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過去の雑記置き場


折りたたみスマートフォン(8/1)
最強の次は何になるのかな?(8/2)
USBケーブル(8/3)
タダの土地はお得なのか?(8/4)
(鉛筆ではない)三菱の闇(8/5)
インフラ事業(1)(8/6)
インフラ事業(2)(8/7)
軽井沢は広かったという話(8/8)
今年の渋滞は激しいらしい(8/9)
サラリーマンの副業(8/10)
品物の価値(8/11)
ローコスト住宅(8/12)
タッチ決済の普及(8/13)
中古スマートフォン(8/14)
シャープは新しくなるのか?(8/15)
電電ファミリーは弱かった(8/16)
モスバーガー(8/17)
多角経営(8/18)
コンパクトカーは作りにくい(8/19)
国土の広さ(8/20)
勝手にやった事(8/21)
ポイントをためる(8/22)
ドリルの刃は発熱する(8/23)
パスコン論(8/24)
ケースを作った話(8/25)
広告のあり方(8/26)
町中がインベーダー(8/27)
品質管理と不良品(8/28)
銅からアルミへ(8/29)
共通ポイント(8/30)
メガソーラーはどうなるのか(8/31)


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メガソーラーはどうなるのか(8/31)
◆ ここしばらく動きのない、この近くに出来る予定のメガソーラー事業者である。事務手続き的には環境影響評価中になっているが、当初より日程が遅れていると思われる。

◆ 事業者はブルーキャピタルマネジメントで、山梨でトラブルを起こし、函南(かんなみ)町でも紛争が起きている。山梨では不良工事を行った事により、パートナーであったトーエネックが手を引いた。

◆ トーエネックは中部電力の子会社で、メガソーラーやオール電化住宅などの推進を行っている。今時オール電化かと思うかも知れないが、たしかTV CMも流していたはずだ。山梨県知事はトーエネックに対して、責任を持って改修を行うように、事業の売却を行わないようにと釘を刺した。

◆ しかしトーエネックはこれを無視、無視した所で罪に問われるわけではないとばかりに、ブルーキャピタルマネジメントに売る(買い戻させる)手続きを行い、山梨県知事は怒りをあらわにした。

◆ 函南町でもブルーキャピタルマネジメントとトーエネックがメガソーラーを計画していた。しかし函南町は条例に従い、工事を許可しなかった。しかし川勝静岡県知事は議会が反対しているにもかかわらず、メガソーラーを不許可としない方針だ。現在は函南町と静岡県のねじれた状態になっている。

◆ トーエネックは函南町が工事を不許可とした事で事業から撤退し、ブルーキャピタルマネジメントに着手金の返還を求めた。しかしブルーキャピタルマネジメントは、一方的な契約解除に合理性はないとして金を返さなかった為、訴訟が提起される事になった。

◆ 経産省はFIT IDを持ちながら未だに事業が行われていない事業者のIDを抹消し始めている。ブルーキャピタルマネジメントがこの近くに作ろうとしているメガソーラーのIDは現時点で抹消されていない。IDは2014年3月31日に駆け込み申請(2014年度から申請条件が変更された為)されている。

◆ 既に9年が経過しているのでID抹消になって良いはずなのだが、ブルーキャピタルマネジメントは過去に政治家に金を渡す事件を起こしていて、ある程度の"つながり"があると見られている。また大規模案件は失効を免れる例外規定があり、抹消を免れているのではないかとの見方もある。

◆ ブルーキャピタルマネジメントは、当初はメガソーラーを自社で運営すると言っていた。しかし実際には売りに出していて、上海電力が買うような話になっているらしい。しかし相変わらずブルーキャピタルマネジメントは、売却に関しては知らないと言っている。

◆ 上海電力は大阪の方でも問題になっていた。日本のメガソーラーの多くは韓国資本や中国企業が握っている形になっているので、それらが一斉に発電を停止すれば日本の産業に与えるダメージは大きい。当然ながら再エネ賦課金も彼らが持って行ってしまう。

◆ 更に言えば電力の高額買い取りが終了した後は、そのまま用済みのメガソーラーを放置し、合同会社を解散してしまう可能性がある。後片付けには建設費用よりも金がかかると言われる現状で、逃げ出す事業者は多いだろう。


共通ポイント(8/30)
◆ ポイントを溜めるというと、従来はその販売店なりサービスの専用ポイントだった。ヨドバシカメラのゴールドポイントに始まり、家電量販店や様々なサービス、飲食店でもポイントを付ける時期があった。簡易なものではスタンプカードなどもあった。

◆ 後に共通ポイントという概念が生まれる。それまでは各店バラバラに発行していたポイントを共通化するというもので、利用者は加盟店のどこに行ってもそのポイントが溜まる事になり、ポイントが溜めやすくなった。

◆ 共通ポイントとしてはTSUTAYAのTポイントカードを、共通ポイント化して広まった。しかし発行元のCCCの個人情報管理などが怪しい事もあり、古くからTポイントを知っている人たちは消極的だった。

◆ Tポイントを広めたのはソフトバンクだったわけだが、ソフトバンクは使途限定や期間限定という独自の展開を行い、共通ポイントと言いながらもソフトバンクでしか使えない、ソフトバンク専用ポイントとなっていく。さらにCCCとソフトバンクが組めば個人情報管理などがより曖昧になるとし、当時は多くの批判が集まった。

◆ CCC側としてもソフトバンクの力に抗う事は出来ず、半ば言いなりだった。これに反旗を翻したのが多くの加盟店で、後に共通化を行い始めたdポイントや楽天ポイントに流れた。こうしてTポイント発行数だけは多いものの、徐々に廃れていく事になる。

◆ そしてソフトバンクもTポイントから抜けた。これで元のクリアな状態に戻るのかと思えばそうではなく、もはやTポイントは下火になっていたのである。ソフトバンクはいかにもソフトバンク的手法で、旨い汁を吸ってカスを吐き出すビジネスを実践したわけだ。

◆ 困ったCCCはSMBCと組む事になる。CCC側もTポイントという名前に未練はないと語るとおり、ネームバリューは失われていた。新たな共通ポイントはVポイントと名称を変えた。Vタッチはポイントカードを提示する事なく、visaタッチを使えば自動的にポイントが付与される仕組みも作る。考え方によってはクレジットカードのポイントと同じような感じなのだが、共通ポイントとしての存在をアピール出来るだろうか。

◆ 楽天ポイントも共通化が進んでいるが、ポイント付与率の減少も言われる。経営難の楽天としてはポイント付与率を下げる事で利益を増やす事が出来る。しかしポイントがあるから楽天で買い物をするという人もいるわけで、ポイント付与率の減少は集客率の減少につながるとも言われる。

◆ 同じような事はヨドバシカメラによるPanasonic製品の販売量にも影響を与えているそうだ。Panasonicの指定価格制度ではポイント付与が許されていない。ポイントが着かないのならヨドバシカメラで買う事もないと考える人は、身近な販売店でPanasonic製品を買うようになる。

◆ ここの近くにあるスーパーもポイントカードを発行している。しかしクレジットカード決済が増えるとカード決済手数料がかかる事になり、現金決済以外はポイントは付けないとなった。店独自のポイントシステムは、こうして衰退していくのだろう。


銅からアルミへ(8/29)
◆ 自動車を含む電気配線を銅線からアルミ線にするケースが増えている。トヨタでも新型車を中心にアルミ化が進んでいるという。その理由が銅価格の上昇で、比較的価格が安定しているアルミの方がメリットがあると言う事なのだ。

◆ 電気抵抗はアルミの方が銅よりも大きいので、銅線に比較するとアルミ線は太くなる。しかし比重は銅の1/3と軽いので、トータルとしては軽くなる。経年劣化や振動などに対しても場合によってはアルミにメリットが出る場合もあるそうだ。

◆ 同じ重量の線と言う事で見ると、アルミの方が電気抵抗が低くなる。軽い分だけ太い線が使えるからだ。それでもコストが半分になるのだから、トヨタが見過ごすわけがない。量産車に使われ始めると、圧着その他の接続に関する信頼性も向上するしアルミ接続用の部材などもどんどん開発される。

◆ 電線の他にもエアコンの配管類もアルミ化が進んでいる。自動車用のエアコンではアルミ配管が従来から使われているが、家庭用でもその流れだ。コンデンサなどは銅で作った方が熱伝導率の点で有利なのだが、価格と重さの関係でアルミ製が殆どだ。

◆ フィン部分をアルミにして配管部を銅にする熱交換器が多い。これが配管部までアルミとした構造のものに変わっている。アルミはリサイクルも可能なのだが、一般的にはアルミ合金が使われているので色々なものが混ざったアルミ的ものがリサイクルされると思えば良い。

◆ リサイクルされたアルミ的ものは、再びアルミ缶になる。リサイクル時にも電力は使うが、地金を作るよりも必要な熱量が少なく、安価に製造出来る。実際には缶の本体部分とキャップ部分(プルタブの就いた部分)では製造工程が異なるそうで、リサイクルアルミながら成分も異なっているそうだ。

◆ これはプルタブ部分は粘りの少ない合金である必要があり、粘りがあるとプルタブが(へこむだけで)取れないのだそうだ。なのでキャップ部分はマグネシウム含有量を増やしたアルミが使われる。

◆ 一方で缶の本体部分は粘り気が必要(クラックが入らないように)なので、マンガンなどの含有量が増やされる。一概にリサイクルアルミと言っても、それが使われる用途に応じて成分が調整されているわけだ。

◆ アルミは電気で出来ている(製造には大量の電力を使う)ので日本国内では製造が出来ないと言われている。日本の電力コストは高いので、それによってアルミ(地金)を作ると高価な金属になってしまう。従ってアルミは輸入に頼る事になる。

◆ アルミ缶をリサイクルするとだんだん純度が落ちてくる。その金属内に元々含まれている成分によって合金化が進むのはもちろん、アルミ缶に印刷された塗料の中の金属成分も一緒に溶かされていく。

◆ 従ってリサイクルアルミが全てではなく、そこに地金や他の金属が混ぜられてリサイクル材になる。リサイクル材100%でアルミ缶が作れるのかどうかは分からないが、一般的に市場に出回るリサイクル材は成分が保証されたものらしい。


品質管理と不良品(8/28)
◆ 大量生産品において、ロット不良などが希に発生する。食品などでは回収騒ぎになったりするし、自動車などではリコールになる場合がある。

◆ もちろんそのような不良品を世に出さない事が一番で、そのために各メーカは品質管理体制を整えている。しかし、それでも不良ロットが販売されてしまう場合がある。

◆ 食品で多いのは異物混入で、製造装置の破損からその破片が混入するというもの。この辺りの製造機械自体が安全なものを使っていたり、潤滑油に食用湯を使うなどしているが、それでも破損は起こる。

◆ 破損部位は樹脂製品でも金属粉が入れられるなどして、製品の金属探知によって発見できるようになっている。こうした多重の安全策を採るものの、それでも防ぎきれない事故が起きる。

◆ 先月かその前だったか、人工海水の元の品質が悪いのではないかと問題視されていた。従来は含有されていないはずのリンが多く含まれていたというもの。

◆ このヴィーソルトは天然海水に近い成分が売りで、実際に分析してみても天然海水成分とさほど違わない。しかしこれを使っている人から水槽の調子が崩れたとの話があり、成分の追試が行われて発覚した。

◆ 通常の人工海水の素では考えられない濃度のリンが含まれていて、最初は計測の誤りかと思ったそうだ。しかし何度測っても同様の数値となり、不良ロットの混入が発覚したという。

◆ メーカは個別対応を行うとしていて全品回収は行わないのだそうだ。製造は株式会社日本海水で、塩製品(食塩を含む)を製造・販売している。メインはそれら食用塩で、人工海水や融雪剤は売上比率的には少ないと思われる。

