていて、一応壊れずに動いているしモータやドライバ関係もウルトラ怪しいと言えるほどの不信感もないので、インパクトレンチも大丈夫かなと言う事で買ってみた。公称トルクは1200Nmと大きいのだが、実トルクとしては500Nm位ではないかと思っている。ただTONEのエアインパクト(700Nm)より強いので、もう少し上かも知れない。

◆ TONEのエアインパクトでタイヤを外すには少し時間がかかった。ボルトが一瞬で緩むと言うほどのトルクがないからだが、電動インパクトならストレスを感じずに外せる。海外のYoutuberや電動工具系のサイトでは、トルクメータを使って実トルクを測ったりしている。

◆ ただインパクトレンチのトルク測定法には決まったものがなく、他のメーカとの比較が主になっている感じはする。中華インパクトの多くはDeWALTやMilwaukeeの1/2前後のトルク値になっているが、フランス(だったかな)のYoutuber氏の使っている500Nmフルスケールのトルクメータを振り切らせたのは面白かった。

◆ ウチにはAC100Vで動作する電動ドリルもあるが、今は殆ど使う機会がない。Li-ionバッテリーによって電動工具の世界は大きく変わり、今やAC接続以上のパワーの工具が沢山ある。AC100Vを使おうとすると、日本では15Aが最大なので1.5kVAの入力電力しか得られない。しかしバッテリーであればバッテリーの放電能力次第なので2kWでも3kWでもモータに食わせる事が出来る。

◆ 電動チェーンソーもAC100V仕様は1.5kW入力が最大だが、バッテリー駆動のものはそれ以上のパワーを発揮する。大排気量エンジンには未だ及ばないものの、供給電力のリミットがなくなった事でかなりハイパワーのものが売られている。山間部での作業となると充電の手間があるので、エンジン式の方が便利だとは思うが、充電が可能な場所での作業なら電動式も悪くはない。

◆ ONEVANの1200Nm版は余り重くも大きくもないので日曜大工にも便利に使っている。これまで使っていたRYOBIのBID1421(145Nm)に比較して大きく重いかなと心配したのだが、ブラシレスモータの小型軽量化などもあって、重さは1.5倍ほどで済んでいる。RYOBIのものに比較するとトルクが大きいので、ドリルでの穴開けもコーススレッドの打ち込みもかなり楽になった。

◆ Li-ionバッテリーとブラシレスモータの組み合わせが電動工具の世界を変えたと言われるが、マキタのTD145電動インパクトドライバはその走りだったと言える。最大トルクは165Nmと当時の平均的なもので、価格は約6.5万円だったそうだ。この他に充電器も買わなければいけないのだが、AC100V系の電動工具がバッテリー式に置き換わっていく時期であり、多くのプロは充電器を持っていたのだろう。

◆ ブラシレスモータが使用され始めた当時は3相の矩形波駆動が採用され、その後正弦波駆動などに変化する。現在ではベクトル制御が一般的になっている。これは技術進化と言うよりも半導体の進化によるところが大きい。そしてモータドライバが小型化されて低価格になると、構造の簡単なブラシレスモータ使用機器の価格が下がってくる事になる。


合成燃料は出来るのか?(10/18)
◆ 合成燃料・代替燃料の研究は行われているもののコスト的にメリットがないとされる。ミドリムシなどを使ったバイオ燃料もコスト的に無理があるとされ、研究していた企業は廃油精製の方向になっている。廃油精製はバイオ燃料とは違う訳だが、捨てられている油を燃料に使うという事で環境負荷を低減できるとする。

◆ 食用油を精製する技術は従来からあるのだが、これもコストが問題になる。いずれにしても代替燃料は軽油の代わりであり、ガソリンを効率的に作り出すには至っていない。欧州では代替燃料に補助金を出す国もあるそうだが、そもそもディーゼルエンジン悪者説が広まっている現状に於いて、代替軽油の研究も下火になっているとか。

◆ 二酸化炭素などからガソリンに近い燃料を合成する事は出来るが、非常にコストがかかる。そもそもガソリンを燃やす事で大きなエネルギが得られるわけだから、それを合成するには相応のエネルギがいる。現状ではこれを電力で作るのだが、電力が火力発電で作られている事を考えると合成燃料の意味はなくなる。

◆ 太陽光発電とか原子力発電の余剰電力で合成燃料を作り、電力バッファ的に使うのならまだしも、それを燃料に車を走らせるのであればEVの方が効率が良い。水素にしても同様で元はと言えば電力で作っているわけだから、それで車を走らせたって面白い事は一つもない。面白い事があるとすれば経産省から莫大な補助金が出るくらいの話で、トヨタはこれで潤う。

◆ ガソリンより少し造りやすいアルコール系の燃料の方が、コストなどを考えると現実的と言えそうだ。炭化水素系合成燃料も日本で作るとコストの問題があるが、電力料金の安価な海外で作れば何とかなるかも知れない。日本ではアルミニウムも作れないと言われるほど電気代が高いので、それこそEVにしても高コスト燃料を使う事になる。

◆ もっとも海外から合成燃料を輸入したとしても、高い関税や燃料税が課されるだろう。それでも政府は環境の為だとか何とか言って高額燃料を使わせるかも知れない。自民党の集金や得票システム、官僚の天下りシステムはずっと変わっていないのだから、これからも変わる事はなく日本を蝕んでいくだろう。

◆ アルコール系の燃料は植物類から作られるわけだが、これも日本ではコストが高くて作る事が出来ない。トウモロコシにしても豆類にしても現実的には海外から輸入するしかない。合成燃料やバイオエタノールであれば国内生産が可能なのだが、土地代(固定資産税)やエネルギコスト、輸送コストが高いので輸入した方がずっと安くなる。輸入するには輸送費がかかり、更に関税も課されるが、それでも安いというのが何とも。

◆ インチキ臭い合成燃料に関西の自治体が騙された訳だが、あの合成燃料は燃料に色づけされていたりして雑なんだなぁ。燃料に色が付けられているのは市販の燃料だからであって、元々は無色である。安易に軽油を買ってきてしまったものだから緑色の軽油をタンクから取り出す羽目になった。灯油でも入れておけば良かったものを、その程度なのだ。

◆ 電力と言えば太陽電池板のリサイクルが出来ないとかで、大量のゴミの時代がやってくる。現状では太陽光発電事業者にリサイクルの義務は課されていないという、まあ民主党とソフトバンクの孫さんの企てなのだから仕方がないけど。でそれの処理費用がまた税金として取られるのかな。


特定健診(2)(10/17)
◆ 私は昔から生きることに対する執着が余り無い。人間いつかは死ぬわけだから、それが早いか遅いかの違いくらいだ。ミクロ的には何をやってみたいとか、何を食べたいとか、何を見たいとか、どこかに行きたいなどと言う欲求はあるのだが、マクロ的に見ればどうせ死んじゃうんだから無駄じゃない?となる。

◆ 多くの生物の場合は死ぬことを前提に生きているので、最終形態が死だとすれば死ぬことを目指して生きていることになる。楽しい青春の想い出も、最終的には死んじゃうんだから何にもならないじゃん、と、まあそう言ってしまったら身も蓋もないんだけど。

◆ 勿論長く生きていたいと思うこともあるのだが、死に神から手招きされたらそれで仕方がない。自分の事はそれで良いとしても、自分以外の人たちにも少なからず影響があるとすれば、それは気になる。自分が死ぬにあたって引き継ぎをしなければいけない物事だとか、こちら側に残った人たちの生き方だとか、いやいやそんなことまで考えるのは奢りだよと言われそうだが、現実として問題は沢山ある。

◆ ただ事故死と違って病死の場合は死ぬまでに時間があるので、少なからず終活の時間が与えられることになる。病気になって動けなくなってしまうとダメなのだが、それまでの間は色々と考える時間がある。

◆ 事故死と言えば交際相手に殺された唯我氏がいたよなとか、ちょっと変わった女性に付きまとわれて世間から隔離されたまま死んでいったK氏がいたよなとか、それに比較したら普通の人は幸せな、いや死ぬんだから幸せとは言わないのかも知れないが、普通の最期を迎えることが出来る。

