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過去の雑記置き場

64Kbps以上はいらない?(7/31)

◆ W-CDMA用データ端末を検討するメーカが現在試作を行っている機器は、低速のもので64Kbps以下から高速のものでも128Kbpsである。DoCoMoでは公衆回線で384Kbps,自営モードで2Mbpsをアナウンスしているが、機器メーカの見る目は冷めている。

◆ DoCoMoでは画像伝送などを考慮すれば、384Kbpsは最低でも必要,と言うが、移動体でのリアルタイム(に、近い)画像伝送用途は限られている。
最も問題になるのは通信コストで、384Kbpsと言えばINS64の6B分に相当する。もちろんMPではなく接続しようとすれば光ケーブルが必要になり、受け側のルータなりのコストも100万円を超えるだろう。

◆ 企画段階からいろいろな方針を盛り込むのは、将来性を見越せば良いことかも知れない。
πシステムによって高速通信のコストが下がれば、それを生かせる日が来る事になるからだ。しかし携帯電話の通信方式の寿命とはそんなに長いのだろうか?PDCがスタートして、実用的なサービスエリアを得てから3年弱,そのPDCも音質の悪さと回線混雑ですでに実用に耐えなくなっている。

◆ セルラーグループはIS95ベースのARIB-T54規格でCDMAサービスを開始したが、全国サービスまでにはまだ1年近くを要する。おそらくW-CDMAが使えるレベルになるのは2002年辺りではないだろうか?前記πシステムの普及時期にはまだ遠い。
機器メーカは言う「絵に描いた餅より、すぐに売れる物がほしい」と。

◆ 2002年あたりになると、cdmaOne勢は複数チャネルを使用した高速サービスを行うかも知れない。
現状のシステムを大きく変えないで伝送速度を上げるには、丁度何台かの電話機を並列に使うようにバンド内の他のチャネル(周波数)を同じコードで使うことが考えられないわけではない。
しかし、それにしても議論されるのは「64Kbps以上が必要なのか」と言う点だ。
32Kbpsで良いからPHS並の通信コストを,と言う声は多いが、コスト度外視で高速通信を求める声は少ないという。

◆ DoCoMoはW-CDMAまでのつなぎとして、PHS/PDCのデュアル機を開発するとしている。
PDCとPHSがシームレスに切り替われば面白いが、PDCだけの状態でもハンドオーバの失敗などでブツブツ切れる現状ではそれも難しいかも知れない。
どうもPDCはシステムの設計時点で(アナログ方式を引きずることで)問題があったのではないか,などの声が聞かれる。

◆ 米国の自動車電話が400MHz帯を使っていた頃、「自動車電話を持っているのは当たり前、でも使えるかどうかは運任せ」なんて言われていた。
回線混雑で自動車電話は「飾り」になってしまったのだ。都市部におけるDoCoMoの携帯電話システムと似ているとはいえないだろうか?

◆ 鹿児島行きと、実家にあった20年前のベンツのお話,追加しました。



配線技術とクロック周波数(7/30)

◆ LSI配線の微細化はチップ面積縮小と動作周波数の上限を引き上げる。メーカにとっては動作周波数の引き上げという付加価値をつけながら、製造コストの低減が行える打ち出の小槌なのだ。
配線の微細化が最も進んでいるのがメモリの世界。機能LSIとは製造方法が違うため、それらより簡単に微細化が出来る。

◆ 微細化には露光技術が重要だ。細い配線をシリコンウエハ上に焼き付けるためには、非常に解像度の高い工学系が要求されるからだ。0.13μといえばもはや可視光線ではない。いくら高倍率の光学顕微鏡で覗いても見えないわけだ。露光も同様,短波長のレーザを光源として行われている。
現在は(たぶん)g線と呼ばれる光源が使われていると思う。この後にはi線があるが、分解能を200nm程にまで高めようとするとKrFガスをつかったレーザ光源,同様に150nm程度であればArFガスレーザが必要になる。

◆ それ以上はX線の世界に突入するわけだが、光源のみの問題ではなくそれに使用するレンズもガラス製では間に合わない。そこで蛍石を使うらしいのだが、これらを使用して製造工場で使用できる露光装置の製造が可能なのかは未知数だ。
実のところ、メモリに比較して機能LSIの露光には高い解像度が必要なのだ。メモリの場合には特定のパターンが多く存在し、露光装置の理論分解能以上の分解能でパターンを焼き付ける技術が確立されている。(IBMはKrFレーザによる100nmパターンの製造技術を発表した)

