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過去の雑記置き場


疲れない車?(9/1)
ミニのナビは使いにくい(9/2)
燃料制御はどうなっているか?(9/3)
エンジンオイルフィルタ(9/4)
不要な装備?(9/5)
自転車乗りの言い分(9/6)
中古車屋泣かせ?(9/7)
残価設定ローン(9/8)
中国とガソリンエンジン(9/9)
ギガキャスト(9/10)
ジムニーと故障(9/11)
日本メーカのナビが優秀?(9/12)
欧州でも低粘度オイル?(9/13)
別荘で暮らす人(9/14)
オイル交換職人?(9/15)
小排気量ディーゼル終焉(9/16)
内視カメラ(9/17)
インテークポートの掃除(9/18)
直噴かポート噴射か(9/19)
大量クールドEGR(9/20)
整備代とか車検代とか(9/21)
ディーゼルエンジン衰退の理由(9/22)
フラッシング剤は効くのか?(9/23)
MINI ONEとはどんな車か?(9/24)
オートバックスの衰退(9/25)
FCEVに未来はあるのか(9/26)
ポート研磨でパワーは上がるか?(9/27)
オールシーズンタイヤ(9/28)
BYDはシェアを取れるのか(9/29)
本人確認の難しさ(9/30)


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本人確認の難しさ(9/30)
◆ 携帯電話の契約などで、マイナンバーカードの偽造による契約の乗っ取りや不正契約があった。中国人にかかればマイナンバーカードや運転免許証の偽造など訳ない事で、お金さえ払えば簡単に作ってくれる。

◆ こうした事もあってマイナンバーカードの目視だけではなく、ICチップの内容も読む事になりそうだ。ではオンライン申し込みの時はどうするのだろうか。スマートフォンがあればマイナンバーカードを読み込む事は出来るが、そうでない場合は面倒だ。

◆ 楽天ならクレジットカード契約を済ませれば、本人確認無しでSIMを手に入れる事が出来る。クレジットカードはeKYCだと思うので、これは偽造免許で突破出来る。もっとも架空の人物というわけには行かないので、信用情報が毀損していない実在の人物を設定する必要がある。

◆ 従来は本人確認と言えば運転免許証だったが、特に都市部に於いては運転免許保有率が低下しているので代替を考える必要がある。運転免許の取得には30万円前後の費用がかかるそうで、そこまで金をかけて欲しいとは思わないという若者が増えている。

◆ どうしても必要になったら免許を取得すれば良いとか、運転免許が必要な職に就いたら会社負担で取らせて貰えるなど、プライベートでは必要がないと考えるわけだ。田舎の方だと車がなければ移動が出来ないが、都市部だと車を置いておくにも月額数万円を負担しなければいけないので、車を持つ事自体が現実的ではないとも言える。

◆ 運転免許以外では身分証明書やマイナンバーカードが本人確認書類となるわけだが、マイナンバーカードを持たない主義の人もいる。自治体では身分証明書を発行して貰えるのだが、ドコモの場合は運転免許かマイナンバーカードか住基カードが有効で、身分証明書は使えない。なお住基カードの新規発行は既に停止されているので、運転免許を持たない人でマイナンバーカードを持たない主義の人はドコモとの契約が出来ない。

◆ 今後総務省的には、マイナンバーカードへの一本化を進めたいだろう。セキュリティの強化という大義名分の下でマイナンバーカード発行率を増やす事が出来る。そういえば新マイナンバーカードは2026年頃に出来るのかな。やっと生年月日表示が西暦になる。これを機会に役所関係の書類も西暦表記を認めてほしいものだ。

◆ 何の書類か忘れたのだが、伊豆市役所の書類に昭和・平成・令和・西暦と書かれた部分があった。なので迷わず西暦に丸を付けて生年月日を記入した。ら、窓口に呼ばれて和暦に書き直せと。田舎の市役所なんてこんなものなのだ。和暦など使うものだから生年月日を書いた上で、更に年齢まで書かせるというおかしな事が起きる。大正8年生まれの人が今何歳かなんて、数学者以外には分からない、いや、そんな事はないが、計算機か換算表が必要だ。

◆ 未来の日付が必要な場合はもっと複雑だ。令和が何年続くかなんて分からないわけで、元号が変わる度に書類を作り直さなければいけなくなる。昭和が終わったのは1989年の1月7日なのかな。平成から令和は5月1日だっけ、キリが良かったと言えばそうなるが1月1日から以外はキリは悪いか。

◆ まあいずれにしても新マイナンバーカードは西暦表記になるという事だし、氏名のローマ字並記も行われるそうだ。現状ではカナ表記だが、これは読みを勝手に決めてしまっても通るんじゃなかったかな。銀行口座の照会か何かにしか使われないという話なので、マイナンバーカードで口座を作れば実名の読みと異なる口座が、理屈の上では作れそうだ。


BYDはシェアを取れるのか(9/29)
◆ EV市場縮小の中で、テスラ対BYDみたいな記事もある。テスラは年間5千台程度売るようだが、需要のピークは過ぎた感じがする。テスラの問題点は事故率と故障率だとも言われるのだが、反テスラ派でBYD推進みたいな記事もあるのでどこまで信頼出来る話なのかは不明である。

◆ 事故率に関してはオートドライブによる自損が一定数あるらしいが、余り大きな事故にはなりにくいとか。ただアルミボディは板金修理がほぼ不可能なので、ぶつけてしまうとパネル交換になって修理費が嵩む。この事から保険料率が高く、車両保険に入らない人が増えているそうだ。

◆ 故障はまあ仕方がないというか、20年前のアメ車レベルだと思えば落胆は少ない。エアコンが壊れたとか窓が開かない位であれば修理工場に行く事が出来るが、充電が出来ないとかドアが開かなくなったりするとレッカーを呼ぶ必要がある。

◆ ではBYDはどうなのか?まだ販売台数が少ないのでアラが目立たない感じではあるのだが、少なくともテスラより信頼性は高いのではないかと希望的観測もある。

◆ BYDは結構褒めちぎっている記事が多いのでどこまでが本当かは分からないが、NVH遮断の良くないテスラよりずっと静かだとか、乗り心地のしっとり感とボディ剛性の高さは(テスラから)乗り換えればすぐ分かるレベルだとか、内装の質感と装備の充実は後発メーカの意地を感じさせるとか、そんなに褒められる車なのかなと、ちょっと疑問だ。

◆ 世界的にEV市場は縮小なのだが、EV開発の遅れを取り戻そうとするトヨタは福岡に電池工場を作ると報じられた。ただこれ、トヨタが作ると報じられはしたが、関連企業の話だし来年着工で2028年頃に可動だそうだ。その頃EV市場がどうなっているのか分からないが、トヨタ関連企業のLi-ion電池工場が完成した頃にはEV用バッテリーの主流が別の電池になっていたりして。

◆ 昭和51年頃の排ガス規制時と同じで、先行者以外は全て敗者なのだ。トヨタは排ガス規制の強化に反対し、自らは排ガス対策を研究しなかった。しかし政府はトヨタの言う事は聞かずに日本版マスキー法なるものを規定し、トヨタはエミッションレベル適合車がなく売る車がなくなってしまった。

◆ そこで先行各社から様々な技術を買う事になり、他社に追いつくまでに数年を要する事になった。しかしこれは役に立ったから良い事で、その後のさらなる排ガス規制強化にも対応出来る力を身につけた。

◆ EVはどうなのだろう。今後EVがどんどん増える世の中になればトヨタの戦略はアタリになるわけだし、そうでなければ投資が活かされない。そもそもトヨタの現在の技術で中国EV以上のものが作れるのかという疑問がある。ガソリンエンジンに於ける燃費競争と同じで、制御機器やモータの効率改善、運転時に於ける電力消費量の低減など、先行各社は多くのノウハウを持っている。

◆ 自動運転制御などの分野においても日本の研究は遅れていて、中国やテスラなどはマーケットを活かして研究開発に金がかけられる。やったもの勝ちではないが、実際にテスラはFSD(Full Self-Driving)を搭載して得られたデータで、更にソフトウエアの改善が行える。そういえばFSDの最新版はHW4(処理能力の高いCPU搭載モデル)でないと使えないみたいな話があって、HW3を買った人が訴えてやるみたいな事を言っていた。


オールシーズンタイヤ(9/28)
◆ いわゆる冬用のタイヤというのは日本では多く使われるが、海外ではオールシーズンタイヤが主流だ。移動範囲などが多いエリアでは雪など全くない道路を高速では利す事もあれば、小雪の舞う山間部を走る事もある。

◆ 日本でも車によってはオールシーズンタイヤ(M+S)が使われている事があるが、本格的?スタッドレスタイヤには雪上走行性能が及ばない。特に太平洋側などはシャーベット状の雪が多く、雪は滅多に降らないけれど降ったら降ったでM+Sタイヤでは走れない、的な事になってしまう。

◆ それでもタイヤメーカはオールシーズンタイヤに力を入れていて、ブリジストンは日本向けにもオールシーズンタイヤを発売するみたいな噂もあった。オールシーズンタイヤの方が、タイヤ交換の手間が無くて良いですよとか、突然の雪にも対処出来ますよと、確かに便利そうではあるが性能的には中途半端なイメージがある。

◆ 太平洋側に住む人が夏タイヤのまま雪道を走り、事故や渋滞を起こすのは毎年の事だ。オールシーズンタイヤが主流になれば、立ち往生や事故は少しは減ると思う。北国の人は冬用タイヤを使うだろうから元々余り問題がないので、オールシーズンタイヤは日本の北国の冬用ではない棲み分けになるかな。

◆ JB64ジムニーのタイヤがH/Tタイプだと思うが、多少の雪なら走行出来た。JB64の純正タイヤを付けていた時に雪に降られ、山を上がるにつれて道路は真っ白になった。タイヤチェーンは持っていたが、いける所までは行こうと4WDに切り替えると、そのまま山を登って家に着く事が出来た。

◆ だからといって雪道も走れますよと言う事ではなく、たまたま走れましたという程度だ。このあたりがM+Sタイヤの便利さでもあると思うが、現状のM+Sタイヤに過信は禁物である。何しろ別荘地内はスタッドレスタイヤでも突破できないところがあるのだ。そんな訳でタイヤチェーンを積んでいた訳だし、タイヤチェーンは実際に何度も使っている。

◆ オールシーズンタイヤでもタイヤチェーンがあれば安心感はかなり高まる事になり、逆にチェーンを持っていないとスタックするかも知れない。チェーンは携行するにしても、突然降り始めた雪が思いのほか積もってきた、みたいな時にオールシーズンタイヤは安心感がある。

◆ それこそ夏タイヤだと、ちょっとしたきっかけですぐにグリップを失う。多少坂になっているかなと感じる程度の勾配でも、すぐに走れなくなる。幹線道路など雪が溶けている所は未だ良いとして、細い道に入ると、いや入ろうとした時点で滑ってしまう。

◆ ダンロップのシンクロウェザーは水分で軟性化する特性や、低温時に軟性化する特性を組み合わせて、夏と冬で違った特性を持たせようとしたものだそうだ。雪上は走れても氷上は無理といわれるオールシーズンタイヤだが、果たしてこの新製品はどうなのか。

◆ オールシーズンタイヤは夏タイヤほどドライグリップがなく、冬タイヤほど雪上性能が良くないという感じだ。この辺りが改善されてくれば見方も変わってくると思うのだが、件のダンロップ製は見た目的には冬タイヤっぽいなぁ、細かなサイプが刻まれている。欧米では耐久性も重視される傾向だ。一般的に冬タイヤの寿命は短いが、このあたりがどうなのかも気になる。


ポート研磨でパワーは上がるか?(9/27)
◆ 作用角の大きなカムシャフトを組み、ポートを研磨し、各パーツの重量バランスを取り、高回転域でパワーアップを狙う。と言うのがNAエンジンのチューニングだった。今のエンジンはポート面積も広いので、少なくとも最高出力発生回転数辺りまでであれば吸気抵抗が過度に増大する事はない。しかし昔のエンジンはそうではなかった。

◆ ボアピッチが狭くてロングストロークのエンジンだと、インテークポートの断面積にも限りが出る。NAでなくてもターボの過給圧を上げるなどして流入空気量が増えると、吸気抵抗が増えてパワーが頭打ちになる。で、ポートを削り、場合によってはバルブガイドも削り取る。

◆ 今のエンジンはギリギリまでバルブが大きいが、昔の2バルブエンジンでは他車種のバルブ流用などでビッグバルブにする、なんて事もやっていた。カムにしても加工カムというものがあって、純正カムを削って作用角を増やす。たぶん特注でカムを作るより安いから加工カムを使ったのだと思う。