◆ 不良品発覚後もメーカはニュースリリースは出しておらず、出来れば無かった事にしたいと思っているのだろう。利用者側からしてみれば、不良品出荷に至った原因の究明と今後の対策が掲載されないと、継続して使用するのは怖いなとなる。

◆ 100リットル分の人工海水を作るのに使用するヴィーソルト代は千円と安くはないので、メーカ側にもしっかりしてほしい所だ。

◆ しかし何故リンが入ったのだろう。入れようと思わなければ入らないと思うし、量産ラインに容易に入り込むとも思えない。メーカは特定のロットだけに混入したと言っている。

◆ 人工海水の元は多品種発売している訳ではないが、食塩は様々な種類を売っている。各塩で何が違うのかよくわからないのだが、国内の海水を元にしたというものと輸入海水を使ったものはある。

◆ 食塩によっては成分表示のあるものもあるのだが、大雑把にNaCl○%以上みたいな書き方のものもある。確かに味の違う塩はあるのだが、何がどう違うのかと言われると説明が難しい。


町中がインベーダー(8/27)
◆ TAITOがインベーダゲームをリリースしたのが1980年頃だそうだ。このゲームは大ヒットし、喫茶店でもどこでもこれが置かれていた。実はこのインベーダゲームがソフトバンクの起源となる。

◆ インベーダゲームが少し下火になった頃、各社の倉庫にはこの機械が眠り始めていた。しかし需要がゼロになったわけではなく、数十万円の価格で取引されていた。これを孫さんは買いたたき、しかも"売れたら払う"出世払いの契約でアメリカに輸出した。これがヒットして孫さんは大きな利益を得る事になったのだ。

◆ 孫さんがこのビジネスを成功させる事が出来たのは、口が上手かった事である。最初にゲーム機を仕入れる際にも後払いの約束で手に入れるには、相手を信用させるテクニックが必要だ。

◆ 米国に持っていった時も販売ではなくレンタルにしている。店の取り分が4割で孫さんが売り上げの6割を持っていくという事で店にゲーム機を置き始めた。これがヒットし、わずかな期間で数億円の金を稼いだ。

◆ 人々をゲームに熱中させるだけではなく、ゲーム機から新たなビジネスを生んだと言う意味でも、テーブルゲームは偉大な発明だったと言えるかも知れない。ゲーム機のCPUには8080が使われていて、EP-ROMが沢山乗っていた。このROMをダンプした事があるのだが、キャラクタのビットマップが入っていた。

◆ CPUは単純な処理を行うだけで、グラフィック制御はハードロジックで行う。1980年頃の話なのでビデオ出力を得る為のデバイスなど余り存在していなかったと思う。ビットマップを動かすロジック自体は難しいものではなく、力業で設計出来るような回路だ。

◆ 今のエンジニアはNTSCの信号や仕組みを知らないかも知れないが、水平同期と垂直同期信号のカウンタでRAMの中身を読み出し、順次送っていくだけのロジックでしかない。高速描画を行おうとすると少し面倒なのだが、そうでなければ簡単な回路だ。

◆ それでもTTLが沢山乗った基板が何枚か必要になり、それに応じて電源の容量が増え、発熱を逃がす為のクーリングファンも必要だった。これはゲーム機だからと言う事ではなく、当時としてはごく普通の構成だったと言える。

◆ 私はインベーダーゲームで遊んだ事があるが、ピークを過ぎてゲーム代が安くなった頃である。良く覚えていないのだが、100円でずっと遊べたのか?それとも1ゲーム10円だったか、当時利用していた中目黒の駅の裏の方の、小さな喫茶店に何台かのゲーム機が置かれていた。

◆ 毎日のようにそこに通ったのはゲームをする為ではなく食事の為だったのだが、ゲーム自体にはやがて飽きてしまった。単純なゲームなので、ミスせずにプレイ出来るようになり、ミスをしないのでずっとプレイが出来、疲れてくるのだ。

◆ こうしたテーブルゲームを家庭で楽しめると言う事で1980年代中期にはファミコンが大ヒットする。そしてゲーム機ブームはしばらく続き(セガは失敗したけれど)、市場を拡大していった。


広告のあり方(8/26)
◆ Web広告が激しさを増している。従来のテキストやバナーによる広告だけではなく、スマートフォン向けにはポップアップや動画など、様々な広告が氾濫する。

◆ F&Fではseesaaのblogシステムを使っていて、これは広告モデルによって無料で使う事が出来る。以前は広告を消せたらしいが今は出来ない。PC用のページの広告はおとなしいが、スマートフォン向けはポップアップ広告が出るんだったかな。

◆ ニュースサイトと広告の話がこちらに書かれている。広告を消す為の×ボタンが見当たらないというか、見当たらないような場所に表示されているなど悪質だとある。×ボタンを背景色と(ほぼ)同じにして見えにくくしたり、ダミーの×ボタンを表示させてそこをクリックすると全く別のページが表示されたり、×ボタンとタップの有効場所が異なっていて×ボタンそのものをタップすると別のページにジャンプするもの、何度もタップしないと有効にならないとか、×ボタンが表示されてすぐタップしてもだめなものも。

◆ 動画広告は更に色々な仕掛けがあって、規定時間見ずに×をタップすると別のページに飛んで又動画が開始されるとか、動画の再生が終わっても一定時間は×ボタンが表示されなかったりする。動画広告配信会社ではこうした仕掛けを売りにしていて、クリック率が上がりますよ的な宣伝をする。

◆ 未だにあるゲームの動画、ゲーム内容とは全く関係の無い動画広告が流される。面白そうだなとダウンロードすると、動画にあるようなシーンはなくて単なるパズルだったりする。この手の騙しは一部規制はされているようだが、小さな字で「広告とゲーム内容は異なります」と表示する程度だ。PC向けに比較するとスマートフォン向けの広告は悪質なものが多い。

◆ ニュース配信社によっては広告ブロッカーを使うと閲覧できないようになっている。広告ブロッカーの設定を変えれば良いのだが、ブラウザ自体の機能だったりすると設定場所がよく分からなかったりして面倒だ。そんな時はリロードを繰り返せば、大抵はそのページを見る事が出来る。

◆ Web広告の効果もピークを過ぎたと言われる。騙し広告や悪質広告の反乱が広告ブロッカーを生みだし、邪魔な広告は表示させないとするのが一般化した。PCがウイルスに感染したよと警告を出す広告とか、悪質広告はあとを絶たない。悪質広告主は大きな利益が上がるのだから、何としてでもその広告を出稿したい。

◆ 広告配信各社も悪質広告を排除する為のチェックはしているそうだが、審査時と出稿時で広告内容をすり替えるとか、一見まともな広告だけれど悪質広告を自動ロードする仕掛けがあるとかで、実際問題としては防ぎきれないという。

◆ フィッシングサイトやspamが阻止できないのと同じで、悪質広告も阻止できない。政府系ページにGoogle広告を載せたら、悪質広告が出てGoogle広告自体を中止したという話もあった。Googleの場合は自動審査なので、そこをくぐり抜けるコツを知れば悪質広告を出す事が出来る。ただし悪質である旨の報告があれば、広告は抹消される。


ケースを作った話(8/25)
◆ 機械を作るとそれをケースに入れたくなる訳だが、ケースのサイズを考えないで中身を作ってしまうと、市販のケースに入らなくなる。

◆ そもそも市販のケースが高くて買えなかった小学生の頃、ガイガーカウンタを作った。ただしGM管が入手出来なかったのでガイガーカウンタとしては動作しなかった。

◆ 高圧電源を何で作ったのか覚えていないのだが、雑誌か何かに載っていた回路をそのまま作ったに違いない。回路的には電源とアンプだけなので何と言う事はないが、結構大きかった気がする。

◆ 何が大きかったかというと、たぶん電池だ。単一電池を8本直列にして12Vを作るとか、そんな感じだった。今は単三電池が主流というか一般的だが、昔は単一電池を入れる懐中電灯とかポータブルレコードプレーヤとかがあった。

◆ その大きなものを入れるケースは、アルミ板を6枚貼り合わせて作った。曲げも何もなく、単なる平板を接着剤で付けたのだが、アルミに接着剤は付きにくいので力を加えるとバラバラになった。

◆ 縦横寸法だって市販されているアルミ板をそのまま、つまり切断しないで出来る寸法になった。そもそも金属板を切るなどと言う大変な作業など出来なかったはずだ。

◆ 接着強度が出なくてどうしようもないので、内側にはLアングルを接着して接着面積を増やし、外側には合皮?みたいな布を貼り付けて強化した。それでもいじると壊れるくらいのものでしかなかった気がする。

◆ その後もアルミ板の接着には苦労して、セメダインコンクリメント(繊維質のものが入った接着剤)をパテのように盛って、はみ出した部分を削って仕上げるなどした。

◆ コンクリメントはアルミにも良く着いたので重宝したのだが、ボテッと付いてしまうので見える所に使う場合は削ったり磨いたりの仕上げに手間がかかった。

◆ 今なら3Dプリンタで見栄えの良いケースというか、ケース自体はアルミ板で作ったとして、その接合部分だとかパネルのベゼルだとかを作る事が出来る。金属加工にしてもレーザカッタでの加工外注も出来るのだから良い時代である。

◆ 市販のケースに組み込むにしても、穴を開けたりするのは大変だった。電動工具など高嶺の花だったから、ハンドドリルとヤスリと、高校生くらいの時にはハンドニブラーなるものを手に入れて角穴開けが大幅に楽になったのだった。

◆ パネルに文字を入れるのはインスタントレタリングという、転写式みたいなものを使った。これを貼り付けてからコート剤を吹きかけるのだが、余り強度が出ないので剥がれる事もあった。これだって今ならレーザ彫刻が出来る訳で、簡単に高品質な印字が可能だ。

◆ 文字はテプラ、じゃなくて、その前身みたいなダイモ(だったっけ?)も使った。糊の付いたテープに文字型で圧力を加えると、テープが変色して文字が出来るというもの。ダイモで検索すると今でも売られている事に驚く。


パスコン論(8/24)
◆ パスコンとはバイパスコンデンサの略である。バイパスコンデンサは長いから略したという事だと思うが、たぶんこれは関東人が言い始めた事だ。関西では先頭の文字を使う事が多く、例えばマクドナルドはマクド、ユニバーサルスタジオジャパンはユニバ、その例で行けばバイパスコンデンサはバイパになる。

◆ 今のエンジニアがパスコンと言うかどうかは不明だが、言われなければ分からない略し方の一つと言える。そのパスコンは、小容量のものと大容量のものを並列にして使う事がある。数μFの電解コンデンサと0.1μF位のセラミックコンデンサと、1000pF位のセラミックコンデンサ、みたいな感じだ。

◆ と言う話は過去にも書いた気がするが、iPhone VS. Android論(今はすっかり下火)同様に度々繰り返され議論される。並列使用推進派と否定派のどちらにも正しい部分はある。だから議論にもなるわけだが、その妥協点をムラタはLW逆転コンデンサではどうか?と提案している。

◆ 例えば電解コンデンサは巻物なので、高周波域でESRが上昇してバイパス作用が低下する。そこを補うものとして0.1μFのセラミックコンデンサを使うが、主に足つき部品は足(リード)のインダクタンスによる自己共振が起きるので、それを防ぐ為に更に容量の小さなコンデンサを並列にする。

◆ ではチップコンデンサはどうなのか。チップコンデンサの場合は容量にかかわらずインダクタンス成分が同じくらいなのと、そのインダクタンスも小型のチップ部品ならば小さくなる。1pFの積層セラミックチップコンデンサの自己共振周波数は6GHz(1608)〜9GHz(1005)程度、同100pFでは0.6GHz〜1GHz程度となる。

