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過去の雑記置き場


日本メーカのブランド力(10/1)
WiFi7(10/2)
MNPで稼ぐ輩に衝撃?(10/3)
送りつけ詐欺(10/4)
携帯電話小型化の歩み(10/5)
iPhoneとAndroid(10/6)
高額商品を送る(10/7)
銀行口座(10/8)
生体認証(10/9)
スマートフォン(10/10)
熱海の次は箱根なのか?(10/11)
定着率(10/12)
二匹目のドジョウ(10/13)
保証は大切(10/14)
Xperia(10/15)
圏外に注意(10/16)
使い切れていない?(10/17)
適正価格(10/18)
気温は上がっているのか?(10/19)
eSIM(10/20)
エアコンの価格(10/21)
外国人は増えるのか(10/22)
MNPで何かが変わったか?(10/23)
自動車と冷暖房(10/24)
taspoは終了だそうだ(10/25)
再開発は誰の為?(10/26)
自転車事故(10/27)
声の好き嫌い(10/28)
過疎の村の悩み事(10/29)
道を譲るタイミング(10/30)
少子化は続くのか(10/31)


VC
少子化は続くのか(10/31)
◆ 少子化問題は解決しそうにない。子供は欲しくないとする男性の割合は5割を超えているのだそうだ。女性は若干割合は低いものの、傾向としては上昇しているという。子供を欲しがらない夫婦以前に、婚姻を望まない若者が増えている事も少子化に影響する。

◆ 少子化対策のバラマキは子供の為のお金ではなく、親の為のお金だ。なのでそのツケは子供が大人になった時に重税として負担しなければならない。こうなるとその時子供はどう思うか?親はカネが欲しいから子供を作ったのではないのか、子供を担保にして金を借りただけではないのかと。

◆ 以前から書いているように少子化対策に最も有効なのは将来の明るさだ。今日より明日はきっと良くなる、明後日はもっと良くなると思えば、たとえ現状での生活が苦しくても子供の世代には明るい未来が待っていると、希望と期待を持つ事が出来る。

◆ しかし今はその逆だ。将来が明るくなる要素など一つも無いばかりか、社会保険料や税負担が年々増えている。そして現在の婚姻適齢期の人間は、景気の良い時を経験していない。通常は景気不景気を繰り返すのだが、平成不況は余りに長かった。

◆ 日銀は景気は徐々に回復していると言い続けたが嘘だった。金融緩和で株価が上がった事を、景気が良くなっていると勘違いさせた。安倍政権時代には報道統制が激しかった事もあり、アベノミクス失敗とは報じる事が出来なかった。こうした独りよがりの政府により、国際社会からも取り残される事になる。

◆ 7月末頃だったか、総理は日本はディジタル後進国だとした。これはマイナンバーカード関連の話の中で出てきたわけだが、日本の場合は自動化とか合理化を極端に嫌う傾向がある。製品は手作業で作るからこそ雇用が生まれるのであり、それを自動化したら人員が削減される。だから合理化には反対するというのが、現状の役人の考え方だ。

◆ 俺たちの仕事を自動化という名のシステムに取られたらたまらない。事務手続きは複雑にすべきで、複雑な事務手続きを処理できる限られた人員は尊重されるべきだと、自らの立場を守る為に自ら作業を増やしていくというのが伝統だ。

◆ 通信の発達などもあって国際間の距離は近くなった。中国並みの情報統制をやれば良いが、そうでなければ諸外国の事はすぐに分かってしまう。そうなれば日本の政治だとか景気だとか現状だとかが楽観に値しない事はすぐに分かる。

◆ 豊田章男氏が一線を退いたからか、政府は日本のEV開発の遅れを口にするようになったのが面白い。こんな日本にいるよりも海外に希望を求める人もいる。日本の職人は海外で人気があり、食べ物だったら寿司だとか割烹、建築ならば大工一般や左官工など、日本で働く10倍の給料が得られるそうだ。

◆ こうして海外に希望を求める人は良いのかも知れないが、全ての人がそこまで考えるわけではない。むしろそこまでして何になるのかと考える方が多いだろう。現状を生きるのが精一杯で、その精一杯の生活に慣れてそれが普通になる。更にはそれ以上を求めなくなり、様々な面での停滞が起きる。


道を譲るタイミング(10/30)
◆ 一般道では普通に走れる軽自動車も、伊豆スカイラインや天城、箱根の山道では後続車にとって邪魔な存在になってしまう。伊豆スカイラインは二輪車が多いので、早めに道を譲る事にしている。あと500mも行けば直線があるんだけどなとか、追い越し禁止が解除になるよなと分かっていても、出来るだけ早く道を譲る。

◆ それはバイクに比較すると十分すぎるくらいジムニーは遅いわけで、バイク乗りとしては一刻も早く追い越したいと思っている筈だからだ。追い越しを許さずにノロノロ走っていれば、無理な追い越しで危険な走行をするかも知れない。だったら早めに左に、ギリギリまで寄って追い越させた方が安全だと思うからだ。

◆ 人によってはここで追い越させてくれなくても、長い直線のところで良いよと良いよと思っているかも知れない。しかしそのライダーの気持ちまでは分からない。幸いにして軽自動車なので左ギリギリまで寄れば、センターラインを踏まずに抜いていく事が出来る。なので法に反する事にもならない。

◆ 伊豆スカイラインは二輪車の事故が多いので、出来るだけ気をつけるようにしている。こちらが左に寄るのを待たずに抜いていくバイクも少なくはないので、結構危ない。夜中なら殆ど車は通らないので、タイムアタックするなら深夜にして欲しい。ただし照明は余りないので、かなり暗いけど。

◆ 後続が車の場合はこちらが停車した状態で追い抜いて貰わないと、追い越しの為の車線はみ出し違反になってしまう。前に遅い車でもいればそれに着いて走れば良いので気が楽なのだが、自分が先頭になっている時は気を遣う。

◆ 伊豆スカイラインは中速で抜けるコーナが連続するのだが、ジムニーはトレッド幅と重心のバランスからしてコーナリングは得意ではない。これは致し方ない事で、車の性格上重心は高くならざるを得ないわけで、一方でトレッド幅は軽自動車の最大幅で制限される。

◆ リジッドなのでロールセンターはラテラルロッドのボディ側取り付け位置で調整でき、ジムニーはロールセンターはさほど低くはないと思う。それでもロールはするし、それに伴ってグリップが弱くなるのでコーナリングは苦手だ。

◆ コーナリングが遅いのはアメリカンバイクも同様で、ステップかどこかが接地してしまうのかな。スカイウエイブも他人の事は言えなくて、ちょっと寝かせるとメインスタンドを削りまくる。なので現在は伊豆スカイラインを気持ちよくコーナリングできる乗り物は所有していない。

◆ トラックやトレーラのブレーキ加熱による事故が夏前?にあった為か、箱根の下りを15km/hくらいで走るトレーラがいた。登りは追い越し車線があるのだが、下りにはないので延々渋滞していた。追い越し車線がなくても直線で左に寄ってくれれば良いのだが、後ろの渋滞列など気にしないドライバーだったようだ。

◆ 過度に気を遣うトラックがいると思えば、殆どブレーキを踏みっぱなしで坂を下る車もいる。昔の車に比較すればブレーキ性能は上がっているとはいえ、乗車人員や荷物の重さによってはフェードする。事故でも起こさないとフェードが何かなんて分からないのかも知れない。


過疎の村の悩み事(10/29)
◆ 人口減の中にあって過疎の村は増えている。行政サービスが行き届かなくなって、水道の維持も難しいのだとか。ただ行政サービスを受けると言っても生活に直結するのは生活インフラである水道やゴミ収集などだ。勿論道路整備などもあるのだが、田舎の道はあまり整備はされない。

◆ そうした意味では行政はどうでも良い、とは言えないまでも、民間サービスの方が重要だ。過疎の村でも商店は多少はあるのだが、ガソリンスタンドと病院は減少傾向だ。特にガソリンスタンドは設備の更新時期を境に廃業した所が多く、燃料購入に苦労する事になる。

◆ 寒冷地域では灯油の配達などが普通に行われているが、温暖な地域だとそうした習慣が余りない。この辺りは灯油の配達は普通に行われていて、店で買う価格も配達価格もあまり変わらない。配達も軽自動車にタンクを積んだようなローリーではなく、大型の車があちこち回っている。

◆ ガソリンスタンドは何件もあるが、近くのスタンドはセルフではない。これも設備更新などの関係で、セルフ化できない事情があるのだろう。その為ガソリン単価はそこそこ高い。少し離れた所に行くと価格競争のあるエリアになり、ガソリン単価は普通になる。

◆ 伊豆は病院は多くあるので困る事はない。中伊豆温泉病院は新しい建物が出来て規模も大きくなった。JA系の病院は資金が豊富なので、他の病院とはひと味違う。他に日赤やNTTや順天堂、慶友病院など、好きな所に行ける感じだ。

◆ しかし天城の山の方だと、病院までに少し時間がかかる場所もある。そうは言っても何時間もかかるわけではないので、伊豆半島全体としてはさほど不便ではない感じがする。しかし日本全国がそうだとは限らず、通院時間が1時間なら病院は近い方だという所も多いそうだ。

◆ 離島などはもっと過酷にはなるが、過疎の村からの通院は一日がかりという所も増えている。昔は個人医院があったから良かったが、それがなくなってしまうと近くには医者がいない、みたいな感じだ。

◆ 人口が減ると患者が減るので病院や診療所の経営が成り立たなくなる。これは商店にしてもガソリンスタンドにしても同じなのだが、例えば伊豆半島で考えると、商店やガソリンスタンドは観光客も立ち寄る。しかし観光に来て医者に行く人は少ないので、地元の人口の減少に敏感になる。こうした事で徐々に過疎の村は不便になり、2050年頃には生活が成立しにくくなるエリアは現在の2倍以上まで増えると言われる。

◆ 森林税問題がある。来年から森林税を取られるが、全国37府県では従来から森林税と同等の独自課税をしている。自然保護と言えば金を出すだろうと新税を作るわけだが、実は使い道が決まっていない。こうした新税による過疎地対策みたいな、公衆電話をユニバーサルサービス料で維持する的な話もあるとか。

◆ しかしこれは相当無理のある話だと思う。過疎地を切り捨てろとも言えないのだが、自然な人口移動を待つしか無いのではないか。実際に人口減によって村ごと消滅してしまった所はある訳で、過疎村対策を新税のネタにしようとしても難しい。


声の好き嫌い(10/28)
◆ 声などどうでも良いと思う人が居るかも知れないが、私は好き嫌いがある。女性だと、いわゆるおばさん声が好きではない。酒焼け声とでも言うのだろうか、そんな感じの声が好みではない。声が高いとか低いとかという問題ではなく。何だろう、スペクトラム純度的な?
◆ 男性だと静岡ローカル放送局の気象予報士、渡部圭吾さんだったかな。氏の声が余り好きではない。勿論あの声でなくては駄目だという人もいるだろうから、単に私の好みではないと言うだけの話であり、だからどうのこうのというつもりはない。

◆ 渡部氏の声、特に少しテンションが上がっている時には高く鋭い感じになり、刺激を感じる。それは聞く側の気分による所も大きいので、そのまま天気予報を聞いている事もあればチャネルを変える事もある。

◆ 嫌いな声は明確なのだが、では好きな声はどんなものかと言われると困る。TVやラジオのアナウンサとして考えると、バックグラウンドでその声が聞こえていても余り気にならない感じとでも言えば良いだろうか。可もなく不可もなくみたいな。

◆ 声質だけではなくしゃべり方やしゃべりのリズムにも関係しているかも知れない。ラジオ放送のアナウンサは総じて話し方が上手だと言えるのは、画像に頼らず物事を説明しなければいけないからだろう。

◆ しかし静岡ローカル局のアナウンサは、やはり東京や神奈川の局とは違う。と言うよりも人が少ない。番組のパーソナリティがニュースも読むし、CMにも出演したりする。これはTVでも同様でバラエティから原稿読みまでやっている。

◆ 生放送が主体だった昭和の頃には、時間の取り方なども含めてかなり緊張して放送していたのだと思う。アニメの番組前のナレーションだとか、昭和歌謡の歌の前に入れるナレーションなど、慣れた人だと大抵一発で決まるそうだ。