◆ そんな事を考えながら再検査の日を待つわけだが、その前にかかりつけ医に薬を貰いに行く日がやって来た。ドクターに検診で再検査になったと話すと、最初に言われたのが「癌ですか」だった。まあ再検査の多くは癌だからだろう。その後自覚症状の有無などを聞かれ、肺炎かも知れないなぁとぼそっと。

◆ それから数日して日赤に行った。日赤はいつも混んでいる。紹介状(日赤が発行したのも)を受付で渡すと、少し時間がかかりますけど良いですかと確認された。1時間くらい待たされたあとにCT検査を受ける。MRIは未だに騒音が大きいようだが、CTはずいぶん静かになった。高速だけれど音の大きさがネックだと言われた東芝製も、かなり改善された感じがする。

◆ CTを撮ってからがまた待ち時間が長く、それでもその日のうちに結果が聞けるんだから未だ良いか。病院によっては画像診断専門の医者が来る日にまた来てねなんて言われる。待合室の人はどんどん減って、午前中の診療時間も終わった。昼頃までには分かると思いますと言われたが、その昼はとっくに過ぎている…
◆ 結局ドクターに話が聞けたのは13時過ぎだった。ドクターも休みなく患者の相手なのだから大変だよなぁ。診察室に入ると2017年当時の肺の写真と特定健診で撮った写真が並べられていた。写真右の下の方が少し曇ったように白く写っていて、これがあったので再検査になりましたと説明された。

◆ その後CTの画像を(スライスされたものを順番に)見せられながら、問題の箇所も特に問題があるとは思えないとのこと、他の部分にも異常は認められないとの事だった。レントゲン写真で何故少し白っぽく写ったのかは分からないけれど、何も問題はありませんから安心してくださいと言われ帰ってきた。


特定健診(1)(10/16)
◆ 特定健診は40歳〜74歳までの人が受けることの出来る健康診断だ。横浜時代は受けたことはなくて、それはかかりつけ医のドクターが”定期的にやっている検査と同じだから、無理に受けることはないでしょう"と言っていたからだ。その医院でも特定健診は行っていたが、私の場合は血液検査も胸部レントゲンも定期的に行っていたので、あえてやる必要はないとの判断だったのだと思う。

◆ 検診の内容は自治体で異なるようだが、横浜市の場合は身長/体重測定と血液検査が標準項目で、胸部レントゲンは別途(つまり特定健診には組み込まれていない)年に1回に限り680円で受けることが出来る。大腸がん検査は補助がないようで、自主診断になったと思う。

◆ 伊豆市の場合は身長/体重/血液検査と心電図が標準項目で、胸部レントゲン検査や大腸がん検査、前立腺がん検査は各500円の追加料金の発生するオプション扱いだ。女性だと婦人科検診がオプションになり、視力検査などもオプションだったかな。

◆ 一昨年までは日赤の窓口で検診を申し込んでいたのだが、窓口のオネーさんがこれとこれとこれでいいですか?みたいな感じで項目を決めてくれて、それに頷けば申し込み完了だった。今年からは電話予約が必要になり、電話をするとオプションを一つずつ確認していく感じだったので、全てのオプションを設定した。

◆ 検査自体は2時間位で終了するが、殆どが待ち時間である。この時に胸部レントゲン検査をしたのだが、日赤の記録によれば8年ぶりだったそうだ。検査が終わった1週間後に結果を聞きに行くと、これまでの数値の変化や推移などが説明され、レントゲン検査の結果は後日郵送しますという事で帰ってきた。

◆ 数値の説明は何も異常がなければ何という事もなく終わるが、私の場合は心臓の薬を飲んでいることなどから、肝臓や腎臓の数値が余り良くない。これは毎回数値的に引っかかるが、医者に通っていますよと言うと、あえて精密検査をしなさいとは言われない。まあ通っている医者でも定期的な血液検査をするくらいで、特に治療や食事制限を言い渡されているわけではない。

◆ 検診から1ヶ月くらいした頃だろうか?レントゲン検査の結果が送られてきた。特に異常はありませんでしたと書かれているだけだろうなと思ったら、要精密検査と書かれていて紹介状みたいなものも同封されていた。胸部レントゲン検査で引っかかるとしたら肺がんか肺炎か結核だと思うのだが、肺炎や結核だったら自覚症状があっても良い。

◆ まあ何かがあるとすれば肺がんだよなぁ。レントゲン検査でもステージ1は発見できるが、そもそも胸部レントゲン撮影をすること自体久しぶりなので、癌が育っちゃってるかも知れない。とりあえずは検査を受けに行くことにして、内科・循環器科のドクターのいる水曜日に予約する事にした。

◆ 肺がんステージTなら5年生存率は7割以上あるが、ステージUになると5割以下になる。ステージUの場合は自覚症状というか特有の症状が出る場合が多いので、注意していれば異変に気づくことが出来る。注意していないと風邪かな?くらいで検査せず、そのままステージVに進行して症状が悪化することになる。

◆ 私の場合は自覚症状がないので、ステージUより前だな、と思った。それでも自覚症状は人によっても異なるので、自覚症状がないから初期癌だとも言い切れないんだけど。


マフラー需要は減っている(10/15)
◆ 昔は車を買ったらまずマフラーを変えるみたいな人もいたのだが、今は少なくなった。一つは車検対応マフラーと呼ばれるものが少なくなったことや、騒音規制があってデカい音を出しにくくなったことがある。デカい音が出ないのならマフラー交換の意味が無いというわけだ。

◆ 車検対応は許認可利権みたいなものがあって、実質的に中小マフラー屋を追い出すことになっている。それが車検に適合しようがしまいが認定はしないよと言う、締め出しみたいな感じだ。特定のメーカだけで独占しないとマーケットが小さい故に生き残れないとか、色々あるのだろう。

◆ そんな生き残りをかけたマフラーメーカの中で、マフラー交換によるパワーアップと燃費向上を謳うものがある。パワーアップに関しては無いとは言えない部分もあって、例えば機械式のアクチュエータを持つウエイストゲートはマフラー排圧が下がることで動作点が狂い、過給圧が上がる。過給圧が上がればダイレクトにパワーが上がる。

◆ NAエンジンだとそうは行かないので、マフラー交換によるパワーアップは難しい。それでも純正マフラーより排圧が下がれば、高回転域におけるパワーアップは多少はある。このあたりは車によっても違うので何とも言えないが、数パーセントアップは可能ではないだろうか。ちなみに当該マフラー屋は1割以上のパワーアップを謳っている。

◆ 燃費改善効果はないと言える。そもそも自動車メーカは色々な部分を削りそぎ落としてでも燃費を向上させたいわけだから、それに更に効率を上げるのは難しい。例えばバルブタイミングだとかマニホールドの集合点までの長さなど、燃費に関係しそうな所はチューニングがされている。そしてこれはメーカオリジナルのマフラーと組み合わせた時に最高の効率が得られるようになっているので、排圧が変わるとセッティングが狂ってしまう。当該マフラー屋は1割以上の燃費向上を謳うが、やり過ぎは公取委(による取り締まり)の元である。

◆ 中小のマフラー屋は規制前の車両や旧車のマフラー製造で生き延びる。車検対応が騒音値だけで済む時代の車両は今や古くなってしまい、純正マフラーが入手出来ない場合もある。そんな車向けに車検に対応したマフラーを作る訳だが、何しろ1品ものなので時間も手間もかかる。時間や手間がかかるので大手メーカは引き受けてくれず、中小の町工場が活躍するわけだ。

◆ オリジナルで作るので何でも出来るというのは言いすぎかも知れないが、騒音規制値ギリギリのものでも、ノーマルより静かなものでも、技術的に可能であれば製作を請け負って貰える。一品ものなので価格はそれなりに高くなると思うが、旧車乗りにしてみればそれが無ければ車検に受からないのだから仕方がない。仕方がないと言うよりも、面倒を見て貰えるのだから有り難いかな。マフラー系は時間が経てば腐食やサビが起きるので、やがて交換時期がやってくる。