◆ もしもIntelがMcKinleyで0.13μ配線を使ったなら、メモリメーカを抜いて世界一の微細化技術を有することになるのかも知れない。半導体メーカがメモリを作るのは、それが直接的な利益を生むばかりではなく他のLSI製造にも大きなメリットを残すことになる。

◆ 微細配線で動作周波数が上がるとアルミ配線の遅延が問題になる。短い距離とは言っても、配線長に対する配線幅が小さいわけで、例えば0.1μの配線幅で50mm引っ張るという事は直径1mmの電線を50Km引くのと比率が同じだ。このために、トランジスタ(FETも含めてトランジスタと呼ぶ)の遅延より、配線遅延の影響が大きくなってしまう。

◆ IBMではメッキ技術を利用した銅配線LSIの試作に成功した。ほかのメーカでも銅配線は研究されているが、果たしてIntelがどうなのかは分からない。
アルミに比較して比抵抗の小さな銅配線は、通常の製造法ではシリコン上に形成できないわけだが、メッキ的手法によって実現すれば配線の遅延を大きく減らすことが出来る。

◆ 銅配線のメリットは低抵抗だけではない。マイグレーションやホットキャリアに起因するLSIの劣化にも効果があるというのだ。これらの現象は、丁度車がカーブを曲がりきれずに道路からはみ出すように、パターンからはみ出した電子が周りのトランジスタなどを破壊するのだ。
この現象は、動作周波数が高くなるほど,配線が微細になるほど,電源電圧が高くなるほど顕著になる。

◆ 銅配線を使わずに配線遅延を減ずる手法としては、配線容量を減らすことも考えられる。
こでは低誘電率の材質を使うことなのだが、果たして遅延をどの程度減らせるのだろうか?微細化技術の裏側にはいろいろな問題が潜んでいる。何しろ可視光線以下の太さのパターンを使っているのだ。

◆ こう考えるとMarcedにもMcKinleyにも将来が無いように感じられるかも知れない。しかし1μ配線時代にもそれなりの苦労はあったわけであり、それを解決して結果が現在なのだ。
MarcedやMcKinleyが様々な問題をどう克服したのか,100Wを大きく越える消費電力で、もはや液冷以外に道はないと言われるMarcedがどんな姿で登場するのか,我々の目の前に現れる日を心待ちにしたい。

◆ きっとこれが更新される頃には鹿児島空港にいるはずだ。
午後には横浜に戻り、そして休み中にたまったmailを処理する。さすがにX端末を使うような作業は保留にしてある次第。いくら何でもPDCの9600bpsじゃ泣けるからね。
数百メートル離れたゴルフ場まで行けばPHSが使える。が、ホテルのロビーまで行ってリブのキーを叩くのもなあ..って感じだ。

◆ 山を下りて(!)毎日風呂に入りに行く場所,霧島神宮駅前の、以前実家があって今は風呂場(と、物置?)だけが残っていて、温泉がfeedされている場所でもPHSは使えるのだが風呂に入ってさっさと戻って来ちゃってる(笑)この町の人口がどのくらいなのか知らないが、こんな所でも(失礼)PHSが使えるのがすごい。
NTTpの赤字,1000億円も分かるような気がするのであった。



McKinley(7/29)

◆ Pentiumプロセッサ登場当時の事をご記憶だろうか?486-DX4の性能を、たった60%のクロック周波数で実現するとして世に出てきた,60/66MHz版のPentiumだ。
確かに場合によっては486-DX4を凌ぐ性能をも見せつけたが、平均的なアプリレベルでの違いは分からなかったというのが正直なところではないだろうか?

◆ 鳴り物入りで登場したPentiumだが、本命の第二世代,すなわち90/100MHz版のP54Cが登場するまではダメなプロセッサの汚名をぬぐい去れずにいた。
Pentium Proはどうだろうか?出荷当初こそキャッシュ内蔵が話題を呼んだが、結局の所採算ラインに乗るほどの出荷数にはならなかったように思う。PentiumProもPentium-IIとして再登場してからブレイクした。このように、Intelの新型プロセッサ群は初代は成功していない。

◆ McKinleyはmercedの改良版プロセッサだ。mercedとは設計グループも違うが、2002年頃の出荷を目指して動いている。当然のことだが、出荷時期が遅いと言うことはそれなりの配線技術を使えるものとしてデザインされる。McKinleyは0.13μ以下の微細配線を前提としている。
本当はmercedでIA-64を普及させ、その後コストダウンと高クロック化を図ったMcKinleyが登場するはずだったのである。つまり、これが本命というわけだ。