◆ パーソナリティで思い出すのはFMヨコハマの田邉香菜子さん事件だ。田邉さんは英会話スクール講師か何かに転職したのだとか。まあ大きな問題に発展したからパーソナリティとしての道は閉ざされてしまったのだろう。今のようにSNSでもあれば、更に大事になっていたはずだ。

◆ パーソナリティは個性があった方が面白いが、それが偏っていると敵が増えてしまう。しかしある程度の実力が認められてくると、例えば特定の野球チームだとかサッカーチームばかりを贔屓にしても認められる。この辺りを勘違いすると酷い事になるが、上手く行けばファンが増える。

◆ Youtubeなど個人の放送であれば、見たくない人は見なければ良いで済んでしまう。しかしTVやラジオ放送となると色々な人が出演するから難しい。ゲストにしたって人気のある人は出演料が高いだろうし、無名の人を呼んできても面白くないだろう。

◆ 衰退のAMラジオはFM帯を使うようになるが、エリアカバレッジの問題などもある。設備費用は大幅に安くなると見積もられているのだが、全国カバーとなると果たして本当に安いのだろうか。収支が上向かなければTV同様に衰退の道をたどる事になり、それは優秀なアナウンサやパーソナリティ不在の放送になる可能性がある。


自転車事故(10/27)
◆ 自転車が関係する事故は約7万件(昨年)起きているそうだ。ヘルメット着用は努力義務となったが、ヘルメットが有効なのは事故時の話であり事故を防ぐ手段も必要だ。

◆ 横浜に行った時に、渋滞している対向車線の車の隙間を通って右折しようとした事がある。この時に逆走ロードバイクと衝突しそうになった。渋滞側に止まっている車両で見通しがきかなかった事もあるし、まさか逆方向から車道上を走ってくるとは思わなかった。

◆ 左側方向に関してはすり抜けバイクとの衝突の可能性があるので注意していたし、右側は視界が効かなかったのでゆっくりと車を出したのでぶつからなかった。しかし自転車が1秒早く来ていたら、車を発進させるのが1秒遅かったら衝突していた。

◆ ロードバイク的には道を渡るのが面倒だから逆走してしまおう位の、軽い気持ちというか日常だったのかも知れない。ママチャリならば速度も出ていないので大事故にはならないかも知れないが、かなりの速度で走るロードバイクでは、フルブレーキをかけてもあまり速度が落ちないまま激突だ。

◆ 止まっている車に突っ込んで重傷を負ったという自転車乗りがニュースになっていたが、速度が出ている事で重大事故になる可能性が高まる。多くのロードバイク乗りは安全意識を持っていて、ヘルメットだって着用している。しかしそうではない人もいる。

◆ 昨年起きた自転車事故約7万件の中で、重傷或いは死亡事故が約7.1千件だった。この中の7割以上は自転車側に過失がある事故だった。こうした事を受けて警察庁は反則金制度を新たに作りたいとする。これまでは刑事罰の適用しかなかったので、手続き的にも罰則的にも現状にマッチしているとは言えなかった。

◆ 問題は自転車乗りは免許証を持っていない事だ。今の政府の流れからすればマイナンバーカードで、本人確認と反則履歴を確認すると言い出しそうだ。自転車購入時の防犯登録でカードを渡すとか色々考えられそうだが、本人確認書類不携帯による罰則でも設けないと機能しないかも。

◆ 電動キックボードの事故も予想通り増えているし、死亡事故も起きている。しかし信号無視や逆走、二人乗りがごく普通に行われているのだから、もはや取り締まり自体が間に合っていない。ここに、更に自転車の取り締まりとなれば警察官の数は足りるのかとなる。駐車違反取り締まりのオジサンみたいに、民間委託でもするのかな。

◆ 自転車には免許がないので免許停止には出来ないから、累進的な反則金額の上昇でもないと抑止力が限定される。例えば1回目の酒気帯び運転だと反則金は1万円だが、2回目は5万円、3回目は20万円みたいな感じで。払わない率が相当高くなりそうだから、取り立ての経費もかかるに違いない。

◆ 信号無視や一時不停止など、事故に直結する違反には厳しい罰則が必要だ。特に自転車は一時停止を無視する傾向が強い訳で、しかしこれは大きな事故につながる。自分で自転車に乗っていたとして、上り坂の一時停止なんか止まりたくないよなぁ。出もそれを止まらせなければいけないので、それなりの反則金設定が必要だ。


再開発は誰の為?(10/26)
◆ 地方都市の再開発に反対するのは住民なのだが、国や自治体は箱物事業に意欲を見せる。昨年度は税収増加で予算が余り、財務省は今年度こそはと無駄遣いに意欲を見せる。

◆ 静岡県でも再開発云々はあったのだが、コロナ蔓延による補助金などでかなりの金を使ってしまい、再開発の予算が不足した。勿論それでも再開発派はいるわけで、何とか金を作れという。とは言っても優先度的にそこに金をつぎ込む事も出来ず、現状では保留になっている。

◆ こうした案件に関しても国の補助金などを突っ込んで進める事は出来ると思うし、自民党系はそうしたいのではないか。他の自治体でも同様で国が半分出してくれるから、みたいな感じで箱物を造る。しかし人口減の現在に於いて、その箱物の使用用途が見つからない。横浜市のある区でも箱物は作ったが、使用用途がなく単なる廃墟になったという話があった。

◆ 伊豆市にも何とか記念館みたいなものとか何とか跡みたいな所があるのだが、場所代と人件費と光熱費を食っているだけで何の役にも立っていない。結局の所何かの為に金を使うのではなく、金を使う為に何かを造るという、これは昔から変わっていない。

◆ 変わったのは人口の減少がハッキリしてきた事だ。従来は将来の子供達の為にとか、人口増に伴って集会場が不足するとかと理由を付けた。しかし今はそうした理由付けも出来なくなり、更には人口が減った事で行政のやる事への見通しが良くなってしまい、なかなか金が使えない。

◆ 古いマンションの建て替えと住民意識に関する問題と同じような事が、再開発にもある。再開発をしても人が増える訳でもなく、住民の為になるわけでもなく、何も得がないという。実際伊豆市にしても今後更に人口が減少するはずなので、余計なものを作るよりも住民サービスの赤字を埋めろと言われる。

◆ 伊豆市も例に漏れずだが、水道や下水道配管の老朽化は問題だ。伊豆市でも度々水道管が壊れて断水する地域があるが、予算の関係で予防的な配管交換が難しい。そうした場所にこそ予算を使うべきだという意見が多いが、残念ながらそうした事に国は金を出してくれない。

◆ 市営バスの赤字問題も同様で、人口が減ったからと言ってバス路線も水道も要らないよねとはならない。でも箱物は人口が減れば要らない訳だが、しかしそれには予算が付く。

◆ 県レベルとなると予算額も大きいので、時に住民運動にもなる。静岡県では病院の移転問題があったかな。経緯は余り詳しくは知らないのだが、津波が来る地域に病院を移転して云々とか。金をかけた建物なら津波は安心みたいな話だったのかなぁ。

◆ 沼津だかどこかの再開発でももめていたと思う。沼津は少し町になっているが、線路で道路が分断されたような感じの所だ。駅周辺は綺麗になっているというか、新しい道路が中途半端に出来ている。10年か20年すると綺麗な町になるのかも知れないが、その頃人口はどうなっているのだろう。

◆ 終わらない再開発として横浜駅周辺がある。次々に案件が積み重ねられるので、数十年規模では終わらないと言われている。まあ自治体にしてみれば、恒久的にカネを突っ込めるのだから良い事業なのかも知れないけど。


taspoは終了だそうだ(10/25)
◆ taspoは2008年頃から使われているそうで、成年識別ICカードの総称だそうだ。自動販売機でたばこを購入する場合に、このカードがなければいけない。taspo自体は電子マネーになっていないそうだが、提携電子マネー機能が内蔵されていて電子マネー機能を有していたそうだ。

◆ この辺りは全く知らないというか、使ったことがないので分からない。ただこのカードを作る面倒さから自動販売機でのたばこ売り上げが減少し、コンビニが利益を上げたという話は聞いたことがある。

◆ この辺りは田舎だからかも知れないが、そういえばたばこの自動販売機を見ない。調べてみると2005年には60万台以上あったたばこの自動販売機が、2022年には10万台にも満たない数まで減っている。喫煙人口の減少もそうだろうが、喫煙者にとっても自動販売機は人気が無くなったと言うことだ。

◆ taspoの発行枚数の推移は分からないが、自動販売機の台数が減少しているのだからtaspoも減っていると思う。そんな事からtaspoは2026年で終了する事になった。これには通信回線の終了が関係しているとあるので、ISDNが使われていたと言う事か。と思ったら、FOMAによる通信網を使っているという記事があった。確かに無線方式の方が手軽で設置が簡単だ。

◆ taspo終了後はマイナンバーカードなどによる成人識別が利用されるそうだ。そうか、ここにもマイナンバー利権があったのか。新たな成人識別装置付き自動販売機の設置費用はたばこ店が費用を負担する事になる為、現在残っている自動販売機数も2026年以降には更に減少するとみられている。

◆ 自動販売機に頼らない喫煙者はコンビニでたばこを買うのだが、たばこ名とパッケージの一致が分からない人が増えたという。特に若い人は喫煙に縁が無いだろうから、たばこの銘柄を言われてもそれがどれなのかが分からない。しかも喫煙者は(自分が分かっているから)略称を使うそうで、マイセンやセッター、赤丸、金丸、丸メンとなれば何が何だか分からない。

◆ コンビニに何種類のたばこがあるのか不明だが、全ての銘柄を覚えるのは大変だ。毎日沢山売れるものなら自然に覚えていくと思うが、今時余り売れないだろう。こうした分野に音声認識型の注文装置が出来れば良いのだろうが、そうした機械を導入するほども売れない訳か。全自動でなくても、客の発生したたばこの銘柄を番号に変換するだけでも良さそうだけど。

◆ コンビニのたばこ売り場には番号が付いていて、その番号で注文してくださいと書かれている。しかし喫煙者の高齢化は、その番号が見えないと言う事になり、コンビニ店員に赤丸は何番ですかと聞く人が現れるなど混乱が続く。たぶん規制か何かで客がたばこの箱を直接手に取ってはいけない決まりなのだろうが、コンビニ店員の負荷は重いという。

◆ それでもたばこを扱うのだから、そこそこの売り上げが期待できると言う事か。コンビニでの販売停止と言えばおでんがあった。衛生確保やコロナ感染の問題もあったし、これも転院の負荷が問題視された。定期的に世話をしなければいけないおでん鍋は、アルバイト店員にとっては嫌なものだったそうだ。


自動車と冷暖房(10/24)
◆ 今売られている車の殆どにはエアコンが装備されている。以前はクーラやエアコンはオプション扱いで、カネがなければクーラを買うことも出来なかった。実際私がRX-3に乗っていた時には、しばらくクーラ無しで過ごしたのだった。

◆ それ以前はウチにあったサニーに乗ったのだが、サニーにはクーラが付いていたような気がするが、付いていなかったかなぁ。今となっては良く覚えていないし、車で出かけること自体が少なかったので記憶が曖昧だ。

◆ 夏前の話だったか、自衛隊車両にはエアコンがないという話があり、熱中症で倒れる隊員がいると記事になっていた。この辺りがいかにも日本風で、過酷な環境に耐えてこそ優秀な隊員だみたいな錯覚がある。

◆ この手の考えの人は増税にも賛成していて、国を守る為には増税が必要だという。国の為に国民がいて、国民は国を守らなければいけないという考え方だ。本来国とはそうではなく、国民の為に存在しているものだと思うけど。

◆ そうした考えからか自衛隊車両に冷房はなく、最新の戦車に関しては電子機器の動作温度範囲を守る為に冷房が付いていて、人間はそのおこぼれで少し涼しい思いが出来るのだとか。

◆ 昔はレーシングカーには冷房は付いていなかった。エンジンパワーが勝敗を決めるレースに於いて、人間を冷やす為にパワーは使えないというわけだ。しかし最近では冷房付きの車両もある。エンジンパワーに余裕のある車両では、人間のいる環境を整える事が結果として車を速く走らせることにつながると考える。

◆ 減速時だけにエアコンコンプレッサを動かすものなど制御は様々だが、例えばGT500の車両では冷房を付けているものが多いが、パワーに余裕のないGT300では灼熱のドライブを強いられる。