◆ 消音性能を上げるためには消音部分を大きくしなければいけないわけだし、メーカ製のような多室構造の膨張型消音器は作りにくい。そこでパンチング管に消音材を巻き付けるその構造を、消音器のタイコの中に複数入れて延長距離を稼ぐようなものもある。これによって排圧は上がるが消音効果を大きくする事が出来る。このような構造は欧米車の純正マフラーで使われており、アフターマーケット用のマフラーも、音を大きくする要求に応えるだけではなく純正同等の性能の要求もある訳だ。


厳しくなる排気騒音規制(10/14)
◆ 自動車の近接騒音。近接排気騒音・排気騒音の規制は厳しくなる傾向にある。昭和中期(1940年代)の頃は走行騒音としての規制値があり、これは自動車だけではなく鉄道でも規制があった。昭和後期(1970年代)になると定常走行ではなく加速走行騒音としての規制となり、加速時なのでエンジンや排気騒音レベルも上がる。

◆ 昭和46年(1971年)の規制値は大型トラックで92dB、乗用車は84dBに規制された。昭和後期(1980年代)は排ガス規制の強化に合わせて騒音規制値も頻繁に変更されている。乗用車だけを見ても1976年には82dB、1979年には81dB、1982年には78dB、1987年には76dBとなった。

◆ 昭和後期から平成にかけての1990年前後には排気騒音或いは近接排気騒音値として、現在同様の計測方法となる。これも当初の103dBが現在は96dB(リアエンジン車に関しては100dB)となっている。こうした流れは日本だけではなく欧米でも厳しさを増している。欧州車が排圧コントロールシャッタ付のマフラーを採用し始めたのも、こうした背景がある。

◆ 以前にも書いたがトヨタの一部車種のマフラーは、マフラーのタイコ内にシャッタバルブがある。シャッタバルブはパッシブ式で、通常はバネの力で閉じられている。高負荷高回転で排圧が上がると、排圧がシャッタバルブを押し開いてそれ以上の排圧にならないようにする。非分解構造のマフラーの中に可動部やバネを入れるのだから、信頼性や耐久性には自信があったに違いない。

◆ 日本のメーカのマフラーは小型軽量長寿命に出来ていて、グラスウールやステンレスウールは殆ど使われていない。欧米の車では逆にグラスウールやステンレスウールを穴あき排気管の周りに巻き付ける構造で消音を行うが、消音効果が低いのでマフラーが大きくなってしまうし、消音材の経年劣化が必ず起きる。

◆ 日本メーカの多部屋構造では排気抵抗が高くなり、なので消音効果が高い。欧州車の消音材方式でも排圧を上げれば消音効果が高まるので、シャッタバルブを付けて音量を規制することが出来る。国産だと日産車の一部に多室構造+消音材を入れたものがある。消音材方式は音質をチューニングしやすい面がある。

◆ 穴あき排気管(パンチングメタル管)にグラスウールなどを巻き付けた構造を"内燃機構造"と昔は呼んでいて、今この呼び方をしているのは柿本さんの所だけだと思う。と言う話は2020年の雑記でも書いている。何故内燃機構造なのかは未だに謎である。

◆ ターボ車ではマフラー排圧を下げるとタービン効率が上がるので、直接的なパワーアップが出来る。車によってはマフラー排圧が下がったことでウエイストゲートの動作点が狂い、過給圧が上がる場合がある。こうなると過給圧が上がるので、その分ダイレクトにパワーが上がる。

◆ 日本車の場合はパワーより燃費追求になっているので、最大出力が云々は余り重視されていない感じがする。出力を上げたければ過給圧を上げれば良くて、過給領域は燃費テストの範囲外なのでカタログ燃費には殆ど影響しない。

◆ 今後ダウンサイジングターボが増えて、全域で効率を追求するようになったら(マフラー構造も)変わるかも知れないが、耐久性などを考えると消音材方式は採用しにくいのではないだろうか。


詐欺広告とか偽サイトとか(10/13)
◆ 一般ニュースメディアでも取り上げられたが、詐欺広告は収まる気配を見せない。プラットフォーマとしては多くのお金を払ってくれる広告主が良い広告主であり、広告の内容が正しいか正しくないかは関係がない。広告内容の審査はそれを審査する審査機構が行うものであり、Googleは社内規定に反していないかどうかのみを審査しているという。

◆ GoogleのみではなくXにしてもMETAにしても同様だろうし、今や(METAの)広告収入の多くをインチキ系に依存していると書いている海外メディアもあった。著名人の写真や名前を使う広告が減らないのは、減らないと言うよりも減らせない事情があるわけだ。

◆ 動画広告も同様にインチキ商品の広告に溢れている。Youtube広告で著名人の名前や画像が使えないのは、権利への規定があるからだ。その人物がクレームを申し立てると、多くの場合は数ヶ月以内に対応がなされると書かれていたし、著作権に敏感なディズニーに至っては自動削除の対象だ。しかしインチキ商品に関しては、Youtubeがそれをインチキかどうか判断する立場にはないという理由で放置されている。

◆ 広告ではないのだがAI生成動画とかステマみたいな一般チャネルの動画もあり、これがおすすめ動画に良く出る。自動車だけではなくバイクや航空機など様々な分野で増殖している。Googleは検索順位やおすすめ動画への露出基準を明らかにしていないのだが、あるYoutuberは一定の条件が必要になるみたいな事を言っていた。

◆ お勧め(何も検索しない状態で出てくる動画)は動画の閲覧履歴をクリアすると初期化され、何かを検索して動画を見るとその動画関連のものが出てくるはずである。しかし実際には以前に見た事のあるチャネルだとか、特定のチャネルが多く出てくるので、何かしらの仕掛けがあるのだろう。

◆ そしてチャネル登録者数が数十人、作りたてのチャネルも頻繁に出てきたりするが、それは一般のチャネルではなくAI生成のインチキ動画のチャネルだ。SEO的な何かがあるのか?それとも広告出稿に関係があるのか?暴露してしまえば自分の利益を削ぐ事にもなるので、皆さん口は固い。口は固いが某Youtubeチャネル主は、そのあたりの広告宣伝費用がかかるから楽ではないみたいな事を言った。

◆ 屋根のリフォームだとか、水漏れ修理だとか、レッカー業者だとか、カギ開け屋とかの詐欺サイトが検索上位に出てくるのと同じ仕組みの、蛇のみが知る道があるのだろう。ちなみにGoogleは広告を出すか出さないかと検索順位に関係はないと過去に言っているが、現在も同じかどうかは分からない。

◆ ちなみにインチキ系AI生成動画を"誤った情報"や"spam…"報告をすると一時的に出なくなるが、インチキ動画チャネルは沢山存在するので、他のチャネルが続々と出てくる。動画の作り方や音声の自動生成の感じからすると同じ人間或いは団体が作っているのだと思うが、それらが出現する頻度は不自然でしかない。

◆ 民間商業サイトである以上は、そして広告モデルを採用している以上は、広告主様々は仕方がない。これは民放におけるスポンサーも同様であり、スポンサーの商品を番組/ドラマ内で使ったりするケースも普通にある。


沼津に止まらず三島に止まる新幹線(10/12)
◆ 東海道新幹線は三島駅に停車する。三島は田舎の駅という感じで、さほど開けているところではない。むしろ隣駅になる沼津の方が大きな町になっている。更に言えば三島の一つ東京よりには熱海駅があり、16kmしか離れていない。高速鉄道で駅間距離が短ければ運行平均速度が上げられずにロスが増える。

◆ 表向きの三島停車理由として、熱海駅周辺は土地の確保が難しく車両清掃場や操車場を作る事が出来ず、沼津駅はJR東海道線と線路間距離があるので適切とは言えないとなっている。そもそも車両清掃場・操車場は神奈川県か静岡県に作る必要があるとされていたので、静岡県東部に限定する必要はない。