◆ コンデンサの並列使用が不要というわけではないのと、周波数の上昇に伴うESLの上昇は避けられないので、1GHz以上の周波数域においては複数のコンデンサの並列に意味が出てくる。もっとも最近のロジック回路は1GHz以上で動くのが当たり前なわけだが、ロジック回路の電源リップル許容度を考えると、コンデンサの並列化は重要ではない。ただし電解コンデンサとセラミックコンデンサの並列化は必要だ。

◆ LW逆転コンデンサは電極間距離を短くする事によって、L成分を小さくしたチップコンデンサだ。これなら自己共振周波数は高くなるし、高周波域でのESL増加も抑えられるでしょ、と言う事だ。

◆ パスコンの数自体もTTLの頃とは全く違っている。TTL全盛期にはIC1つにパスコン1つの設計が普通だった。TTLはVoHが低い割にViHが高く、ノイズ許容度が400mVしかない。VoLに対するViLのノイズ許容度も同じなのだが、電源よりGNDの方が安定していると言う事で負論理が主として使われた。

◆ これがCMOSとなるとスレッショルドレベルはVdd/2なのでノイズ許容度も大きく、パスコンの考え方自体も変わってくる。ただしCMOSデバイスにでも複数容量のコンデンサの並列使用をメーカが規定しているものもある。


ドリルの刃は発熱する(8/23)
◆ ドリルの刃はビットとかキリとか、或いは単にドリルと呼ばれる事もある。ドリルというとキリを駆動するための機械側を言う事もあるので紛らわしい。

◆ ドリルにドリルの刃を付けて穴を開けるわけだが、刃は発熱する。材料が金属だろうがプラスチックだろうが木材だろうが発熱する。刃自体が材料と擦れた摩擦熱もあるとは思うが、一番大きな熱源は材料の変形によるものだ。

◆ 刃の力によって材料を変形させて削り取っていくのだから、材料は変形に伴う熱を発生する。その熱が部材から外れて切りくずになって出て行ってくれれば良いが、熱伝導などの問題があるので刃も熱くなる。

◆ ドリルで穴を開ける時は材料を回さずに刃を回すが、旋盤で穴を開ける時は刃は固定しておいて材料を回す。刃の先端のエッジ部の部分で材料を削り取っていく様子は、ドリルの刃だろうが旋盤の刃だろうが変わらない。

◆ ミーリングなどだと材料に刃がどの程度接触するか、例えば直径10mmの刃で削っていくのに1mmずつが良いのか3mm削った方が良いのか、みたいな話がある。熱の発生と放熱と刃に対する熱伝導を考えなければいけない。

◆ ドリルの場合は回転数と時間あたりの切削深さになる訳だが、回転数は周速度が一定になるように、太いドリルでは回転数を落とし、細いドリルは上げる。刃の材質や穴を開ける部材の材質によっても違うはずだ。

◆ 最近は中国製の刃が安くなったので使い捨てみたいな感じでもあるのだが、ドリルの刃を研いで使っている人もいた。先端は120度だから富士山を見ながら研ぐんだよ、なんて話は本当なのか比喩なのか。

◆ 切れない刃を使うと切削されずに摩擦が起きるだけで、キーキーと鳴ったりする。木材の場合は鳴らないが、力を入れても木材が焦げるだけで穴が空いていかない。刃の温度が上がると鈍ってしまうので、切削油などをかけながら穴開けを行った方が良い。

◆ アルミや銅などは刃に巻き付いたり、アルミは溶けて刃にくっついてしまうこともある。アルミに穴を開ける時には切削油として灯油を使うと良いと聞いたことがある。粘り気のあるものや柔らかいものは、意外に穴を開けにくい。

◆ 木材に穴を開ける時も潤滑油を使わないと焦げる場合がある。ただし木材に水や油がしみ込んでしまうので注意が必要だ。丸太に深い穴を開けたことがあったのだが、オイルを付けながらでないと開けた穴と刃の摩擦でドリルの回転数が落ちてしまった。

◆ 液体ではなく粉みたいなもの、潤滑粉?みたいなものもあるらしい。摩擦が軽減出来れば良いので、自己潤滑作用のある粉体を刃に付ければ良いと言うことだ。

◆ ノコギリで切る場合もそうなのだが、生きている木というか切ったばかりで乾燥していない木は切りにくい。穴を開けるのも意外に大変だ。乾燥すると固くなる?脆くなる?そんな感じで加工しやすくなる。軽くなるし。


ポイントをためる(8/22)
◆ 私が古くから使っているのはヨドバシポイントだ。通販で家電製品を買う事が未だ少なかった頃、家電製品はヨドバシカメラで買っていた。で、ポイントがたまったのである。ポイント付与率が大きいのでポイントがたまりやすいが、商品価格にはポイント分が上乗せされているので少し高い。

◆ 意外に役に立たないのがクレジットカードのポイントで、まあ沢山お金を使う人ならAmexのポイントも有効活用出来るかなとリワードプログラム商品を見てみたら、今は自転車とかゲーム機などとも交換出来るようになっていた。ブリジストンの電動アシスト自転車は約55万ポイントで交換可能なので、5,500万円の買い物をすると手に入る。

◆ 昔はヨットとか車とか、一体何十億円使えば良いんだ的な商品がカタログに載っていて、使い道がないなと思ったものである。もしかしたらプラチナカードだったからかも知れないが、そもそもAmexのカードなどさほど使わなかったのでポイントもたまらなかった。

◆ dカードなどで貯めたポイントで2年ごとにスマートフォンを買っているのだが、ドコモポイントも付与率が悪くなったりで有り難みが薄れてきた。2年間で溜まるポイントは精々8万円分くらいだが、これにしても徐々に取得率は低下している。

◆ 長期契約者優遇が簡素化されたり、誕生月の還元ポイントが減ったり、ポイント倍率のシステムが変更されるなどして付与率が減っている。ポイント取得が難しくなる一方でスマートフォン価格は上昇していて、ポイントがあるから買おうとは安易に思えなくなってきている。

◆ 楽天ポイントも適当に溜まったものをたまに使うのだが、これも付与率低下でお得感は薄れている。ポイントをためようと思ったら楽天モバイルをはじめ、証券や保険などにも加入しなければいけない。その証券はポイント付与率激減で、楽天の経営難を表している。更には有料サービスにも入らないとフル倍率にならないので、普通の人が普通に使ったのではポイントは余りたまらない。

◆ ポイント取得目当てでPayPayを使っていた人もいるかと思うが、これも付与率が減少している。PayPayでポイントを貯めるのなら、PayPay支払いよりもPayPayクレジットカードを使い、ヤフーショップで買い物をした方が良い。これで楽天より商品の実質購入価格が安くなる。

◆ PayPayも当初は様々なキャンペーンが行われて登録者数を増やしていたが、シェアが取れれば好き放題に出来るという孫さんの言葉通り、収穫期に入ったと言う事になる。私は殆どPayPay支払いは使わないのだが、ポイントがたまっていたりするとコンビニでの少額決済に使う場合がある。

◆ ポイントシステムによる囲い込み効果は大きく、共通ポイントとなればさらに魅力は増す。ただし共通ポイントはポイント発行側と利用側のバランスが取れている必要があり、そうでないとTポイントをソフトバンクがぶち壊したように使途限定などという、共通ポイントでありながらソフトバンクでしか使えない、なんてシステムが出来上がってしまう。


勝手にやった事(8/21)
◆ 組織ぐるみではない、担当者が勝手にやった事だと言い逃れするのは悪質企業の常である。ビッグモーターの前社長は「組織的っていうことはないと思いますね。個々の工場長が指示してやったんじゃないか」「組織的と思われても致し方ないんですけども、決してそんなことはありません」と語った。

◆ これに対してホリエモン氏は、そんな言い訳は通用しないと切り捨てる。ホリエモン氏が捕まった時も、部下が勝手にやった事だとして言い逃れを試みたが、通用しなかったと語っている。

◆ 除草剤による街路樹枯らしも、店長が勝手にやった事だ、店長は既に離職しているから詳細は分からない、本社からは指示していないと、神奈川県からの問い合わせに答えている。死人に口なしではないが、器物損壊が時効を迎えている事などを鑑み、店長が離職して話が聞けないと言えば警察は動かないだろうと踏んだ言い訳だ。

◆ ビッグモーターを育てたと言われる損保ジャパンの櫻田 謙悟氏も「自分は知らなかったから責任の取りようがない」と逃げる。櫻田氏は消費税率アップを政府に求める経済同友会の前代表幹事で、きな臭い人物であると週刊誌には書かれている。

◆ 部下が勝手にやった事にしたが、言い逃れに失敗したのが楽天だった。最初は出店者が勝手に(インチキ値引き価格表示を)やったとして、楽天に非は無いと言った。しかし出店者が楽天側からの指示メールを保存していた事で楽天の関与がバレた。すると三木谷氏は、担当者が勝手にやった事だと言い逃れをしたが、やがて楽天上層部からの指示がバレて謝罪会見に追い込まれた。この事件の後、出店者への指示は電話で行われるようになった。証拠は残すなと三木谷氏からの強い指示があったという。

◆ 楽天のインチキ値引きは従来から行われていたのだが、それが発覚したのは球団の優勝記念セールだった。見かけ上の値引き率を大きく見せる為、売価を変えずに一般販売価格の方を高額に書き換えた。その余りの不自然さが不正発覚を招いた。その後楽天は通常価格での販売実績がないものは、値引き価格の表示(割引率表示)をするなと言った。しかし自己買いすれば販売実績になる抜け道があるよと営業担当者は言っている。

◆ 同じく言い逃れに失敗して法整備が行われ、逃げ口を塞がれたのがソフトバンクだ。販売店での無理な販売、本人確認をせずに販売、過剰なキャッシュバックや値引き販売など、代理店が勝手にやった事だとした。しかしその後代理店の管理責任が事業者にあるとの認識となり、ソフトバンク商法が衰えを見せ始める。

◆ ソフトバンク対策法はいくつか作られていて、値引き規制の法制化もその一つだ。課税逃れに関してもソフトバンク対策法の動きがあったのだが、動きを敏感に察知するソフトバンクは、次なる方法を考える。国税よりも孫さんの方がずる賢かったのだ。

◆ ホリエモン氏は自らの体験を交えながら、重大事項の判断を代理店や支店、店長レベルが出来る筈はないとする。ソフトバンクは、在日韓国人向けの特別安価な料金プランを作っていたが、これも代理店が勝手にやった事だとした。料金プランの再構成には数ヶ月を要する(ドコモ)作業なのに、代理店レベルで出来る筈はない。


国土の広さ(8/20)
◆ アマチュア無線家はアンテナを立てる。アンテナは空間を引っかき回す体積が大きいほど性能が良い。しかし日本ではなかなか大きなアンテナを立てる事が出来ない。大きなアンテナを立てる為には広い土地が必要になり、それは近所の家との距離も必要になる。

◆ この近くの山の中腹にもアマチュア無線のアンテナを立てている家があるが、さすがに山の中腹なので大きなアンテナが鉄塔に付けられている。しかし海外はまさにスケールが違っていて、7MHz用のフルサイズ八木アンテナなんてものがある。

◆ 7MHzは波長が約43mなので、八木アンテナのエレメントの長さは20mにもなる。5エレメントの八木アンテナでブームの長さが約45mで重さが1.2tにもなるそうだ。

◆ これが特殊なのかと思ったらそうでもなくて14MHz帯だか21MHz帯だかの4エレメントのキュビカルクワッドの2×2のスタックなんてものもあった。これは7MHz帯用のフルサイズ八木アンテナよりは小型だが、しかし巨大なものに違いは無い。

◆ 米国などでは広い庭に巨大なパラボラアンテナを置いているというか転がしてあるみたいな例もあったりして、日本とのスケールの違いを思い知らされる。日本の場合だと土地の広さも勿論関係するが、台風などによる被害も想定しなければならない。