◆ 以前にも書いた事があると思うが、ホンダのレーシングチームでエンジンのポートを削っていた人間がいた。最初はポートを削ってはフローテストを行うの繰り返しで感を掴み、その後は削ったポートをテストすると順序が逆になったのだとか。こういうポートはここをこう削るとこういうフロー特性になる、と言う事が頭の中に入っていたわけだ。

◆ 測定器(フローテスター)無しでポートは削れないと言っている人がいるが、それはオシロスコープ無しでアンプが作れないと言っているようなものだ。オシロがなくたって作れる人には作れるし、ここのトランジスタにこの位電流を流したら、周波数特性はこの辺りまで行くよなと想像が出来る。

◆ ポートを削るのはディスクリートで回路を設計するようなもので、職人技と言うほど経験が重視されるわけではないが、理屈だけではどうにもならない部分がある。職人技をAIがコピーするという設計手法があって、職人がトライアンドエラーで導き出す応えをAIは瞬時にたたき出すというもの。

◆ ポートに関して、加工が必要であればメーカは加工するが、一般市販車では加工が不要な位の状態に仕上げられている。そこよりワンステップ上を狙うから加工が必要になるというのが現在のエンジンだ。一方で昔のエンジンだとポート以外何もいじらなかったとしても、削って磨けば5%トルクが上がった、みたいになる。

◆ ポートもつるつるにすれば良いのか、ザラザラが良いのか、らせん状に筋を付けるのか、ディンプルを付けるのかなど色々ある。フローテスターがあれば何が良いのか試してみたいが、たぶんそのエンジンのポートの形状だとか吸気速度だとかで最適解が違うんだろうな。

◆ レース用エンジンではポートは綺麗に磨かれる。少しでも吸気抵抗を減らしたいからで、磨くのと磨かないのでは数パーセントの違いがあるそうだ。ストリート用だと燃料の壁面流を避けるなどの理由で鏡面に仕上げないなどと言われたが、インジェクションエンジンだとそもそも壁面流が少なく設計されている。

◆ ホンダでポートを削っていたという彼は、ターボチャージャのハウジングも削っていた。タービン側もコンプレッサ側も削る事で、同じ流量でも(抵抗が減る分だけ)タービン効率が上がる。それがどのくらいなのかは分からないが、そうした細工の積み重ねがパワーを上げると言う事なのだろう。


FCEVに未来はあるのか(9/26)
◆ 経産省が力を入れる水素自動車と、その補助金の為に頑張るトヨタ。トヨタは米国でもFCEVのMIRAIを売っているのだが、集団訴訟を起こされているとか何とか。

◆ 結局トヨタの言っている事が現実と違うから誇大だと言う事らしい。例えば水素の充填時間だが、平均数時間かかっているという。EVじゃないんだから、いやEVの充電時間の方が早いか。その水素自体も供給が余り安定していない模様で、いつでも給油、いや給水素出来るとは限らないそうだ。

◆ 他にも充填時に水素系が凍結してしまい、それが溶けるまでに30分以上車が使えないなど、実用的ではないとしている。トヨタは1.5万ドル分のチケットを購入者に渡しているようだが、水素価格の高騰によってその価値がトヨタの言い分とは異なっているという文句もある。

◆ 水素の供給不安定は深刻で、遠くまで給水素に出かけたあげく水素が手に入らなかったなど深刻だ。日本の場合は蒸発して失われた水素は、事実上政府が買い取っているので建前的には水素切れにはならない。だが米国事情は異なり、シェル系の水素スタンドはカリフォルニア州から撤退、水素スタンドは閉鎖された。1箇所の水素スタンドを作るコストで数十台分のEV充電器が設置出来るからだ。

◆ 電力を使って水素を作り、化石燃料を使って水素を運び、その水素の9割以上を大気放出し、そこに貴重な税金を使うのが水素政策そのものだ。それで水素燃料自動車が増えれば良いのだが、実際には水素スタンドは殆ど使われていない。殆ど使われていないにもかかわらず何故水素スタンドが増えるかというと、建設にも運用にも補助金が出るからだ。

◆ MIRAIの5年後残存価値は1割台で、これはEVよりも低い。日本でも似たようなもので5年/走行1万km台のMIRAIの下取り価格は40万円前後だそうだ。これが中古市場で60万円〜70万円で売られる。水素は1,200円/kg位だったが、現在は1,800円位かな。何度か値上げされている。距離あたりの燃料代は、EV同様でガソリン車より高く付く。

◆ トヨタは売れないMIRAIを実質1.2万ドルまで値下げした。これはかなりお得な価格なのだが、そもそも水素に未来はないと言われている中で買う人は少ない。車を買った所で水素スタンドが消滅するのでは、車を動かす事が出来なくなる。EVなら電線を引いてくれば何とかなるし、液体燃料ならタンクに入れて運ぶ事も出来る。しかし水素切れになった水素自動車は、レッカーで運んで水素スタンドに持って行くしかない。

◆ バスやトラックを水素で走らせるのなら多少の希望はあると思うが、乗用車は無理だ。FCEVはバッテリー性能が低かった時代の解決策であって、今やFCよりもバッテリーの方がずっと効率的で安価になった。

◆ 未だ半導体メモリが高額だった頃には、記録媒体としてCDやDVD、MOなどが使われた。しかし現在そうしたメディアは姿を消し、殆どが半導体メモリになっている。FCEVも同じようにFCEVしか解のなかった時代の名残なのだ。

◆ 当時はガソリンから水素を作るとか、LPガスから水素を作る(現在でも改質方式は使われている)など、いかに水素を作るかが研究された。気体の水素を積む事は容積効率が悪く、高圧タンクの安全性や寿命の問題もあった。しかしそんな研究半ばでLi-ionバッテリーの性能向上が明確になり、水素は過去のものになったのだ。


オートバックスの衰退(9/25)
◆ オートバックスの景気が良くない。100名(層従業員数の2〜3%)規模の早期退職者を募り、再就職の斡旋もすると言う。オートバックスは業界一位で二位がイエローハットだ。売り上げの差は1.5倍程度あるので、オートバックスは圧倒的一位と言う事になる。

◆ 所が営業利益で見るとイエローハットが10%前後なのに対して、オートバックスは3%〜5%とイエローハットの半分しかない。オートバックスの利益を食っているのは店舗規模などだと言われる。広い店舗と広い駐車場、整備関連機器などにコストがかかっている。

◆ 客が多ければ広い店舗も整備ブースも有効なのだが、客数が減少してくると負担になる。では何故客が減るのかというと、売れるものがなくなってきたからだ。勿論これはイエローハットも同じなのだが、店舗規模が小さいのでベースコストも低い。

◆ イエローハットは利益率の高いタイヤ販売に特化する営業方針としている。タイヤ価格を見れば分かるがイエローハットやオートバックスのタイヤ価格は、通販価格よりずっと高い。しかし多くの人は自動車用品店やガソリンスタンドでタイヤを買うので、儲けが出る。

◆ 昔は当たり前に売れていたカーオーディオも、ナビゲーションシステムも今は売れない。自動車メーカが標準装備していたり、或いはオプション設定している。わざわざ社外品を付けようという人が少なくなったのだ。

◆ 更には他の業界同様に通販に客を取られている。実店舗を持っている所よりもずっと安い価格で手に入るネット通販は、取り付けの不要なアクセサリなどを買うに十分だ。こうした事でアクセサリや消耗品の売り上げも減少する。

◆ オートバックスは一時期整備や車検に力を入れた。しかしこれも格安車検屋が増えた事で、客を取られてしまった。私はオートバックスで車検を取った事があるが、最大のメリットは待っている間に完了する事だった。ヤナセに預ければ数日かかる(代車は出してくれる)が、オートバックスなら2〜3時間待っていれば良い。待つと言っても店舗にいる必要はないので、買い物でもしながら時間を潰していれば良い。

◆ 輸入車を扱わない車検屋も多い中、オートバックスは車種によらず車検を受けていた。費用がどのくらいだったのかは忘れてしまったというか、余り気にしていなかったのだが高いとも特別安いとも思わなかったような気がする。車検の時にオイル交換なども頼んでいたのは、車検の時はオイルが○割引みたいな価格設定だったから、ついでに頼んでしまった。

◆ タイヤ商売としてはタイヤ館とかタイヤセンターなどもあるが、売れ筋サイズだけを売るみたいな所もある。ジムニーはサイズ自体特殊というか何というかで、扱っている所が多くはない。ミニも215/45R17なら豊富にあるが、ノーマルは205なので扱い店が少ない。プリウスも細く大径と言う事があり、選択肢が少ない。

◆ プリウスに関しては今後扱う所が増えてくると思うが、215/45R17に関してはタイヤ量販店では扱われない可能性が高い。まあ通販で買ってタイヤ屋さんに持ち込めば入れ替えて貰えるわけで、タイヤ量販店で買うよりずっと安い。タイヤ屋さんが言っていたが、持ち込みによるタイヤ交換が増えているそうだ。ネット通販のタイヤは安いので、小さなタイヤ屋でタイヤを買う人は多くないという。タイヤが売れないと儲からなそうだが、仕入れが発生せず稼げる組み替えは悪い商売ではないらしい。


MINI ONEとはどんな車か?(9/24)
◆ ミニにはワン、クーパークーパーS、ジョンクーパーワークス(JCW)がある。ボディタイプなど細かな分類もあるが、それらを混ぜると結構ややこしい構成になる。ONEは1.2リットルのターボ付きエンジンが搭載されていて、102馬力を発生する。外観的には他のモデルとほぼ同じではないかと思うのだが、実は私もよく分かっていない。

◆ 装備に関してはオプションを付けていくと他のモデルと結局はほぼ同じになるのかな。F系のミニはオプションが凄く多いので細かな所は都度調べてみないと分からない。ONEとクーパーは3気筒エンジンなのでクーパーSやJCWの4気筒よりは多少整備性が良い。4気筒モデルは横方向にぎっしりなので、整備時に分解する部分が多くなる。

◆ 年式によって装備だとかトランスミッションの形式に違いがあるのかも知れないが、ONEのMTモデルだとWTLC燃費が20km/lを超える。2世代目までは5ナンバー枠だったのだが、3世代目では車幅が5ナンバー枠を超えたのかな。年代を経るごとに拡大していくのは仕方がない所か。

◆ ONEを勧める?(自称)評論家は、使い切れないパワーの車より全開に出来る車の方が面白いなんて言っていた。評論家氏にとって使い切れないパワーっていったい何馬力なんだ?と聞きたい位である。JCWの最高出力車だって300馬力位なのだから、使えないなんて事は全然ない。

◆ 排気量が小さい分定価が安いのだが、これも裸の状態の価格なのでオプションによっては高くもなってしまう。装備的には上に書いたように、オプションを付けていくと他のモデルと余り変わらなくはなるが、付けられない(事になっている)オプションもある。

◆ ヘッドアップディスプレイやオートエアコンはオプション設定がないのだが、ミニの場合は後付けで何でも出来てしまうので、オプション設定がないと言う事と現実に付けられない事がイコールではない。メーカ的には差別化と言う事でオプション設定をしているわけで、これはBENZでもポルシェでも最近は同じ感じだ。

◆ BENZなどは後付けというか設定変更でAMGと同様に表示というか制御に出来たりもするので、ソフトウエア的には同じなのだろう。中古車の場合は様々なオプションが付いていたりするので、ベースのモデルがなんなのかよく分からないみたいな事もある。BENZなどはAMG系への変更がされているとリセールバリューが上がるらしく、中古車屋が設定を変更する場合もある。

◆ ポルシェは偽オプションが結構あって、ようするに中華コピーものだ。外観はそっくりだが機能が違うとか、外観はそっくりだが形だけで機能しないとか、そんなものが山ほどある。ミニの場合は細かなアクセサリ的なものは中華ものがあるが、いわゆる装備品に関してはみた事がない。あ、テールランプは偽っぽいものがあったかな。

◆ 偽物とは言えないかも知れないが、純正を装ったサードパーティパーツというのか?純正とはちょっと違うけれど純正っぽいパーツもある。例えばミニだと社外品のパーツを付けていくと、外観をJCWにする事が出来る。簡単な所ではエンブレムチューンから始まり、社外パーツで外装をそれっぽくするみたいなものだ。プリウス用のレクサスグリルと同じである。


フラッシング剤は効くのか?(9/23)
◆ 半年位前だったか、オイル上がりのタントの話を書いた。その後オイル上がりは無視できるくらいになり今も元気に走っているそうだ。走行距離が多いので毎月のようにオイル交換タイミングが来る訳だが、オイル交換前に灯油を100mlほどエンジンオイルに混ぜ、10分ほどアイドリングさせたあとにオイルを抜くと、違いが分かるほどオイルが汚れているという。