◆ では何故三島なのか?これは当時の国鉄の都合と言うよりも、政治家の思惑だったようだ。当時の静岡県知事である斎藤寿夫氏が当時の運輸省に出向き、運輸省の山田弥一運輸政務次官が国鉄の幹部を呼びつけ、三島であれば土地の確保が出来るから操車場を三島に作れば良いと説得した。

◆ 政治力によって三島に新幹線が止まるのか?しかし話はトントン拍子には進まなかったのだ。国鉄は熱海と駅間距離が16kmしかない三島に新幹線を止めれば、運航時間の遅れが大きいとして運輸省の案を拒否した。静岡県知事も運輸省も新幹線は三島に止まるものだと考え、それを聞きつけた地元も新幹線駅を作るんだとの運動が新幹線三島停車促進期成同盟会によって、始まっていた。

◆ 駅を作りたい静岡県知事と運輸省、駅を作りたくない国鉄との攻防なのだが、最終的には国鉄側が折れる事になる。ただしこれは政治力のみの勝利というわけではなかった。当時の石田礼介国鉄総裁が伊豆の出身だった事、その石田礼介はスルガ銀行頭取の岡野豪夫と親戚関係だった事が深く関係している。つまりは自分の出身地や血縁者のバイアスが加わったわけだ。

◆ 山田弥一運輸政務次官は後に市議・県議を経て1952年に衆議院選挙初当選となり、影響力はますます増大した。こうした事もあり、新幹線三島駅が出来るに至った。石田国鉄総裁は山田衆院議員の情熱に負けたと語っていたと、斎藤県知事の著書で触れられている。

◆ 静岡県では今も新駅の話というか要求が出ている。それは静岡空港駅の建設だ。静岡空港は他の空港の例に漏れず不便な場所にあるのだが、静岡空港の下には新幹線のトンネルがある。従って新幹線地下駅を作れば空港に直結できる事になる。川勝県知事時代にはリニア開通の条件に静岡空港新駅を作れみたいな話もあったのだとか。

◆ しかしここでも隣接駅との距離の問題がある。静岡空港に近い掛川駅との距離は15km程度しかなく、熱海-三島間に匹敵する短距離なのだ。逆に15kmの距離であれば、他の交通手段で掛川駅に人を運んだ方が良いのではないかと言われる。ただし熱海三島間同様とまでは言わないが、静岡空港は山というか丘に囲まれたような場所なので、新交通システムを作るのが大変だし、道路を作るのも大変だ。

◆ 静岡空港は一応海外からの航空便もあるのだが、特別な理由がなければ中部国際空港か、羽田空港を使う事になる。勿論静岡市周辺の人は静岡空港が近いので、目的の航空便が存在するのであれば静岡空港は使うだろう。静岡空港の年間利用者数は60万人前後と、決して多いとは言えない。静岡県側としては新幹線駅が出来れば静岡空港の利用者数が増えるというのだが、JR側としては年間60万人の空港に駅を作っても新幹線の乗客数にさほど影響はないという。例えば東京駅での新幹線利用者数は1日あたり30万人以上である。


昔のエンジンは長持ちした?(10/11)
◆ 30年ほど前のトヨタエンジンが長持ちだったという動画があった。走行距離が50万kmまで使えたというそのエンジンは、シリンダ壁面のクロスハッチが一部失われるなどしていたが、他に大きな損傷はなかったという。

◆ このエンジンはいわゆるハイメカツインカムとして売り出されたものだったかな。カム駆動チェーンでインテーク側のカムを駆動し、エキゾースト側のカムはインテーク側のカムのギアを介して駆動される。これによってカムシャフトの位置を近づける事が出来、ヘッドをコンパクトに作る事が出来る。2本のカムが近づくので、バルブ挟み角は小さくなる。

◆ さすがに50万kmも使われたエンジンではメタルの傷なども目視できる程度だが、特にどこかが壊れたというような部分がない。チェーンテンショナはアルミ材に樹脂部品が付けられた構造になっている。最近のエンジンでは樹脂部品で作られているために、振動や経年劣化で割れる事がある。樹脂部品の使用が少なく、樹脂である必要がある部品には金属パーツを合わせて使う当時の設計の丈夫さが分かる。

◆ RZエンジンは数年で消えていく運命にあった。その理由として効率の悪さと、それによる燃費の悪さがあったとの事だ。搭載車種は国内のハイエース系と、輸出用のトラックにも使われていたとの事。これもあって走行距離の出たエンジンが多数存在し、未だに使われているのだとか。

◆ トヨタは耐久性の必要な車には、耐久性のある部品を使う。タクシー使用車ではサスペンション関係が通常と異なるし、トラックなど商用利用される車も丈夫に作られている。初代のアルファードの中古は東南アジアに輸出された。ハイエース、或いはハイエースと同じ車だとして売られたようだが人気が出なかった。理由はすぐに壊れてしまうからだった。サスペンションも、ボディ自体も剛性が低く、ハイエースの代用にはなり得なかったのだそうだ。

◆ もっともその後は乗用車として中国などに入っていき、今では中国メーカがアルファード的な車を作っている。欧州の自動車雑誌では中国が作り始めた乗用車ワンボックスを、トヨタが真似をしてアルファードを作ったみたいに書かれているが逆だ。

◆ 設計寿命を10万kmにするのか?それとも20万kmにするのかによって、サスペンションアームの太さや溶接も、コイルスプリングの線径も異なってくる。ディーゼルエンジンは長持ちすると言われているが、長持ちしなければいけない車種に搭載される事が多いからだとも言える。

◆ それこそ小型トラックが30万km以上走れるのも、ハイエースが壊れないのも、それなりの設計がされているからだ。マツダのディーゼルエンジンは余り長くは保たないそうだが、これを以てディーゼルのくせにというのは違う。乗用車用と商用車用の設計の違いと言えば良いのかも知れない。

◆ だからといってヘッドガスケット抜けだとかターボチャージャ不良(これはインテークシャッターバルブが壊れる事に付き合って、コンプレッサのインペラーが壊れるらしい)とか、冷却水漏れなどは乗用車だからとか商用車だったらとかの問題ではなく、こう言ってはアレだが下らない故障のようにも思える。

◆ マツダの商用車は丈夫だと言われているので、低圧縮クリンディーゼルがいけないのか?それとも乗用車用だから高負荷運転だとか長時間運転を想定していないのか。そういえばカム摩耗問題もあった。これは耐久性と言うよりも設計上の問題だったのかな。その後は改善された筈だ。


毎年起きる自然災害(10/10)
◆ 今年は7月の雨量が少なく、8月には豪雨による被害が出た。河川の氾濫などは毎年どこかで起きているし、冬になるとヒョウによる被害もある。静岡県の平野部では竜巻の被害も起きる。竜巻なんて日本では発生しないと思われていたのだが、近年は被害が多くなっている。

◆ 火災保険の掛け金が大きく値上がりしているが、これは自然災害の増加によるものだ。洪水被害となると範囲が広く被害額も大きいため、保険会社としても収益にインパクトがある。静岡県でも台風などによる豪雨で被害が出たりするが、それがいつ起きるかなど予想が難しい。いつ起きるか分からないから保険に入るのだが、掛け金の上昇もあって入りたくても入れない人もいる。

◆ 伊豆市や伊豆の国市では、台風による河川の氾濫で浸水被害が起きた事があった。被害のあった地域では塀を高くしたりポンプを用意したりと対策を講じた家が多いそうだが、その後水害は起きていない。もちろん、だからといって今後水害が起きないとは言えない。床下浸水レベルであれば塀や土嚢とポンプで何とかなるだろうが、床上浸水位の規模になるとどうしようもない。

◆ 8月豪雨で九州では大きな被害が出たが、場所によっては水深が2mにもなったそうだ。比較的車高の高いバスやトラックも浸水被害を受けた。四日市では9月の豪雨で地下駐車場が水没、多くの被害が出たが(金銭的)解決までにはかなり時間がかかりそうだ。

◆ 乗用車の水没も多くレッカーが(多忙で)手配できずに路上に放置されていたり、車を買い換えるにも中古車屋の車も水没していたりと、地域全体が一時的な車両不足に見舞われたそうだ。車もシートが浸からない位であれば(停車中の水没であれば)修理が可能になるが、それ以上だと修理費用的に全損になってしまう。