◆ ところがmercedの度重なる出荷遅延のニュース,下手をするとmerced出荷からMcKinleyへのスイッチに1年も無いかもしれない。ちなみにmercedはスロット構成を目論んでいたIntelだが、どうやらこれは白紙撤回となった模様だ。消費電流やクロック周波数からして、スロット構成に無理があると遅蒔きながら気がついたという事だろう。

◆ mercedもMcKinleyもPCの世界には関係ない,とお考えの方もいるだろうが、x86命令を理解するというスペックはPCの世界に無縁ではないはずだ。
Intelのロードマップを見てもPentium-IIに多くのキャッシュを搭載し、そのクロックもCPUと同一にしたXeon,その後に登場する、浮動小数点演算回路の見直しを行うKatmai,ここまでは0.25μ配線だが、その後のTannerでは0.18μでコストダウンを図る。
Tannerの登場時期が1999年であり、そこからmercedへの移行を図るはずだったのだ。

◆ 実際にはmerced登場が21世紀になりそうな気配だから、Tannerの次のプロセッサであるWillametteが日の目を見る結果となる。これが登場する頃までスロット2が存在しているかはよく分からない。mercedがスロットを使わなくなった時点で2000年以降のインタフェースデザインは大きく変化したといえるからだ。

◆ McKinleyが予定通り0.13μ配線を使えたとして、その消費電力は50Wを越えるだろう。例え1GHzで動作させたとしても,だ。時代的に見てMcKinley登場時にはもっとクロック周波数が上がっていることが予想される。米国半導体工業界によれば、2001年時点で最大1.5GHz,最低でも700MHzを予想している。果たしてMcKinleyの動作周波数は上がるのか,ってお話は明日にしよう。



merced(7/28)

◆ 今頃はWSかES(評価用サンプル)が出来ているはずだった。PCメーカは、それを搭載してテストスケジュールをこなしているはずだった。
しかしIntelからはサンプルは届かず、その代わりに何度目かの遅延の報告があるだけだった。

◆ mercedとはIntelが開発中の64ビットRISCプロセッサである。予定通り来年中に出荷されれば、世界最速のマイクロプロセッサになるはずだった。mercedはワークステーション用途のみならず、ハイエンドPCにも使えるようにx86命令も実行できる。Intelはもはやx86から離れることが出来ない体質になってしまったのだ。

◆ とは言っても本命はIA64と呼ばれる専用命令群をつかったパフォーマンスにある。AlphaもMIPSもSPARCも寄せ付けないパフォーマンスは、整数演算能力にとどまらず浮動小数点演算でも威力を発揮するはずだった。そのため、これらのRISCチップを使用したワークステーションメーカはmercedへの乗り換えを前提として、新たなプロセッサの開発スケジュールを調整した。

◆ 自社開発でコストをかけるより、Intel製のハイパフォーマンスCPUを購入した方がトータルとしてメリットが出ると考えたからだ。PCの世界のみならず、その上にまでマーケットを広げようと言うIntelの計画は順調に推移するかのように見えた。のだが、今年の2月と5月に開発の遅れが報じられた。

◆ mercedを使用するためにはコンパイラが必要だ。mercedでは6個の実行ユニットを効率よく使うために、命令配置をコンパイラが考えなければならない。CPU自体が命令実行スケジュールを判断するのに比較して、コンパイラレベルでそれを行った方が効率がよいことはわかっている。
しかもCPUのハードウエア規模も小さくできる訳だ。しかしコンパイラ開発は思った以上に難しかった。(EPICとVLIWによるパフォーマンス向上は、なにもしない場合に比較して平均約1.8倍の性能を発揮すると言われている,もちろんコンパイラが正しく動作した場合の話)

◆ 某社はすでに5年の歳月をかけてコンパイラ開発を行っていると報じられている。しかし現在でも最適と言われるほどにはmercedのパワーを引き出すことに成功していない。いや、最適どころか最低の線すらクリアできていないというメーカもある。
CPUもコンパイラも出来ていない状態でIntelはmercedを今世紀中には出荷するとしているが、CPUの方はRTLレベルでの検証が終わった段階(回路図ベースの設計で例えると、回路図を書き終わって回路図上でのシミュレーションが終わったところ)とも言われている。