◆ 今や日本のアマチュア無線局数は減少傾向で1994年に136万局以上あった無線局が2022年には38万局に減少している。これには電波法によって無線機の取り扱いというか申請の厳格化もある。

◆ 旧来アマチュア無線局に関しては特例的に規格が緩かった。実際には規格が緩いわけではなかったのだが、黙認されているようなところがあった。メーカ製の無線機でさえ強制規格を満足しないようなものが売られていた時代だ。

◆ その後徐々に規定遵守が必要になり、自作への道が閉ざされたとまでは言わないものの、まずは強制規格を満足しているかどうかを計測しなければいけなくなる。これは当たり前と言えば当たり前の話なのだが、部品や定数を変更して実験しながら特性を改善していく的な事を行おうとすれば、都度計測して強制規格から逸脱していないかどうかを確認しなければならない。

◆ 認証制度を使ったものは更に面倒で、認証時と異なる部品に交換すると認証が無効になる。スマートフォンなどの中身をいじってはいけないよと言うアレと同じだ。その無線機が合法か違法かは測ってみなければ分からない話ではあるので、電波を出したら直ちに捕まるというものではない。

◆ 違法と言えばアマチュア無線の業務利用は相変わらずだそうで、工事現場などでは工事監督会社とダンプやトラックドライバーがアマチュア無線を使う。違法性は認識していて、固有名詞を出さない、場所を言わないなど、徹底していると言われる。

◆ 電波法違反は基本は現行犯でなければ捕まえる事が出来ないので、取り締まりが大変だ。違法な無線機を所有していたとしても、それを使わなければ罪にはならない。もっとも違法CB全盛期には、無線機にマイクやアンテナが接続された状態で所持していると、それを理由に検挙された例はあるようだ。


コンパクトカーは作りにくい(8/19)
◆ コンパクトカーはコンパクトに作らなければいけない。タイヤやエンジンなど邪魔なものを隅に追いやり、できるだけ車室内を広くしなければ売れる車にならない。

◆ 軽自動車となれば条件は更に厳しくなる。オーバハングをギリギリまで詰めてホイールベースを伸ばす。しかしその為にはサスペンションアームや取り付け部の強度に工夫が必要になる。なので部品レベルで見ると、軽自動車要のサスペンションパーツは余り安くは出来ないのだそうだ。

◆ 大きい車はスペースに余裕があるので作りやすい。ワンボックスブームが始まった頃など、各社にとって安く作って高く売れる車として利益率の高い車になった。

◆ 当時は商用車の延長のような作りだったから、サスペンションにしても何にしても褒められたものではなかった。バウンド・リバウンドによるアライメント変化が過大なのは、これも車室というか荷室にサスペンション部品が入り込まないように作ったからだ。

◆ やがて競争が激化すると、軽自動車同様にエンジンやタイヤが邪魔になってくる。エンジンという振動物を狭いエンジンルームに押し込むのには、多くの技術とノウハウが必要だそうだ。しかしそうした事を行わなければ、車室内寸法でライバルに負けてしまう。

◆ かくして小型車と同じような構造にならざるを得なくなり、徐々にコストが上がっていったそうだ。それでも原価と売価の差は大きく、かつての日本車の象徴のようなエレクトリカル装備満載で高く売る的な感じになっている。

◆ 車載AV機器の原価は驚くほど安くて、しかしオプション装備すると仕入れ値の何十倍もの価値を持つ。またボディが平面に近く、プレス型が安くて寿命が長い事も製造原価を下げた。そのワンボックスが売れなくなり、コンパクトカー全盛となって自動車メーカは設計も製造も面倒だなと思ったかも。

◆ しかしその後SUVブームとなると、再び作りやすい車になってくる。ただし日本ではコンパクトSUVが主流であり、海外に見られるSUVとは少し違う。日本車の場合はトレッドが狭いので、エンジンが積みにくい(全長が厳しい)とか、エンジンを大きくするとステアリング切れ角が稼げなくなるなど、難しい点がある。

◆ EVになるとICEよりもパワートレーンが小型なので、空いたスペースを活用しやすい。トランスミッションも不要なので安く出来る。コンパクトカーに多くのバッテリーを積むのは大変だが、SUVならそのスペースもある。

◆ 世界的なSUVブームがいつまで続くのかは分からないが、コンパクトカーよりもメーカにとって都合の良い車である事に間違いはない。日本ではインフラの関係もあってEVが主流になる日は遠そうだが、欧米の事情は又違うのだろう。

◆ 古い車を大切にする傾向の欧米で、バッテリーの寿命はどう考えているのか。欧州委員会はスマートフォンのバッテリー需要やその交換方法にも口を出している。EVのバッテリーは10年持ちませんよ、古くなると可燃性ガスが溜まりますよと言われたら、それでもEV推進の方針を曲げないのだろうか?


多角経営(8/18)
◆ 携帯電話メーカでも家電メーカでも、良い時があれば悪い時もやってくる。それを平準化しようとするのが異業種参入や多角経営と言われるものだ。多角経営や従業員の平準化に大きく役に立ち、適材を配置する事による人材価値の向上が望める。

◆ 一方で多大なリスクもあり、例えば半導体部門に参入して未だに続いている数少ない企業に、旭化成がある。旭化成は専用LSIなどの、いわばニッチな分野でのデバイス開発を行いながら成長した。

◆ ソフトバンクや楽天の移動体通信事業参入だって、全く未経験の事をやり始めたのだからハイリスクだ。しかしリスクを取ってもやらねばならない事がある、と言う話はマクドナルドが赤字にもかかわらず、店舗改装に踏み切ったのと似ている。

◆ ソフトバンクはADSLが実質的に失敗した事もあり、他事業に参入したかった。当時の決算演説会で孫さんは次のように語った「全国の多数のそば屋のトップになるのはとても難しいが、携帯電話会社は3社の中で勝てばいい。案外、単純なビジネスではないか」
◆ 勿論簡単にはいかず、10年でトップを取ると宣言するも、結局は最下位のままだった。しかし当時としては何かで稼がなければADSL事業の穴埋めが出来ない状況であり、そんな中で目を付けたのが移動体通信事業だった。

◆ ソフトバンクは当初は自力参入を目指したものの、難易度が高すぎるとしてVodafoneを買う事にした。結果としてはこれによって10年以上にわたって移動体通信事業を続ける事が出来たわけだ。

◆ 楽天はソフトバンクを追うような所があるが、金もないのに移動体通信事業を始めるという危険な賭に出た。これも本業の行き詰まり感が三木谷氏を動かしたのだと思う。三木谷氏は末端の従業員にもAmazonの驚異とAliexpressの成長を語っていたという。

◆ 実際海外の通販事業者はIT化を推し進めて効率を追求し、利益を増大させている。しかし楽天のビジネスモデルは明らかに古く、モールを貸して出店料を稼ぐ方法でしかない。各出店者のページもバナー広告をベタベタ貼りまくるという、10年も20年も前のスタイルだ。

◆ こうした事は投資家の中でもささやかれ始めていたそうで、ニューズウイークは「ハイテク企業と似て非なる存在だった同社の姿は、IT後進国となった日本そのものといえるかもしれない。」と書いている。

◆ 楽天が店頭公開した当時の自己資本比率は95%以上あったものが、売上増はあるが成長がないと言われ、現在は4%にまで下がっている。これはどうひいき目に見ても企業としては危険水準で、グループ会社の切り売りや増資を行うも、当面は危機的状況から抜け出せないだろう。

◆ 三木谷氏はMBAも取得しているわけだが、知識があるからと言って優秀な経営者になれるわけではない事を証明したような事態だとアナリストは書く。移動体通信事業に金がかかるのは百も承知しているだろうし、そこに足を踏み入れて勝てる見込みのない事も分かっていたはずだと書いた。それでも何かをやらなければ先がない、どうせ先がないなら賭に出よう、なのかな。


モスバーガー(8/17)
◆ モスバーガーはたまに食べるのだが、ここ最近は少し遠のいている。時間のある時でないと、できあがりまでの待ち時間が長いので店に行こうと思わなくなる。ネット予約とかも可能なのだが、予約して予定を組んで食べに行くというものでもないかなと思って。

◆ モスバーガーはマクドナルドよりも安定的な経営になっていた。大成功もしないが大失敗もしない感じで、比較的客単価の高い経営がそこそこ上手く行っていた。と過去形なのは、第1四半期の決算状況が悪かったからだ。

◆ 売り上げは伸びたものの原材料費や人件費、エネルギコストによって赤字転落してしまった。営業利益は前期比で約99%減少したというのだから厳しい。勿論値上げも行っているのだが、それでは費用の増加をカバー出来なかった。ではさらなる値上げとなるのだろうか。

◆ 今後は更に高価格帯の商品を開発するなどしていくと言うし、高級チーズバーガー専門店にも力を入れていくそうだ。以前に書いたラーメンの話ではないのだが、ハンバーガーにいくらまで出せるか、いくらが適正価格なのかという話にもなってくる。

◆ 確かに専門店などに行けば千円を超えるハンバーガーはざらにあるのだが、それでも客が来るのは価格に相当する魅力があるからだ。ハンバーガーチェーン店はハンバーガーチェーン店であって、いわゆる高級専門店とは違う。それでもマクドナルドより高いハンバーガーが売れるのは、モスバーガーの一つのブランド力だ。

◆ 赤字の要因として人件費の増加は大きい。伊豆の国市にあるモスバーガーは昼間だと店員は3人くらいかな、特に多いとは思えないが客数に比較すると多いのかも知れない。近くのマクドナルドは6〜7人はいるだろうから、店員あたりの売り上げが少ないと言う事になる。

◆ 一人あたりの売り上げが少ないのはマクドナルドほどの自動化がされていない為だ。そしてその手作り感がモスバーガーの売りでもある。注文を受けてから店員が作るので、店員には多少のスキルが必要になる。注文してからの待ち時間が長いのも作るのに時間がかかるからだ。

◆ 従ってモスバーガー的な経営形態を変えない限りは人件費の削減が難しい。そこで高利益率商品の定番化が必要になる。そうは言ってもヒット商品を作り出すには大変な苦労があるわけで、更に高くても売れる商品となれば難しい。モスバーガーでなければ食べられない商品を開発し、そしてその商品が定番化するという夢を実現しなければいけない。

◆ マクドナルドでは低価格誘導などを繰り返したり、地域別料金を導入したりと迷走していた期間もあった。しかしなかなか赤字から抜けられなかったわけだが、赤字の中での店舗改装という賭けを行い勝った。店舗を綺麗にする事で集客数が増えたのである。

◆ しかしこれはまさに賭けで、金をかけて店舗を改装して客が増えなかったらと考えると恐怖だ。黒字が出ている時に改装を行うのは何と言う事はないが、普通の?経営者にはなかなか出来ない事だ。


電電ファミリーは弱かった(8/16)
◆ 従来型携帯電話時代には多くの台数を出荷していたNECやPanasonicそして富士通、有線通信設備や無線基地局なども手がけ、NTTへの納入を古くから行っていた電電ファミリーである。

◆ 護送船団方式と言ってしまえばそうなのかも知れないが、NTTの仕様に基づいて各メーカは装置を作り、それを契約に基づいた台数納入する。納入価格は高くはないが、営業コストはかからない。NECにも富士通にもPanasonicにも、平等とは言わないまでも定期的に注文を入れてくれたので、電電ファミリーは安泰だったのである。

◆ 携帯電話機製造の新規参入組がシャープやSONYになる。電電ファミリーほどの優遇を受けなかった各社は、逆に言えば甘やかされずに育った企業だと言う事も出来る。それを実感させられたのはスマートフォン時代になってからだ。

◆ NECやPanasonicはスマートフォン事業から撤退する。NECなどは海外向けのスマートフォンも多少は作っていたのだが、販路を拡大する事も出来ず、コンシューマに対してのサポートなどのシステムも上手く構築出来なかった。