◆ 灯油を入れずにオイル交換する事もあれば、灯油フラッシングをしてオイル交換する事もあるそうで、その違いは明確だとか。ではフラッシングせずにオイル交換を続けていると、フラッシングした時に溶け出すべきスラッジはどこに行くのかという話になった。

◆ 一つ考えられるのはオイルフィルタである。オイルフィルタの捕捉されたスラッジが、灯油に溶け出してオイルを汚す。普通にオイル交換するとオイルフィルタと共に排出されるスラッジが、灯油入りオイルに溶け出す。

◆ でも少し気になったのでいくつか調べてみると、オイルフィルタを使用していないバイクでも同じような事が起きる事が分かった。オイルフィルタではなくオイルラインなどのスラッジも溶け出すわけだ。ではどのくらいフラッシングを続けるとスラッジは綺麗になるのか?
◆ これもいくつか動画などがあり、フラッシング剤を入れずにオイル交換して30分間アイドリングした後にオイルを200ml抜き、抜いた分の200mlのフラッシング剤を入れて30分間アイドリングをして又オイルを抜く。そしてオイルフィルタを交換して同じ事を繰り返す。

◆ こうするとフラッシング剤を入れないオイルは殆ど汚れないのに対して、フラッシング剤を入れると結構黒いオイルが排出される。フラッシング剤を入れない状態のオイルと、フラッシング剤を入れた状態のオイルの色が変わらなくなるのは、5回目のオイル交換時だったとの結論だ。オイルフィルタのない二輪車で同様の実験もされていたが、やはり5〜6回繰り返すと汚れが無くなっていた。何故1回では汚れが取りきれないのか?オイルに溶け出す事の出来る汚れが飽和するのかなど、疑問はある。

◆ エンジンの状態によっても異なるので一概には言えないのだろうし、では異なるフラッシング剤ではどうなのかとか、どこの汚れが落ちたのかなどは知る由もない。フラッシング剤は灯油とシンナーの混合物みたいなものだろうが、メーカや銘柄によって混合比や内容物は違っているはずだ。

◆ 未だ実験中で結論が出ていない動画なのだが、オイルパンを外したら(何故外したかは説明されていたのだが忘れてしまった)、ストレーナにスラッジが張り付いていたという。で、エンジン内部を内視カメラで見てみると、ピストンの裏側などにスラッジの付着がみられた。

◆ オイル交換は定期的(3千kmだか5千kmだったと思う)にされているのだが、走行距離が10万km以上だったか、かなり走った軽自動車なのだ。ピストンリングの密着性が悪くなっているとすれば、ピストンのオイル穴やその付近にスラッジが溜まる事は想像出来る。

◆ で、その方は遅効性フラッシング剤でそのスラッジが取れるのかどうかを実験している。遅効性のフラッシング剤なのである程度の距離を走る必要があり、未だ結論には至っていない。でもこれでスラッジが取れるとすれば、私のフラッシング剤に対する考え方も少し変わるかも。


ディーゼルエンジン衰退の理由(9/22)
◆ 欧州では2017年辺りからディーゼル人気が下がり始めた。車両価格が高いとかメンテナンスコストが高いなどと言われるが、それは2017年に起きた問題ではない。結局の所ブームが去ったとみるのが自然ではないだろうか。

◆ ディーゼル車は、燃費がガソリン車に比較して2割ほど良くなる。これを以て炭酸ガス排出量の少ないクリンなエンジンだとし、欧州を中心に人気が高まった。実際には燃料の物性が異なる(軽油は炭素分が多い)ので燃費向上率ほど炭酸ガス発生量は少なくはないのだが、そんな事は誰も言わなかった。

◆ クリンディーゼルはデンソーの開発したコモンレールシステムにより実現されたと言っても良いのだが、デンソーはシェアを獲得出来なかった。その後ボッシュが同様のシステムを開発し、欧州で広く使われるようになった。

◆ 更に厳しい規制に対応する為DPFや尿素によるNOx低減システムが使われ、乗用車用ディーゼルエンジンはターボチャージャによって0.2MPaもの過給がなされ、ガソリンエンジン搭載車と遜色のない走行性能を得た。

◆ 欧州ではピーク時のディーゼル車比率が5割にも達し、同時にこれはNOx問題を顕在化させる事になる。いくらクリンディーゼルエンジンとは言っても有害物質排出量は(当時の欧州規制値)かなり多く、環境の保全が必要だと言われ始めた。

◆ こうした問題が報道されるとディーゼル車人気は下がりはじめ、人々はディーゼルエンジン搭載車を買わなくなった。日本では優遇税制もありマツダのクリンディーゼルエンジン搭載車が人気になった。2019年にはマツダの全販売台数の5割以上がディーゼルエンジン搭載車となる。

◆ マツダは低圧縮比のディーゼルエンジンによりNOx低減を行い、後処理装置無しで排ガス規制をクリアした。低圧縮比化によってエンジン強度を下げる事が出来、軽量化が出来たし騒音や振動の低減も可能になった。マツダはPM発生量も少ないからDPFを小型化出来たと言っているが、圧縮比を下げるとNOx低減と引き換えに(一般的には)PMが増大する。

◆ 欧州自動車メーカはディーゼルエンジンによる2割の燃費節約と同等の事がハイブリッド化でも出来ると言うものの、今度はハイブリッド化によるコストアップが問題視される。ではEVは良いのかという事になるが、これは規制があるから仕方がないよと言う事か。

◆ しかしそのEV化にも陰りが見え始めると、再び高効率ガソリンエンジンやハイブリッド化に目が向けられ始める。ちなみに日本に於けるハイブリッド車比率は5割を超えているがEVやプラグインハイブリッド車の販売台数は微々たるものだ。販売価格が高くリセールバリューの低いそれらの車は、少なくとも今のところは不人気となっている。

◆ 一般トヨタ車より少し利益率の高いレクサスブランドを使ったEV戦略を展開するというトヨタは、EV化では世界に後れを取っている。ハイブリッドこそ世界一だと言い続けた結果、EV開発を行ってこなかったからだ。しかしそんなトヨタも方針転換、EV化を掲げた。しかし世界はEV市場の低迷という逆の方向に行ったのが皮肉である。

◆ 最近のトヨタの例に漏れずレクサスブランド車に対してもコストダウンの強化が行われ、トヨタブランド車との差別化が難しくなってきている。ヤリスのレクサス版に関しては、ホイールベースがヤリスとは違う別設計の車だと言っているが、ホイールベース20mm延長の秘密はフロントタイヤのキャスターアングルを寝かせた事だけだ。


整備代とか車検代とか(9/21)
◆ 車検整備費用が高いのか安いのかとか、通常の整備や故障修理代の相場がどうなのかという話は良く聞く。例えばコバックで車検を受けると1.5万円位(以前は9,800円だった)の費用になるが、これは安いと思う。

◆ 9,800円の頃は整備はせずに検査だけだったので、テスター屋さんの仕事に毛が生えた位だった。しかし今は一応パッドの残量などもチェックするので、最低限度の確認はしている。パッドの残量を見るにはタイヤを外す訳だし、ドラムブレーキの場合はブレーキドラムまで外す。

◆ 勿論車検場に持って行けば(車検に通る車なら)2,200円〜2,300円で済む。事前にテスター屋さんでチェックをして貰うと、それにプラスして3,000円位かかる。テスター屋さんに寄っていくと考えれば費用は5千円以上なので、1万円前後で出来る車検屋の費用は安い。勿論車検屋は自賠責代行料として5千円(前後)の手数料収入があるので、表向きの車検代よりも儲かってはいる。

◆ ユーザ車検で検索すると車検屋のページが沢山出てくる。ユーザ車検の事など殆ど書かれておらず、車検屋がいかにお得かが宣伝されている。ページによっては車検証情報を入力させる所もあり、後日DMや電話がしつこくかかってくると言う流れだ。

◆ 整備や修理に関しても、格安を謳うレッカー屋みたいな商売が氾濫する。悪徳レッカー屋はそれが明るみに出てめっきり減ったのは良い事だが、軽整備屋に姿を変えて暗躍を続ける感じか。

◆ 普通の整備工場は普通の価格なので、こうした悪徳系軽整備屋より整備コストは高い。しかし悪徳系激安軽整備屋の値段を出して、同じ価格でやってくれとマトモな整備工場に無理を言う客も増えているとか。部品コストが千円なのに工賃が1万円なのは気に入らないみたいな事を言う。

◆ 例えばエアコンのエバポレータが壊れたとする。部品代は2万円とか3万円だろうが、交換工賃が場合によっては10万円を超える。これはインパネ付近を全て外さなければいけない車の場合、2日位の仕事になってしまうからだ。こちらの場合は8.5万円という、作業内容からすれば安価な価格で対応してくれている。

◆ 訳の分からない客からすれば、外して付けるだけなのに工賃が高いと文句を言う。だったら自分でやったら?という話で、整備士がやれば技術と経験があるから効率よく出来るが、自分でやったら相当面倒で大変な作業だし、どこから外していけば良いのか?何を外さなければいけないのかなども調べながら行わなければいけない。

◆ ジムニーであればエバポレータ交換は私にも出来そうな気がするが、ミニで同じ事をやれと言われたら相当嫌だ。まあやって出来ない事は無いと思うのだが、組み立ててテストしたら漏れがあってもう一度、なんて事になったら絶望する。こうなったら金を払ってでも整備士にやって貰いたいと考えるだろうし、それが技術料や作業料というものだ。

◆ と言ったって分からない人には分からないわけだし、そうした所が整備工場の悩みにもなるのかな。内装関係にしてもエンジンルームにしても実装の高密度化が進んでいる車において、余り壊れない所(通常整備で交換を想定していない場所)の故障は、面倒で時間がかかりコストがかかる。


大量クールドEGR(9/20)
◆ スラッジの話の続きである。トヨタが大量EGRを使い始めたのは30プリウスの頃からだ。これによってポンピング損失を低減し、エンジン効率を向上させた。このEGR技術は還流量や温度の管理などノウハウの固まりと言って良いとの事で、他のメーカが中々追いつけなかった。

◆ 2002年にホンダも大量クールドEGR採用エンジンを発表しているのだが、何が大量でどんな大量なのかという質問に対して、企業秘密を貫き通したことがあった。

◆ 30プリウスの頃の実用燃費が17km/l程度で、これは当時としては画期的な低燃費車と言う事になる。しかし今では非ハイブリッド車でも同程度の燃費であり、これはエンジンの効率改善による所が大きい。自動車メーカはハイブリッド化による燃費節約効果は2割前後としている(これでも十分大きな数字ではある)訳で、多くの日本人はハイブリッドで燃費が凄く良くなると思わされていた訳だ。

◆ そんなエンジン効率化の一つが大量EGRだが、排気環流に伴う問題がないわけではない。ディーゼルほどではないがインテーク系が汚れる。ハイブリッド車ではエンジンの停止と始動が多いので、余計に汚れが多くなる。EGR系が汚れると燃費が悪化してくるが、走れなくなる事は(たぶん)ない。

◆ ここ10年位の車はEGR量を増やして燃費効率を改善していて、2020年頃には多くの軽自動車にもEGRクーラが付いたのだから(コスト面を考えると)凄いことだ。EGRクーラは小型で効率を上げようとすると詰まりやすくなり、内部通路を広げると価格が上がってしまう。

◆ EGR量の管理のための制御だとかパーツだとか、軽自動車でもここまでの制御をするのかみたいな感じだ。しかしそれによって軽自動車の燃費は一気に良くなったのだから凄いではないか。税金は安いけれど燃費は良くないと言われた軽自動車が、今や小型ハイブリッド車以上の燃費をたたき出す。

◆ ディーラでは吸気系の整備をサービスメニューに組み込んでいる所もあって、燃費改善などを名目にクリーニングを行ってくれる。パイプやEGRバルブを外して洗浄するだけなので作業は簡単だが、作業時間がそこそこかかるので作業料金が高い。

◆ EGRバルブは簡単に外せる場所に付いていることが多いので、それは自分で外してクリーニング出来る。EGRバルブの固着や汚れを掃除するだけでも効果は絶大だとしている記事もある。確かにEGR経路が詰まると燃費に影響が出てくる。影響は出てくるが、急に何かが変化するわけではないので気づきにくいのも事実だ。

◆ 乗りっぱなしでも壊れないのが日本車みたいな感じだったが、低燃費車に関してはそうとばかりは言えない。5万km位は何もしなくても、下手をしたらオイル交換すらしなくても壊れずに乗れるだろう。しかし日本車の寿命も長くなり、10万kmは寿命の時期ではなく経過点に過ぎないみたいな事が言われはじめ、それなりの整備が不可欠になる。