◆ 自衛隊車両にしても、隊員を快適な環境に置くことで能力を存分に発揮させる方がお得ではないのか。真夏に派遣されたら隊員がみんな倒れちゃいました、隊長は根性が足りないから熱中症になるんだと叫びながら倒れましたでは話にならない。

◆ 屋根のない車両ならスポットクーラを付ける手もある訳で、人間の能力を高められる方向で考えた方が良い。これは食事や宿舎にも言えることで、働く環境の整備が必要だ。労働環境の整備が進まないと自衛隊に入ろうとする人が減り、だったら強制的に入れれば良いじゃないかと、どこかの爺さん議員が言うようなことまで現実味を帯びてしまう。

◆ 学校に冷房が必要か否か論もあって、米軍の基地に近い学校では航空機の騒音から窓を開けられないのだそうだ。そこで冷房設備が必要となったわけだが、藤本正人市長(53)は「快適さを最優先した生活を見直すべきだ」「東日本大震災を機に自然と調和した生き方への転換を」として冷房設備の設置に反対した。

◆ おそらく市長の家には冷暖房はなく、その他快適性を提供するような物品はないのだろう。これで市長の家が冷暖房完備で、マッサージチェアなど置いてあったら暗殺される。まあ市長がどういった生活を営もうと良いのだが、快適さは最優先されるべきだと思うけど。


MNPで何かが変わったか?(10/23)
◆ 古くから使っていた番号をMNPでauに持っていった。従来は転送を仕掛けていて、一つの番号で両方の着信を受けていた。今はDualSIMのスマートフォンでそれぞれの着信を受けているが、使い勝手的にはどちらも変わらない。

◆ 変わった部分と言えば、SMSが受けられるようになったことだ。転送では、電話は転送されるがSMSは転送されないからだ。最近は二段階認証でSMSが多く使われる傾向にあり、SMSが受信できるようになった事はメリットだ。

◆ Googleなどでも二段階認証用に電話番号や予備の電話番号などが設定でき、複数の電話番号を持たないと不安がある。電話番号が1つだけで、その回線が障害その他で使えなくなるとログインできなくなる恐れがある。特にGoogleはログイン拒否されると回復が不可能に近いので、予備のログイン手段には気をつけたい。

◆ メールで認証コードを送ってくるような場合は複数のメールアドレスが容易に登録できるのだが、SMSとなると電話番号が複数必要なのでハードルが上がる。ウチではpovo2.0の契約が合計3回線あるのだが、どれも認証用のSMS受信が用途の主だったりする。

◆ はじめてスマホプランは加入1年目が安いので、ドコモへの支払額は従来の1/3以下になっている。irumoにすれば更に安いのだが、月間データ使用量が500MBはさすがに少ないかなと思っている。今のところ月間1GBで足りているが、不足すればpovo2.0のトッピングを買うことになる。

◆ ただデータのチャネルをau側にすると、dアカウント設定アプリが文句を言い、ドコモメールアプリがハングアップしと、ドコモ系のアプリが反乱に出る。この辺りがどうにも使いにくい。

◆ SMSはスタンダードなSMSアプリを使っている。プラスメッセージはドコモ版とau版が異なるのだが、これってDualSIMで使うとどうなるのかな。と、気にはなったが試してみるほどの興味は無かった。迷惑系SMSもプラスメッセージアプリは素通り、GoogleのSMSアプリは一応迷惑系はチェックされるんだったかな。SMSアプリだけではなく、Googleの作るアプリの評価は低いのだが我慢して使っている。

◆ auだと迷惑SMSを排除するアプリがあって、au契約者だけが使えるとか何とか。実はauに持っていった電話番号は迷惑SMSが少ないので、余り気にしていない。何故少ないかというと、電話番号登録系のサービスには使っていなかったからだ。逆に考えれば電話番号の漏洩はそうしたサイトからと言うことになる。

◆ ドコモでも情報漏洩があったが、結局は人間が持ちだして売ってしまうと言う事なのだ。サイトがハッキングされる例もあるが、人間が持ち出すなどの方が多いだろう。キャリアショップでも、契約者の電話番号などをコピーして密かに保存していたなんて話もあった。

◆ いったん漏洩してリストに載れば、暫くは迷惑メッセージや迷惑電話の餌食になる。何年かすれば情報が更新されるだろうが、その時にも"有効な番号"としてチェックされていれば、リストから消えることはない。私は電話帳ナビアプリを使っているが、他にも迷惑電話をブロックしてくれるアプリはある。こうしたものを有効に使い、怪しげな番号からの電話には出ないことが一番である。


外国人は増えるのか(10/22)
◆ 日本の老人を海外移住させ、若者を入国させるという話は何年か前に書いたことがある。少子化対策でこれを更に加速させようというのが政府の意向のようだ。日本人が減少しているのだから、国を維持する為には人間を輸入しなければならない。

◆ 日本は島国と言うこともあって、外国人比率は高くない。それでも例えばTBSなどは朝鮮枠と呼ばれる新入社員枠があるそうで、韓国籍や帰化した人を優先的に取っているそうだ。フジテレビなどでも公用語がもはや韓国語と言われるセクションがあるそうで、日本人が阻害されている雰囲気すらあるという。

◆ 生活保護や国民健康保険の優遇では中国籍の人が優遇されている。自治体にしても国にしても声の大きな連中には従う的な事がある。日本人でも弱い立場の人には強く出るが、反社勢力的雰囲気をまき散らしたり、弁護士にはめっぽう弱い。

◆ 米国は様々な国や地域の人が住んでいるので、歴史的に米国民を守る的な、それが行きすぎると人種差別と言われるわけだが、ガードするような社会になっている。しかし中韓人以外の権利が余り認められていない日本においてはそうではなく、中韓優遇的なシステムが形成されている所もある。

◆ 神奈川県や大阪の公立小中学校で韓国語の授業があったとか、記念写真を撮る時に韓国の民族衣装をまとうなどもあった。大阪府では在日教師が百人以上になったなどのニュースもあった。在日教員が増えても日本人同様の教育が行われるのであれば全く問題はない。しかし時に韓国語の授業を始めてしまい、それに対して誰も文句を言えないことが問題だ。

◆ 内閣官房は「男系による皇位の安定的継承を」としている。日本に古くからある血筋だとか血統的な考えで、これは中国などでも跡取りは男子みたいなものだ。この辺りが男尊女卑の元になっているのかどうかは分からないし、生物学的に見てどうなのかもよくは知らない。

◆ 外国からの移住者が増えると、男子か女子かの他に日本人か否かが問題になる。では日本人とは何なのか、みたいな。江戸っ子は何代続かなければいけないみたいな話があるが、今後そんな話が出てくるのかも知れない。

◆ 海外から来た人が日本の文化に馴染み、日本を第二の祖国と思ってくれれば良いが、特に韓国の人は自国愛が強い。孫さんも日本では(今は)おとなしいが、米国のインタビューでは日本人がいかに酷い人種であるかを熱く語っている。以前は日本に於いても日本人は嫌いだ、日本海と呼ぶな東海と呼べと言っていた。

◆ 埼玉県川口市には多くの外国人が暮らし、商店などにも中国語やベトナム語での表記がされていたり、各国語が飛び交うような町になっているという。カワグチに行けば何とかなる、そう聞いて母国から旅立つ人も多いそうだ。

◆ 一方で外国人数の多いドバイでは混乱が起きていない。これには一定の規制や規則が存在するからで、仕事をしなければならないとか家族を呼ぶ為の条件があるとか、帰化の禁止や政治参加の禁止などで、全国民の2割しかいないと言われる自国民を守っている。


エアコンの価格(10/21)
◆ 最初に横浜で中古の住宅を買った時に何台かのエアコンを買った。2台はそれまで住んでいたアパートから持ってきたんだったかな。当時はエアコン無しのアパートが普通だった。

◆ 2台では不足したので、玄関用(犬を冷やす)も含めて3台購入した。全部富士通ゼネラルではなかったかと思うが、理由は安かったからだ。取り付け工事無しの店頭販売価格が2万円台で、取り付けは自分で行った。エアコンを買うと標準配管セットが付属していたので、買い足すものは殆ど不要だった。

◆ 当時は配管内のパージはガスの大気放出で行えたので、真空引きなどは不要だった。エアコンによっては配管にバルブが付いていて、配管内のガスがそのまま残るものもあった。その後エアコンの価格が上がって、2万円台は何だったんだろうみたいな感じになる。

◆ 現在は2.2kWのもので4万円前後から、高価格な商品だと15万円くらいになる。アイリスオーヤマやシャープ、ハイセンスやコロナが安い。コロナの冷房専用モデルは、ギリギリ3万円台で買える所がある。暖房はエアコンに頼らないと言うことであれば選択肢になるだろう。

◆ 以前にも書いたことがあるが、高効率のエアコンは価格が高い。ハイブリッド車と同じで、価格が高い分をランニングコストで埋めるとは相当大変だ。例えばコロナのRC2223Rは消費電力が595Wである。一方で売価約15万円のダイキンAN22WRS-Wは425Wとなっている。夏のシーズンの電気代が1.3万円対1万円くらいな感じだ。10年使ってランニングコストの差が3万円、30年使うと元が取れることになるが、普通は10年から15年くらいでエアコンは買い替えるだろう。

◆ 勿論価格は効率だけではなく、付加機能などの違いもある。メーカとしてもどこかに付加価値を付けて売りたいわけで、シャープだったらプラズマクラスタを付けるとか、Panasonicならナノイーとかだが、いずれもエアコンの寿命よりも壊れる(消耗部品の寿命)のが早いのが難点である。

◆ 冷暖房用の機械として考えれば量産効果の出ている安価帯の品物がお得だと言える。カローラが売れている頃、トヨタの中で最も開発に金がかかっているのがカローラだと言われた。開発費をかけても販売台数が多いのでモトが取れたのだがレクサスブランド車は売価は高いが開発費はかけられないという。

◆ エアコンにしても他の電化製品でも同じだと思うが、松茸梅の商売なのでハイエンドの機能や性能を見せながら最多販売価格帯の製品を売っていく。松茸梅は微妙な機能や性能の違いがあるわけで、あと1万円出せばとか2万円高いだけだしみたいな感じで上位モデルに魅力を感じていく。

◆ メーカとしては当然ながら高価格なモデルほど利益率が高いので、それが売れるに越したことはない。しかし実際には廉価モデルの販売台数が最も多くなり、価格競争も激しいのでメーカも力を入れざるを得なくなる。

◆ 冬になると新型のモデルが出てくる。今は夏モデルが終わった次期であり、在庫モデルは価格を下げて売り切ろうとする。ただ最廉価モデルは在庫のないものが多く、中間価格帯のものが値を下げて売りに出されている感じだろうか。今はもう新型と言っても機能的進化は微々たるものなで、買い換えを考えている方は今の時期が良いかもしれない。


eSIM(10/20)
◆ eSIM対応のスマートフォンも増えてきた。楽天モバイル扱いのスマートフォンはeSIM専用のものもある。楽天モバイルは後発と言うこともあり、開業当初からeSIMに対応していた。他の事業者、特にドコモはeSIM化に難色を示していたが、今は対応している。

◆ eSIM自体は古くからあるものだが、ここ数年でスマートフォンでも広く使われるようになった。最初はDualSIMのスマートフォンが増えてきたが、更に複数SIMの切り替えがしやすいeSIM対応になってくる。欧州では国をまたいだ移動が起きるので、その地域により事業者を切り替える必要がある。

◆ 10年以上前だと思うが、ドコモは独自のeSIM的なものを開発した。元々のeSIM規格に独自の何かを加えて、互換性を失わせたようなものだと思う。2017年には一般的なeSIMの路線に戻り、2017年中にeSIM対応スマートフォンを発売するとした。ただしそれが実現したかどうかは定かではない。

◆ シングルSIMのeSIM非対応スマートフォンで、SIMを入れ替えて使うのは少々面倒だ。物理的にSIMを入れ替えなければいけないので、あの小さなSIMトレイを引き出したり、電源を入れ直したりしなければいけない。

◆ eSIMは既存のSIMカードと中身は同じというか、端的に言えば既存のSIMカードを外部(スマートフォン)から書き換えているに過ぎない。なのでeSIMアダプタ的なものを入れると、物理SIMがeSIMとして使えるようになる。

◆ 普通はシングルSIMで使っているけれど、たまにその事業者が圏外の場所に出かけるとか、非常用に使いたいなどの場合は便利かも知れない。そのeSIMアダプタはいくつかのSIMデータを保存できるので、それらをアプリから切り替えて使用することが出来る。