◆ 車両保険がかけられていれば水没は保証される。翌年には1等級ダウンになるので掛け金は増額する。なお地震が原因の津波による水没は補償されない場合が多いので、自然災害と補償の関係は確認しておく必要がある。火災保険もプランによる差異や規定の違いがあるが、再調達価格の規定値以上の損害を受けた場合や規定の水位を超えて水没した場合に、保険金額の7割程度(全額にならない場合が多い)の補償が受けられる。

◆ 火災保険は地震でも同じなのだが、全額の補償が受けられないのが厳しいところだ。再調達価格を3千万円に設定していた場合でも、2千万円程度しか支払われない。では補償金額を多くすれば良いのかとなるものの、これを過度に増やす事は出来ないし掛け金が跳ね上がる。

◆ 地域などによっての異なるし、補償額によっても大きな違いが出るが、火災保険に地震オプションをつけると年間の保険支払額が10万円〜40万円位になる。以前は安かったのだが、毎年のように値上がりして今はこんな掛け金額になっている。

◆ それでも100%の補償が受けられない、或いは補償自体が受けられない場合がある。海関係は結構厳しくて、地震による津波や高潮はダメ、大雨による高潮もダメな場合がある。大雨では排水の限界による浸水も補償されない場合があるのは、自然災害ではなく人災だと判断されるためかな。土砂崩れや豪雨による土砂の流入被害の補償はオプション契約が必要な場合がある。これは浸水被害なのか土砂流入被害なのかとモメる部分だ。


車検は必要か?(10/9)
◆ 車検不要論は以前からある。一方で税の徴収のために車検が必要だと財務省は言っている。車検の時には重量税が取られるわけだが、重量税は1972年に佐藤栄作内閣で徴収が決められた。名目としては道路整備のためであり、車重が重いほど道路に対するインパクトが大きいので重い車に高額税率を課すというもの。大型トラックなどはものすごい税額になるかと言えばそうではない。

◆ 自家用車の場合は1.5t以下が年額換算で12,300円だ。
トラックの場合は1.5t以下で2,500円と1/5である。5tトラックが12,500円なので、これが乗用車の1.5t以下と同じ位の金額になる。トラック業界団体など業界団体の力は強く、カネと票を握るとされるのは今と変わらぬ構図だったわけだ。

◆ その重量税だが道路整備が一段落すると集めたカネを使いきれなくなってきた。無駄とも言える道路を沢山作りまくるも、有料道路主体でありカネが余る。だったら道路の補修をすれば良いではないかと言ったところで、高速道路の総延長が増えない工事はやらないよ となってしまう。

◆ 2008年の麻生太郎内閣で自動車重量税が一般財源化された。麻生のおっちゃんは財務省の言いなりだから仕方がない。こうして自動車重量税は何に使われているのか分からない税金へと変化したのだった。

◆ その重量税を取るついでに整備してステッカーを売れば良いじゃないかと言う事なのだが、車検制度自体は1951年に開始され、重量税制定後の1973年には軽自動車も対象になっている。1983年に新車時の車検が3年に延長され、1995年の改正で10年超の自動車の車検インターバルが1年→2年となった。2002年の小泉純一郎内閣で、新車登録から13年超・18年超で増税とされている。

◆ 税の徴収が絡んでいるので車検制度はなくならないと思うが、今の車は2年や3年では壊れないとよく言われる。これが2倍のインターバルだったとしても問題は少ないのではないかと。新車は5年、次からは3年、14年目以降は2年位でも良いと思う。

◆ もっとも車検の時しか整備をしない、オイル交換をしない、タイヤ交換をしない人もいるので車検までに車が壊れるかも知れない。では法定点検を受けるという話になるわけだが、強制力のない検査は受けない人が多いだろうなぁ。サービスインターバルを表示したところで無視する人はいるわけで、そういう人の車は壊れても仕方がないとするべきか?サービスインターバルを大きく超えたらエンジンの始動を不可能にする位が必要なのか?
◆ EVでも整備箇所はあるが、現在の点検項目のままだとするとエンジン関係のチェックが全て不要になる。EV向けに新たな点検項目が増えるのかどうかは分からないが、そもそも点検項目自体が多くないし、項目によっては現代の自動車と合っていないものもある。

◆ OBD検査が一つの方向転換にもなるのだが、車両の年代によって検査項目の特例みたいなものも必要かも知れない。現状では輸入車のマフラー騒音に特例が設けられているが、トランプ対応というか対策でアメ車特例も出来るのかな。

◆ 安全な走行に支障があるかどうかは、純メカニカル的なというか、ブレーキだったり駆動系の破損やガタだったりするのでこの点は整備や点検の必須部分になるし電気的なチェックの働きにくいところだ。それ以外の制御系だとかエレクトリカルコントロールはOBD検査でだいたい分かる。


災害用電源が起こした災害(10/8)
◆ 7月だったと思うが、株式会社アスクが販売する災害用電源GOALZEROが発火し、福岡県糸島市のコミュニティセンターが燃えた。そのニュースを見て同社のページを見てみたが、当該電源に関しては記載がなかった。モバイルバッテリーのページは残されていたのだが、大容量の非常用電源は載っておらず、ニュースリリースなどにも事故の件は掲載されていなかった。

◆ GOALZEROは米国の企業だとは載っていたのだが、会社概要をクリックしても会社情報を見る事は出来なかった。この製品が株式会社アスクの販売したものかどうかは不明だが、同社は日本における正規代理店を名乗ってはいる。なお保証に関しては正規販売店から購入した証明がなければ対応しないと書かれている。福岡県のコミュニティセンタがどこから買ったのかは不明だ。

◆ Li-ionバッテリーに関しては事故が多いわけで、販売社や製造メーカにはPL保険加入を義務づけるなどした方が良い。とは言っても名もないメーカ製だと責任は追及できなくなる。中華粗悪品だと勝手にPSEマークをくっつけてしまう位の事もするわけだからタチが悪い。

◆ 偽広告や詐欺業者とプラットフォーマ同様で、販売サイトに保証を義務づける法律でも作らないと粗悪品は除外できないと思う。販売サイト、例えばAmazonや楽天がその責を負うとすれば販売品に対する信頼性もチェックするだろうし、出店者の審査も厳しくなる。

◆ 非常用電源は価格低下と共に人気が出てきていて、災害時対策やアウトドア用途など、通販番組でもよく売れるものらしい。比較的価格が高いので利益率も高く、中国メーカのOEMなど自社ブランド化して売っているものも少なくはない。更には新製品が続々と出てくるので、発売から少し時間が経つとその製品自体が忘れられてしまう。

◆ 古い製品に対する責任という点で思い出すのがTDKの加湿器発火問題だ。事故が起きたのは2013年だそうだが、10年以上TV CMなどで告知を続けた。これによって事故後に約61%の製品が回収され、10年後までに回収率が約63%になった。故障や代替などで既に存在しない製品も多いと思われるわけだが、毎年のように告知を行い続けるTDKの企業姿勢は評価されて良い。

◆ 現状ではLi-ionバッテリーを使わないわけにはいかないのだが、今後はリン酸鉄やナトリウムイオンバッテリーなど、エネルギ密度よりも安全性に重点を置いた製品が増えるのかも知れない。

◆ スマートフォンやモバイルバッテリーの発火割合は一時期よりも減少しているものの、電車内でモバイルバッテリーが火を噴いた事故も複数あるわけだし、EV火災だとかハンディ扇風機の発火事故などは起きている。事故率自体は減少しても総販売台数は増えているので事故数は中々減らない。

◆ Li-ionバッテリーが燃えると被害が大きくなり、時に人命にも関わる問題になる。BMS(セルバランサ)に関する規定が出来るとか出来たとか言う話はあったが、どうなったのだろうか。勿論セルバランサが付いていれば絶対安全という事はなくて、バッテリー自体の製造不良(主に異物など)とされるSAMSUNGスマートフォンの発火などもあった。韓国ものに関しては容量拡大のために100%を超える充電率で使った文化があったと言われる。