◆ 自分で整備をする人はちゃんとやると思うが、格安車検に出している人だとエンジンオイルもブレーキフルードも変えない人もいる。変えなくても走れるから良いじゃないかみたいな理屈なのだと思うが、燃費向上で浮いたお金を整備費用に少しは回してほしいものである。車検屋というか、車検費用に関しては又明日。


直噴かポート噴射か(9/19)
◆ ダウンサイジングターボエンジンは直噴と相性が良い。直噴の場合はシリンダ内温度を下げることが出来る事が出来、高圧縮比でもノッキングを抑制出来る。圧縮比を上げれば熱効率が上がるので、燃費を稼ぐことが出来る。シリンダ内の燃料分布の最適化だとか、霧化状態の均一化もポート噴射より厳しく管理することが出来る。

◆ ただ昨日書いたように吹き返しによるポートやバルブの汚れ問題があり、それなりの設計を行わないと実質的エンジン寿命に影響する。エンジンが壊れるという話ではなく、エンジン性能が維持出来なくなるのだ。トヨタはD-4でスス問題に直面し、ワコーズにRECSを発注したという話がある。しかしその後は設計の最適化が進み、D-4Sではポート噴射との併用によって少なくともインテークバルブ付近のスス問題は解決した。(EGR問題は残っている)
◆ スバルのFA20D型水平対向エンジンはD-4Sであり、12.5という圧縮比を実現している。またターボチャージャによる過給を行うFA20Fでも10.6:1という圧縮比を実現する。ポート噴射の併用はガソリンによるバルブ洗浄効果が期待出来るのだが、その為にインジェクタ系列を二重にするのはコスト的デメリットだ。

◆ コストにうるさいトヨタが何故と言う事になるが、低回転域で筒内噴射を使わなければエンジン音は抑えられ、高負荷域で筒内噴射に切り替えればノッキングが抑えられる。システム的には贅沢(金がかかる)が、仕様としては理にかなっている。

◆ 直噴とポート噴射の併用は、エンジンの各回転領域や負荷領域に於けるエミッションコントロールの最適化が出来るとトヨタは言っている。ただ低回転低負荷時のポートインジェクションでは、壁面流による排ガスレベル上昇などが問題になりそうなのだがどうだろうか。

◆ 直噴エンジンのメリットは熱効率を高められることだが、最大のデメリットはインジェクタが高価だと言う事になる。インテークバルブやポートのススは製造コストには関係がないが、ポート用のインジェクタの10倍以上の価格になると言われる高圧インジェクタは車両価格を押し上げてしまう。

◆ EGR系のススはEGR量の変化をもたらし、燃費に影響を与える。トヨタ系低燃費車で最近燃費が悪化した気がするなと思っている方は、EGR系やインテークマニホールドの状態を観察してみると良いかもしれない。

◆ 低燃費エンジンはというか低燃費競争は様々な問題を生んだ。それでも燃費が良くなったから良いと言えばそうなのだが、メンテナンスコストというか整備コストは間違いなく増大している。アイドリングストップこそ流行の時は終わったみたいな感じだが、油脂類の低粘度化やバルブスプリングの低バネ常数化は未だ続くのかも。

◆ こうした流れによって超低粘度エンジンオイルが使われ、フリクション低減の為にピストンリングの張力は弱められ、トランスミッションオイルも低粘度化された。これらの対策?によってカタログ燃費は向上したが、エンジンの耐久性やメンテナンスサイクルは悪化した。ピストンリングにしてもバルブスプリングにしてもリコールが出たり対策品が出た。

◆ 時代の流れと言ってしまえばそうなのだろうが、一時期の日本車のような乗りっぱなしでも壊れない車ではなくなったのかも知れない。適切な、いや当たり前な整備というか管理を行わないとパフォーマンスの低下が起きてくる。


インテークポートの掃除(9/18)
◆ 昨日の話の続きみたいになるが、カメラでエンジンの内部を見てインテークポート関係を掃除した。ピストンも掃除は出来るが、掃除した所で程なくして又汚れるだろうし汚れない燃焼状態であれば汚れない。ポートの場合は吹き返しかEGRが原因になるが、ミニの場合はEGR量が少ないのでインテークマニホールドなどにススは付かない。

◆ 最近の低燃費エンジンは大量にEGRを行い、アイドリングストップ機能搭載車やハイブリッド車はエンジン再始動時のススの発生が多いので、マニホールドもEGRクーラもススだらけになってしまう。

◆ 低燃費車でカーボンが溜まると燃費が悪くなって来るとか、エンジン振動が増えるとかが起きるそうだが、それらの変化がゆっくり起きるので中々気づかないそうだ。で、EGRバルブが詰まって制御不良になると、あからさまに調子が悪くなって整備に出す、みたいな流れが多い。

◆ 薄く付いたススならマニホールドにキャブクリーナを噴射すれば少しは落ちるが、堆積したようなスラッジは中々落とせない。マニホールドに時間をかけて薬剤を入れるより、マニホールドを外して掃除してしまった方が簡単に綺麗にできる。マニホールドやEGRクーラはK-1などの洗浄液に浸けると綺麗になる。

◆ どのくらいの走行距離でどれだけのスラッジが溜まるのかは分からないが、機会あれば観察して行きたいとは思う。ディーゼルエンジンのように大量にススが溜まっていれば、スス掃除もやり甲斐があるし掃除後の達成感も違ってきそうだ。

◆ ミニのこのエンジンはフロント側にインテーク系があるので作業は簡単だ。R型のミニだとフロント側が排気系なので、インテークポートの中は目視しにくい。現在はインテークをフロント側に持ってくる、後方排気レイアウトが多いかな。

◆ 排ガス対策上触媒の位置をエンジンに近づけることが必要で、触媒の大きさを考えるとエンジン前方に排気系を置きにくいこと、過給器があればなおさらで前方排気の場合は排気管をエンジン下に通すなどスペース的な苦労もある。

◆ ミニのエンジンルームを見てFF車はぎっしりだなと思ったが、ワンボックスなど更に狭い場所にエンジンが詰め込まれている。日産車などイグニションプラグを交換する為に、インテークマニホールドの脱着が必要というのだから凄いレイアウトだ。こうしたエンジンだと吸気ポートの中を見るのも大変だろうが、ミニの場合はインテークマニホールドを留めているネジ4本外せば、インテークバルブまで見ることが出来る。

◆ Blogの方にも書いたが、炭酸ガス噴射洗浄はやってみたい所だ。ただどう考えてもリスクがあるので、踏み切れない所はある。温度がさほど下がらない程度に、1〜2秒だけブシュっと吹き付ける手もあるとは思うが、それで綺麗になるものなのか。この辺りも今後考えてみたいとは思っている。

◆ ポートインジェクションのエンジンで、EGR量の少ない時代のものでも吹き返しによるバルブやポートの汚れは少なくない。スカイウエイブのエンジンはマニホールドの方まで汚れている。ブローバイの関係もあると思うが、高回転型なのでバルブオーバラップが大きく、低回転時には吹き返しもあるのではないだろうか。


内視カメラ(9/17)
◆ スネークカメラ?ファイバーカメラ?何と呼んだら良いか分からないが、フレキシブルな棒みたいなものの先にカメラが付いたアレである。元々は安かったので買ってみたわけで、買って使ってみたら中々面白かった。

◆ 最初に買ったものは直径が5.5mmと細いもので、ピントの合う範囲が少し狭いのだがカメラ部が細いので、プラグホールからエンジンのシリンダ内にカメラを入れるのも簡単だ。インテークマニホールドからインテークポートにカメラを入れ、インテークバルブも見ることが出来る。

◆ これは細くて良いのだが、もう少し画質の良いものが欲しくなった。さらにカメラの向きを手元で変えられるものが良いなと思い、直径8.5mmと少し太めのものを買った。先端可動式でも細いものがあるのだが、最初に買ったものが細めだったので太いものでも良いかな、太い方がレンズが大きくて画質が良いんじゃないかなと思った。

◆ 画質に関しては5.5mmのものよりも良くて、ピントの合う範囲も広い。先端可動式なのでカメラをまっすぐ突っ込んでも突っ込んだ側まで、つまり180度向きを変えて見ることが出来る。プラグホールからシリンダ内に入れると、バルブを見ることが出来る。

◆ シリンダ内やインテークポートを見ると、直噴エンジン特有のカーボンやスラッジの蓄積が見られた。だったら掃除してみようと言う事で、何度か実験してBlogには書いた。ポートやバルブを掃除するのならヘッドを剥がせば良いじゃないかと言われそうだが、それは何かと面倒なのだ。

◆ 縦置きエンジンでエンジンルームにも余裕のあったジムニーならともかく、いや、それでもチェーンカバーを外すには色々と面倒だ。ミニとなると横置きなのでヘッドを外す時ってエンジンとミッションをサブフレームごとボディーから外すのかな?
◆ ヘッドを外すとか大げさな作業ではなく、手軽にポートやバルブのクリーニングの実験をしたわけで、点滴型と言われるバーダルD-A-C(ワコーズRECSと同じようなもの)も試した。しかし巷の噂通り、キャブクリーナを噴射した方が清浄効果が大きかった。ワコーズは営業が強力なのでRECS絶賛動画は沢山あるが、現実には中々うまく行かなかったわけだ。

◆ 海外でもRECS的なものは既に効果が薄いと言われていて、手軽に使えるスプレータイプが主流になっている。RECSも建前的には個人販売はせず、指定工場で作業して貰ってねという感じで、DIYで手軽にと言うわけではない。こうした売り方でワコーズも整備工場も儲かるというシステムが出来上がる。

◆ ワコーズ商法は良いとして、このカメラは理屈の上ではバルブの隙間にも通せる。実際に通るかどうかは分からないが、バルブリフトは10mm位あってカメラは5.5mmなのだ。ただし曲がらない部分の長さがあるので、実際には通らないかも。太い方のカメラはプラグホールからシリンダ内に入れることが出来るが、抜く時とかちょっと引っかかり気味だったりする。5.5mmのカメラなら問題はない。

◆ 先端が稼働しないカメラだと直径3mm位のものもあるので、これだとバルブの隙間を通せるかも。カメラの小型高感度化・高画質化は凄いなと思う。しかもこれが何万円もするのではなく、5.5mmのカメラなど千円ちょっとで買える訳だし防水なので下水管の詰まりなども見ることが出来る。


小排気量ディーゼル終焉(9/16)
◆ マツダは1.5リットルディーゼルエンジン製造を終了する。このエンジンはマツダ2に搭載されているものだが、排ガス規制の強化に対応するにはコストがかかるとして廃止を決定した。コンパクトクリンディーゼルでは国内唯一と言えたマツダの1.5リットルディーゼルエンジンが消える。

◆ ディーゼルエンジン搭載車の優遇税制も終了だし、メンテナンスコスト問題が色々言われる昨今ではディーゼルエンジン搭載車の販売量も限られる。なお1.5リットル以外のディーゼルエンジン及び搭載車は継続して製造される。

◆ クリンディーゼルと言っても有害排出物質はガソリンエンジンの比ではなく、規制強化が求められている。マツダのページでは「マツダのクリンディーゼルは進化をやめない」と書かれているが、排ガス規制強化に立ち向かうことが出来なかったことになる。

◆ クリンディーゼルというとスス問題がある。マツダ車でも一部ではDPFより下流からEGR環流を行うなどしているが、制御上全てDPF下流で済ませるのが難しい。EGRを行う為には排気側と吸入側の圧力差が必要なのだが、ディーゼルエンジンにスロットル絞りは必要がない為(通常は)インテークマニホールドに負圧が生じない。

◆ そこでターボチャージャの上流(エンジン側)の、圧力の高い部分から環流を行う設計にする。この場合は排ガス温度が高いのでEGRクーラが必要になるが、EGR量を確保することが出来る。ただしDPFを通る前の、いわばススで真っ黒な排ガスをインテーク側に戻すのでEGR系やインテーク系はススで詰まってしまう。

◆ 排ガス規制の強化をクリアする為には燃焼温度を下げるなどする必要があり、現在よりも多量で安定したEGRが必要になる。スス問題をクリアしようとすれば、EGRに新たな技術を使わなければいけない。DPF下流から排ガスを取るにはEGR用のポンプが必要になるが、DPF下流といえども残留PMがあるのでスス問題は起きる。

◆ スス問題解決のためにEGR通路を塞ぐ(絞る)、高公害改造パーツが売られている。EGR経路の流量を制限するので、当然スス問題は解決するがNOxが増える。ただし車検時にNOxは検査されないので問題ないというのが販売元の見解だ。これに関しては又後日触れたい。