◆ へっぽこサイトには、eSIMスマートフォンを初期化すると二度と使えなくなると書かれている。まあ正しいと言えば正しいというかeSIM情報も初期化してしまうと、SIMの入っていないスマートフォンと同じなので通信が出来なくなる。この場合はeSIMデータの再発行の手続きが必要だ。

◆ スマートフォンが1台しかない場合は、通信手段がないのでeSIM再発行の手続きが出来ない。と言うことで、二度と使えなくなると言えばそうなのだ。eSIM情報再発行に要する時間は事業者によっても異なるが、数分から数時間程度で処理される。通信手段がそのスマートフォンしかない方は、eSIMデータを消してしまった時にどうすればいいかを確認しておいた方が良い。

◆ 同じeSIM情報を2台のスマートフォンに入れた場合、アクティベートした側のスマートフォンでeSIMが有効になり、他方は無効になる。従ってeSIM情報をスマートフォンに入れることは出来ても、有効に出来るのは1台だけだ。同じeSIM情報を2台のスマートフォンに設定し、普段使っているスマートフォンが壊れてしまった場合に、もう一台の方でeSIMを有効にするとそちらが使えるようになる。

◆ eSIM情報自体は複数個の設定(保存)が可能なので、必要に応じて切り替えることは出来る。ただしダイナミックに切り替えるなどのDualSIM対応スマートフォンのように出来るわけではない。物理SIMは残るとは思うが、eSIMオンリーにしてmicroSDも廃せばコストダウンになる。楽天ハンドなどはまさにこれで、外部スロットを無くして安価にしている。


気温は上がっているのか?(10/19)
◆ 都心の気温は上がっている。ヒートアイランド現象などと呼ばれるが、経済発展に伴って熱源が増加している。この150年ほどの平均気温で見ると、冬場は5.5℃も平均気温が上がっている。夏場は3.5℃ほどだが平均気温が上がっている。

◆ 世界の平均だと1℃程度、日本の全平均だと1.5℃くらい平均気温が上がっているので、都心での温度上昇率の高いことが分かる。木が沢山生えていると蒸発潜熱による温度の低下が起きるので、年々緑地の減っている現状では温度が上がるのも仕方が無い。

◆ 小池都知事はソーラー発電推進の為に、更に木を切り倒そうとしている。エネルギ問題は重要とはいえ、もはやソーラーパワーが余り役に立っていないことは分かっているはずだ。

◆ 世の中の流れがソーラーから遠のく時だからこそ、中国の経済推進の為には東京都が率先して、なのかも知れないけど。ソーラーパネルを付けるのならば、ビルの外壁や駐車場の屋根部分などにすればいい。しかし葛西臨海公園の例では、その駐車場には手を付けずに木を切り倒してソーラーパネルを並べるのだとか。

◆ 今は東京でも35℃を超える日が多くなった。平均気温が年々高くなっているわけだから、最高気温もそれなりに上昇している。昔は32℃というと結構暑い日みたいな感じだったが、今は32℃だと普通の暑さだろうか。

◆ 35℃を超えると猛暑日と言われるのだが、これが規定されたのが2007年である。ではそれ以前は35℃を超える日が無かったのかと言えばそんなことはなく、1875年に観測されている。ただしその後は35℃以上が観測されない年が続き、1930年頃から頻繁に観測されるようになる。

◆ 1994年頃からは夏場に35℃以上の記録される日が3日以上になり、2018年には7日間、今年は22日もあったそうだ。古舘伊知郎氏は何かが起きれば地球温暖化だ、炭酸ガスがどうのこうのと叫んでいたが、地球温暖化はここ数年で突然起きたわけでもないし、気候変動が即座に平均気温と相関があるわけではない。

◆ ただ平均気温が上がっていることは事実なので、それによって風の吹き方も雨の降り方も変化しているわけだ。夏にはよく起きる線状降水帯にしても、あるいはゲリラ豪雨と呼ばれる現象にしても、昔は夕立レベルだった。

◆ 伊豆は比較的気候が安定しているので、雷雨は余り多くはない。雷鳴が轟くこともあるが、東京や北関東に比較すれば少ない。いわゆる夕立や集中豪雨も余り多くはなく、年間を通して気候は安定している。ただし台風の通り道になることが多いので、台風シーズンには強い風が吹くことがある。

◆ 気候変動は人間の力でどうなるものでもなく、それに合わせた生活をするしかない。毎年どこかで起きる水害による被害も深刻なのだが、最近は河川の氾濫ではなく排水力以上の降雨によって、町全体が水没してしまうようなケースも増えた。

◆ こうした水害は平地であればどこでも起きる可能性があり、どこが安全でどこが危険なのかも分からない。都内の住宅地ですら浸水被害が出る訳だし、武蔵小杉のマンション事件も記憶に新しい。


適正価格(10/18)
◆ ホリエモン氏がラーメンは1万円で良いと言ったが、自身がプロデュースするラーメン屋のラーメンは千円である。いくらホリエモン氏が高くて良いと言った所で、常軌を逸した価格では売れないわけだし、ものにはそれを許容できる価格帯がある。

◆ 需給のバランスが崩れて高騰したのが鶏卵価格だ。一人1パックまでに制限したりするスーパーもあったが、入荷量が少ないのですぐに売り切れてしまう。そこで徐々に価格を上げて売れにくい価格にした。これで在庫切れはなくなったのだが、売れずに余る鶏卵が増えた。

◆ 同じような傾向は末端価格ではなく卸売価格にもあり、出荷価格が上がった為に需要が減少して鶏卵が余り始めた。では再度安くすれば売れるのではないかと思われるのだが、実際にはなかなか需要は回復しない。いわゆる鶏卵離れが起きた為で、いったん鶏卵需要が下がってしまうと、なかなか回復しないそうだ。

◆ この夏にウナギが売れなかったというニュースもあった。例年であれば丑の日の前には大量出荷されるのだが、今年の鹿児島県内産ウナギは6月あたりから需要が激減したという。その理由が価格で、養殖費用の増大による値上げが原因だ。

◆ こうなると国産であるアドバンテージはかき消されてしまい、安価なモノへとシフトする。ウナギ店に於いても、従来は国産ウナギを売りにしていたそうだが、価格高騰となり中国産などをメニューに加えたという。そうすると当然価格の安い中国産が好まれるようになり、国産ウナギの需要は以前より減少した。

◆ 経済が強ければ需給バランスだけで価格が決まるのだろうが、残念ながら日本の経済は弱い。こうなると価格の上がったものは食べないで、他のもので代用する方向に行ってしまう。

◆ 昨年から今年の春頃だったか、パンがブームになった。今までは余り儲かっていなかった町のパン屋さんに客が押しかけ、新たに開業するパン屋さんも増えた。そこに目を付けたのがスーパーで、大量販売によるローコスト製造でパンの価格を下げた。

◆ こうなると町のパン屋さんに出向く人は少なくなり、閉店に追い込まれる店が増えた。スーパーで100円で売られているパンより、パン屋さんの300円のパンの方が美味しいとは言っても、財布の中身を見ながらの買い物となれば致し方ない部分がある。

◆ 昨年値上げされた食品の一部が値下げされている。値上げによって需要が減少し、売り上げが下がってしまった為だ。定価というか標準価格は変えないまま卸価格を下げ、それに伴い小売価格が下がる。ニュースでは値上げ品目がどれだけになったみたいなことを報じているが、その中には表向きの価格改正と実際の小売価格が連動していないものもある。

◆ 機能性ヨーグルトも同様だったかな。ライバル商品が売れ始めると、それまで定番だった商品から客が離れてしまう。そこで低価格作戦に出るわけで、これまでは半ば殿様商売だったアノ商品も、スーパーで特価販売されることが増えた。


使い切れていない?(10/17)
◆ 記事のタイトルはドコモがエンタメ領域で「ミリ波」を訴求する狙い「実際に使い切れていないことが最大のデメリット」となっている。ドコモは遅い、つながらないというイメージ払拭のためか、イベントを開いたというお話である。

◆ イベントではサーバで生成された画像をスマートフォンに配信して云々となっているのだが、スマートフォンローカルで画像生成は出来ないのだろうか。というか、こうした特殊な用途でも考えないとミリ波の使い方が思い浮かばない時点で駄目である。

◆ 世の中の多くの人が街で、或いは電車の中でマンモスの画像を見るのか?それに多くのデータを消費して一体誰が幸せなのか?特定の狭い空間内で2Gbps出たぞと喜んで、実際街に出れば20Mbpsで満足ですよとネットワーク本部長は言っている。

◆ エンタメ領域で云々はどうでも良くて、日常でちゃんと通信が出来る事が重要なのである。日常がちゃんと出来て、その余力を活かしてエンタメでも何でも訴求していけば良い。ドコモの場合はこれが逆になっている。特殊な環境だけで高速性を謳うも、日常の利用では不便がつきまとう。

◆ ミリ波の使い方が云々とか、高速通信の活かし方が云々を土管屋が考える事はない。土管屋は高品質な土管を提供するのが仕事であって、その中を流れるものまで指定するのは越権行為である。ただでさえドコモはサービス面が弱く、しかもその品質が低い。iモード時代の囲い込みの成功を引きずり、グローバルでオープンな市場に目を向けようとしていない。

◆ 4k動画が云々8k動画が伝送出来ますよと言っているが、それがどこで実現しているというのか。ネットワーク本部長は20Mbps出ていれば、4k動画が観られるから良いじゃないかと言っている。

◆ 同記事の中で「ドコモ1社だけがミリ波を強く推しても、早期普及につながらないことから、われわれとして費用対効果を考えながら、今回のようなイベントをさまざまな場所で開催し、5Gミリ波の認知訴求につなげたい」と、ミリ波はイベントで訴求するみたいになっている。他社がミリ波を使おうが使うまいが、ドコモが独自に頑張ればいい話だ。

◆ ウチはミリ波でエリアを作ったよ、山手線の各駅とその周辺では1Gbps以下には落ちないよと宣伝すれば良い。エディタは「ドコモの5Gがどのように役立っているのか」が記載されていないため、筆者はこのイベントが「エンタメコンテンツの体験イベント」と認識されて終わるのではなかろうか……と危惧する。と書いているが、まさにその通りだ。イベント会場で、或いは特定のイベントやコンテンツが思い通りに動いたとして、それが何なの?と言われるほど、ドコモの通信状態の満足度は低い。

◆ ドコモの通信状態はなぜ悪いのかと問われると、人口の密集を挙げる。だったらセル半径の小さなミリ波帯基地局を増やせば済む事である。ドコモにミリ波帯はなぜ普及しないのかと聞けば、セル半径が小さいからエリアを広げられないと言っている。いや、だから、その小さなセルを有効に活かせる場所に設置したら良いんじゃないの?
◆ 他の事業者も出来ていない、ドコモも駄目だというのならば仕方がない部分もある。しかしauやソフトバンクは不便なく使えていてドコモだけが駄目なのだから、言い訳ばかりしていないで他社並みを目指さなければいけない。


圏外に注意(10/16)
◆ 夏に山に登る方も多いが、秋から冬にかけても山を目指す人は多い。冬になると安易には上れなくなってしまう所も多く、天気の荒れにくいこの時期が良いという人もいる。伊豆は観光地だし山もあるので、ハイキングから軽い登山を目指す人などが訪れる。

◆ エリアマップ上はソフトバンクが圧倒的なエリアを示すが、殆どアテにならない。ドコモやauも圏外の場所があるので、山に登る方は注意しなければいけない。冬山ではないので遭難の可能性は高くはないと言っても、滑落などで怪我をすれば自力では動けなくなることもある。

◆ 圏外を調べるのに山の電波地図があるが、ソフトバンクはサンプル数が少なくて参考に出来ない。さすがに山に登る人はドコモやau契約のスマートフォンを持っていくと言うことだ。勿論ドコモやauが圏外の場所でもソフトバンクの電波が入るという所が無いわけではない。

◆ 関東以北の太平洋側ではドコモが強く、日本海側や関東以西ではauが強いと言われる。ただ山岳部となるとその場所によっても電波状況は異なる。衛星を使った携帯電話は空が見えれば使える可能性があるが、山間部では山陰になりやすいので安定して使えない可能性がある。GPSも同様に捕捉衛星数が少なかったり、木々に遮られて受信電界が落ちることもある。