◆ Panasonicは家電屋として携帯電話の販売自由化とともに、町の電気店でも携帯電話を一時期売った。しかしこれもサポートコストがかかりすぎるという理由で中止される事になる。当時の携帯電話はSIM方式ではなかったので、町の電気屋で買った携帯電話をドコモショップに持ち込んで番号を書き込んで貰う必要があった。

◆ 修理や交換となればPanasonicの販売員がドコモショップに付き添って、番号の書き換えなどをサポートした。こうした事から(おそらく)1台限りで独自販売は幕を閉じたと思う。

◆ シャープやSONYが順風満帆とは言えないし、SONYはスマートフォン事業で度々赤字を計上している。今年は円安の恩恵で利益が増やせるかも知れないが、スマートフォンの世界の荒波にあっては、もはや過去の日本の産業構造では太刀打ちが出来ない。

◆ 人件費だけは先進国中最低なのだが、エネルギコストや地価をはじめとする税金がベースコストを押し上げてしまう。小型軽量高品質低価格を売りにし、まさに現在の情報機器にぴったりな技術を持った日本も、あっという間に中国に押しつぶされてしまった。

◆ ただそれでも生き残っているのは事実であり、護送船団方式に守られた企業の体力がいかに低いかが分かる。そうした企業を守る為に多くの補助金などが使われている訳で、規制などを撤廃すると消滅してしまう企業などいくらでもある。

◆ NTTドコモは国内メーカ製の基地局の調達率を少し上げている。これが政治的な絡みなのか何なのかは分からないが、実際問題としてコスト競争を始めたらアジアや北欧のベンダーに負けてしまうのではないだろうか。情報通信機器として国内メーカ製を使う事は、セキュリティ面その他でも必要な事だ。

◆ ソフトバンクはコストダウンの一環としてHUAWEIの基地局を多く使っているが、セキュリティ問題もあり従来ほど傾倒しているわけではなさそうだ。事業者としては楽天モバイルが中国資本を受け入れていて、これも問題視された事がある。


シャープは新しくなるのか?(8/15)
◆ シャープはもはや日本の企業ではなくなってしまったが、経営陣が入れ替わった事によって利益を増やす事が出来た。ところが2023年3月期には6年ぶりの赤字転落と言う事で、中年従業員の早期退職を勧告した。

◆ シャープの赤字は会社の古さだと言われた。古い人間は年功序列で上に立つ事が多く、そうした人が上に居ると会社自体が古くなる。これによって成長出来る部分でそれを逃したり、しなくて良い失敗に金を突っ込んでしまったりする。

◆ 元々シャープは浪花節経営であり、よく言えば義理堅い会社だった。ソフトバンクに散々いたぶられながらも、携帯電話供給を嫌がらなかったのもそこにある。

◆ カメラ付き携帯電話をシャープが開発した時、それを各事業者に持っていったがどこも真剣に話は聞いてくれなかった。しかしJ-PHONEだけはカメラ付き携帯電話と写真添付メールで、シャープに大きなチャンスを与えてくれた。シャープはこの頃の事を忘れず、その後のVodafoneも、ソフトバンクとも付き合い続けたのである。

◆ 古き良き日本企業との取引であれば恩を返すみたいな事も通じたとは思うのだが、ソフトバンクは違った。そんな事もあり、TV事業の事もありでシャープは身売りする事になる。身売りをすると、売っているものに変化はないのに業績は向上した。結局は浪花節経営の失敗だった事が証明されてしまったわけだ。

◆ 中年層の早期退職勧告も、会社自体のさらなる若返りを図りたいという、経営陣の思いかも知れない。こうした事は他の電気・電機メーカでも同様なのだが、中堅社員の退職によってノウハウまで失ってしまう危機に直面する企業もある。

◆ 本来であれば仕様上に明確に描かれていなければいけない事が、それこそ昔のunixの世界のように語り継がれる中で形になっていくみたいな所が多々ある。Panasonicなども中堅社員の排除によって信頼性の確保が難しくなったと言われた。

◆ いやいや信頼性の確保は品管があるでしょと言った所で、設計レベルの低下はいかんともしがたかった。性能が出れば良いと言う事、MTBFを満足すれば良いと言う事と、どの部分の信頼性に重きを置くのか、どこのコストをカットすべきなのかが分からなくなってしまったのだ。

◆ 杉下右京の居る警視庁特命係みたいなところが某大手電機企業にあった。私はそこに何年か在籍していて○○開発室みたいな名前が付いていた。で、何をやるかというと、ICを1つ減らしてコストダウンが出来るかを実験するとか、でもICを減らすと特性が悪くなるので、別のICを切り替えて使ってしまおうとか、ランダムに切り替えたら両方の処理が出来ない?レフレックスラジオってのもあったよな、みたいな実験をしていた。

◆ 研究所が新しく作ってきたICの特性を測ったり、不具合を見つけて、ICのパッケージを外してIC内の回路の途中の特性をチェックしたり、色々やった。でも今の合理経営からすれば特命係はお荷物であり、さっさと閉鎖してしまえとなるのだろう。


中古スマートフォン(8/14)
◆ スマートフォンには中古市場があり、人気があるのはiPhoneだ。以前はキャッシュバック目的で契約して、使用せずに中古に流すというルートが多かった。今でも多少はあると思うのだが、安売り自体が規制されつつある中では転売屋も利益を出しにくい。

◆ Androidスマートフォンが中古で売りにくいのはOSバージョンの問題と事業者アプリの問題がある。OSアップデートは2回くらいが事業者モデルの普通なので、3年目にはサポート外になる。iOSの場合は比較的長くアップデートが続くので、古くなりにくい。

◆ Androidのサポート期間が短いのは、仕様が安定していない事もあるだろう。変更点が多いので管理すら出来ていなかったりして。一般の企業ではあり得ない事も、Googleの世界では普通かも知れない。

◆ この辺りはGoogleに言っても何も変わらないので、欧州のUSB C化のように長期間使えるスマートフォンの義務づけでもやって貰わなくては。その欧州ではバッテリー寿命の延長やバッテリー交換を可能にするなどの規定を作る話がある。

◆ バッテリーの寿命は技術の進化で延ばす事が出来るが、OSの寿命はGoogleに出来るだろうか。バージョンが変わるたびに操作性まで変えてしまうと言う乱暴ぶり、更にはバグが取り切れないうちに次のOSバージョンに移行するという激しさなのである。

◆ 事業者アプリは面倒な問題で、その事業者で使うのなら良いがMVNOで使おうとすると邪魔だ。ドコモ販売のスマートフォンではドコモIDを設定しろ設定しろ設定しろと言ってくる。ドコモIDは他事業者でも設定が可能になったのでIDを作れば済む事ながら、アプリのダウンロードの出来ないものがある。

◆ するとアプリのダウンロードをしろと通知が来るのだが、spモード接続していないと出来ないものがある。しかもその通知を切る事が出来ないのだから酷いものだ。私はドコモ版のものをOCNで使うが、事業者アプリの厄介なものはADBで無効化してしまう。これによって謎のバッテリー急減少もなくなる。

◆ ただしADBで内部をいじる(いじれる)のはごく少数の人だけで、SIMフリー化や対応BAND問題の次は事業者アプリ問題にもメスを入れて欲しい。仕組み的には簡単なもので、SIMを読んで他事業者のものが入っていたら、アプリを終了させれば良い。起動させたい人は起動させれば良いので、重要なのは停止させられる事である。

◆ メーカも事業者アプリは優先度が高く設定されているので、他の部分と干渉が避けられない事があるなどと言っていた。ドコモ位置情報などは(以前は)止めると表向きは停止するが、内部では動き続けていた。

◆ 勿論ドコモだけではなくauも結構色々突っ込んできている。事業者アプリが要らなければSIMフリー版を買えと言われそうだが、私の場合はポイントを使わなければ20万円もするスマートフォンは買えないのだ。というか20万円あったらホンダの電動原付に手が届くではないか。ガソリンを入れに行くのが面倒な原付なら、EVでも良いかなと思うんだなぁ。


タッチ決済の普及(8/13)
◆ visaタッチ対応クレジットカードの発行枚数が1億枚を超えたとか。これってカードが新しくなると自動的にそれになるというヤツではないだろうか。移動体通信事業者の5G契約率と同じようなもので、発行した数は多いが使用率は少ないみたいな。

◆ 店舗側の対応端末も増えていると言うが、実感は未だない。決済端末の公称普及台数は180万台だそうで、これはiDの約200万台、Suicaの約230万台に近いという。なおコード決済シェアトップのPayPay対応端末は370万台だそうだ。

◆ 接触決済でも非接触決済でも良いのだが、待ち時間が長いのは嫌だ。iDやSuicaは一瞬で処理が完了するが、従来型クレジットカード端末は遅い。PayPayもスタート時のような引っかかりは殆ど感じず、概ね安定に動作している。ただしスマートフォン側の通信が必要なサービスなので、通信状態が安定している必要がある。

◆ 電子決済で面倒なのは決済端末側がサービスの自動判断をしてくれない点だ。これは規格と仕様の問題なので仕方がない所はあるのだが、決済させずに情報を読むとか、何か出来ないものだろうか。サービスに関係なく決済端末にスマートフォンを近づければ良いのなら、支払いの手間と時間は大きく節約出来る。

◆ コンビニなどは未だ良いのだが、レジによっては決済方法の選択まで階層をたどる必要がある。現金かその他かでその他を選び、クレジットカードかそれ以外かを選び、それ以外の場合にRF IDかコード決済を選び、最後にサービス一覧の中から目的のものを選ぶ。

◆ 確かに最初の画面で全てのサービスを画面に出したら、どこから何を選べば良いのか分からなくなりそうだ。なので順番にサービスを絞っていく事は必要ではあるが、レジのオネーさんの操作はいつも遅いんだなぁ。

◆ スーパーなどだと現金はセルフの現金支払機で行う場合がある。クレジットカードやタッチ決済は、レジのところで処理して貰えるので手間がない。現金支払機は何台か設置されているのだが、小銭を出したりなんだかんだと時間がかかっている人が居れば待ちが生じる。

◆ 支払い時間の短縮と囲い込みはオリジナルプリペイドカードが便利なのだが、使う側からすると常に残高がゼロにはならない(ピッタリ使い切る事が出来ない)ので、その店を使わなくなった時に一定の損失が出てしまう。

◆ いわゆるポイントサービスなども同様で、失効ポイントによる実質的な利益は少なくないという。だからこそ税務署がポイントに課税したがるわけで、それを回避しようと使途限定や期間限定など細工をし始めた。

◆ クレジットカードの決済端末が全て非接触方式になると、クレジットカードの使い方のスタンダードがそれになる。若者が手動のスライドドア車から降りられないとか、キーを回してエンジンをかけるタイプの車はエンジンがかけられないというのと同じで、非接触決済の出来ないカードの使えない人が現れるのかも。


ローコスト住宅(8/12)
◆ 例の軽井沢に土地を見に行った方の話である。タダのような土地に家を建てるのはお得かと言う事で、ローコスト住宅の話になった。ローコスト住宅は、いわゆる建て売りのようなもので標準的に加工された部材を組み立てて作る家である。

◆ 間取りなどはある程度は自由が効くが、標準部材優先なので完全な注文住宅とは異なる。パネル工法なども似たような感じで、標準的なパネルを組み合わせて家を組み立てていく。パネル工法自体日本の気候に合わないなどと言われたが、各社ともに日本仕様として改良されてきた。

◆ パネル工法は既成のパネルを組み立てていくだけなので工期も短いが、パネル輸送コストが少しかかる。耐震性も高く機密性も良いが、パネル内部に湿気の入りやすい日本の気候では、中長期的にパネルが腐るなどのトラブルもあったそうだ。