◆ mercedは2000万トランジスタと4メガバイト以上のL2キャッシュを,ちょうどPentiumPro的に搭載する構造らしい。キャッシュはCPUクロック周波数で駆動され、CPUクロックは600MHz以上というのが有力情報だ。
ちなみに外部クロック周波数は133MHz以上になる模様。CPUコアの消費電力は100W以上であり、キャッシュを含めたそれを200Wと推測する所もある。これが2Vで動作するとすれば、消費電流は100Aにも達し、果たして空冷で放熱出来るのが疑問だ。

◆ 製造プロセスは時期的に見ても0.18μ辺りになるだろう。Intelは銅(Cu)配線に関する件を発表していないが、アルミ配線では配線遅延が大きくなり高クロック動作の障害にはならないのだろうか?何しろチップ面積はPentium-IIの4倍とも言われるほど大きい。もはやトランジスタによる遅延より、配線によるそれのほうがウエイトが大きいはずだ。

◆ 登場が21世紀になれば、600MHzの動作クロックに魅力はなくなっているだろう。
パソコン用プロセッサメーカに、ハイエンド製品は無理,との声も聞こえないではないが、果たしてmercedの行方は???そしてIntelのジンクスと、mercedの次に控える予定だったMcKinleyは...って話は明日に続く



感覚が..(7/27)

◆ ここ鹿児島にいると曜日の感覚が失われてくる。TVはチャネルもプログラムも違うし、元々ニュース程度しか見ないので..それすらも見なくなっている。
日が昇ったら起きて、日が暮れたら寝るというきわめて健康的生活に終始すると、曜日なんかはさほど意味をなさないのかも。

◆ 昨日は朝方よく晴れていたと思ったら急に大雨,ってな天気で余り外に出なかった。が、調べものをしたくなって書店を探す。昼時だったのでついでにラーメンでも,と思ったが、目に付いた店は「準備中」の札。だったらスーパーでラーメンでも買って帰ろう,と店内に入ってみると、醤油味や塩味のラーメンが異様に少ないことに気づく。

◆ 陳列棚の一等地には「とんこつ」の4文字が書かれたパッケージが並んでいる。ここは紛れもなく九州なのだ。カップラーメンも東京近郊では見かけない品種が並んでいる。
そんな中、グリコ製(だと思った)醤油味生ラーメンを購入,帰ってきてから横浜組3人で食した次第。

◆ 去年来たときにはパジェロだった実家の車、山道を登れば後ろは煙幕状態。滅多に後ろを着いてくる車がないとはいえ、ウグイスの声が聞こえる山を汚すことに抵抗を覚えたものだ。
しかも剛性感のなさは相当なもので、いくらフレーム構造といっても乗っていて不安を感じるほどだった。今年は..ふる〜いベンツ450に変わっていた。前々代のモデルだから、15年くらい前だろうか?

◆ ベンツは年代によらず操作系が変わらないので運転に戸惑いはない。ステアリングホイールの大きさだけが時代を感じさせるけどね。年代物ではあるが、ドアの立て付けなどはシッカリしていてミシリとも言わない。エンジンがアイドル付近でバラつくのはキャブ調整が狂っているのか?その他、リサキュレーティングボールのステアリングギアボックスは遊びが増えているので全体的に手入れ不足と言った感じ。

◆ それでもブレーキタッチや車体剛性など、基本的部分にヤレが見えないのは大したものだ。
年々柔らかめに推移している日本向けベンツのサスペンションだが、この時代のものはさほど柔らかくない。ショックアブソーバの減衰力低下も感じないほど揺り戻しが少ない。
ミッションのシフトスケジュールに狂いはなさそうだが、デフは少々音が出ている。丁度Z31(フェアレディーZ)の新車のような音が...

◆ ここは山の上なのだが、霧島神宮駅前の以前住んでいた場所には温泉が来ている。で、浴場と物置?が残っているのだが、毎日の入浴はそこまで行って温泉につかる。ここ(山の上)の水道水を沸かした風呂より良いってわけで,ね。
ちなみに温泉料金,重量課金ではなく月額一定料金だそうだ。温泉地に住む者の特権とはいえ,何ともうらやましい。



風と雨で(7/26)

◆ 昨日鹿児島に着いたのは午後4時をすぎていた。11時30分発の飛行機は、予定では13時に到着するはずだったのだ。しかし鹿児島空港付近の天候不順のため、30分ほどの延発。一時は出発を見合わせるとのアナウンスも流れたが、鹿児島に着陸できなかった場合には大阪か福岡に引き返すという事で離陸した。