◆ 山の中を走っているとレーダ探知機のGPSが度々衛星をロストする。尾根を走るような道路ならば安定して受信が出来るが、沢のような場所ではGPS衛星も受信できなくなる場合がある。山に登る方はコンパスだとか星や太陽の位置で方向を確認する事は出来ると思うが、そもそも自分がどこにいるのかが分からなくなってしまうと下山が出来ない。

◆ GPSロガーやいわゆる登山アプリを使っていると、歩んできたコースの軌跡が表示されるのだが、常時測位型のアプリはバッテリー消費量が大きい。アプリによっては測位頻度などが細かく設定できるものもあるが、それでも圏外遭遇率が上がるとバッテリー消費量が増える。そこで山歩きの人は機内モードでスマートフォンを持ち歩く事も多いそうだ。

◆ Googlemapと位置履歴は圏外では使えないことや、登山道が載っていないことから山歩きでは使えない。ジオグラフィカは設定(測位頻度など)で消費電力も変化するが、最近の大容量バッテリー搭載スマートフォンを機内モードで使えば、1時間あたり2%〜4%くらいのバッテリー残量減少で済むらしい。

◆ 逆にヤマレコなどの通信型アプリの場合は、自位置を定期的に送信する。これを家族などが見ることで最後の圏内でどこにいたかを知ることが出来る訳で、機内モードでの利用は推奨されない。ヤマレコでは10Ah以上のモバイルバッテリーを携行するようにとしている。

◆ Xperia1 Vもそうだが、DualSIMのスマートフォンでは、優先SIMが圏外になるともう一方のSIMに自動的に切り替わる機能がある。DSDVのスマートフォンにドコモとauのSIMを入れておけば、どちらかが圏内であれば自位置を送信してくれる。Twitterへの自動投稿をサポートしているアプリもあったが、Twitterの仕様変更で使えなくなった。


Xperia(10/15)
◆ SONY製スマートフォンを最初に使ったのは、Xperia A(SO-04E)だった。それまで使っていたNEC製に比較すれば、かなりマトモに動作した。私が所有したわけではないが、ほぼ同時に発売されたXperia Zにも少々かかわった。

◆ Xperia Zは最初は謎の発熱とバッテリーの急減少、ドコモショップで交換した個体はディスプレイの色合い(色温度)がおかしく、再度交換するという事態になった。それでも勝手に発熱して勝手にバッテリー切れになるなどが起きていた。

◆ 私自身がXperiaZシリーズを買ったのはXperia Z4だった。144gの軽さが魅力だったが、巷では発熱が問題視されていた。私はゲームなどは余りやらないので発熱は特段気にならなかったし、何より軽いのが魅力だった。

◆ 次に購入したのはXperiaXZ Premiumという長ったらしい名前のモデルだ。現時点において画面解像度が最も高かったモデルである。Xperia Z4は4千万台ほど売ったらしいが、Xperia XZ Premiumは1千万台も売れなかったそうだ。何しろ191gと持ち歩きを拒否するかのごとくの重さだった。

◆ ただカメラは悪くなくて、何を撮ってもそこそこうまく写った。このモデルが常識的アスペクトレシオの最後であり、次期Xperia1は21:9の細長い画面になった。そのXperia1は3眼カメラとなったのだが、広角で撮るだけであればXperia XZ Premiumの方が良かったかなと思わないでもない。

◆ Xperia1はXperiaXZ Premiumより軽くなり180gとなった。数字上は多少軽くなっているが、スマートフォンの大型化に伴い全体的に重いモデルが増えた。チタンフレームで軽くなったよと言うiPhone15 ProMaxは221gなのである。

◆ Xperia XZ Premiumは現在も使っているし、Xperia1も然りである。auの800MHz帯に対応していればpovo用に良いのだが、この時代のSONY製はドコモバンド以外は使えないようになっている。ただ700MHz帯には対応しているので、多少の不便はあるがpovo2.0用にも使える。

◆ 2年ごとにスマートフォンを買い替えている流れは変わらず、次に購入したのがXperia1IIIである。この時にドコモ電話帳の無効化を行い、謎のバッテリー急減少は一度も発生しなかった。ahamo開始以降はドコモ電話帳を無効化(アンインストールも?)が可能になったが、Xperia1 IIIのプリインストールアプリは、adbを使わないと無効化することも出来なかった。

◆ 現在はXperia1Vを使っている。これはSONY版なのでドコモのアプリは入っていない。これは相当すっきりしているわけだし、SONYのアプリもアンインストールの出来るものが多い。SONY版が発売されたのはXperia1 IVからだが、Xperia1 IVのSONY版は事業者モデル発売から数ヶ月あとだった。それに対してXperia1 Vは1ヶ月遅れであり、しかも発表時にアナウンスされていた。

◆ スマートフォンの購入は溜まったドコモポイントとdカード特典クーポンの合計約10万円ほどを原資としていた。今回はdカードクーポンがSONYストアでも利用できる事が分かり、SONY版を買うことにした。事業者版と異なりミリ波には対応していないが、ストレージ容量とRAM容量は事業者版を凌ぐ。


保証は大切(10/14)
◆ EVには長期保証が付いている。メーカやモデルによっても違いはあるが、8年〜10年または8万km〜16万kmくらいが多い。保証が切れると自費でバッテリー交換なり修理をする必要があり、例えばバッテリー交換となると100万円〜400万円くらいかかる。

◆ こうしたこともあって保証期限が近づくと、売価がどんどん下がる。テスラは売却価格の自動見積もりが出来るそうなのだが、これは需給バランスによっても価格が変わる。需要が少ないモデルや時期だと3年後の売却価格が新車販売価格の4割くらいだそうだ。しかし需要が回復すると買い取り値段が上がるそうなので、価格を見ながら売却時期を検討できるそうだ。

◆ テスラは新車登録時から8年の保証が付いている。テスラはバッテリー寿命が長いと言われるが、8年/8万kmを超えるあたりからバッテリーやインバータのトラブルが起き始めるという。

◆ 日産LEAFは8年/16万kmの保証があるが、これは通常使用に於けるバッテリーの容量保証だ。故障によってバッテリーが使えなくなった場合の保証は5年/10万kmまでと短くなる。故障としてはバッテリー本体もあるが、インバータや充電回路が壊れ、バッテリーが道連れになるケースもあるそうだ。

◆ EVにもよるのだが、バッテリートラブルが起きると充電が不可能になるモデルがある。バッテリーの不具合が検出された状態で充電を行うと、深刻な故障や発火事故が起きる可能性があるからだそうだ。

◆ トラブルがあってもそれを無視して充電しようとする人がいれば危険だし、発火事故となれば自分の車が燃えるだけではなく、周囲の車や建物まで燃やしてしまう。故障を検出して充電が出来ないようになり、車種によっては走行も不可能になる。

◆ こうなるとディーラまでレッカー移動してバッテリー交換費用を払うか、或いは乗り換えを検討するしかない。ICEだと余程のことがない限り高額費用が必要な故障は起きない。ましてや10万km位で走行不良に陥ることは希だ。しかしEVでバッテリー不良になれば現実問題として数百万円規模の修理代のかかる事態になる。

◆ テスラの認定中古車は5年落ちのモデルが多いそうだが、この辺りがリセールバリューの限界なのか。8年で保証が切れるので残り3年あり、保証が切れるまで乗り、故障しないうちに売ってしまうのが効率的なのかも知れない。勿論保証期間が過ぎたから故障するというわけではないが、テスラのバッテリーエラーは前兆無しでやってくるらしいので、ちょっと怖いものがある。

◆ 水素自動車の寿命が水素タンクの寿命であると以前に書いた。水素タンクは1本2百万円くらいするとのことで、MIRAIは3本交換で600万円也だ。これに比較すればEVの方がメンテコストがかからない訳だが、水素タンクと比べてもねぇ。

◆ 日本ではインフラの関係もあってEVの時代が来るのはまだ先だろうが、欧米では廃バッテリーの山をどう片付けるのかが問題になるかも知れない。リチウム系のバッテリーはリサイクルしにくく、下手に解体すると発火の恐れもあって危険だ。放電させるには線で負荷をつながなければならず、手間がかかりすぎる。


二匹目のドジョウ(10/13)
◆ 楽天モバイルは2回線目の契約獲得に動いている。過去にはソフトバンクも複数回線を契約させることによる契約者数かさ上げ策を採っていた。ソフトバンクの場合は2回線目を無料とし、無料だからと半ば強制的に契約させた。

◆ 無料なので契約者自身も何が契約されているのかよく分からないみたいな人が多かった。そんな契約の喪が明ける頃、エリアや速度の不満からソフトバンクを解約する。するとそれまで無料だった2回線目が自動的に有料になり、請求が発生する仕組みだった。更には契約拘束期間のズレから、解約には違約金が必要となった。

◆ 楽天はクレジットカードでも二枚持ち作戦で加入者数を増やした。ソフトバンクの2回線目や楽天カードの2枚目は無料だから加入者が増えたが、楽天モバイルの2回線目は無料ではない。

◆ 私はドコモ1回線とau2回線を契約している。ドコモの1回線とauの1回線は従来から使っている番号で、いずれも無くすことが出来ない。auの2回線目は楽天モバイルを解約してpovoに移したもので、電話発信用やSMS受信用に使っている。

◆ ドコモ契約ははじめてスマホプランなので、1年間は1,078円で利用できる。来夏からは1,628円になる。データ通信量は月間1GBで、5分の無料通話が付いてくる。楽天モバイルの場合は1,078円で月間3GBまで使え、楽天LINKでの通話が無料だ。irumoだと3GBのプランが1,980円、LINEMOだと3GBが990円なので楽天モバイルが必ずしも安いというわけではない。ただし通話が多い人なら楽天LINKでの無料通話にメリットがある。

◆ しかし2回線持ちとなると無料通話がダブルであっても仕方がない。そうなると2回線目はもっと安価なプランをと考えたくなる。音質が悪いとはいえ通話無料とデータ使用料無制限があれば、2回線目はpovoが良い。そもそも同じプランに2つ加入する意味はないだろう。楽天のページでも「それぞれ異なる携帯電話会社の回線を利用すれば、どちらかで通信障害が発生したときでももう1つの回線が使えて安心!」として、2回線目に楽天モバイルをどうぞと宣伝している。

◆ 2回線以上の契約が無用だとは言わないが、2回線目を契約させるには魅力ある料金のプランが必要だ。irumoの550円のプランは通信速度が3Mbpsに制限されているが、通話着信用のサブ回線としては使える。日本通信なら月間1GBまでが290円と安い。

◆ そもそも楽天モバイルは3GBまでが1,078円なので、他社よりも高い。楽天モバイルのページでは(他社と)"殆ど同じです"と書かれているのが面白い。月間1GBで500円くらいのプランがあれば、2回線目需要として受け入れられるのではないだろうか。

◆ 楽天モバイル的にはARPUを上げたいわけで、最強以外のプラン(最強データプランも)は割高感が漂う。加入者数が1千万を超えてくれば多少は経営的余裕が出来てくるはずで、お得なプランが出てくる可能性もある。

◆ 夏頃から従来のスマートフォンの安売りセットを復活させた。これは加入者増に効果があるが、その分の支出もある。違法な値引きにも手を染めているので、ソフトバンク同様に警告されるかも知れない。


定着率(10/12)
◆ 平均勤続年数の短い企業というとソフトバンクがあったのだが、最近はそうでもなくなってきている。一つは孫さんが実業部分に口を出さなくなり、金融投資に専念しているからだとか。従来は実務に関係することが多く、従業員は孫さんに気に入られることを第一に業務を行っていた。

◆ 他の事業の事情はよく知らないが、モバイル事業に関してはチーププレイ的な事は行われず、個人が成績を競う的な作業になっていた。どこかでトラブルが起きるとトラブルを発見した人がその対処を行うが、チームは協力しない。対処を行った人間が失敗すればライバルが減るわけで、自分にとってはメリットになる。

◆ 強引営業を生業としてきたソフトバンクなので、そうした営業体質が一般化しているというか、そもそもソフトバンクに技術関連部署など殆ど無かったのだから仕方ない。そんな技術関連部署に就いた人は、余りの仕事のしにくさに早々に退職を決めることになる。人が減るので条件を良くして募集するが、実態を知ると辞めて行ってしまう。