◆ ガソリンエンジンに於けるEGR問題はトヨタハイブリッド車で問題になっているが、走行距離が10万kmを超えるとEGRバルブやインテークマニホールドが詰まり始めると言われる。ディーゼルエンジンでは走行パターンにもよるが、7万km位で詰まる車は詰まってしまう訳で、都度メンテナンスを必要とする。

◆ メンテナンスを行えば又元通りの状態に戻るので、オイル交換などと同じ必須メンテナンスと考えれば良いだろう。メンテナンスコストは車両やエンジンにもよるが数万円から十数万円と言われる。ディーゼルエンジンに関してはこうしたメンテナンスコスト、オイル交換頻度やオイル単価のこともあって人気は一時期よりずっと落ち込んだ。

◆ ディーゼルの中古は買うなみたいな事も言われ始めると、新車価格はガソリン車より高かったのに下取り額は安くなってしまった。こうした需要の低迷を考えると、小排気量ディーゼルエンジンの限界をマツダは感じたのだろう。欧州車でもディーゼル比率は下がっていて。モデルチェンジを機にディーゼル車を廃止するモデルも増えている。


オイル交換職人?(9/15)
◆ 某ページに唯一無二の匠のオイル交換職人になれるというワードが書かれていた。唯一無二って唯一無二だから唯一無二な訳で、その存在を量産してどうなる、みたいな。同ページにはオイル交換で燃費が40%良くなるとも書かれている。何十年にもわたって繰り返した失敗から学んだ究極の技術だそうなので、失敗された車はたまったものではないな。

◆ これが何かというと、フランチャイズのオイル交換屋みたいだ。詳しく調べたわけではないのでシステム的な所はよく分からないが、50万円〜100万円を払って講習を受けると匠になれるらしい。大半は実習と称した店の手伝い?なのか、実習がメインだとなっている。通常のオイル交換工賃は5千円程度だが、匠になると8万円も稼げるそうだ。

◆ この法人の本部のオイル交換屋は有名というか何というか、色々な噂の絶えない所みたいだ。多少なりとも分かっている人は足を向けないようで、Blogなどで触れている人は検索出来なかった。検索エンジン自体が商業メインで個人blogなどは余り検索されないので、そのせいかもしれない。

◆ 整備をメインにしている所は、こうしたオイル交換屋を余り良くは思っていないようだ。仕事を取られるからと言うことではなく、意味ないことに金を使っても仕方がないと言うことで。今では一般的に使われているATF圧送交換機に関しても、店としては儲かるけれど客の負担が大きすぎるという整備工場もある。

◆ 圧送交換だと洗浄に20リットル以上のATFを使い、洗浄後の充填で10リットル以上を使うのが最低ラインだ。走行距離が多い車などはスラッジが多いからと言う事で、何度も洗浄サイクルを行う事になりオイル使用量が増える。表向きの工賃というかトルコン太郎使用料金的なものは安く表示されているが、車種専用フィッティング料金やら何やらとオイル料金を含めると20万円とか30万円を取る所も少なくないそうだ。客寄せコピーは「オートマオイルを交換せずに走り続けていると、 ミッション内部に深刻なダメージを与えてしまいます」である。

◆ 圧送交換に関しては以前にも触れたが、交換率を上げる為には大量のオイルが必要になる。オイルの原価は安いのでオイル交換屋の儲けが増えるという、打ち出の小槌がトルコン太郎だ。勿論ちゃんとした?整備工場は効率を優先して余りオイルを使わないような交換方法を採るなどするので、機械が悪いわけではなく使い方の問題なのは言うまでもない。

◆ 上に書いたオイル交換屋ではATFの圧送交換的な事をエンジンに対して行う。これも別にやったから悪いと言う事はないが、それに意味があるのかどうかは分からない。オイル交換屋が言うように、それで燃費が4割も良くなるのであれば高い金を払う価値はあるかも。他にもATの修理には70万円〜80万円かかるが、ATF交換なら40万円で済むみたいな事も書かれている。

◆ この店ではエンジンオイル交換時に遅効性フラッシング剤を入れるようなので、2,000km〜3,000km走行後にはオイル交換(フラッシング剤排出)時期が来るようになっている。この店はどうか知らないが、圧送交換の作業やオイルの状態を(企業秘密を理由に)見せない所もある。

◆ ケミカルは儲かるから仕方がないことではあるが、何でもかんでも添加剤を入れるみたいな商売が増えている。ワコーズも添加剤の拡販と宣伝に力を入れていて、ワコーズの添加剤自体は決して悪いものではないと思うのだが、無闇矢鱈に入れまくるオイル交換屋はどうかと思う。


別荘で暮らす人(9/14)
◆ 別荘を買って引っ越した人の話を書いたのが7年ほど前で、その人が別荘を買ったのはそこから更に数年遡った頃だった。たまに行く横浜の某店で久々にその人の話を聞いた。当時は気が向けばアルバイト的に仕事を請け負っていたようだが、今は仕事もやめてのんびりと老後を楽しんでいるとか。

◆ 確かハスラーに乗っていましたよねと言う話をしたら、今はライズだそうだ。ライズってどこの車だ?と思ったら、ダイハツ・ロッキーのトヨタ版だそうだ。山道を走るにはパワーが要るみたいな話だそうで、やっぱり山に軽自動車はきついのかと思った次第である。

◆ ライズは1リッターターボ付きエンジンで96馬力を出力する。4WD車が230万円位なので、どんどん価格帯が上がっている軽自動車と余り変わらない。車庫証明がいるとか税金が高いとか、有料道路の通行料金が高いというランニングコストの積み重ねを嫌う傾向は強く、軽自動車が売れている。

◆ やはりランニングコストの多くを占める税金は問題なのかな。NBOXカスタム4WDにナビやらフォグランプやらを付けると300万円を超えるみたいな記事がある。ナビが33万円でETCが4万円はやり過ぎ価格な気がするが、一方でオプションレスはリセールが低いよと言われるとか。

◆ 趣味で乗る車であれば下取りが安かろうが不人気だろうが全く関係ないわけだが、実用車となるとそうもいかない。オプションを付ければ高いけれど、乗り換えの時にその分が得になると考えれば無理しておくか、みたいな感じかも。

◆ 以前にアルファードとスペアタイヤオプションの話を書いたが、スペアタイヤオプションを付けると乗り降りに便利な"踏み台"機能を付けられないのだそうだ。車高が高いので踏み台がないと不便だが、踏み台よりもスペアタイヤオプションを付けた方が下取りで有利だとのこと。なので利便性は我慢してスペアタイヤオプションを選ぶのが正解だと言われる。

◆ ハスラーだって4WDモデルは200万円を超えて、ナビは約22万円と高額である。ナビに加えて便利機能的オプションも付けていったら、やはり250万円位は行きそうだ。もっともライズにしたってベースモデルで約230万円、ナビは20万円位するのかな。他にも色々オプションがあるので結局は良いお値段になる。

◆ ライズとヤリスクロスは同じかと思ったら、これは違う車だった。ディメンションは似たようなものだがヤリスクロスはトヨタ製だ。山の中は狭い道もあるし、微妙に小型なライズの方が取り回しが良いのかな。ミニの最小回転半径が大きいという話は良く書いているが、駐車場の駐車スペースに一発で入れられないのが厳しい。駐車場が狭いという事もあるのだが、一度は切り返さないとダメなのだ。

◆ ライズだったら最小回転半径が5mなので、たぶん切り返さなくても駐車出来る。駐車場が空いている時なら切り返していても良いが、混んでいる時など"下手くそなミニ乗りが邪魔なんだよ"と思われているんだろうなと。邪魔と言えば軽自動車用の駐車スペースに止める小型車で、ジムニーの時にはそんな車があっても隙間を通って行けたのだが、ミニだと小回りが利かないので難しい。

◆ 軽自動車の全長は3.4mなので、そこに小型車が止めると1mくらいはみ出すことになる。空いている所なら何でも良いから止めてしまうと言う精神の持ち主は一定数いるわけだし、そうした連中はガソリン車に乗っていながらEV用の駐車スペースにも平気で止めるだろう。


欧州でも低粘度オイル?(9/13)
◆ トヨタが始めた超低粘度オイルによる燃費向上だが、欧州にもその流れが広まっている。ただ0W-8や0W-16といった粘度のものではなく0W-30とか0W-40なので日本のオイルの低粘度化傾向とは少し違う。

◆ 粘度に関する関心は高いようで同じ粘度表示でもこのオイルが柔らかいとか、こちらは固いとかと比較されている。たまたま見たページがそうだったのかも知れないが、オイルとしての性能があたかも粘度だけで語られているような、そんな感じを受けた。

◆ 一方で整備関係者は低粘度オイルの使用は慎重になるべきだという。オイルクリアランスだとかベアリングのクリアランスと油膜厚は考慮されるべきで、燃費が良くなるからと柔らかいオイルを使っていると数万キロ走行後には整備費用で燃料費節約分が吹き飛んでしまうよと言うわけだ。

◆ 低粘度オイルの薄い油膜に合わせたクリアランスの設計は難しく、クリアランスが広ければ音が出て狭いと金属接触が起きる。それを最適にするには厳しい生産管理が必要で、トヨタだから可能になったと書かれているものもあった。

◆ アイドリングストップやハイブリッド車と化学合成油の関係に関しても書かれていて、油温の上がらない(或いは変動の激しい)車に合成油を使うと、結露による水分が抜けないのでオイル寿命が短くなると言う。これは日本でも同じで、交通事情的には日本の方がより厳しいはずだ。ハイブリッド車のオイルが乳化する(オイルフィラーキャップに褐色の乳化物が付着する例の報告は多い。

◆ 欧州のハイブリッド車はアイドリング時以外でエンジンが止まらない車が多いと思うのだが、プラグインハイブリッドとなるとエンジン停止時間が増える。するとエンジンスタート時のCOとHCの排出、触媒が温まるまでのNOx排出量が問題になる。

◆ WTLCモードでは停車時間が設定されているのだが市街地モードのみ停車後再加速の場面がある。JC08は停車回数が9回(アイドリング時間比率約30%)あるのでアイドリングストップによるモード燃費向上が可能になったのだが、WTLC(同約17%)では有効率が低い。だからこそトヨタはアイドリングストップ機能の廃止を進めたわけだ。

◆ しかし今後エンジン再始動パターンのテストが(コールドスタート時の規定のように)追加されると、さらに排ガスレベルの低減が求められる。EV化は延期してハイブリッドで凌ごうみたいな流れではあるが、ハイブリッド比率が高まれば高まったで排ガス問題が浮上してくるかも知れない。

◆ エンジンのスタートストップが多いと摩耗は進みやすくなる。ハイブリッド車でも非ハイブリッド車でもオイル交換指定距離が同じなのは、ハイブリッド車はよりオイル負荷が高いと言う事になる。エンジン稼働時間はコンベンショナルエンジン車に比較して短いのだが、運転状況的にはシビアコンディションと言う事なのだろう。

◆ 今は0W-8がもっとも柔らかいオイルだが、5年後には更に柔らかいオイルが使われていたりして。スカイウエイブ(CJ43)が作られた頃には20W-40がスタンダードで、10W-30だと結構柔らかいよね、みたいな時代だったのだ。オイルの進化やエンジンの進化は、燃費競争と共に起きたと言う事か。


日本メーカのナビが優秀?(9/12)
◆ CLSやミニのナビが使いにくいという話を書いたが、他の輸入車のナビも酷いよと言う記事があった。テスラはAppleCarPLAYにも対応しないしAndroid画面ミラーリングにも対応せず、純正ナビを使うしかないという。

◆ 全体的な使い勝手も余り良くないようだが、日本語訳?の関係なのか案内の意味が分かりにくいとか、誘導表示と案内の意味が食い違っているとかで、どの方向に進んで良いのか分からなくなると言うもの。

◆ これはYahooナビアプリにも言えて、本線が右に曲がっている場合は道なりに行くというのが適切なのだが、場合によっては右方向に行くと案内される。右にカーブしている本線に交差点があった場合、右にカーブしている本線を行くのか?それとも交差点を右折するのか?案内を聞いただけではわからない。

◆ 案内に法則性があって常にそれに従っているのなら慣れれば良いのだが、道路のカーブ具合やその時々で案内が異なるので分かりにくい。画面を適切な縮尺にしてそれを見れば良い訳だが、交通状況によっては画面を見られない時もある。

◆ ミニの画面は横長なので2画面表示が可能であり、縮尺の異なる地図を表示させておくことが出来る。これは便利なのだが、少し前に書いたように地図をスクロールさせるのが面倒なのだ。地図のスクロールは、走行中は制限が加わる。ただしタッチパッドでスクロールさせる分には制限は加わらない。もしかするとコーディングのやり方が誤っていて、タッチパッド意外でのスクロールロックが解除出来ていないのかも。