◆ 途中、四国上空あたりから揺れはじめてシートベルト着用サインがでる。鹿児島に近づいて、減速Gを感じるようになったので着陸すると思っていた..が、早い時期にそれは中止された模様でエンジン音が大きくなって雲の上まで出てしまった。
10分ほどすると機長からのアナウンスがあり、天候不順のために上空で待機するとのこと。
どうやら国分(こくぶ・地名)の上空で旋回しているらしい。

◆ 再度着陸にトライする旨のアナウンスがあって高度が下がるが、またまた上空に引き返す。風が強いために着陸許可が出ないらしい。予定では13時25分に着陸するはずが、すでに14時にもなろうとしている。これで福岡まで引き返されたらイヤだなあ...と思い始めたのもこのころ。

◆ そして機長からのアナウンス,心の中では「福岡」の2文字が..だが内容は思っていない方向だった。宮崎空港に天候と受け入れを確認中であるという。
その後少しして着陸のアナウンスが流れるが、空港は鹿児島ではなく宮崎に変更になったとのこと。
鹿児島(上空)から宮崎までは10分だそうだ。そしてまもなく宮崎空港に着陸した。

◆ 宮崎も雨は降っていたが、風はほとんどない。そこから鹿児島空港まではバスが用意され、90分余りかけて移動となる。これじゃあ航空会社の利益も減るだろう。何しろ燃料だってずいぶん使った上にバスまでチャータしたのだから。

◆ 鹿児島についてみると、着陸できなかったのは私の乗る便だけだったみたいだ。
その何十分か後の到着便は着陸したらしい。まったく運の悪い話である。
鹿児島の天候はまさに嵐だ。何しろバスを降りて空港ビルに入るまでにずぶ濡れだ。一応屋根の着いた通路があるのだが、強風と豪雨は容赦なく服を濡らす。

◆ 雨が小降りになったのは20時をすぎてから。東京よりかなり西に位置する鹿児島では、日暮れは遅い(時差って奴ね)雨のためか、気温は低めで冷房なしでも大丈夫だ。これで蒸し暑かったらイヤさ加減倍増ってところ。



今頃は..(7/25)

◆ このページが更新される時間には羽田に居るはずなのだ。毎年恒例?の鹿児島行きを、今回は航空機を利用することにした。
時期的に航空券が取りやすい事と日程的な問題なのだが、チビの航空運賃も考えると陸上移動よりコストが嵩むのは致し方ないところ。

◆ 鹿児島に航空機で行くのは久しぶりなのだが、行きの所要時間は2時間弱だったかな?結構遠いのである。鹿児島からのインターネットアクセスはいつもPDCに頼っているが、現地は霧島温泉の近く,ゴルフ場や、それに隣接したホテル群もある。もしかしてPHSが使えないだろうか?なんて考えは甘いかな?実家からは無理としても、町役場?とかゴルフ場の辺りまで行けば可能性があるかも知れない。通信料金の事もあるが、何しろ9600bpsでは遅過ぎって感じだ。

◆ 空港での手荷物検査,以前にロムライタを持った出張の時は「これは何だ!」と面倒だった。
電源を入れたところで分からない人には分からない?動作しかしない。アンテナ付きアタッシュにリブレットが入っていたら結構怪しいだろうな。「電源入れろ」って言われるのかな?チビはご愛用のプレステをリュックに入れて行くという。たぶん、いや、絶対に途中で重くなって自分で運ばないに決まっている..それ以外にもポケットピカチューだとか、小さなぬいぐるみの類も連れて行くらしい。

◆ 向こうに着いたら安物のTVでも買わないといけないかな。実家にTVはあるが、それを奪ってしまう訳にも行かないだろう。
天気が良ければ海に行ったりは出来るのだが、後は何もない田舎,逆に家の近くがぜ〜んぶ遊び場のようなものなのだが、同年代の子供が居るわけでもなく飽きてしまう。

◆ 私は東京生まれの東京育ちで母方の実家が石川県の金沢なのだが、金沢に行っても行くところと言えば(今は有名になった)忍者寺(歩いて行ける)や兼六園(歩くと疲れる)に毎回行く程度。
最初のうちこそ面白かったが、何度か行くとやっぱり飽きる。
幸いにして金沢には私とほぼ同じ年頃の子供が居たので、家の周りで遊んだりした覚えはある。が、正月とかなら何か特別な感じがして,或いは雪が積もっていたりして遊べるのだが、夏だと海に行くくらいだろうか?