◆ こうしたローコスト住宅の坪単価は30万円以下だというのだから確かに安い。なお同じ床面積だと2階建ての方が安くなる傾向だとか。なんとなく2階建ての方がコストがかかる感じがするのだが、屋根の面積が狭いとか標準部材が2階建て用になっているとかが理由のようだ。

◆ 夫婦二人で暮らすなら1LDKで良いとか、LDKも寝室もつなげてしまって広いワンルームが暮らしやすいという人もいる。いわゆるスイート的デザインは、のんびりゆったり暮らすのに良いという。

◆ 日本人的には寝室は分けたいみたいな感じが強いのかなと思うが、ドアで部屋を分けるのではなく適度な仕切りを立てるようなデザインもある。20坪だと40畳分なので、それを一つの空間として作ると結構広い。

◆ 家を建てるとなると色々やりたい事が出てくるし、最初は既存のローコスト住宅でと思っていても、いつの間にか全然ローコストではなくなっている、みたいな事は普通なのだ。でもまあ自分の生活スタイルに合った家を作るのは面白いと思う。

◆ 都市部と違って人口密度の低い田舎であれば、オーディオルームもシアタールームも作り放題だ。インナーガレージだって作り込めるが、ガレージの広さはかなり必要になる。自動車とは意外にデカいものなのだ。

◆ 軽井沢あたりだと基礎の高さを上げている家も多い。湿気の対策と積雪の対策だ。高床式みたいにすると床下に薪などを置くスペースが出来る。玄関に上がるのに階段が必要にはなるが、ちょっとした農機具みたいなものを床下に置いておけるので、便利な点も多い。

◆ 住まないと建物が傷みやすいというのは、風通しと湿気の問題が多い。なので床下なり天井裏なりの通風をよくする事は重要だ。一時期床下換気詐欺みたいなものが流行ったが、正しく床下換気を行えば、それなりのメリットはある。

◆ ただし普通の住宅のように床下が狭いとか仕切りが入っている場合は、ファンを付けた程度では全体の空気を入れ換える事が出来ない。ファンを付けるのであれば仕切りなどの構造を考えた上で、空気の流れを検討しなければいけない。


品物の価値(8/11)
◆ 品物の価値はそれを買う人の感覚によって変化する。あるいはブランド力と言われる付加価値が付く場合もあるし、希少性から値が上がるのものもある。

◆ ブランド力とは特殊なものであり、ブランド価値は作るものではなく作られるものだ。しかしそれを作ってしまおうと考えたのがトヨタで、前々社長(かな?)悲願のブランド作りで誕生したのがレクサスだった。

◆ リンゴが好きな人が居たとする。その人が日夜美味しいリンゴを求めているとすれば、各地を回って様々なリンゴを食べ比べているかも知れない。数年に一度しか出来ないという幻のリンゴが1個5千円だったとしても、その人にとっては安い品物だと感じられるだろう。

◆ スマートフォンの売れ筋価格帯が5万円前後、そんな中で20万円にもなるスマートフォンがある。折りたたみ式は以前よりは安くなったが、それでも結構高額だ。でも何が何でも折りたたみが好きという人だとか、職業柄使ってみない事には話にならないという人は、迷わず購入する。しかし私は特に魅力を感じないので買わない。

◆ Xperia1 Vだって20万円もするわけで、個人的には20万円の価値があるかなと思うし、たとえその価値がどこかにあったとしても私には関係ないなと思う。しかし10万円で買えるとしたら、それでも高いとは思うのだが買えない値段ではなくなる。つまり、ドコモポイントやクーポンがなかったらXperia1 Vは買おうと思わなかった事になる。

◆ 自動車などでも同じだと思う。ハイパフォーマンスカーに興味のない人にはGT-Rに価値を見いださないだろうし、軽自動車を買いたい人にとっては200万円の軽自動車も選択肢に入るだろう。これにしても軽自動車に興味のない人からすれば、なんで軽自動車に200万円も払うのか?コンパクトカーの方が安いじゃないかとなる。

◆ 荷物を運ぶ仕事をする人にとってトラックが必要で、フェラーリが買えるくらいの価格だったとしてもフェラーリには見向きもせずにトラックを選ぶ筈だ。核家族化などと言われるが、家族が多ければ6人乗りとか7人乗りの車が必要になる。

◆ ワンボックス乗りの人は、いつかはアルファードを夢見てノアとかボクシーに乗るのだとか。でもアレってシャーシは同じだし、見た目だってそう変わるわけではないから良いんじゃないのと言うのは素人で、拘る人には拘る理由があるのだ。

◆ ホリエモン氏のラーメン1万円論ではないが、ラーメンの適正価格みたいな話もあったっけ。今はチェーン店でも千円くらいのラーメンが多いのだが、まあ美味しければ良いのかな。一方で定食屋などは500円とか600円で頑張っている所も少なくない。

◆ 焼津に行くとラーメンを食べる事があるのだが、全体的に薄味な感じがする。これって関西風と言う事なのか?静岡県でも東部や伊豆は東京のラーメンと変わらぬ味なのだが、焼津のラーメンは何か物足りなさを覚える。


サラリーマンの副業(8/10)
◆ 以前に書いた、自営業を行って経費化する件だが、サラリーマンでも勿論可能だ。最近は副業を許可している企業が増えたが、副業禁止の企業にお勤めの方は使えない。何故かというと住民税が変動する為である。

◆ 副業による節税を行うと税額が下がるので、住民税も下がる。住民税は特別徴収(企業が代行して徴収し納付する仕組み)になっているので、税額の変化は企業に分かるからだ。

◆ 所得税は源泉徴収で住民税は特別徴収、こうする事によって国民は直接税に触れる機会がなくなる。あくまでも給料は手取り分を貰うだけで、自分で支払っている感がなくなる。こうする事で税に対する興味を失わせ、無駄遣いが自由に出来るようになる。

◆ 副業が許されている企業であれば、物品販売業か何かで個人事業を始める。メルカリやヤフオクでものを売れば良いので、たまに何かを仕入れてきて売れば良い。売る為に買ったPCもスマートフォンも、通信費も、電気代も、家賃も、仕入れに使う自動車代も、ガソリン代も経費になる。経費にはなるが全額経費には出来ない。あくまでも副業なので、1/3とか1/4の金額分だろう。

◆ それでも積み上げていけば結構大きな額になり、節税の目的が果たせるわけだ。勿論100円で仕入れたものが500円で売れれば、それは利益が出ているので経費を埋める事になる。まあ、その副業が成功して給料よりも収益が大きくなれば、節税ではなく課税になる。

◆ 青色申告が必要なので面倒な事ではあるが、無から有は生まれないのである程度の作業は必要だ。転売屋などが税申告をしているかどうかは知らないが、節税の為の販売業であれば申告なくして税還付はあり得ない。

◆ サラリーマンの基礎控除額は48万円だが青色申告特別控除は65万円ある。この控除を受ける為には青色申告承認申請書の提出が必要で、つまりは開業届が出ていなければいけない。

◆ 最近は入社試験の面接時に副業が可能かどうか聞く人が居るらしい。昔は実家の農業を手伝っている的な副業が多かったそうだが、今は物販やデザインや音楽活動、あるいは株式投資など色々だそうだ。入社後に期待を裏切られないように、新入社員も会社を見ている。

◆ 転売屋は古物商が必要なのかという話があるが、店で買ってきたものを売る分には古物商は必要ない。古物商が必要なのは古物を買い取る部分なので、例えば不要品を買い取りますよとして金を支払う時には古物商が必要になる。これは盗品の買い取り防止など、建前的とはいえ制限を加えられるからだ。

◆ 古物商は警察署に申請すると貰う事が出来るが、前科や前歴の種類によっては許可されない。許可されない理由は告知されず、支払った手数料も返却されない。古物は警察管轄で税申告は税務署なので、古物を取らずに商売をしていても税務署員に怒られる事はないし、警察に通報される事も(普通は)ない。

◆ ヤフオクやメルカリで買ったものを、加工して転売する時は古物商がいるのではないかとの論がある。なお家電製品に手を入れたりすると別の資格の要件が必要な場合があるらしいが、そのあたりはよく知らないし調べていない。


今年の渋滞は激しいらしい(8/9)
◆ お盆渋滞は毎年起こるが、今年の渋滞は昨年よりも激しくなると予想されている。そもそも高速道路で何故渋滞が起きるのかという話なのだが、これは速度を落とす車がいる為だ。トンネルや上り坂で速度が維持できない車がいると、もはや過飽和状態となった道路上ではあっという間に渋滞が始まってしまう。

◆ これを防ぐ為には前車との車間距離を一定に保つように走れば良いのだが、へっぽこドライバーにはそれが出来ない。更にはいわゆるエコカーに付けられているゲージがECOを示すようにアクセルを踏んでいれば、自ずと速度が落ちてしまう。だがへっこぽドライバーは自分さえ良ければそれで満足なので、渋滞の先頭になる。

◆ 従来は渋滞の先頭にはプリウスがいると言われた。プリウス乗りがへっぽこ傾向なのか?車自体が渋滞の先頭になりたがるのかはどうでも良いが、いずれにしても迷惑な車だったのである。環境活動家を自認する人も同様だが、過度な思い込みは社会の害になる。

◆ 渋滞を作る車としては、追い越し車線をゆっくり走行する人だったり、速度差の殆ど無い状態でも何とか追い越したいとどんぐりの背比べを延々続けるトラックだったりする。このトラック問題は散々言われているが改善されない。法規制でもしない限りトラックドライバーの意識は変わらないだろう。午前0時を待つトラックが道路を駐車場代わりに使い、高速道路の料金所手前が大渋滞になる。これなど取り締まれば簡単に解消しそうなのに、何故取り締まらないのだろう。

◆ こうしたドライバーがいる限り渋滞はなくならない。更には渋滞の後方では事故が起きやすく、渋滞の中で事故が起きれば混雑は更に激しくなる。混雑が激しくなると路肩を走る車も現れて、緊急車両が通れなくなる。

◆ 高速道路が混めば、高速道路から降りた車で一般道も混雑する。まともなナビを使っていれば良いがGoogleナビなど使うと他人の敷地や農道に誘導される。Googleナビは住宅街を案内し、しかし道が狭くて通過に時間がかかりすぎるみたいな所が「ナビを信じて入っても来ても抜けられません」みたいな看板を設置したのだとか。

◆ こんな中でも帰省するというか、帰省しなければならないオトーサンは大変だ。サービスエリアも渋滞していて、サービスエリアに入りきれない車は高速道路上に車を止めてしまう。その車から子供を連れてサービスエリアまで歩くという、何とも危険な行為も平気なのだ。

◆ EVの充電待ちも起きる。へっぽこドライバーは充電が完了しても車をどけない。なので本来は30分待てば良い所が50分になり1時間になる。待ち時間が長いので待っている人が食事に行けば、充電器が空いても車列が進まない。PHEV乗りも充電器を使う訳で、充電施設が混んでいる時はガソリンで走れよとEV乗りは思うはずだ。

◆ 気温が高くバッテリー温度が上がっていると、車によっては充電電流が制限されてしまう。これはガソリンスタンドで満タンに出来ず、10リットルの給油制限を食らっているようなものだ。充電が進まないので少し走ったら又充電しなければならないが、どこのサービスエリアも混雑している。サービスエリアの混雑に加えて充電待ちの列は辛い。


軽井沢は広かったという話(8/8)
◆ 軽井沢の話の続きなのだが、軽井沢と一口に言ってもエリアは広大だ。というよりも、あの辺り一帯に軽井沢と地名を付けてしまったのが始まりだ。日本各地に"銀座"の地名があるように、ちなみに軽井沢にも銀座はある。