◆ ウチにも中華バッテリーはいくつもあるというか、殆どが中華ものではないかなぁ。マキタ互換品に関しては充電時に注意していて、金属製の容器の中に入れて充電はしている。ただし発火すれば消火はかなり困難になる。


ハブ一体型スピードセンサ(10/7)
◆ トヨタの一部車種ではハブ一体型のスピードセンサ(ABSセンサ)が使われている。非分解構造で密閉されていて、ゴムや鉄粉が付着する事もない。これなら寿命は長そうだと思ったら、このセンサ自体が故障するのだそうだ。

◆ ABSセンサが外部に露出している必要はないので、ハブに内蔵されていた方が合理的だ。パルス発生用の仕掛けが必要なのと、直径が小さくなるので分解能が低くなりがちだが、それで制御の出来る車種であればそれでいい。このタイプのセンサが使われている車はリアブレーキがドラムだそうなので、ドラムブレーキの制御速度というか制御分解能自体も(ディスクブレーキタイプに比較すると)低いと思われる。

◆ ジムニーのABSセンサもダメになったから、コイルものは壊れやすいのかな。と思ったら物理的に壊れる場合があるとの事で、コイルが断線して中でぐちゃぐちゃになってしまう。コイルの断線が先ではなく、何かが引っかかってコイルがぐちゃぐちゃになるのか?ハブの中のかご形ロータにコイルの線が巻き付いて破壊されてしまうトラブルが起きるのだそうだ。

◆ せっかく密閉型で信頼性が高そうなのに、中々うまく行かないものである。で、これが壊れるとハブアセンブリ交換になり、部品価格は3万円ほどになる。両側いっぺんに壊れる事はないと思うが、予防整備で両側交換となると6万円にもなる。

◆ ジムニーのABSセンサは最初片側が壊れたのだが、適切な品質管理による寿命の一定化が効いているのか?やがてもう片側も壊れた。ジムニーの場合はABSセンサからのコネクタが左右センサで1個なので、左右のセンサのアセンブリ交換が普通になる。

◆ トヨタのハブ一体型はセンサ部分にコネクタがあるので、片側だけの交換が出来る。物理的な破壊が経年劣化で起きるのか?何かの衝撃だとか固有のトラブルなのかは不明だが、気持ち的には両方変えたくなる。とは言っても出費が気になるので、まあ私が変えるとしても壊れた側だけだろうなぁ。もしかしたら細いポリウレタン線を買ってきて、巻き直したら直るんじゃないの?と挑戦してみるかも。

◆ 非分解構造ではあるが、全く分解できないわけではない。センサ部のカバーは圧入?されているが、マイナスドライバなどでコジれば外せる。外して線がぐちゃぐちゃに絡まりまくっていればそれが原因だ。写真で見る限り線はさほど細くない風なので(巻き数は不明だが)手で巻こうと思えば巻き直せる感じに見えた。

◆ 通常のABSセンサは電磁石的なコイルの巻き方というのだろうか、比較的細い鉄心の周りに線が巻かれている。しかしトヨタのハブ一体型は直径が数cm〜10cm位のコイルなので、電磁石タイプよりは巻き直しやすいように見えた。もしかしたら巻き直さなくても、内部でぐちゃぐちゃになったコイルの破片だけを取り除き、その分巻数が少ないまま補修したら直るかも。

◆ BENZはABSのリニアな制御に力を入れている。ガガガガガッとブレーキペダルにキックバックがあるアレではなく、ごく自然にスリップコントロールを行おうとする。ABS制御の綿密化は速度センサの分解能工場も必要になるだろうから、今後はハブ一体型の密閉式光学センサなんてものが使われるのかも。光学式はコイル式に比較すると信頼性と寿命が長いが、コスト的には未だ多少高そうだ。(特にスリット板のコスト)


インチキ懸賞と懸賞詐欺(10/6)
◆ Xでのお金配りはかなり減少したのだが、企業系をはじめとする懸賞は沢山ある。大抵はリポストする事で当選権が手に入る仕組みになっている。コンビニの割引券は当たるというか、あれって普通に配られている割引券なんじゃないのかな。なのでもれなく当選系と同じだと思う。

◆ 私もたまに応募はするが、Repostは他のフォロワーの邪魔になるので応募系アカウントは別に作ってある。フォロワーが多くないと当たらないみたいな話もあるので、フォロワー数は5千位まで増やしてある。応募すると言っても名の知れたメーカや企業以外は(怪しいので)応募しない。

◆ どの企業に応募したのか忘れたのだが、当選の告知がPostされた。DMではなくPostだった。当選者のアカウントが列記されているもので、その日のうちにLINE登録するとPayPayポイントが貰えるとなっていた。LINEはPayPayを配るためのものでYahooの公式アカウントだ。

◆ LINE登録するとメッセージが来て、そこに書かれているワードを返信しろという。条件によって千円〜2万円だったかな、結構幅広い額が貰えるので何かの契約だとか購入系だろうなとは思った。しかしそのワードを返信しても、その後通知は来なかった。インチキだったのである。

◆ どの企業だったかなと当選Postを探してみたが、既に消されていた。Yahooの公式アカウントにLINEの友達登録させる事で何かメリットがあるのだろうか?それともインチキ懸賞主がYahoo系の企業だったとか?うーん、どの企業だったのだろう?電子機器関係のメーカか販売店だったような気がするのだが、思い出せない。

◆ これは懸賞が貰えなかっただけだが、金を取られるケースもあるそうだ。送料のみ負担が必要だとか、補欠当選だから1割の金額負担が必要だとか、2位に当選だから半額負担が必要だとか、まあ色々である。当然この手は金だけ取られて品物は送られてこない仕組みになっているが、相手は騙そうと必死で騙しているので、それなりに引っかかってしまう人がいる。

◆ 懸賞が当たらないと言っている人が多いが、確率的にそうそう当たるものではない。もしかしたら最初から当選者などいないかも知れない。これは法に反するのだが、コンプライアンス皆無の企業は嘘をつくことくらい平気だ。なので名の知れた企業しかフォローしていないのだが、それでも上に書いたような事が起きる。

◆ 懸賞の全てがインチキだという気はないが、相当数のインチキが混じっているのは確かだろう。私はフォローも応募もした事はないが、販売店でもメーカでもないアカウントもある。これもインプレッション稼ぎの一環なのか?
◆ 私の懸賞系アカウントには未だに副業系・投資系からフォローされる。副業系や投資系など廃れたと思っていたが、未だに活動しているのか。廃れたと言えば金配りや貧乏から成り上がった女社長系だろう。彼らは今どんな商売をしているのか?ちょっと気になったりする。Xには見切りを付けてTikTokあたりで暗躍しているのかな。

◆ Xの詐欺広告はどうなったのだろう?PCで見ていると殆ど広告が出ない(広告ブロッカが効いている?)のだが、前澤氏は怒っていたなぁ。METAは相変わらずで、インチキ広告が沢山出ているらしい。プラットフォーマにすればインチキ広告や詐欺サイト業者が一番良い客なので、それを排除してしまったら売り上げに影響が出る。


クロックス(10/5)
◆ Crocsのサンダルを履くようになったのはここに引っ越してきてからだ。横浜時代はサンダルは殆ど履かず、靴を使っていた。ここではちょっと外に出たりする事も多くなり、サンダルを履くようになった。本物のCrocsやCrocs風のものなどいくつか買っているが、Amazonで買ったCrocsは本物だったのか?ちょっと疑問である。見た目はCrocsだったが、耐久性はなかった。

◆ 本物と偽物の大きな違いは耐久性で、偽物はやがて固くなり、サイズが相当小さくなるものもあった。プラスチックでも収縮するのかと思ったものだが、その後も陽の当たる場所に置いておくと固く小さくなってしまうものが多かった。

◆ 本物は3足買ったんだったか、最後に買ったのは3年位前になるか?当時は今の半額位で買えたような気がする。当時はいわゆるダンピング価格だったそうだが、今はグローバル価格に統一されたらしい。これによって従来価格の2倍以上になったものもあるのだとか。