◆ 楽天は元々定着率が低く、仕方がないので表向きの福利厚生や割高に設定した給料で人材を集めている。この辺りはソフトバンク同様だ。楽天で特徴的なのは従業員を顔で選んでいるのか?と思わせる部分だ。楽天モバイル社長楽天Pay社長を見ると新興不動産会社の調子の良い営業マン的雰囲気を感じるではないか。シャープの従業員とは趣が違うでしょ。

◆ 松下電器(現Panasonic)では嘘か本当か、女性従業員に見た目のいい人はいないと言われた。可愛くて器量の良い女性従業員は早々に結婚退社してしまう為、そうでない見栄えの女性を選ぶのだとか。で、適当な時期に課長なり部長が適当な男性社員を紹介して社内結婚させるという。

◆ そんな松下の従業員を見ていると、SONYの人たちが新鮮に見えた。部署によるとは思うのだがSONYは基本的には私服なので普通の事務所チックな感じが漂う。松下は全員制服なので皆同じに見えると言うか、なんとなく古い感じがしていた。

◆ 制服にしろ就業規則にしろ、その企業の色が出る部分だ。女子中学生が高校の制服のデザインで進学する学校を決めるという話があるが、企業に関しても仕事内容だけではない部分で評価されるのかも知れない。

◆ そうした点でソフトバンクや楽天は他の企業よりも福利厚生が充実していると言える。なので表向きの仕様は良いのだ。充実した福利厚生と割高な給料、少し考えればそれが何故なのかが分かるので、考えられる人はあえてそうした企業には行かない。

◆ 離職率の高さと言えばGoogleもそうだ。プロジェクトリーダが辞めてしまい、プロジェクト自体が遂行不可能になる例も多い。技術力も職歴も立派な人がGoogleに入社するも、わずかな期間で去ってしまう。そんな一人であるルコフスキー氏は、"Googleのコミットメントとビジョンは不安定だ"として退職を決意した。ルコフスキー氏はMicrosoft→Facebook→Oculus VRのゼネラルマネージャと、立派な職歴を持つ。こうした人員の消失などで宙に浮いたプロジェクトは少なくはない。


熱海の次は箱根なのか?(10/11)
◆ 箱根界隈の別荘地価格が高騰しているそうだ。熱海の地価が高騰したのはリモートワークが要因だと言われ、東京から新幹線で30分前後の熱海はちょうど良い距離だと考えられた。勿論手前には小田原もある訳だが、リゾート地的な熱海に人気が集中した。温泉付きのマンションや別荘など、値段が手頃だったこともあってどんどん売れていった。

◆ 熱海は昭和の温泉地であり多くの人が訪れた。しかし海外旅行が一般化すると、レジャーで国内を移動する人が減った。国内旅行よりも海外旅行の方が安価な場合も多かったからだ。こうして徐々に熱海は廃れ、廃業するホテルも増えた。廃墟となったホテルは心霊スポットとして人気が出るなど、本来とは違った意味で人気になったりした。残っているホテルも宿泊費を大幅に安くし、昭和の時代には一流と呼ばれたホテルが大衆料金化した。

◆ 熱海市は熱海の知名度自体が失われているとして、TVのロケ地として誘致を開始する。ロケに合わせた立地の調査や撮影時の規制の調整までを市役所職員が行った。これによりドラマなどに熱海が登場することが増え、徐々に知名度が上がってきたのである。

◆ そんな時にコロナウイルス感染拡大がやってくる。観光地としての熱海はまた暗い時代に入ってしまうわけだが、マンションや別荘地の価格は高騰した。それまでは500万円で買えたというリゾートマンションの一室が、需給バランスから2倍にも3倍にもなって取引された。

◆ 元々そう多くの売り物件があった訳ではなく、めぼしい所はすぐに売れてしまう。では新たな物件が出来たかというと、元々海と山に挟まれたような地域なので土地が少ない。めぼしい土地には建物が建っている状況で、土地を買おうとしても売り地がない。

◆ 同じような状況が今箱根で起きているそうだ。コロナ規制の解除により多くの外国人観光客が箱根に押し寄せ、ホテルの宿泊価格はコロナ蔓延時の10倍にもなったそうだ。それでも満室が続き、なかなか予約が取れない。タクシーの台数も不足して待ち時間が長くなるなど、ちょっとした異変が起きている。

◆ 箱根に別荘を求めようとする日本人あるいは外国人も増え、特にこの円安では割安感も手伝ってバブル状態に。しかし箱根も熱海同様で余り売り物件が出てこない。そうなれば需給バランスが崩れて価格が高騰するのも熱海と同じである。

◆ 値の付かなかった土地が売れただけでも良かったという人、もっと値が上がるのではないかと売り時を模索する人など、更には地元の不動産屋が土地をかき集めるのも熱海と同様の動きだ。熱海バブルに続く箱根バブルがいつまで続くのかは分からないが、世界経済に取り残された土地が外国人に買われていく状況はもうしばらく続きそうだ。

◆ 日本人も景気の良い頃には海外の土地を買いあさった。ハワイにコンドミニアムを買ったよとか、カリフォルニアに土地を買ったよと言う人も少なくはなかった。その後不景気になると買った土地を手放して借金返済に充てるなどし始めたわけで、このままでは世界中の土地が日本人に買われてしまうとした心配は現実にはならなかったのだ。


スマートフォン(10/10)
◆ iPhone3Gが発売されたのは今から15年前だそうだ。日本に於けるスマートフォン普及のトリガとなったとも言えるiPhone3G発売日には、発売24時間前にもかかわらず50人が列を作ったと報道された。

◆ 発売から数ヶ月すると投げ売りが始まり、その後はゼロ円配りやキャッシュバック付きの配りが始まる。私がタダで貰ったのは発売翌年だったかな。ただ当時の従来型携帯電話に比較するとiPhoneは機能も少なく、ソフトバンクネットワークは通信速度が遅く、横浜でも場所によっては圏外になるなど使いにくかった。

◆ 投げ売りに際して孫さんは、こんなものに何万円もお金を出す人はいないと言った。しかしその投げ売りがあったからこそ、急速にiPhoneが普及し、更にはAndroidスマートフォンも売れ始めたのだ。急速な普及は急速なアプリ開発につながり、ポジティブフィードバックが起きた。

◆ 当時はiPhone発売日に行列を作るというのがお決まりみたいな感じで、Windows発売日に行列が出来たり、ゲーム発売日に行列が出来たりするのと同じだった。行列に並ぶアルバイトの募集もあって、これはiPhoneを買う為ではなく行列を長くする為のお仕事だったのである。

◆ 行列に並ぶ人は発売日というイベントを楽しむ為だったり、行列に並んで買うという満足度を得る為だったり、人それぞれだった。その後は発売日の祭典的感じも下火になっていくのだが、それはスマートフォン自体が特別なものとは言えなくなったからなのかも知れない。

◆ それでもiPhone15の発売日には数十人ほどが受け取りに来たという。事前予約をしていた人がいち早く使いたいと、列を作ったと報道された。インタビューに答えた人は「一刻も早くiPhone15を触りたかった。これから家に帰って触ります」と答えていたので、表参道に住んでいる人なのだろう。

◆ iPhone3Gが売られ始めた頃はHSDPAでのサービスが始まっていた。これによって下り最大伝送速度は14.4Mbps(ギガではない)になった。W-CDMAが3Gとされ、HSDPAは3.5Gとの扱いになった。その後LTE(3.9G)が開始されるのだが、ソフトバンクはDC-HSDPAを3.9Gと呼んだ関係上LTEを4Gにしなければならなくなった。

◆ DC-HSDPAは2つのセルを使って通信速度を上げる手法で、ソフトバンクはLTEよりも実効速度が速いとした。ドコモやauがLTEでのエリア整備を進める中、ソフトバンクはまだLTEの時代ではないとしてDC-HSDPAで戦おうとした。とは言っても結果は火を見るより明らかで、ソフトバンクもドコモやauを追従することになる。

◆ ソフトバンクは新規に割り当てられた900MHz帯を3Gで整備した為、LTE化では大きな後れを取ってしまう。圏外対策の為にばらまいた中継器もネットワークを汚す要因となり、LTEでのエリア整備に苦労することになった。もっともドコモにしても、現在の5Gのセルエッジ問題のようにLTEが満足に使えないエリアが多かった。

◆ スマートフォンでLTEをONにしておくと、スマートフォンが勝手に発熱して、勝手にバッテリーが減っていくと言われた。都内などではLTEになったり3Gに切り替わったりを繰り返して、みるみるバッテリー残量が減少した。


生体認証(10/9)
◆ マイナンバーカードの生体認証には顔画像が使われる。iPhoneと違って立体感は検出していないので、写真でも認証できる。これはゆうちょ銀行の顔認証でも同じで、単なるシングルカメラを使った画像認証には限界がある。

◆ 誤認証率と非認証率の問題は常に言われる事で、当初のマイナンバーカードの認証は非認識率低減を重視していた。そのために顔さえ写っていればOKみたいなシステムだった。

◆ Appleは指紋認証よりも顔認証の方がセキュリティレベルが高いとしている。指紋の一致する可能性は1ppm以下だが、スマートフォンレベルの指紋スキャンでは10ppm以上まで誤認識率が上がってしまうそうだ。

◆ では顔認証が絶対かと言えばそうではなく、iPhoneでも親子が認識できない(認証されてしまう)とか、兄弟で認証されてしまうなどが報告されている。それでもiPhoneは誤認識率が1ppm前後だから、指紋認証よりもセキュリティレベルが高いとしている。

◆ 顔認証はマスクやサングラスを嫌うほか、化粧によっても非認証が起きる。目を開いているかどうかとか、光の加減でも認証できないことがある。こうした点は指紋認証でも同じで、指先が湿っていたりあるいは乾きすぎていたりすればうまく行かない。

◆ いずれにしても絶対は無いと言うことだが、誤認識率が100ppmあったとしても近所の人がたまたまロックを解除してしまうと言う可能性は低い。まあ顔認証の場合は家族や親戚などだと誤認証しやすくなるので、近くの人には気をつけろと言うことになってしまう。もっとも家族であるから安心だとも言えそうだ。

◆ 静脈認証や虹彩認証は装置が大がかりになるが、非認識率も誤認識率も他の生体認証方式よりも良いと言われる。血流を見れば生きている人間以外ははじくことが出来ると言われていたが、お金をかければ静脈の模型も作れるし血流的ものも作れる。

◆ 虹彩認証にしても静脈認証にしても、生体認証は認証部位が傷つくと役に立たなくなってしまう。認証データを登録していた指を怪我したとか、ものもらいで目が腫れてしまったとか、何せ生き物なので色々なことが起きる。

◆ RF IDが小型化されれば、それを体のどこかに埋め込んでおくことは出来る。反ワクチン派はワクチン接種でマイクロチップが体内に入ると言っていたが、あのようなものが出来れば認証用に使うことが出来る。現状ではデバイスの大きさはともかく、アンテナの大きさもあるので血管内を移動できるほど小さくはない。

◆ スマートフォンに於ける生体認証は、当面は指紋が使われるだろう。iPhoneは暫くは顔認証をやめないとみられている。指紋認証の復活を望む声は多いが、Appleはセキュリティレベルが下がるとして受け入れる気配がない。指紋認証を復活させれば、多くの人は指紋認証を使うはずであり、せっかくお金をかけて装備した深度測定機能が無駄になる。

◆ 単純な画像による顔認証の場合は、写真をどう判別するかが問題になる。他人の指紋を採取する事は難しいが、写真を撮る事は簡単にできるし、こうしたものも作れる。


銀行口座(10/8)
◆ 昔は都市銀行をメインに使っていたが、今はネット銀行だ。都市銀行の口座はMUFGだけ残してあるが、余り使っていない。ネット銀行はSONY銀行の口座を作ったのだが、SONY銀行はカードの引き落とし先として指定できなかったりする。もしかしたら今は可能かも知れないが、当時はそれが不便で他の銀行にも口座を作らなくてはいけなくなった。

◆ 引き落としなどの設定で不便のないのがセブン銀行で、現在はセブン銀行を使うことが増えた。セブン銀行だけではないのだが、最近のネットバンキング系はスマートフォンありきになっている。PCからログインしようとするとスマートフォンでの認証が必要だ。