◆ 元々軽井沢は神奈川県にあった地名で、それを長野や群馬に持っていったのが始まりなどとも言われるのだが、各地の地名の由来は諸説があるので何が本当かは分からない。

◆ で、軽井沢のバリエーションとしては南軽井沢、北軽井沢、中軽井沢、旧軽井沢、新軽井沢がある。この中で中軽井沢と北軽井沢は、軽井沢駅から少し離れている。軽井沢駅から北軽井沢周辺まで行くには30分から1時間くらいかかる。軽井沢は長野県だが、北軽井沢は群馬県だ。群馬県なのだが地名は長野原と、ちょっと長野が入っている。

◆ 群馬県より長野県が北の方にあるのではないかと思いがちだが、ちょうど群馬と長野が入り組んでいるところで、軽井沢を囲うように群馬エリアが存在する。で、軽井沢の北側が群馬県になっている。

◆ 軽井沢周辺はアウトレットが出来たり商業施設があったり、リゾートホテルが出来たりと、大型観光地の様相を呈している。従って夏ともなれば多くの人が訪れ、大渋滞が起こる。昔の清里のように若者が詰めかけてくるわけではないが、ブームが一段落するまでは混雑が続くだろう。

◆ 東京からの所要時間は自動車で2時間くらい、新幹線で1〜1.5時間くらいなので東京から熱海(新幹線で40分くらい)より少し遠いな、くらいな時間感覚になる。車では碓井軽井沢インターで降りるのだが、そこから軽井沢までは2本の道がある。どちらの道を通っても同じあたりに行き、両方の道は合流する。そこから72ゴルフの所を通って軽井沢駅方向に行くのだが、渋滞距離は10kmにもなる。

◆ 伊豆半島も観光シーズンには混むわけで、これは致し方ない部分だ。小田原から熱海までの海岸線など、一体どれだけ時間がかかるのかというほどの渋滞になる。伊豆スカイライン側から行けば海岸線の渋滞は回避出来るが、相当大回りになるのでどちらが早いのかは微妙かも知れない。

◆ 北軽井沢の方は余り渋滞しないのだが、東京方面から北軽井沢に行く為には軽井沢を通過しなければいけない。あるいは高速道路を諦めて国道406号線を北上するか。いずれにしてもシーズン時には渋滞を避けるのは難しくなる。

◆ シーズンオフになると人も少なくなり、軽井沢は別の顔を見せるという。コロナによる外出規制の頃は、いつになく静かで過ごしやすかったと別荘オーナは言っていた。人が多い方が賑やかで良いのか、静かな山が良いのか、感じ方は人それぞれだ。

◆ 旧軽井沢の方は別荘地内の散歩をする時の服装の決まり、みたいなことも言われる。ハイブランドは当然として、季節にあった身なりをして出歩きましょうという、雰囲気を重んずると言えばそうなのだが少々堅苦しい風習もある。北軽井沢の方は(旧軽井沢の人は北軽井沢を軽井沢と認めていない)自由度が増す。


インフラ事業(2)(8/7)
◆ 限界ニュータウンの話はたまに書いているが、人口の減少によってサービスが中断される例はある。例えば鉄道路線の廃止だとかバスの廃止などで、横浜でもバス路線の廃止が行われた事があった。

◆ 廃止というか民間移譲みたいな事で、市営バスは運営コストが高くて赤字になるから民間でやってねみたいな事なのだ。これって本来は逆で、民間が採算性の問題でサービスを継続出来ない場合に、自治体が税金を突っ込んで利便性の低下を防ぎましょうとなるべきだ。

◆ ところが市営バスの場合は、労働時間が民間の半分で給料が1.5倍という、ウルトラ好条件の労働でコストが高い。市によれば労働時間を増やして事故でも起きたら大変だから、みたいな話だったかな。では事故がないかと言えば決してそんな事はなく、過去には死亡人身事故も起きている。

◆ 鉄道の廃線をバスがカバーするような状況もあるが、北海道などではそれも不可能なまま交通手段がなくなるエリアもある。道路や水道の維持が厳しい自治体もあり、自ずと人口は更に減る。自動運転車が一般的になれば交通手段が出来るかも知れないが、現時点では色々と難しい。

◆ ニュータウンに通じる鉄道廃止の話は過去に書いたが、中国地方ではスカイレールという交通が廃止される。これはモノレールとロープウエイを合わせたようなもので、吊り下げ式の乗り物だ。ロープウエイはゴンドラがロープで吊されているが、スカイレールは構造体にぶら下がっているような、H鋼に移動式のチェーンブロックが取り付けられているような、そんな構造だ。

◆ 移動速度は速くはないが、工費が安く管理もしやすいという事で1998年に出来たそうだ。全長は1.3kmで3つの駅がある。短い区間を結ぶ簡易的な乗り物みたいな位置づけだろうか。ここには新たな住宅が作られたが、学校がなかったなどの事もあって通学用にも使われたらしい。

◆ これは今年中の廃線が予定されている。需要の減少や維持コストの増大などで、今後はバス(EV)へのシフトが考えられていると言う事だ。この鉄道かバスかは有線通信か無線通信かと同じように、その時々によって見方が変わる。

◆ 大規模輸送では鉄道が圧倒的に有利なのだが、乗降客数の減少で簡単に赤字になってしまう。人間の輸送だけではなく貨物にしても同様で、大量のものを長距離輸送しないとトラックに勝てない。鉄道などは建設に時間がかかり、多くの土地を必要とする。それに比較するとバスは既存の道路を使っているのだからイニシャルコストは安い。しかも商用車となれば税金も安いのだから、鉄道事業者が怒りそうである。

◆ 都市ガスよりのプロパンガスが安いという話も過去に書いているが、これも鉄道とバスのような感じだ。まあガス会社はベースコストが高いからと言う話もあるし、大口向けのガス料金は驚くほど安いわけだから何ともいえない所ではあるのだが、配管コストと配達コストがさほど違わないのではないかと思える価格である。


インフラ事業(1)(8/6)
◆ 電気にしても水道やガスにしても、インフラ事業は金がかかる。金があったとしても時間がなければ設備が出来ない。でも通信だったら無線で出来るではないかと言う事で、昔から色々な企業が手を付けては失敗している。

◆ そして異口同音に、無線より有線の方が結果として安いんじゃないの、となる。ライブドアだって無線LANで公衆ネットワークを作ろうとして失敗しているし、ラスト1マイルを無線にしようとした孫さんも失敗している。

◆ しかし孫さんは通信は儲かると考えていて、通信事業者の買収やADSLに手を出し始める。ADSLの話は以前にも書いているが、悪い事ばかりに手を染めた割に儲からなかった。そこで次なるカモを移動体通信事業とした。

◆ Vodafone買収は2兆円の金を使うわけだが、2兆円の金を持っていたわけではない。LBO、つまり買う予定のVodafoneを担保に金を借りるという、バブル時期のマンション売買みたいな手法を使った。バブル時代にマンションを買う。マンションは借金の担保になっているわけだが、将来値上がりするという見込みで、その値上がり分を担保に又金を借りる。その金で次のマンションを買い、同じ手法でどんどんマンションを買っていく。

◆ これと似たような事が出来たのは、Vodafoneにはインフラと加入者という、堅い担保が付いていたからだろう。ソフトバンクの信用はゼロでも、Vodafoneの加入者には価値があったのだ。しかしその価値を又使い回して借金のネタに使うという、まさしくマンション転がしと同じ手法が使われたのである。

◆ それでもソフトバンクの株価は下がり、倒産説までささやかれた。インフラ事業を行う為には2兆円では足りなかったのだ。その事を百も二百も承知しているはずの三木谷氏が移動体通信事業に手を出したのは、誰が考えても無謀だった。1兆円も支出しないうちに資金難に陥る経営形態では、インフラ事業は危険すぎる。

◆ 勿論ソフトバンク的手法で、狐の持ってきた葉っぱを札束に変えられれば良かったのだが、そこはたたき上げの孫さんと三木谷氏の違いで、三木谷氏は錬金術が使えなかったのである。楽天がこのまま事業を続けられるのか?あるいはKDDI傘下になるのか?中国企業に買われていくのかは分からない。

◆ このまま事業を続けられたとしても、三木谷氏が生きている間には黒字に出来ないだろう。それでもやってみたかったんだろうな、インフラ事業を。新規にスタートして事業を成功させているのがイーロン・マスク氏だ。StarLinkは、それまで誰も商業的成功を収めていないと言われていた、衛星コンスタレーションをスタートさせた。加入者増に伴って通信速度が落ちるなど、衛星問題とは別のところで苦労はしているようだし、収益面がどうなるのかはもう少し様子を見ていく必要がある。

◆ 衛星コンスタレーションも、地上に線を引くか無線通信化論と同じように、地上に基地局を置くのか衛星を飛ばす方が得なのかと言われてきた部分である。過去にはMegaWaveと言うサービスがあって、下りだけを衛星経由にするというシステムだった。下り速度は最大で1Mbpsと、当時としては素晴らしく高速になる筈だったが、広域サービス故に混雑時間帯には十数kbpsに落ちてしまった。


(鉛筆ではない)三菱の闇(8/5)
◆ 三菱グループ各社の不正は三菱グループ共通の問題であると言える。一部報道では技術や製造部門に比較して、製品検査や品質管理部門の立場が弱いからだと書いている。しかし一つの部門との力関係と言うだけでは説明が出来ないほど腐っている。

◆ 見つからなければ問題ない、捕まるまでは無罪だと楽天が言っていたが、それと同様な考えが三菱各社にはあるのではないのか。三菱グループだけではなく隠蔽体質の東京電力だって同じだ。

◆ 自動車関係ではリコール隠しだとか燃費データの不正がある。リコール隠しでは2000年に当時の社長が辞任するも、2004年には再びリコール隠しが発覚し、逮捕者も出ている。

◆ 2016年には燃費不正が発覚し、2017年には優良誤認で景品表示法違反があった。燃費データの不正は危険なものではないとしても、リコール隠しに関しては死亡事故も起きている。

◆ 三菱重工では航空機用部品の製造に関して、規定の手順に従わなかったとして安全性評価のやり直しが指示された。

◆ 三菱電機も負けてはいない。産業用機器としては鉄道用空調機の不正検査があり、専用のソフトウエアを使って架空の検査書を作り出していた。他に鉄道用のドア開閉装置の一部やブレーキ系部品の検査にも不正があった。鉄道関係部品に於ける不正検査は50年以上も前から続いていたそうだ。これによってISO認証が取り消されている。

◆ 3月には電波法違反事件が発覚している。移動体通信設備の点検時に所定の人員や測定器を使わなかったというもので、業務停止命令が下された。

◆ 発電所や変電所向け変圧器の不正検査問題もあり、これは40年以上も続いていたという。こうしたことを受け、三菱電機は骨太の方針とやらを策定した。しかし組織風土改革メンバーが社内から選出されたこともあり、残念ながら機能しなかったと言える。

◆ 今年初めの挨拶で漆間啓社長は「全ての問題を出し切った」と語り、今後は本体ではなくグループ企業の品質不正を調査するとした。だが実際には三菱電機の問題すら解決出来ていなかったことになる。

◆ エアコン騒音偽装で三菱電機は、当時のモデルを再現した所騒音レベルは低かったとした。だが当該モデルの後継機が画期的低騒音を謳っており、そのモデルよりさらに(前モデルの方が)騒音値が低いのは不自然だと指摘された。

◆ 不正問題が大事になっているさなかに、それでもなお隠すという体質が根付いている。長い歴史の中では、経営陣から言われることよりも不正を行い続けることの方が大切だとなっているのではないのか。そしてこれは今後も続くと思う。不正の教えは今も上司から部下へと受け継がれているのではないだろうか。


タダの土地はお得なのか?(8/4)
◆ 少し前に書いた、軽井沢に物件を見に行ったという方のその後である。軽井沢エリアで土地だけだと安いという話で、中にはタダであげますという土地もあるという。

◆ 実はタダの土地は日本中に結構沢山あって、伊豆にも勿論ある。多くは相続によって手に入れた土地らしいが、今となってはそこに住む予定もなく、値を付けて売れるような場所でもなく、しかし高齢になったので処分してしまいたいという事だ。