◆ Crocsは比較的柔らかい材質なので履き心地は悪くないが、底がすり減る。底がすり減ってスリック状態になると、これが良く滑るのだ。濡れたコンクリートやタイルの上では面白いように滑るので危険である。

◆ で、底が減ってきたので買い換えようとしたら価格が上がっていて驚いた。耐久性も悪くないのでまたCrocsを買ってもいいのだが、この近くでは扱っている店が少ない。以前にAmazonで購入して失敗している(サイズが小さかった)ので、やはり靴は店で買わないと。でも店で買ったものもAmazonで買ったものも同じサイズなんだけどなぁ、大きさが違うんだなぁ。

◆ 靴屋に行ったらスリッポンが沢山並べられていた。これはかかと部分が固く出来ているので、履くときにかかとが内側に折れにくく、手を使わずに靴を書く事が出来るという特許構造だ。確かに履くのは楽で、かかと部分が強く厚く出来ているので固い割に痛くはない。

◆ PEPSIの靴は逆の発想で(昔の高校生みたいに)かかと部分を折っちゃったら良いんじゃないの?的に、かかと部分を薄く軽く作って内側に折った状態で(かかと部分にかかとを乗せる感じで)履くように出来ている。かかと部分を開けば普通の靴のように履く事も出来る。これならサンダル代わりにも使えて良いかな?何より安いし。と言うわけでこれを買って来てみた。

◆ ただ簡易的な靴というかサンダルみたいなものなので、Crocsの代用ではない感じだ。Crocsはサンダルだけれど靴に近い使い方も出来る位のポジションではないかな。かかとが留められる皮革製のサンダル(Hush Puppies)だと2万円前後だから、それと比べれば(比べるか?)Crocsは安いのかな。いや、そうじゃなくてPEPSIの靴は薄くて軽くては着心地が良いが頼りない。

◆ で、もう一つスニーカも買って来た。ここの水たまりも泥水なので防水の靴を。都会の水たまりは大雨でもない限り泥水にはならないが、ここは雨が降れば泥水が溜まる。なので普通の靴は(雨の日は)使いにくい。PEPSIの簡易的靴はメッシュ素材なので雨の日はちょっと… その点CROCSは(モデルにもよるが)少し底が厚くて穴は空いているが水は入りにくい。

◆ ま、そんな訳で1足のCROCSを代替するために、2足の異なる靴を買ってきたという話だ。値上げされたとは言ってもCROCSを買ってきた方が安かったのは言うまでもないのだが、CROCS自体に今更感があるというか過去のもの感が強くなっているのも、今ひとつだと思った理由なのだ。


新たな怪しげビジネス(10/4)
◆ 今年は暑かった事もあって、怪しげエアコン清掃業者が暗躍したそうだ。エアコンの室内機の清掃は従来からあって、ちゃんとした業者に頼めばちゃんと清掃してくれる。清掃は洗浄液を熱交換器に吹き付けるだけのものもあれば、シロッコファンのフィンまで清掃するものもある。

◆ 洗浄剤は市販品もあるのだが、洗浄力が弱いので余り効果がない。自分で清掃するのであれば業務用の洗浄剤を使った方が良い。だいたいの洗浄剤はアルカリ性なので、洗浄後に酸性物質で中和を必要とするものもある。沢山水をかけて洗い流せば良いのだが、ドレンの排水容量などでは余り水が流せなかったりする。

◆ 洗浄剤や水をかけるのは蓄圧式噴霧器が使いやすい。このKOSHINのものはウチでも使っているが、未だに壊れていない。壊れなくてもタンクが劣化するから寿命があるよと書かれているので、そろそろ買い換えた方が良いのだが… 何しろ壊れないのでそのまま使ってしまっている。

◆ エアコンの室内機洗浄は一般的になってきているが、今年は室外機の洗浄屋が暗躍した。室外機を洗わないとカビが生えるとか、2年に1回は洗わないと室外機が傷んでしまうとか、適当な事を言って営業にまわっているそうだ。

◆ 室外機を分解しないで周りだけを清掃して1万円、分解清掃で5万円位らしい。ちなみに室内機の清掃は1万円〜3万円が相場だとか。室外機は余程汚れていれば清掃した方が良いのかも知れないが、普通は余り汚れない。そもそも外に置かれるように設計されているので、汚れの付着は想定されている。

◆ 木の葉が沢山詰まっているとか、泥水が跳ねてフィンが詰まっているというのなら掃除をした方が良いのかも知れないが、普通はそうはならない。しかし一般の人からすると(余り気にしない&外に置かれているものなので)清掃業者に勧められると清掃を頼んでしまう事が多いとか。

◆ エアコンのガス補充?業者もあるという。車のエアコンのガスみたいに、ガスクリーニングが必要とか補充が必要とか、何かしらの添加剤を売るとか、そういうビジネスなのかな。実際に補充したかどうかなんて分からないし、そもそも補充は必要がない。ガスの漏れがあるのであればそこを直さなければいけないし、漏れていないのであればガスは減らない。車の場合は接合点が多かったり可動したりなので漏れがあるのだが、家庭用エアコンは殆ど漏れない。

◆ 清掃業者と言えばソーラーパネルもある。確かにパネルが汚れると発電能力が落ちるのは事実なのだが、清掃業者に頼むと結構金がかかる。基本料金が5万円〜10万円で、パネル数によっては基本料金では済まなくなる。また業者によっては高所作業料などが加算される。

◆ 屋根に上がって自分で掃除する事も出来るとは思うが、それなりに危険を伴う。高圧洗浄だけでは汚れが落ちないので、洗剤を使って擦らないといけない。清掃したとしても1年もすればまた元のように汚れてしまう。こうした事を考えると、汚れによる発電量の低下を経年変化だと思って諦めた方が良いのではないだろうか。

◆ ソーラーパネルに関しては他にも無料点検と称して、故障しているから交換した方が良いとか、定期交換部品が交換されていないとか、一時期の屋根リフォーム屋みたいなインチキ業者が山ほどある。夏は暑くパネル温度が上がると発電量が落ちるので、それを「発電量が落ちたのは故障しているからだ」と点検や交換を進めてくる業者がいる。


家電の寿命は短くなっている?(10/3)
◆ 洗濯機の故障の話の時に書いたような気がするが、最近の洗濯機は寿命が短いと言われる。一昔(それ以上?)前の製品だと、20年使っても壊れないみたいな信頼性というか丈夫さがある。家電店でも「最近の製品は長持ちしない」という。故障知らずの二層式を買うなら中古点を探した方が良いと言われるのも、そんな所からだ。

◆ 1Fに置いている冷蔵庫を入れ替えた話は以前に書いたが、20年近く使っていたシャープの小型2ドア冷蔵庫も特段不具合はなかった。現在は東芝製に入れ替えたのだが、これも10年位前のモデルだ。2Fにある冷蔵庫もここに引っ越してきたときに買ったので、早いもので8年になる。

◆ 壊れれば修理をするか買い換えるかになるが、壊れなければそのまま使う。特に機能が云々というものでもないのは、景気低迷による代替需要が落ち込んでいるからかも。新製品が出るごとに○○機能が付きましたみたいに買い換えを誘うものも、今は落ち着いてしまっている。

◆ 中華ものだと訳の分からない機能というか、これは何の役に立つんだみたいな、景気の良かった頃の日本製品みたいにアクセサリ機能が付いたりする。アメリカの電化製品を日本製に置き換えたように、日本の家電製品は中国製になっていくのだろうか。シャープ(台湾)にしても東芝の家電部門(中国)にしても既に外資になっている訳だし、富士通のPC部門ってレノボに吸収されたんだっけ?
◆ 国内のメーカのカタログに、中国製の電解コンデンサだから安心みたいな事が書かれていた。安心なの?中国製の電解コンデンサが?みたいに思うのだが、ある程度の品質のものは作れるようになったのかな。