◆ ヤフーナビも良いのだがスマートフォン内のデータを持って行かれるし、インストールアプリの一覧も持って行かれてしまう。その代わり無料で使わせてやっているんだと言われれば文句も言いにくいが、相手がソフトバンクなので持って行かれた情報は全部韓国に渡るだろう。

◆ テスラなどはナビに案内させるよりも半自動で運転させた方が良かったりして。現時点で現実的な自動運転が出来るのはテスラか中国車位だ。自動運転と言えば、急ブレーキに気をつけろみたいなことが良く書かれている。現時点での制御の限界かも知れないが、人物以外のものを人物と誤認してブレーキをかけたり、車両接近を誤認するなど衝突軽減ブレーキの誤動作というか、誤認識は一定割合である。これは道路の狭い日本の交通事情固有なのかも知れないが、誤認識率と非認識率は各メーカの悩みどころだ。

◆ 半自動運転だとかアシスト機能を絶対だと信じて疑わない人がいるのは、ある意味危険だ。まあ爺さんの運転よりも安全かも知れないが、爺さんの運転と比較してもねぇ。センターラインが途切れてもちゃんと自動運転は継続するんだぜと言っている間にガードレールの方に寄って行ったなんて動画もあったし、半自動運転に任せて事故になった例もあるので過信は禁物である。

◆ 安心してアシスト機能が使えるようになれば事故は減ると思うし、ペダル踏み間違い防止装置の標準装備化が進められるようだが、そもそもペダルレイアウトが悪くて暴走させてしまうことの多いミサイルなど、安全設計の基準作りの方が良いんじゃないのかな。

◆ もしもミサイルがなければ、どれだけの人が死なずに済んだのかと思うと、トヨタの責任は軽くはない。利益第一安全第二の姿勢が続く限り、付加装置が発達してもどうにもならない気もする。


ジムニーと故障(9/11)
◆ ジムニーは購入時点で14万kmも走っていたわけで、それなりにボロかった。中古車屋は何も言っていなかったが、オイル下がりは明確であり乗り始めて少しするとオイル警告ランプが点灯した。ジムニーの警告灯は油量ではなく油圧を見ているので、これが点灯したという事はオイルパンからオイルを吸い上げられなくなる程度まで油量が減少したことになる。

◆ 減るものは仕方がないので継ぎ足して乗り、車には予備のオイルを積んでおいた。他にはラジエータからの水漏れもあったが、これは中古車屋が部品を送ってくれたのですぐに直せた。その後ラジエータキャップが壊れ、水温が上がってガスケットが抜けた。ガスケット交換と同時にステムシールを交換したので、オイル下がりも直った。

◆ キングピンベアリングも替えたがこれは走れなくなるようなトラブルではなく、ジムニーの持病みたいなものだ。走れなくなる系としてはオルタネータの故障が計3回あった。中途半端に壊れたのでチャージランプは点灯せず、たまにラジオが消えるな、程度のことだった。

◆ まさか発電不良など起きることはないだろうと思っていたので電圧のチェックすらせず、放っておいてもやがてラジオが正常に戻るので、ラジオの不良か?位に考えていた。しかし症状は更に悪化し、エンジンが不調になった。この時ですら電圧不足を全く疑っておらず、エンジンが止まって再始動出来ない事でオルタネータ不良を実感するという情けない状態だった。

◆ オルタネータはリビルド品に交換したが、半年位で壊れた。その時も電圧は見ていなかったので、電動パワーステアリングが異様に重くなることで異常に気づいた。過電圧保護が働いてパワーアシストが切れるのだ。リビルド品は保証が付いていたので無償交換されたが、その交換品もやがて壊れ、再度交換された。

◆ リビルド品の品質低下が問題になるが、まさか2つ続けて壊れるとは思わなかった。壊れたのは充電制御部分で、いずれも電圧が異常に上がってしまう状態になった。これも無料で交換して貰い、3個目は壊れることはなかった。

◆ 電動ファンの故障もあった。何とか家までたどりついたが、山道で川の水をくんできてラジエータを冷やすという、アドベンチャーを体験することになった。ファンが外れてモータが壊れたのか?モータが急にロックした衝撃でファンがむしり取れたのかは分からない。

◆ ラジエータ関連の話では、水温が上がりやすい傾向があり押し込み型電動ファンを追加した。これは効果があったのだが、ジムニーには発熱量の異なるラジエータがあり、社外品を購入した時にオリジナルと発熱量が異なっていたのではないかと思った。発熱量がどのくらい違うのかは不明ながら、JB23Wで2度(かな?)ラジエータの仕様は変更されている。

◆ 今もジムニーに乗っていたら、ラジエータを再交換してみたと思うし、キングピンベアリングの再交換、社外品のステアリングダンパー取り付けでシミー対策、イグニションコイルは予防的に交換、燃料ポンプとフィルタも予防的交換時期だろう。

◆ シミーも含めキングピンベアリング系は、ジムニーではどうしようもない欠点だ。JB64なら純正でステアリングダンパーが付いているので、ナックル部分の塗装がハゲるまでは、キングピンベアリング寿命もある筈だ。


ギガキャスト(9/10)
◆ 昨日の話の続きのようになるが、テスラがボディの製造に苦しんだ話を書いた。新興メーカが精密なプレスを行い、衝突安全性を確保し、耐久性を担保するのは大変な事だ。テスラと言えば低信頼性というイメージではあるが、衝突安全性は又別のものだし、自動車そのものの性能だとか耐久性も又別の問題だ。

◆ こうしたいくつものテーマを解決していかなければ優れた自動車は出来ない。そこでテスラは考えた。チリ合わせが出来ないのなら一体成形だと。溶接部の耐久性が問題になるのなら接着してしまえ、一体でプレスしてしまえと言う具合である。

◆ 当時はそうしたテスラの設計に対して乱暴だとか苦肉の策だと言われたわけだが、このテスラ方式を中国が真似し始めると世の中の流れが変わってくる。何でもかんでも一体成形というものではないにしても、大型の部品を一体で作る事による信頼性の確保がメリットとなってくる。

◆ 以前にも書いた事があるがトヨタのボディ設計は、ボディの歪みをサスペンションとして使うというもので、これはかなり難しい設計や製造になる。ボディが動く(歪む)訳だから、どこを歪ませてどこを歪ませないのか、歪ませた部分の溶接強度はどうなのかなど、高度なシミュレーションが必要だ。

◆ しかし逆にサスペンションはサスペンション、ボディは丈夫に作れば良いとなれば、まあ極端な話トラックのフレーム構造みたいなものを作れば良い。しかしそれでは重くなりすぎて乗用車として成立しなくなる。だったら軽い材質なら良いんじゃないの?そうだ、アルミを使おう、みたいな研究が行われる事になる。

◆ そしてギガキャストという名の温間鍛造みたいな製造技術に行き着く。これまでは各パーツを個別に作って溶接して仕上げていたわけだが、これを巨大な鋳造部品1個で済ませてしまう。テスラがどのくらい一体構造になっているかはこちらにある。

◆ 製造コストは当初は高かったと思うのだが、組み立てコストだとか一体鋳造のメリットが大きくなり、製造技術が確立すると他のメーカも口を揃えてギガキャストと唱え始める。

◆ ギガキャストはLSIと同じだと例えられる。個別のディスクリート部品を組み合わせていた時代から、機能をまるごとパッケージングしたLSIへと進化している。自動車の構造も同じように、個別のパネルやフレームを貼り合わせるのではなく、それらを一体に一度で成型してしまえば良いじゃないかという技術だ。

◆ テスラが製造信頼性や生産管理に悩む頃、プラモデルは一体成形が出来るじゃないか、みたいな事をイーロンマスク氏は言ったとか。こうした所から超大型鋳造機というか温感鍛造機というかが作られ、当時テスラは何をやっているんだと笑っていた連中が、テスラ詣をする位の変化が起きた。

◆ トヨタは2026年以降に発売されるとするEVでギガキャストによる部品構成を採ると言っている。勿論ギガキャストにも欠点や難しさがあるのだが、中国メーカがこぞってやり始めているくらいだからトヨタにも出来ると思う。特にEVなど構造が単純な自動車は、必要な部分の強度を必要なだけ高める事が出来て合理的だ。テスラが衝突安全性試験で優秀な成績を残しているのも、単純な車体構造がクラッシャブル安全性のシミュレーションを正確なものにしているからかも知れない。


中国とガソリンエンジン(9/9)
◆ 中国製のEVは日本にも入ってきている。中国はEVは作れるがガソリンエンジン車は作れないと、国家も認めている。なのでEV推進は強烈であり、様々な技術を投入して新型車を作る。

◆ 中国もガソリンエンジンを開発しなかったわけではないが、他国のエンジンと競争の出来るような性能のものが作れなかった。中国では各国のエンジニアを引き抜いてきたり、仕様を盗み出すなどは当然行った。所がモータの数百倍とも言われる部品の、その全てにおいてノウハウを吸収することが出来ない。

◆ 欧州メーカがよく言うのはエンジンルームのクリアランスだ。特にトヨタが優れていると言われ、狭いエンジンルームギリギリにエンジンや補機類を詰め込む。エンジンは振動があるので適切なクリアランスが必要だが、クリアランスが大きすぎるとエンジンルームを広くしなければいけなくなる。

◆ FFワンボックスカーのエンジンルームなどまさにぎっしりで、しかしトヨタ製は整備性もある程度確保されている。ここ10年位のトヨタ車はコストダウンの影響で一部整備性が犠牲になっているとも言われるが、それでも他社に比較すれば良く出来ている。

◆ エンジンそのものの問題、それを搭載する問題、整備性の問題、そしてエンジンや補機類を含めた信頼性と寿命など、データを盗んで真似が出来るようなものではないと中国自ら認めたわけだ。トヨタが以前に歴史は真似が出来ないと言い、性能では勝てても歴史では(欧米の自動車メーカに)勝てないと。

◆ 真似することは簡単だが、真似は真似に過ぎず本質ではない。さらには真似した所で道路事情も交通事情も気候も人間も違う訳だから、日本においてベストなものが出来るとは限らない。トヨタが米国のエンジン技術を使ってエンジンを作ったものの、同じ性能はとても得ることが出来なかった。

◆ それはエンジンそのものの加工技術や精度のみではなく、ベアリングの材質やエンジンオイルの特性など、全てを同じにすることが出来なかったからだ。しかし長い歴史の中でそれらの問題を解決し、コンパクトで安価で高信頼性の自動車を生み出すに至った。

◆ だから中国も30年の時間があれば、日本のガソリン車に追いつくことが出来るかも知れない。しかしEVならば既に日本を超えていると中国は言う。トヨタもホンダも中国メーカにすり寄る姿勢を見せている。

◆ エンジンと違ってモータは振動や発熱量が少ないので、実装面では非常に楽だ。部品点数が少ないので信頼性の確保もエンジンよりも単純になる。ただし自動車はモータだけで出来ているわけではなく、ボディそのものの構造だとか製造工程だとか、塗装や耐久性も含めての技術レベルの向上は必要だ。

◆ テスラはパネルの合わせ目がどうしても管理出来ず、だったらデカいプレス機で一体にしてしまえとボディーを作った。まあこれはこれで良かったのだが、板金の出来ないアルミボディを壊してしまうと、修理に莫大な費用がかかる。初代NSXでホンダも悩んだというが、アルミは繰り返し応力を受けると強度が下がる。それをどの程度まで許すか?その程度の強さで設計するのか、コストとの絡みや重量増加の問題もあって難しいという。


残価設定ローン(9/8)
◆ スマートフォンの場合は残価設定ローンと言うよりもレンタルと言った方が分かりやすい感じがする。自動車の場合は超長期ローンみたいにも考えられるので、支払期間という意味では正反対だ。

◆ 残価設定ローンを販売店が勧めるのはそれなりに儲かるからである。超長期ローンとなる自動車ローンの場合は、残価分も含めてのローンを組むのだから、借りた全額に対しての金利を払い続けなければいけない。

◆ スマートフォンの場合は、今のところは金利が取られていないように見えるのだが、販売価格設定も残価設定も事業者が勝手に決めることだから、真実は分からない。

◆ 自動車でもスマートフォンでも、残価の減少には注意が必要だ。自動車の場合は点検のオプションだとかクリーニングのオプションだとかと、様々なオプションに入らないと残価が減少する場合があるよと言われる。

◆ スマートフォンの方も保険に入らなければいけないなど、残価設定で安くなると思ったら付帯費用がかかると、気づいた時には契約が完了しているみたいな事になっている。しかし保険などはあくまでも任意であって強制加入ではなく、だから月額料金には含めていませんよと事業者は言う。