◆ 銀行系アプリもそうだが、実装が疑問なものもある。PCからのログインでアプリ認証が必要なのは良いとして、アプリからログインするにもアプリの認証が必要になるものもある。アプリでログインすると「アプリでの認証が必要です」って、これに何の意味があるのかと思ってしまう。

◆ 指紋認証失敗時の処理はどのアプリも良くない。これはAndroid側の処理でそうなってしまうと思うのだが、何度か失敗すると回避が出来なくなる。アプリ側としては指紋認証を切り離してパスワード認証を行わせ、その後再度指紋認証に切り替える処理になる。

◆ これもアプリによるのだが、指紋認証に失敗すると指紋認証自体がリセットされて、パスワードによるログインとSMS認証、その他の非不正ログインである事が証明されないと再度指紋認証に切り替わらない。これが簡単に再設定できてしまうゆうちょ銀行のアプリのようだと、他人が指紋を再登録する事も可能になるので問題もあるんだけど。

◆ 生態認証の失敗とそこからの処理はOSの問題もある。誤検出と非検出の問題は常にあり、非検出を恐れると当初のマイナンバーカードの顔認証のように、顔が映っていれば何でもOKになってしまう。保険証代わりに使われるマイナンバーカード認証は病院や薬局で使われる訳で、多くの人がマスクを着用しているので(当初は)甘くしたのだろう。

◆ 銀行アプリの多くは二要素認証になっている。SMSやメールで送られてきたコードを使うのだが、その入力可能時間が著しく短いものもある。SMSは基本的にはリアルタイムで届くが、送信側の混雑具合によっては待たされる。しかし認証コードの入力時間が60秒とかに設定されている所もあって、コード入力を焦らなければいけなくなる。

◆ 認証コードの入力時間が短くされるのは、詐欺メールによって認証コード自体を吸い取ろうとする犯罪抑制の為だ。詐欺犯はメールで、偽サイトにログインさせようとする。偽サイトにログインすると、認証のためのコードがSMSで送られますよと案内する。これでログインIDもパスワードも認証コードも手に入る。

◆ しかし認証コードの寿命が短いと、詐欺犯が本物のサイトにそれを入力しようとする時点でタイムアウトしてしまう。認証コードを長く分かりにくいものにすれば良いのだが、AndroidはアプリからSMSを読むことを制限してしまった。従ってSMSで送られて来たコードをアプリに自動入力することが(一部のアプリを除いて)不可能になり、長い認証コードを使うことが出来なくなった。


高額商品を送る(10/7)
◆ ずいぶん前になるが、関西方面の携帯電話基地局を使ってのテストを行う事があった。試験用に測定器や機材を運ばなければいけないのだが、これがかなり高額になった。大型のものは専用の業者が運んでくれたのだが、一部の測定器などは自分で車に積んで運ばなくてはいけなかった。

◆ しかし測定器の金額は車の金額よりも余程高いわけで、事故でも起きて測定器を壊したら大変だ。で、すぐに加入できる保険を探し、加入したことがあった。スポットの保険は割高なのだが仕方が無い。

◆ 高額の商品を送ることもあった。通常の宅急便やゆうパックは30万円までは保証されるのだが、それ以上の金額の品物を送りたい場合がある。従来はヤマト運輸がヤマト瓶で対応していたらしいのだが、現在はそのサービスは扱っていないとのことだった。

◆ ヤマトの営業所で教えて貰うと、家財便のサービスは保険がかけられると言われた。PCなど30万円を越える機材の運搬に使われるそうだ。で、電話をしてみると最大の保険金額は50万円で、かつ送れるものは代替の効く商品に限定されるという。

◆ この代替の効く商品の範囲が曖昧で、例えば20年前に発売された真空管式の無線機が今は高額、みたいなものはダメだそうだ。金には換えられないデータが入っているHDDみたいなものもダメだ。現状で一般的に価値が判断できるものに対して保険がかけられると言うことらしい。

◆ 次に佐川急便に聞いてみた。佐川では通常の荷物に保険を別途かけることが出来て、保険金額は10万円あたり100円だという。100万円にものを送りたい場合は千円の保険代を送料の他に用意すれば良い。ちなみに運賃自体はヤマトより安かった。

◆ ヤマトは宅配荷物でも小さなサイズの荷物を中心に運んでいて、Amazonの荷物が多くを占めるという。発送個数自体はヤマトが多く売り上げも多い。しかし営業利益率で見ると佐川が6.3%あるのに対してヤマトは3.6%に留まっている。率で見るとヤマトの方が低いのだが、絶対金額では売り上げの大きなヤマトの方が高い。

◆ いわゆる薄利多売的な感じで売り上げを稼いでいる感じであり、ヤマトが利益を出そうと値上げをすると絶対的売り上げは(顧客減少で)低下するのではないだろうか。一時期Amazonの荷物の配送料を値上げしたが、その後値下げしたのは記憶に新しい。

◆ ヤマトは営業所が多く、身近で発送しやすい分だけコストはかかっている。この辺りでもヤマトは修善寺に営業所があるが、佐川は三島まで行かなければいけない。ヤマトの創業者は個数を多くこなしてこそ配送業だという方針を持っていたそうで、目先の利益よりも規模の拡大を優先知ったという。

◆ 確かに利益率の良い商売をしている、つまりは付加価値が認められた商売は企業としては喜ぶべき事だ。しかし配送行の場合は利益率が高くても配送量が少ないと原価が上がってしまう。更にいえば配送量の変化も少なくしなければいけない。繁忙期に急に荷物が増えれば設備や人員が間に合わなくなり、トラックや営業所や人員を増やしても、配送量の減る時が来るとそれらが稼働できなくなる。


iPhoneとAndroid(10/6)
◆ iPhoneVS.Androidの議論はいつも行われ雑誌がこの特集を組めば売り上げが上がるのだとか。と言っても以前ほどiOSとAndroidとの差があるわけではなく、さらに言えば熱烈なiPhoneファンが減った感じがする。

◆ iPhoneファンと言うよりも、信者レベルだったあのライター氏は今どこにいるのだろう。日経には「賢い投資家はなぜiPhoneを使わないのか」なんて記事が出るなど、比較されて話題になるのだから良いことである。

◆ どちらかが強くなりすぎれば競争力が弱まってしまう。普通に考えれば歴史あるAppleに新参者のGoogleが勝てるはずがないとなる。しかし機能の自由度、設定自由度の点でシェアが拮抗している。

◆ OSとしての出来映えだとか設計思想はiOSの方が上だと私は思っている。ただし機能的にはAndroidであり、一度Androidを使ってしまうとiOSは不便に感じてしまう。こうした部分で勢力がバランスしているのも面白い所だ。

◆ ではGoogeが歴史を積めばAndroid優勢となるのだろうか。もしかしたらそうかも知れないが、Googleは設計思想がハッキリしていない。何をやりたいのか、どこに向かっているのかがよく分からない。ビシッとしたポリシーなしに作られるソフトウエアは乱雑になり、Androidはまさにそれではないか。

◆ Googleが変わるには経営陣が変わる必要があるのかも知れない。それは望み薄だというなかれで、IT企業の業績などいつ何でひっくり返されるか分からないのだ。Googleが消滅するとは思わないが、例えば検索サイトとしてのシェアを落とすことがあれば、一気に崩壊の道を歩み始める可能性だってある。

◆ その点ではAppleだって同じ事で、過去には倒産の危機にも陥っている。比較的安定しているのはマイクロソフトだろうか。実質的な競争相手がいないという部分の強さが、今のマイクロソフトそのものだと言える。

◆ iPhoneの何が良いのかと言えば、初心者にも使いやすく余計なことが出来ない事だ。設定変更して元に戻せなくなったとか、それによって通信が出来なくなったなどと言う事が少ない。逆にある程度知った人には物足りなく感じるだろうし、アプリの価格が高いこともちょっと負担かも。

◆ Androidの良い所は自由度の高さだが、それをメリットと感じられる人でないと使いこなせないかも知れない。OSのバージョンが変われば使い方は変わるし、細かな仕様は変わるし、OSのバージョンアップは数回程度と限定的だし、Dozeモードに入ればメールも着信しないし、事業者モデルには消せないアプリが満載だし、それに加えてメーカアプリも厄介なものが紛れ込んでいたりするし、と書くと良い所がないじゃないか。

◆ それでも、それでもiPhoneには行きにくいんだなぁ。iPhoneに変更すると存在しないアプリもあるし、やりたいことが出来なくなったり、RF ID系にしてもちょっと癖があるとか、まあ色々あるのだ。でも普通に使うなら、電話として、LINE用として、Twitter用としてだったらiPhoneの方が良いかもね。


携帯電話小型化の歩み(10/5)
◆ NTTがいわゆる携帯電話のサービスを開始したのが1987年だ。携帯電話と言っても重さは900gもあったのだから携帯するには重かった。重さの多くはバッテリーで、ならば長時間使えたかというとそうではなく、予備のバッテリーも携行する必要があった。

◆ ポケットに入る大きさの携帯電話が登場したのは1989年だった。日本のメーカ製ではなくモトローラのマイクロタックである。これを扱ったのはDDI(現au)で、鎖国主義のNTTに対しての政治的な云々もあり、DDIはモトローラと仲良くすることになる。これはしばらく続き、3GでcdmaOne方式を採ったのもモトローラとの絡みからだった。

◆ マイクロタックを見たNTT、日本でも同じようなものが作れるはずだと電電ファミリー各社を煽った。マイクロタックを分解して部品を調べ、構成を調べ、小型化技術を盗む。当時のアナログ携帯電話はロジック部は余り高度なものは必要ではなく、無線部の小型化と省電力化が重要だった。省電力化の間欠受信などは基地局側との連携もあり、様々な調整が行われた。

◆ 小型化の為には部品開発も必要で、半導体関連は勿論、どうしても物理寸法が必要なフィルタ類も小型化の研究が行われた。自動車電話に使われていた誘電体フィルタを小型化し、出来るだけ損失が小さくなるように研究された。同時に誘電体共振器を使わない積層LCフィルタなども作られ、SAWフィルタが全盛になるまではこれらが使われることになる。

◆ フィルタに関して言えば誘電体フィルタや積層LCフィルタがSAWフィルタになり、理論的には実現可能だと言われながらも製品化に少し時間のかかったBAWがその後使われ始める。

◆ こうして小型携帯電話の開発が進み、ドコモがmovaを発売するのが1992年だった。マイクロタックには後れを取ったものの、圧倒的加入者数を誇っていたドコモは、movaの力も借りて更に加入者を増やした。

◆ 1994年になると携帯電話の売切りが開始される。売り切りの前はどうなっていたかというと、携帯電話は全て事業者からの貸与品だったのである。売り切り制度が開始されると、一部のメーカは独自の販売も行った。しかしサポート体制とか電話番号の書き込み(現在のようにSIMではなかった)が必要なので、ドコモショップには出向く必要があった。

◆ 1994年にはPDCが開始される。ディジタルだから音が良いと言われたものの、音声圧縮技術がまだまだだった当時、相手が何を言っているのかうまく聞き取れないほど音質は悪かった。それでもアナログ携帯電話から徐々にPDC契約に移行する人が増え、1996年にはPDCのディジタルムーバに着メロ機能搭載機が発売される。

◆ 1999年にはiモードがスタートし、iモード対応電話機を買うとiモード強制契約なのか?みたいな話が広がるが、やがてiモード目当ての契約が増える。1999年末にはiモード契約者数があっというまに300万人を突破する。2000年代に入ると携帯電話は一般化し、2009年には文科省が公立の小中高校内への携帯電話の持ち込みを制限する通達を出した。そしてドコモが初のAndroidスマートフォンを発売したのもこの年である。


送りつけ詐欺(10/4)
◆ 一時期流行ったが、今は運送会社のチェックが厳しくなって下火になった送りつけ詐欺がある。適当なものやあるいは空箱だけを、代引きの荷物として送りつけるものだ。

◆ ネット通販などの拡大で、荷物が来たら受け取る事が普通になった現在、代引きだったとしても何かなと思うくらいでとりあえず受け取ってしまう人が多い。そこを狙った詐欺が多発したのだが、商品代金着払いでの発送には一定の手続きが必要だ。これをクリアする為にはもっともらしい企業などを装う必要がある。

◆ そこで新たに考え出された詐欺はAmazonを使うことだった。Amazonへの出店は比較的簡単なので、これまでにも様々な詐欺的出店者が現れていた。Amazonに出店した販売社は、適当なAmazonアカウントに対して代金引換で品物を送りつける。おそらくAmazonアカウントが漏洩しているのではないかと思うのだが、詳細はよく分からない。