◆ 安売りされている電解コンデンサや半導体類、リレーやスイッチと言ったメカニカル部品は、メーカが不良としてはじいたものをかき集めて売っている説がある。本来は廃棄されるものなのだが、そのゴミを拾ってきて売ってしまうわけだ。なので当然信頼性が低いというか、そもそも規格を満たしていない。

◆ ただしそれが正規品なのかC級品なのかは分からず、中華製は信頼性が低いとなるわけだ。しかし正規品は良品がセレクトされているわけだから、普通に使えるし普通の信頼性がある。今や中国製の部品を使って中国で組み立てるのが当たり前だし、半ばOEM的な管理でも大丈夫だと言われている。

◆ 信頼性の点でも日本製品の上を行くようになると、日本製家電類は更に売れなくなる。最初は売れなかった韓国製や中国製のTV(液晶モニタ)も今はブランドが知られる存在になったし、ハイアールも結構頑張っている。TVも通信機能があるので、信頼性は高くなってもセキュリティ的には心配なところがある。

◆ 中国製品だからどんな情報を送っているのか分からないし、情報さえ送らせれば視聴率統計でも何でも取る事が出来る。ルータやモバイルデバイスみたいなダイレクトさはないが、何かの役に立つだろうと情報を収集しているかも知れない。更には中国側からTV側にアクセスする事だって可能になる。

◆ 親中派と言えば聞こえは良いが、それを通り越した政治家がいるのも事実だ。悪そうな顔をしている大臣とか、関西発の政党だとかが暗躍するかも知れない。これを言い始めるとスマートコンセントはほぼ中国製なので、中国から一斉に動作不良を起こさせる事も可能になる。


ソーラー発電事業者(10/2)
◆ 伊豆半島でもソーラー発電事業者による乱開発というか山を荒らすような事が起きているが、これは伊豆半島に限った事ではない。北海道では出力50kW未満で多数の発電施設を申請する方法での規制逃れが300箇所以上あると報道されていた。

◆ 伊豆半島でも同じような事が起きていて、熱海の土砂災害の現場頂上部分にあるソーラー発電所も分割申請されたもののように見える。経産省は規制を繰り返しているが、業者はその規制の穴を突く。元はと言えば民主党とソフトバンクの仕業な訳で、多くのソーラー事業者が韓国系だ。

◆ 結局の所中国製のパネルを韓国の事業者が設置し、利益を韓国に持っていくという流れになっている。そして国民は高額な再エネ賦課金を払わされる。これが孫さんの言うところのエネルギーによる日本の破壊か。

◆ 低出力発電所を多数作る方法は何度か規制が変更されるのだが、何故か抜け道を設けたような事になっている。まあ経産省内にも中韓パワーが存在しているだろうし、旧民主党の生き残りからも圧力がかかるのだろう。事業者の方も資本金100万円程度で合同会社を乱立させ、実態というか本体が見えないようにしている。

◆ 代表や役員にも日本人か或いは通称名を使うので、一見して韓国企業である事がバレにくくなっている。合同会社なのでヤバい事が起きたらさっさと解散して雲隠れできる。ソーラー発電所で事故が起きたとしても、責任の実態がどこにあるのかが分からなくなる。

◆ 熱海の土砂災害でも同じで盛り土を行った業者は、許可を与えた市が悪いと言っている。勿論市は許可していないのだが、市が強制的に盛り土を止めなかった事は、許可しているに相当するみたいな事も言う。ソーラ発電所にしても規制を逃れるのは罪ではない訳だから、それを許可した国が悪いとなりそうだ。

◆ 50kW未満の発電所の場合は様々な規制が緩和されるので、事業者的にはそれらのコストがかからずお得になる。開発申請も不要なので(ほぼ)勝手に作る事が出来る。これも小規模発電所は規制外だとしたことから、分割申請が起きた。

◆ 50kW未満云々ではなく売電を行うソーラー発電設備は全て一律で規制すれば良い。個人用を除外するのであれば、住民登録されて実際に人が住んでいるものは除外と出来ない事はないが、そうしたら誰かを住まわせるか。

◆ この分割方式の最大規模のものが、個人住宅の屋根を借りるタイプのソーラー発電ビジネスだ。この場合は個人利用のものと変わらないので規制には値しないが、ようするに土地を分割してこれと同じような事をやれば出来てしまう。それが住宅地か野山かの違いだけなので、地域別の規制だとかを考えないとダメかも。

◆ 近年の気温上昇にもメガソーラが関わっている説もある。ヒートアイランドならぬメガソーラアイランドとなって上昇気流が起きる。木を切り倒した事により蒸発潜熱量が減少する。立木1本あたり一日10リットル前後も水を蒸発させる(たぶん木の種類によって違う)訳だから、単にソーラーパネルの高温化による温度上昇だけではなく、本来であれば温度が下がる方向に寄与していた木がなくなる。それでも議員はカネだから、乱開発は見野がされがちだ。


車は人を選ぶのか?(10/1)
◆ トヨタはアルファードの主要顧客をマイルドヤンキーやヤンジーと呼ばれる人たちだと想定して販促資料に記した。ターゲットを絞ると利益率の高い商品を売る事が出来るが、総販売量は減少する。完全なるマニア向けとは違うが、ターゲットを絞るとはそういう事だ。

◆ そこで絞りきれないターゲットをモデリスタに任せるようにして、ベースモデルは電飾やエアロパーツを省いた。これによってコストも抑えられるしユーザ層が広くなる。車両本体価格に比較してオプション代は(割高だったとしても)目立たず、高値で売れる。スマートフォンを買うと超高額のmaicroSDカードを買わされる、みたいなものだ。

◆ 日産のローレルだったか?暴走族が好んで乗ったそうだ。中古が安くて屋根を切りやすかったのかな。こうなるとローレルは暴走族のイメージになってしまい、販売層がずれてくる。そこで日産は下取った中古車を廃車にして、暴走族に渡るのを防いだとか何とか。

◆ プリウスミサイルに関して、プリウスはハードウエアが欠陥である事は間違いないのだが、それを好む顧客は事故を起こしやすい傾向にある説を唱える記事があった。DQNがアルファードを買うように、暴走族がローレルを好んだように、アブナイ人間がプリウスを選ぶという事だ。これが本当かどうかなど分かるわけはないが、そう言われればそう思えるところが何とも。

◆ 先日東京都内に出かけた。環八は相変わらず混んでいて、第三京浜を下りてから板橋区の方までほぼ全線混んでいた。そんな中で車線変更を繰り返す車がいた。第一レーンが流れればそこに割り込み、第二レーンが流れればそこに、ウインカも出さずに入っていく。ちなみにこの車はプリウスではない。

◆ ただ頻繁に車線変更すれば早く移動できるかというとそうでもなく、やがて私がその車を追い越す事になった。どんなヤツが乗っているか顔を見てみたいものだとはよく言われるが、まさにその衝動が抑えられずに隣の車をのぞき込む。と、そこには爺さんが乗っていたのだ。

◆ 用事を済ませた帰りも環八を南下するのだが、SUVが軽トラックを煽っている。煽っているというか、車間距離が近いし車線をはみ出して走っているのでそう見える。クラクションを鳴らしたりパッシングはしていなかったが、軽トラックには明らかに圧力をかけている。

◆ 私は左車線にいて、抜いていく軽トラックとSUVのドライバーを見ると、このSUVも運転していたのは推定75歳位の高齢者、横に乗っていたのは奥様かな?共に白髪だった。ここで思ったのは高齢者の事故が多いのは、事故を起こしやすい人間が高齢になっただけではないのかと。

◆ 事故を起こしやすい運転をする人が高齢になれば、動体視力も判断力も反射能力も鈍る。しかし自分ではそれに気づかないので、高齢化する前と同じような運転をする。で、追い越し禁止区域で追い越しをしようとしたら、判断を誤って正面衝突した、みたいな感じで。

◆ そんな高齢者がよく言うのは「俺は運転が上手い」「俺は事故を起こした事がない」だ。調子に乗ってくると「若い頃はモテた」とか「賭け事で巻けた事はない、神様と呼ばれた」とか「あの政治家は俺の子分みたいなものだった」なんて口にし始める。