◆ やがて買い換えの時を迎えるわけだが、手元にある(残価のある)スマートフォンを事業者に郵送する。ここで注意しなければいけないのは、キズや不具合の確認動画を撮っておくことだ。何故かと言えば、送り返したスマートフォンに不具合があるから残価が減少していますよ、と言われる場合があるからだ。

◆ 一時期ソフトバンクは修理品の携帯電話を片っ端から水没/全損扱いにしまくった。これと同じ事が行われているとの話があり、再確認したいと申し出ても「規約に同意している以上スマートフォンが返せない、不足金を徴収する」で片付けられてしまう。

◆ 自動車でも同様で走行距離が規定より多いとか、キズがあるとか、汚れがあるなどなどで減額されてしまう。賃貸住宅の場合も同じようなことが行われていたが、数々の規制などによって無茶苦茶なことは言われなくなってきた。しかし車の場合はそうした法律などがなく、争いごとになる。

◆ 自動車の場合だって賃貸住宅同様に、使っていれば劣化は起きる。しかしその度合いだとか判断基準が曖昧なのでトラブルになる。販売店は言うだろう、だからあの時このオプションと、このオプションと、このオプションに入った方が良いですよと言いましたよねと。まあ実際にはオプションに入っていても満額にはならなかったりするんだけど。

◆ 買い取り価格の安定しているiPhoneならば、残価設定ローンを組まずにAppleで購入し、好きなタイミングで売却した方が安全だ。たぶん事業者モデルを買って残価設定ローンを組むよりもお得になる。Androidの場合は論理的寿命が短いこともあって、下取り額が読み切れない。人気のモデルなら高く売れるかも知れないが、人気が出るかどうかすら分からない。

◆ その代わりAndroidはモデル数が多いので、自分の希望に合った仕様の、自分が納得出来る価格のものを買えばいいし、それが嫌になるまで使えば良い。リセールバリューを気にしながら使うのか、好きなように使うのか、と言う所かな。


中古車屋泣かせ?(9/7)
◆ 国産車ではマツダがメイン、輸入車は欧州車を中心にディーゼルエンジン車の中古が増えてきている。所がディーゼル車を(積極的に)扱わない中古車屋もある。買い取ってから売るまでに手間とコストがかかると言うことで、手離れが悪いそうだ。新車で買うなら延長保証は必ず付けた方が良いとも言われるが、アレって結構高かったような気がする。

◆ 売りっぱなしの中古車屋ならそのまま売ってしまうが、保証を付けて売るような所だと事前に整備をしなければ安心して客に渡せない。国産にしろ輸入車にしろスス問題は起きる。簡単にチェックするには、アイドリング時のクリープで分かるのだとか。

◆ ススが堆積するとアイドリング回転数が落ちるのか?アイドリング時のトルクが落ちるのか?クリープによる力が弱くなったらスス溜まりの疑いだそうだ。中古車屋は色々な車を見ているから分かるのかも知れないが、素人にも分かるのかな。ススの他にはエンジン振動によるエンジンマウントの劣化だとか、オイル管理の善し悪しだとか、DPFの状態などもチェックしなければいけない。

◆ 基本的にディーゼルエンジンは丈夫で長持ちなのだが、マツダ車ではヘッドガスケットからのリークがあるそうだ。ディーゼル車は距離を乗る車が多いので、走行距離によるトラブルというか整備サイクルというか、そうした部分もあるという。

◆ 関西の某中古車屋では基本的にはディーゼル車は売らないが、客から要望があれば仕入れるという。仕入れ価格はガソリン車より安くなるが、整備の手間があるので売価はガソリンモデルと同じ位だそうだ。そこでは一通りの吸気系クリーニングやDPFのチェックなどを行ってから売ると言っていた。

◆ 欧州は都市にもよるが日本ほど渋滞している道路が多くはなく、都市間の距離も日本より離れている。なので高速道路を運転する時間が長くなり、ススによるトラブルが余り起きない。と言いたい所だが、ディーゼル化が日本より早かった欧州ではススの堆積とDPF問題は、メンテナンスコストがガソリン車ほどは安くないと言われる。しかしディーゼル車に乗っているから俺は環境に敏感なのだという変なアピールが幅を利かせていたのも事実だ。

◆ スス除去を謳う添加剤だとか洗浄剤、洗浄システムもいくつかあって比較動画などもある。そんな欧州ではPMとNoX問題でディーゼルは再び嫌われ者になっている。あれほどまでに環境の為にはディーゼルしかないみたいに言っていたのに、ICE全廃を言い出した。かと思えばやっぱりEV化は無理だよねみたいな話になってきている。

◆ クリンディーゼルはメンテナンスコストがかかるが、欧州の考え方として整備コストがかかっても車が長く使えれば経済的だというものがある。整備して乗る、壊れたら直す事が普通なので整備コスト自体は許容出来ていて、エンジンの丈夫なディーゼル車が好まれていたと言う事だ。

◆ 日本では税金の関係で軽油が安いが、欧州では(日本で言う)ハイオクガソリンと同じ位の価格だ。米国では軽油の方が高いかも知れない。ディーゼルの方が燃費が良いので燃料代としては安くなるが、燃料単価は日本のように大きく違うわけではない。

◆ 欧州で再びディーゼル人気が出るとは思えないのだが、ディーゼルハイブリッドなどは出てくるのかな。ディーゼルエンジンは部分負荷時の燃費が良いので、ハイブリッドとは相性が悪いかな。


自転車乗りの言い分(9/6)
◆ 取り締まりの強化によって荒くれ自転車乗りの行動は制限される。多くの自転車乗りは法に従うというか、取り締まりが 強化されようがされまいが遵法運転をしている。しかし荒くれ自転車乗りは、取り締まりをどうやって回避するかを考える。

◆ 取り締まりが回避出来ないとなると、保険を持ち出す。現行のルールでは自転車の逆走や一時不停止によって自動車と衝突した場合、自転車の違反は余り重視されない。例えば自転車が一時停止無視で優先道路に飛び出し、車両と衝突した場合の過失割合は、自転車が4割以下である。特に車両から見て左側から飛び指してきた場合は、左方優先は適用されるが一時不停止は軽く見られる。

◆ 同じ事故が自動車対自動車の場合は、一時不停止側の過失割合が8割以上になるのとは対照的だ。荒くれ自転車乗りは、過失割合が低いのだから車の方が悪いと持論を展開し、自転車は一時停止しなくても良い、逆走しても良い乗物なのだと言う。

◆ 自転車対歩行者の事故にしても、衝突して危険なのは自転車乗りなのだから自転車にぶつかってきた歩行者の方が悪くなると言う。ここまで来ると何を言っても無駄なのだが、こうした自転車乗りもいると言う事で自動車やバイク乗りも歩行者も気をつけなければいけない。

◆ こうした荒くれ系自転車乗りの取り締まりが法律の神髄なのが、荒くれ自転車乗りの反発からもよく分かる。飲酒運転の罰則規定強化に反対した酒飲み、みたいな感じで、自ら俺は荒くれ自転車乗りだと自己紹介しているようなPostが多いのが面白い。

◆ おそらく数年すれば順法精神が定着し、荒くれ自転車乗りは減っていくと思う。悪法も法なりではないが、荒くれ自転車乗りがいくら反発した所で法律に勝つことは出来ない。SNSでわめき散らした所で反感を買い、いじけることしか出来なくなってしまう。

◆ 荒くれ自転車乗りは歩行者や自動車を仮想敵と認識しているようで、車が追い越せないように道路の中央を走るなんてアピールしている人もいる。追い越しの為の車線はみ出し禁止、つまりセンターラインが黄色の場合は、追い越そうとする対象が軽車両でも車線をはみ出せば違反になる。したがって自転車が道路の中央を走れば車は追い越せないと言うわけだ。

◆ しかし追いつかれた車両の義務に反するので、車が追い越そうが追い越すまいが自転車は違法状態で走行していることになる。しかし荒くれ自転車乗りは道交法を全て理解はしていないので、この事に気づいていない。これが妨害運転となれば、最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金と荒くれ自転車乗りが青ざめる程の罪となる。

◆ 自転車に乗る人が道交法をどの程度理解しているのかは分からないが、小学校などでの安全教育に自転車の乗り方も(現在より多く)含めるなどが必要かも知れない。車やバイクに乗る人と自転車に乗る人では道交法に対する理解も異なると思われ、捕まっても「知らなかった」という 人が多いという。

◆ 自転車に適用されない標識などもあるから全てを理解する必要はないが、基本的な部分は覚えておく必要がある。逆走問題だとか一時不停止、走行禁止道路など、事故が起きれば自転車乗りの方が大きな怪我を負う。


不要な装備?(9/5)
◆ ドイツ車にはヘッドライトウォッシャや、以前だとヘッドライトワイパーが付いていた。日本人から見れば不要なギミックに見えるようで、何の為に付いているのか分からないとか、絶対使うことのない装備だなどと言われる。関東以西に住む人は雪の中を走ることも少ないだろうから、ヘッドライトクリーニングシステムの必要性を感じることは無いのかも知れない。

◆ 溶けかけた雪のある道路を走ると、前車の跳ね上げたシャーベット状の雪と泥が混じったものが飛んでくる。ヘッドライトにもボンネットにもフロントガラスにもそれらが付着する。ヘッドライトに着いたそれら汚泥みたいなもので光が遮られ、前照灯の役目が失われてしまう。

◆ 私は経験は無いのだが大雪の中を走っていれば、ヘッドライトに雪が付着してしまうだろう。こういう時にヘッドライトウォッシャやヘッドライトワイパーがあれば、ヘッドライトに着いた雪や泥を洗い流すことが出来る。ウオッシャノズルにはヒータが付いているので凍ることはない。これはヘッドライトワイパー用のウォッシャノズルだけではなく、フロントやリアウインドゥのウォッシャノズルにもヒータが付けられている。

◆ ヘッドライトへの雪の付着は、ヘッドライトのLED化によって(発熱が少ないので)多くなる。ハロゲンランプならば赤外線が結構出るので付着した雪は溶けやすい。それがHIDになりLEDになった事で赤外線成分が減少し、雪が溶けなくなったわけだ。こんな時にヘッドライトウォッシャがあれば雪を溶かすことが出来る。ミニは2世代目まではヘッドライトウォッシャが付いていたと思うのだが、3世代モデルには付いていない。

◆ ウォッシャよりもワイパーの方が汚れを落とす能力は高いのだが、コスト的な面や対人衝突安全性(突起物になるので)もあって実装車はかなり少ない。灯火類は視認性も重要で、古いBENZのテールランプがデコボコ形状だった。これはデコボコ形状にすることで汚れや雪を付きにくくする効果があると言われた。

◆ じゃあ何故今はデコボコではないのか?空力設計の進化で雪や汚れが付きにくくなったとか?或いはテールレンズの表面積拡大で全面が汚れで覆われる可能性が低くなったとか。視認性と言えばトヨタの小型ストップランプ、トヨタは発光部面積は小さいが、明るくしたから視認性は良いはずだと言っている。クラウンなど確かに明るいというかまぶしくて、視認性が良いかどうかは分からないが迷惑である事は確かだ。

◆ 以前にも書いたがドイツ車は日本車で言う所の寒冷地仕様車みたいなものだ。日産車だとウォッシャ液の加温&保温オプションがあったかな。凍り付いたフロントガラスに温水をかける仕組みだ。保温可能時間は12時間程度となっているが、冷えてしまった時はリモコンでエンジンをスタートさせて15分待てば温まるのだそうだ。

◆ アイドリングストップ機能を搭載する一方で、ウォッシャ液加温の為のアイドリングを推奨するのが何ともで、結局の所燃費データに影響するかしないかのみをメーカは考えている。寒冷地でのアイドリングはウオッシャ液問題の他にも、ガラスの内側が曇るなどするので必要と言えば必要だ。

◆ 最近のドイツ車だとドアミラーとフロントガラスにはヒータが仕込まれているのが普通かな。電気ヒータなので即座に温まるが、ものすごく熱容量が大きいわけではないので、張り付いた氷がどのくらいの時間で溶けるのかは不明だ。これはガラス自体が温められるので曇りも防止出来て良いのだが、透明電極を付けたフィルムを挟むのはコストがかかるかな。


エンジンオイルフィルタ(9/4)
◆ ジムニーのオイルフィルタは500円〜1,500円くらい、ミニのオイルフィルタは500円〜5,000円位まである。中華ものは安いのだが、性能もそれなりという感じだ。以前は濾紙のひだの数が少なかったのだが、ひだの数を数えられてもバレないようにと折り返しの高さを短くして、ひだの数が変わらないように作っているものもある。