◆ 注文していない人の元にその荷もが届き、その人が受け取って代金を支払ってしまえば詐欺犯の懐にその金が入ってくる。Amazon契約している詐欺犯であれば、荷着のステータスを見て「配達完了になったが荷物が届いていない」とAmazon側に連絡をする。これもAmazonアカウント情報が漏れていないと実行できないが、これを行うとAmazonから出店者に品物の代金が返還(保証)され、出店者は2重の儲けになるという仕組みだ。多くの人はAmazonからの荷物であればと信用して受け取ってしまうに違いない。

◆ もう一つは楽天を語るものなのだが、これは旧来の送りつけ詐欺と同じだ。違うのは送り主名を荷受人名にしているところで、楽天出店ショップによっては発送人名を伝票に印字しない。楽天通販に慣れた人だと、発送人が自分の名前だったら楽天だなと思い、受け取ってしまうことがある。

◆ 発送されてきた荷物が楽天の箱だったら?Amazonの箱だったら?信用度は増すだろう。中華spam同様に、同じ人に何度も送りつけられてくるのが特徴と言わるので、詐欺荷物が送られてきた場合はAmazonアカウントを変更するとか、せめて二段階認証を設定するくらいはやっておきたい。

◆ 5月か6月頃だったと思うが、ドコモが偽契約に関しての注意を呼びかけていた。詐欺メールに騙されて本人自ら契約するケースと、全く関係の無い詐欺犯が実在の人物名で契約してしま場合がある。eSIM契約であればeKYCで完結すると思うので、偽免許証を作れば契約は出来てしまう。対面確認でもバレない偽免許証が氾濫している世の中、eKYCを騙すことなど簡単にできるだろう。

◆ こうして偽契約された電話が特殊詐欺などで使われるが、そもそも偽契約された被害者はそれにも気づいていない。犯罪事実が発覚して警察が調べ、事業者が情報を開示して初めて被害に気づく。本人が本人であることを証明することの難しさは、他人のなりすましが簡単なことにもなる。

◆ eKYCにしても店頭での確認にしても、確認書類の写真と申請者が同一であるか程度しか分からない。その住所にその人が実際に住んでいるか否かだとか、そもそもその人が日本に存在しているのかは分からないのだ。昔は住所確認のはがきが郵送されてきたり、物理SIMが郵送されてきたので、少なくとも詐欺犯は住所を用意しておく必要があった。


MNPで稼ぐ輩に衝撃?(10/3)
◆ 楽天モバイルの約款変更がじわじわと浸透している。約款には「(略)当社に損害が生じた場合、当社は、契約者に対して、別途当社が損害相当額として定める金額の支払いを請求することができます。」とある。何を以て損害というのか、賠償額がいくらなのか?事前連絡なしに(クレジットカードから)賠償額が引かれるのかなど、分からない事が多い。

◆ これがドコモやauであれば常識が通用するのだが、ソフトバンクや楽天はそうではない。特に楽天は自分たちが正しいと思った事が正しいのだという、訳の分からない理屈に支配されている。特に今はカネがないわけだから、解約者に対しての請求を始めるかも知れない。

◆ 端末値引きの際の計算式がある。「携帯大手のARPUの3年平均(4137円)×営業利益率の3年平均(18.9%)×端末使用年数の3年平均(53.2カ月)=4万1597円に基づいて算出した。」と書かれている。ここに出てくるのが3年という数字であり、端末の平均使用年数とARPUを混ぜて考えている所がなんとなくアレなのだが、事業者的には3年使ってもらう事を期待しているよと言う事か。

◆ 以前であれば高額な解約違約金を支払わせる事で解約を阻止していた。ソフトバンクは短期解約者に対して5万円以上を請求した時代があった。しかし今はその解約違約金も制限されている。だとすれば短期解約の防止を、損害賠償という形で実現するのが良いと楽天は考えた。楽天の解約率は下がったとは言っても1.9%以上であり、その中の短期解約率は0.5%ほどあるという。ソフトバンクの解約率が1%位なので、2倍の解約率になる。

◆ 解約率を下げない事には、新規契約をいくら取った所で加入者が増えない。これはソフトバンクも経験した事で、タダ配りやキャッシュバックで集めた客が、どんどん流出する現状で純減に陥った。楽天も同じ道を歩むとすれば、それの阻止に向けた取り組みも必要になる。

◆ では何年契約すれば短期とはいえなくなるのか。ドコモやauでは2年契約、ソフトバンクは3年契約が存在した。ドコモは4年以上を長期契約者としている。楽天に常識は通じないが、このあたりを見ると3年から4年以下であれば、短期解約だと決めるかも知れない。楽天のARPUは2千円に達しないが、楽天ショップでの買い物額などを含めると2.5千円を超えるという。

◆ 楽天の独自APUの4年分は12万円程度になるので、最大の請求額としてこの程度は請求してくる可能性がある。裁判にでもなれば実際にはその半額か、あるいはもっと少なくなるかも知れない。ただしすねに傷のあるMNP転売屋としては、裁判にはしたくないだろう。ひろゆき氏を見習って逃げ回って知らん顔をすれば、12万円程度の代金回収に楽天が追いかけてくるとも思えない。

◆ 5年逃げればいい話なのだが、少しでも支払いをしてしまうと時効はリセットされる。なので1円も払う事無く5年間逃げ通さなければいけない。配信者のI氏は、自分名義で携帯電話が契約できない。それは過去に片っ端から踏み倒しを行ったためで、I氏など今は年収は軽く1千万円を超えるが、踏み倒した分を払おうとしないそうだ。

◆ まあ今更払った所で復権?出来るのかどうかは事業者次第だそうなので、どうせ契約できないなら払わなくて良い程度に思っているのだろう。ローンも組めなければクレジットカードも持てないが、そんな事は気にしていないと思う。配信者Y氏は他人名義のカードを使って捕まったみたいな話もあったし、過去には銀行口座も売っていたのだとか。それでも楽天銀行の口座が持て(他は駄目らしい)て楽天モバイルは契約できたそうだ。


WiFi7(10/2)
◆ 伝送速度がどんどん上がるWiFiだが、最新はWiFi7になる。16×16MIMOも凄いのだが、4096QAMなのだから凄いものだ。MIMOの場合は端的に言えば演算能力でパス数が決まるが、多値変調は無線機性能が重要になる。

◆ 4096QAMは1シンボルで12bitの伝送が行われるもので、位相・振幅平面上に64×64の点が並ぶ。これを分離しなければいけないのだから大変だ。実際には位相分離の方が難しいが、説明的には振幅の方が簡単だ。

◆ 振幅方向に値が変わるので、AM変調である。QAMのAMは振幅を表していて、それが64分割されていると言うことだ。振幅を6bitで分離するんだから簡単だよと言われそうだが、無線通信の世界ではなかなかそうはいかない。

◆ 送信機と受信機がケーブルで接続されているCATVでも1024QAMはエラーが多いと言われていた訳で、空間を通して送受信が行われれば電波の強さは逐次変わる。電波の強さがすなわち振幅なので、わずかな伝搬特性の変化でエラーが起きる。

◆ WiFiの場合は移動体向けの通信ではないが、部屋の中で人が動けば伝搬状態は変わるし、スマートフォンなりノートPCの場所を少し動かしたり、手を添えたりしても電界強度は大きく変化する。

◆ 位相方向は電波の反射などによっても変化するが、送受信機内部の発信器の位相雑音による影響が大きい。このシンボルのズレを変調制度(EVM・エラーベクトル振幅)というのだが、これを測定する測定器自体の残留EVMも重要になる。PHSで64QAMを始めた頃は測定器の残留EVMがあり、正確な測定に苦労した。

◆ 多値変調になれば要求S/Nも高くなる。これは雑音が増えるとシンボルのポジションの判定が出来なくなるからだ。64QAMと1024QAMを比較した場合、許容S/Nには約12dB程度の差がある。振幅方向の誤差を小さくする為には良好なリニアリティが必要で、アンプの非直線性があればEVMは悪化する。位相方向は群遅延などが支配的であり、フィルタなどの共振回路があれば劣化する。

◆ 多値変調では同時伝送ビット数が増えるが、エラーコレクションの為の冗長データやエラーによる再送が行われると、実質データレートが下がる。従って電界強度の高い時には4096QAMを使ったとして、電界強度や電波状況に応じて1024QAMや64QAMに落とすことも必要だ。

◆ 多値変調を規格化して最高伝送速度の理論値を上げるのは簡単だが、それを実現するとか実私用においての伝送レートを上げるのは難しい。MIMOは送信機の数と受信機の数とそれぞれのアンテナ数を増やせば実現できるが、演算量がもの凄く多くなる。ドコモはMIMOに積極的で、アンテナを増やせばいくらでも伝送速度が上がる、みたいな実験もしていた。MIMOに関する説明はこれがわかりやすいかも知れない。

◆ 2×2MIMOとは、同じ空間で4人が同時に会話するようなものだ。自分の相手の声を、他の人の声に影響されないように聞き分けなければいけない。声の高さが違う(周波数分離)とか言語が違う(コード分離)が出来れば良いが、MIMOの場合は全て同じ声だ。

◆ 多値変調やMIMOを駆使したWiFi7の最高伝送速度は46Gbpsに達する。チャネル幅はWiFi6の2倍である320MHzだ。


日本メーカのブランド力(10/1)
◆ シャープは今後アジアを中心にスマートフォンビジネスをグローバル展開するのだそうだ。アジア諸国ではシャープの名前は知れていて、液晶ディスプレイやTV、白物家電でブランド力があるという。そのブランド力を活かしてスマートフォンを売っていきたいというのが同社の計画だ。

◆ 日本製の家電製品は海外でも人気があり、小型で高性能で高信頼性を武器に販売量を増やしていた。もっとも最近では家電分野も中国製品に押されがちで、価格での勝負は出来ない状況になっている。国内需要の縮小と海外で中華製品に負ける事で、生産量を拡大することが出来ない。

◆ 日本におけるシャープのイメージは家電メーカと言うよりも、もう少しディジタルガジェット方向な感じがする。電卓やハンドヘルド機器のイメージもある。もっとも液晶TVは最盛期には大きなシェアを持ち、AQUOSは誰もが知るブランドとなっていた。

◆ しかしTVの売れない時代に入り、一気に景気が悪くなった。小型高精細の液晶分野でもスマートフォンやノートPC需要に支えられていたものの、やがて海外メーカに負け始める。液晶ディスプレイ用の高精細カラーフィルタは日本でしか製造が出来ないと言われていたが、あっという間に韓国メーカに作られてしまった。

◆ その後は経営が安定することないままにフォックスコングループとなる。シャープは日本にある企業ではあるが、資本関係からすれば日本企業とは言えなくなる。フォックスコンの力によってシャープは急速に経営状態を改善し、シャープの旧日本人経営者の無能さが明らかになったと書く雑誌もあった。

◆ スマートフォン市場で世界と戦うのは大変だ。ある程度のブランド力があったとしても、企画が悪ければ撤退を余儀なくされることをバルミューダが証明している。グローバル展開しているSONYでさえも国際市場でのシェアは微々たるものだ。

◆ 2019年にはサムスンと2桁くらい出荷台数が異なり、シェアは0.5%以下だった。2022年にはそれを約1%まで上げたのは立派と言うほか無いが、それでも1%でしかない。販売数量が少なければ価格を下げる事が出来ず、販売はより難しくなる。中国メーカが強いのは、発売さえすれば売れていくという巨大マーケットに支えられているからだ。

◆ シャープは何を売りにするのだろう。一昔前ならディスプレイ性能を謳えたと思うが、今は液晶の時代ではなくなってしまった。カメラ性能で勝負するのは非常に大変で、SONYにしても苦戦を強いられている。ただシャープがカメラ性能で勝負が出来ないかと言えば絶対不可能というわけではなく、SONY的なプライドがない分だけ中華スマートフォンを真似する事が出来るかも知れない。

◆ 価格で勝負することは難しそうではあるが、シャープの名を活かした製品作りで頑張って欲しいと思う。今や日本の製品は余り目立たなくなっている。イギリスから主要自動車メーカが消えてしまったように、日本のメーカが世界から忘れ去られるのは悔しいではないか。シャープは台湾とインドネシアで、フラグシップモデルも販売していくそうだ。