◆ いつかは家を建てて老後を過ごそうと思って手に入れた土地が、リゾートブームが去って人が少なくなり、土地を手に入れた当時の熱意も失われてしまったという人もいるだろう。まあ限界ニュータウンみたいなもので、都市部から離れてはいるが生活に便利な場所を求めた的な人は、予定が狂った感が強いはずだ。

◆ 建物付きの場合なら数百万円の値が付く場所でも、土地だけだとなかなか売れない。絶対に売れないと言うことでもないのだが、建物を建てるコストを考えると中古物件の方がお得となる。

◆ ただし土地を買って自分の好きな家を建てるとか、ログハウスキット的なものを作ってみたいという人には面白いかも知れない。軽井沢町大字発地というところで100坪程度の土地だと固定資産税が6千円くらいだそうだ。既に引き取り手が決まってしまったと思うが、タダで譲りますという土地が出ていた。

◆ 伊豆高原は比較的物件価格が高いエリアなのだが、ゼロ円の土地もある。ここは100坪あたりの固定資産税が2.2万円くらいだそうだ。伊豆高原は電気や水道が山の中まで引かれているので、住宅を建てるコストは平地と余り変わらないかも知れない。

◆ 傾斜地となると基礎工事代が割高になったり、水道や排水の工事が必要になったりする。下水のないエリアでは浄化槽を通した水を池に導いて貯める(池の水は自然蒸発や土にしみこむ)方法を採ったりするそうだ。こうした部分の工事も含めると意外にコストがかかる。

◆ 管理別荘地だと上下水道の心配もないしプロパンガスも運んで貰えるので、その点の心配はない。管理別荘地内のマンションがゼロ円販売されているものがあるが、管理費や固定資産税の滞納分があったりすると高く付いてしまう。また時代的にリゾートブームから時が経っていて、建て替え時期になっているマンションもある。マンションは管理も出来ていて楽ではあるのだが、その分リスクが大きいのである程度の覚悟が必要だ。

◆ ログハウスだとかキットハウスを建てる人もいる。基礎工事だけを業者に任せ、それ以外は自分で組み立てていくというもの。クレーンがないと難しい(重い部材を持ち上げなければいけないので)と言われるので、クレーンをレンタルする必要があると思う。

◆ 家を組み立てる人はそこに住む事よりも、家を作っていく事に魅力を感じる人が多いのではないだろうか。キットハウスなどの話は聞いた事があるが、必ずしも安いとは言えないようだ。キットハウスでも無加工で全部が組み立て出来るわけではなく、加工を要する所もある。


USBケーブル(8/3)
◆ 昔のUSBケーブル、スマートフォンに使われ始めた頃は酷かった。価格も今より高かったし、線がつながっていれば良い程度のものが多かった。データを通すには問題が無くても、充電しようとすると電圧がドロップしてしまって充電に時間がかかった。

◆ 充電専用というかデータ線が接続されていないものもあった。充電専用と明記されていれば良いが、使ってみたらダメだったみたいなものもあった。コネクタの機械的強度が足りないものだとか、寸法精度が悪くてちゃんと嵌合しないものなども氾濫していた。

◆ 表裏のないコネクタは私も使っていた、いや今も使っているが、機器によってはこれだとダメなものもある。マグネット式のものも試した事があるが、これも相手の機器によってはケーブルとして使えなかったりした。

◆ そうしたアイディア商品的なものが姿を消す頃には、中華USBケーブルも徐々に品質が安定してくる事になる。充電の高速性や線の太さがアピールされるようになり、データ線は細いけれど電源線は太いよ、みたいな広告もあった。

◆ microUSBケーブルが安定してきた頃にUSB Cが出現し、新しく発売されるスマートフォンの殆どはUSB Cが使われるようになった。USB Cが使われるようになると、高速充電の為に送電電力を増やす工夫も増えてくる。

◆ 今はUSB PDが使われているが、それ以前には少なくとも2種類以上の大電流送電の仕組みがあった。いずれも非対応機器を接続しても危険な事にはならないのだが、大電流電送はノートPCなども含めてのUSB給電スタイルの可能性を高めた。

◆ ノートPCの電源コネクタや電圧は各社独自で、専用のACアダプタが必要だ。と言っても入力電圧レンジがある程度はあるので、それを利用した共通タイプみたいなものも売られている。しかしこれもUSB Cがスタンダードになれば、いくつものACアダプタを持ち歩かなくても済む。

◆ そのACアダプタも高速低損失スイッチングによって小型化が進んでいる。50W以上の出力のACアダプタが手の中に収まり、効率が高く発熱も少ないのだから凄いものだ。ノートPC用のACアダプタなど、高々30W位のものがずいぶん巨大だった。

◆ microUSB時代の充電器は5V1Aの出力にもかかわらずずいぶん大きかった。小型低価格化は需要の拡大であり中国の力だと言える。日本製品が中国製に負けるのは過剰品質だといわれる。

◆ 日本の企業的に考えれば普通の品質なのだが、中国製品に比較すると高品質だ。つまりは価格を下げる為に品質を削れば良いじゃないかと言われるのだが、日本の製造システム自体がQCの徹底などで出来あがってしまっている。ただ電機業界も機械も自動車も不正行為が発覚したりして、会社自体のQCを徹底しないといけないのではないのか。

◆ ただ中国製品も品質の向上は著しく、中華イコール粗悪とも言えなくなっている。やがては中国製なら安心だと言われるようになっていくのだろう。その頃にはインド製あたりが安価に出回るのかな。


最強の次は何になるのかな?(8/2)
◆ 楽天が移動体通信事業に参入しようとしたのは2018年のことだった。翌年にはサービスインを計画していたが、システム構築の遅れにより延期。その後限定サービスとして5000人を対象に無料での実証実験を開始する。

◆ 2020年には実証実験枠を2万人に拡大し、3月にUN-LIMITを発表する。しかしUN-LIMITでのサービスは行われずにUN-LIMIT2.0と名称を変更してサービスインしたのが2020年の4月だった。

◆ 同年9月には5G対応を謳ってUN-LIMITVに名称を変更した。ただし5Gのサービスエリアは殆どなく、他社に大きく後れを取っていることは今も変わっていない。2021年4月になるとUN-LIMIT VIとして1年間の無料試用期間を3ヶ月に縮小したが、2022年2月には3ヶ月の無料試用も撤廃された。

◆ 楽天の赤字は嵩み続けどうにもならない状況に陥り始める。増資や借金で金を集めようとするが、思うように金が集まらない。そこで月間1GB以下が無料という、三木谷氏が得意げに語った料金プランを変更して有料化に踏み切ったのが2022年7月だった。

◆ これによって加入者数は減少し、楽天モバイルの受け皿となった他のMNOやMVNOは大きく加入者数を増やした。無料からいきなり1,078円ではなく、300円とか500円で利用者をつなぎ止めれば未来に希望をつなげることが出来たと思うのだが、それも許されないほどに経営状態は悪化していたのだろう。

◆ 2023年6月には"最強"が開始された。これまでの料金プランは度々変更されてきた訳で、幻のUN-LIMITを入れれば3年間で6回変更されている。最強の次は最強2とか超最強とかになるのだろうか。最強による加入者増は8月10日になれば分かるが、少なくともUN-LIMIT VII時代の純増数は月間2〜3万人にとどまった。

◆ これは他事業者の1/5〜1/10であり、三木谷氏の自画自賛とは裏腹に厳しい状況となった。最強ではローミングエリアでのデータ量制限を月間300GBまで緩和した。ただし不満のトップである通信品質と速度の問題には手が付けられていない。

◆ 三木谷氏は最強によりエリア問題が解決する、自前で基地局を建てることなく他社と同じエリアが得られる、解約要因の大きな一つを潰すことが出来たと豪語した。しかし楽天調べによるエリア不満による解約は、全体の7.6%でしかなかった。最も多かったのは通信品質や通信速度で58%以上の解約者が不満だと感じていた。

◆ 楽天が速度改善を行うには5Gエリアを増やす必要がある。5Gの周波数帯は広く割り当てられているので、他社並の実行速度も不可能ではない。しかしエリア整備を行う金がない。2023年には短気黒字に持っていくと言った言葉も撤回され、グループ企業の切り売りによって一時金を稼ぐことになった。

◆ 5Gに関してはMNO他社も決して進んでいるわけではないので、その隙にエリア整備を進めていけば有利に立つことは出来る。三木谷氏はソフトウエアコントロールだから5Gのエリアはすぐに広げられると言っていた。まあ言うのは簡単だが実際のエリア構築は簡単ではなかったと言うことで、全ての予想が甘すぎるという三木谷プロジェクトの弱さが露呈した感じだ。


折りたたみスマートフォン(8/1)
◆ 折りたたみスマートフォンが実用的になったのは、フレキシブルディスプレイが出来たからだ。現時点でも完全に折り目が見えなくなるわけではないが、少なくともディスプレイに何かが表示されている状態では、折り目は気にならない。

◆ 携帯電話もストレート型から折りたたみ式へと姿を変えた。折りたたみというかモトローラのフリップ式が走りだろうか。カバーがダイヤルキー部分を覆う形で、通話時にはそれを開く。単にダイヤルパッド部分にカバーが付いただけではあったが、デザイン的に新鮮さを感じるものだった。

◆ これを真似たようなデザインが三菱製だったかな。更にはディスプレイ部とダイヤルキー部を蝶番で接続するようなスタイルになっていく。厚みは増したが長さはストレート型よりも短く出来、ディスプレイサイズも大きくすることが可能だった。

◆ こうなると折りたたみ式全盛時代となる一方で、携帯電話を使う時に一々開かなければならないのは手間だと言われるようになる。そこでPanasonicはワンタッチで折りたたんだ状態から開いた状態へと変化させる機構を採った。

◆ 更には動画撮影用にヒンジ部分に工夫を凝らしたり、TVなどを視聴する為にディスプレイを回転させるなど、様々な変形機構が取り入れられたのである。あの頃は携帯電話も沢山売れている時代であり、各メーカも開発費をふんだんに注げたのだった。

◆ ではスマートフォンも折りたたみ式が主流になるのだろうか。現時点では未だ価格が高く一般的とは言えないが、量産性が良くなれば価格は下がってくるはずだ。携帯電話時代に折りたたんだ状態でもある程度の情報が確認出来るサブディスプレイが付けられたように、折りたたみ式スマートフォンにもサブディスプレイが付く。

◆ 折りたためば長さや幅は小さくなるが、その分厚みが増える。もしかしたら将来は四つ折りタイプなんてものが出来てくるかも知れず、厚みが5cm位になったりして。開けばタブレットサイズで閉じればルービックキューブサイズ、みたいな感じだ。

◆ 携帯性と言うことで行けば長細いものよりも正方形に近い方が良いとも言えるのだが、従来型携帯電話のように小型にはならない。まして重量が軽くなるわけではないので、ずんぐりしてずっしり重いものになる。それでも折りたたみが良いとなるのか、それともストレート型が続くのか。

◆ 実際私も折りたたみ携帯電話を使い始めた時は、一々開くのが面倒だった。厚く重いのも嫌だったが、多くの携帯電話は折りたたみ式になってしまった。そうなるとストレート型が良いとは思っても殆ど売られていないわけだから、やがて折りたたみ型に慣れることになる。

◆ 折りたたみスマートフォンが5年後にも存在していればそのスタイルが認められたことになり、5年経たずに消えてしまえばマーケットが存在しなかったことになる。ディスプレイも現時点では有機ELが主流だが、他の方式になれば又変わってくるかも知れない。

◆ 小型ディスプレイは難しそうだが、TVモニタくらいのサイズであればマイクロLEDも現実的になってくる。マイクロLEDならば焼き付きの心配もなく、輝度を出すことも可能になる。