◆ 濾紙を使ったフィルタ以外にステンレスメッシュを使ったものがあるが、これは競技用と考えた方が良い。目が粗いのでスラッジなどは通過してしまい、オイルパンに沈殿したりオイルラインに付着したりする。目が粗いので圧損は少ないが、網面積が狭いので頻繁な清掃が必要になる。

◆ 中華ものは一般的に濾紙面積が少ない。濾紙を少なくすることでコストを下げているので、スラッジが多い場合はフィルタが詰まりやすいことになる。濾紙が詰まってしまうと弁が開いてフィルタを通過せずにオイルが流れる。

◆ ジムニーの時はモノタロウのPBオイルフィルタを使っていたが、どうせ中華製だろうなと言う事でオイル交換ごとにフィルタも交換していた。オイル交換ごとにフィルタも変えるのであれば、多少濾紙面積が小さくても詰まることはない。たぶん詰まるまでには数万km走る必要があるとは思うが、詰まらないまでも圧損は増えてくる。

◆ エンジンオイル交換時にオイルフィルタを変えないと、オイルがすぐに黒く色づく。新油の清浄分散作用でオイルフィルタに溜まったスラッジが溶けるのではないだろうか。オイルフィルタをオイル交換時に替えれば、新油がすぐ真っ黒になると言う事も無い。

◆ ミニの場合はオイルフィルタに、オイルドレンプラグの銅ワッシャ、オイルフィルタドレンプラグが付属している。なので基本的にはオイル交換時にフィルタも替えることになる。ブランドはMANNかMAHLEを使うのはBENZの頃からで、別のパーツと一緒に(送料無料ラインに持って行くのに)買うが、MANNの方が扱い店が多い。

◆ MANNはドイツ最大のフィルタメーカなのかな。いくつかのサイトではMANNのフィルタが一番良いとなっていた。MAHLEやBOSCH辺りがそれに続き、BOSCHは日本車用のフィルタも販売している。TOYOTAの純正フィルタは圧損は小さいものの、濾過能力が低い。これは燃費最優先設計だからなのか?或いは最近増えているという中華の粗悪コピー品?
◆ ポーレンフィルタ、ミニはMAHLE製を買って交換した。エアクリーナは汚れていなかったので交換していない。ジムニーのポーレンフィルタはどこ製を買ったか忘れてしまった。エアクリーナの交換時期は、自動車メーカでは概ね5万km程度ごととしている。自動車用品店やカーコンビニ倶楽部では1年又は2〜3万kmで交換するように自動車メーカが指定していると言っている。某部品屋のサイトには『交換頻度としましては、「1年に1回」または「10,000kmに1回」の交換がおすすめです。』と書かれている。

◆ この辺りでは砂埃は付着するが、ディーゼル煤煙は殆ど付着しない。なのでエアで吹けば綺麗になる。ディーゼル煤煙は粒径が小さいのとべたつきがあるので、エアで吹いても中々綺麗にならない。クリンディーゼルになったとは言っても煤煙がゼロになったわけではないので、幹線道路を走る機会の多い車はエアクリーナも汚れる。そうは言っても1万kmで交換は言い過ぎで、2.5万kmで点検、5万kmで交換で良い。


燃料制御はどうなっているか?(9/3)
◆ ミニの減速時燃料カットなどがどう働くのか?多少分かってきた。まず燃料カットが働くのが70km/h以上の時だ。70km/h以上の速度でアクセルを離すと燃料カットになるが、それ以下の速度では燃料はカットされない。

◆ 何故かというとコースティングモードに入れる為ではないのか。これはアクセルを離した時にトランスミッションをニュートラルレンジに切り替えて、エンジンブレーキがかからないようにする仕掛けだ。

◆ JC08燃費テストの場合は減速時に燃料カットを使った方が良く、シフトダウンしてエンジン回転数を上げながらギリギリまで燃料カットを続ける処理が使われた。ミニの制御では減速時に速度を落とさないようにする事で、運動エネルギを保持しようという考えだ。

◆ ただしニュートラルレンジでアイドリングさせておく為には、燃料を供給しなければいけない。なので燃料カットが出来ないのかな?と思った。今の日本車の制御だと燃料カットしたまま(車両が停止する場合は)リカバリせずにそのままアイドリングストップモードに移行する。

◆ コースティングモードの使われない(筈の)ドライビングモードを選択した場合でも、燃料カットは70km/h以上でないと行われない感じがする。未だ確認がちゃんと出来ていなくて曖昧なのだが、しかしコースティングモード以外であれば減速時は燃料カットしても良さそうなんだけど。

◆ ドイツの自動車メーカはコースティングモードが好きというか、ドイツの交通事情においてはコースティングモードによる燃費節約効果が大きいのだろう。この辺りでは積極的にエンジンブレーキを使って山道を下るわけで、しかも70km/h以上にはならないのだから燃料カットの恩恵もない。

◆ ジムニーは回転数が上がっている状態でないと燃料カットが働かなかった。燃料カット状態でもアイドリング流量位は流れていた感じで、下り坂でも今ひとつ燃費は上がらなかった。ミニも同様で高速道理の下り坂ならともかく、ノロノロ下る山道では燃料カットにならない。

◆ 国産車であれば低速走行を考えたというか、都市部など低速走行ばかりなのだから、当然それなりの処理が行われる。こうした辺りが国産車とミニの燃費の違いになっている。

◆ 何度も書いているが、山道だとジムニーは2速全開みたいな走り方になり、瞬間燃費は4km/lくらいだ。同じ道をミニで上ると7km/l前後と差が出る。ミニは西湘バイパスの区間燃費だと20km/l前後になるので、想定速度域が日本の道路事情と違うのは明らかだ。

◆ この地でプリウスを使ったらどのくらいの燃費になるだろう。町の方では余り渋滞はないし、山道ではエンジンが止まることはないだろう。下り坂ではバッテリーが満タンになってしまって回生が失効する。この辺りでプリウスやアクアは殆ど見ないので、メリットが目立たないのだと思う。

◆ この辺りの人は特に、夏場はスーパーの駐車場で車のエンジンをかけっぱなしにする人が多い。車内を冷やしておくのが普通みたいな感じだ。最初の頃こそ違和感があったが、多くの車がエンジンをかけっぱなしなので、最近は慣れてきた。こうなると燃費云々ではなくなり、ハイブリッド車の魅力自体を感じない県民性というのかな?そんな感じもする。


ミニのナビは使いにくい(9/2)
◆ CLSのナビも酷かったが、ミニのナビも酷い。何しろ地図をスクロースさせる為にはコントローラのノブを左に押してメニューを表示させ、その中からスクロールを選択して決定ボタンを押さなければいけない。スクロールモードから抜ける時にも、それなりの操作を要する。

◆ 何故こんな酷いことになってしまったかと言えば、BMW自慢のiDriveのツマミで全てを行おうとしたからだ。iDriveのツマミの他にナビ操作用のジョイスティックが1本あったら、どれほど操作性が改善出来たことか。ナビモードに切り替えたら、ステアリングのスイッチでスクロールが出来るとか切り替えが出来れば良いのに。

◆ 中期以降のモデルではタッチパネルが使えるのだが、そのタッチパネル化も早々に終焉を迎えようとしている。ミニは無駄にトグルスイッチが多かったりして、このスイッチは何だろうと操作してみると室内照明の色が変わったりする。そんなアクセサリ的な部分であれば、操作が分かりにくかったりしても雰囲気優先だよと言うのなら良いとは思う。

◆ Androidスマートフォンの画面ミラーリングだとかAppleCarPLAYを使えば良いとなれば、純正ナビっていったい何なんだと。日本のナビメーカに設計させたら、もっと良いものが出来る。地図の上を進行方向にするか、北にするかなどもワンタッチで切り替えるわけには行かない。一々メニューを表示させてと、儀式が必要なのだ。

◆ スマートフォンのナビはディスプレイ解像度も高いし、地図の縮小や拡大も簡単にできるし、スクロールだってスワイプすれば良い。しかし処理能力が低いとタッチパネルでの操作はダルいものになってしまう。スクロールは引っかかるし再描画は時間がかかるし、みたいな感じで。

◆ 少し前に伊豆から三島の方に向かい、国道一号線に出る必要のある時があった。全く知らない道を通ったのでミニのナビで地図を見ながら(ルート案内はさせていない)移動したのだが、ちょっと先を見たいとか、もうちょっと横の方を見たいなんて時の操作が面倒でまいった。

◆ 慣れ不慣れの問題はあるとは思うが、スクロールモードに切り替える操作自体が面倒でいやだった。で、結局国道1号線を通り過ぎてしまったわけで、通り過ぎると言ったって国道一号線との交差点なんか無かったよなぁと。でも実は立体交差で、国道一号線の下をくぐって行きすぎたのだった。

◆ スクロールモードにすると地図は回転しなくなるので、スクロールモードを解除して自位置の表示に切り替えて、今どちら向きに走っているかを確認し、再度スクロールモードに切り替えて、目的地がどっち方向だったっけと確認するという、何かイライラするんだなぁ。スマートフォンのナビなら指をちょっと動かすだけで完了する事が、何度もメニューを表示させてそれをセレクトしなければいけないのだ。

◆ 日本車のナビもスマートフォンナビに取って代わられるみたいな感じがあるし、だからといってルート案内その他でスマートフォンのナビが素晴らしいかというとそうでもない。スマートフォンのナビに操作性で激しく劣るミニのナビだが、全てが劣っているわけではない。交差点での標識やら拡大表示やらは、スマートフォンのナビより見やすいなと思う部分もある。


疲れない車?(9/1)
◆ Xの車自慢など見ると、昨日は100km程走った、長距離乗っても全然疲れない、最高の車だ。みたいなPostがあったりする。100kmが長距離とは思わないがそれは良いとして、疲れない車などないと思う。自分で運転せずにバスに乗って揺られていたって疲れるわけだから程度問題だ。

◆ 比喩的にこの車は凄いんだ、最高だと褒め称えるに気持ちは分からないでもないが、逆に今までどんな車に乗ってきたの?みたいに感じる。結局その人の評価とはそれまでの人生の経験での比較になる。初めて買った、初めて乗った車が素晴らしかったと言われても、それ以前に乗ったのは教習車だけでしたと言われたら、評価の信憑性は疑問になる。

◆ 自動車評論家は色々な車に乗っているから評論が出来る。まあ2〜3日の試乗タイムと所有して毎日乗るのとではだいぶ違うのだが、それでも乗らないよりは多くのことが経験出来る。乗っているとその車に慣れるので、自分の中のスタンダードがその車になってくる。

◆ 色々な車に乗っていると自分の中でのスタンダードが出来にくく、客観的なインプレッション記事が書けるわけだし、同クラス他車との比較なども出来る。自動車評論家の中でもこの車は良い、非の打ち所がないと褒め称え、自分でもこの車を所有したいと言う人もいる。ただそんな人がその車を買ったと言う話は聞いたことがない。

◆ メーカに申請して車を貸して貰い、試乗してレビューを書く。なので余り悪い事がかけないのは事実で、良いと書かない部分は悪いんだなと読む側が推理しなければいけない。実際正直にインプレッション記事を書いたら、その後そのメーカから車が借りられなくなった人もいた。

◆ 最近のヘッポコページには様々な分野のプロが登場する。「プロに聞いた」とか「プロが選ぶ」みたいなタイトルで人を呼ぼうとしているわけだが、そんなタイトルばかりが氾濫している。で、プロと言われる人が何のプロなのかよく分からなかったり、実際そんな人が存在しているのかどうかも疑問だったりする。

◆ そして内容はカタログのコピーみたいな事で、そのページが又コピーされて別のプロの評論として使われていたりと、まあメチャクチャなのである。でも検索上位はそんなページで埋め尽くされ、真実は決して検索出来ないというのが世の中の流れみたいな感じだ。

◆ 商業ページ以外は存在しないのかと思えるような検索結果は、つまりは商業ページが沢山カネを落としているという事なんだなと思うしかない。私は「みんカラ」というラインヤフーが運営しているサイトにアカウントを作り、自動車関係のまとめ記事などのURLを貼り付けていたりする。

◆ 検索時に「みんカラ」と入れると自動車関係のDIY記事にたどり着ける可能性が高いからだ。ただそのみんカラにもショップ系の記事が氾濫して、宣伝の場になっている傾向が見られる。ショップ系のアカウントをブロックする機能があれば良いのだが、現時点でそれは出来ない。

◆ 検索エンジンが使い物にならないので、真実の情報を探すのが大変だ。技術文書などは検索で探し出すより書籍を買ってきた方が早いなんて言われ始めていて、まあ確かにそうかも知れないなと思う。何かを買いたい時でも、その品番を入れるとまず詐欺ページが出てくるというのが何とも。