◆ 海へ行くにも歩いていけるわけではないので、当然大人同伴になる。大人としては海に行くなど面倒なわけで、一回行けばそれで終わりって感じだ。
たしか内灘とか言ったかな?五木寛之か誰かの小説にも出てきたところだったと思う。近年では海岸近くにまで開発が及び、幼少の頃の軒先をくぐるように走っていた単線の電車も廃線になったらしい。

◆ 九州に来ているから,って訳でもないのだが、cdmaOne端末の中身拝見と行こう。
電池の保ちはサスガに悪くて、一晩圏外待ち受け(何せ横浜なモンで)させておいたら、電池残量インジケータは1/3まで減ってしまった。PDCとは比較にならないほどの通話品質を持っているだけに、サービスエリア拡大と低消費電力化が急がれる。

◆ DoCoMoのW-CDMAは2GHz帯を使用するようだが、そうすると800MHz帯で使える電話はcdmaOne以外に無くなると言うことだろうか?それともDoCoMoはPDC無き後の800MHz帯でもCDMAサービスをはじめるのか?cdma one勢は地域によって周波数区分は若干異なるが、800MHz帯を飛び飛びに3〜4バンド持っている。一つの割り当てバンドが3MHz(例外もある)程度なので、その中に3つほどのチャネルを持つことが出来る。

◆ 周波数利用効率の良さをCDMA方式のメリットとしているが(個人的意見として)PDCの2倍は使えないと思う。3MHz帯域にどの程度の回線収容数があるのか?移動体通信の場合には各端末が同一場所で運用することはないために、固定局通信よりは有利になるが..1000チャネルは無理だろうな。



トヨタと若者(7/24)

◆ トヨタ車を若者が買わなくなったと言われて久しいが、これに対しても同社は焦りを見せている。
今の若者が、やがて歳を取ったときにトヨタ車を買ってくれないのではないか?と言う不安だ。
その一方で40代以降の人達にはトヨタ車が人気がある。同社では若い頃に(当時の)トレノやレビンで楽しんだ世代がトヨタ車に乗っていると分析する。

◆ 若者離れの原因だが、それは楽しい車がないからではないのだろうか?若者に手の届く価格の範囲のトヨタ車はほとんど全てがFFになっている。別に街中でドリフトさせろとか、そんな次元ではなくてもFR車のハンドリングは魅力なはずだ。ハンドリングやフィーリングを語る際に、絶対的動力性能はさほど問題にならない。

◆ 例えばシビックあたりでも十分に速いモデルはあるわけだし、エンジンフィールもそれなりのものを持っている。これとマツダロードスターを並べて走ったら、たぶんシビックの方が速いと思う。
でもどちらが乗って楽しいか?或いは楽しそうか?と聞かれれば、それはロードスターだろう。
スタイル以外にどこが違うのか?最近はFFだって十分スポーティーではないか,と言われると説明に苦しむが、とにかくそう言う訳なのである。

◆ トヨタも輸出向けに(プログレのシャーシを使った)FR車を開発した模様だ。これを国内に持ってくる場合、その位置づけが難しいとは思う。トヨタ唯一の後輪駆動としては、FFユニットをひっくり返しに搭載したMR2があるが、酷な言い方をすればFF車をバックで走らせているようなモンだ。リアにエンジンを積むために、トリッキーな動きを押さえなければ危険だ。これが運転したときのシャープ感を少なからず阻害している。

◆ 日産の不況が伝えられているが、ここ数ヶ月の国内新車販売台数の低下率はトヨタの方が激しい。
もっとも全体のマスが違うと言えばそれまでなのだが..不況やそれに伴う失業で苦しむのは主に年輩の方々だ。再就職の道は険しく、家族も養わなくてはいけない。だからといって若者が裕福なはずもないわけだが、少なくとも職探しに関しては有利だろう。

◆ 都市部では駐車場の費用もバカに出来ないので、気軽に車を買うこともためらわれるかも知れないが、小型の低価格車や最近値が下がったままの中古車市場で車を探せばハイエンドPC2〜3台分の費用でそれが手に入る。この若者層の心を掴むべくトヨタは研究を重ねている様子だが、果たして魅力的な車は生まれてくるのだろうか?



CDMA ONE(7/23)

◆ すでにサービスを開始しているCDMAONE,そろそろレポートも入ってきている。
音質に関しては加入電話並と言う評価が多い。PHSに比較すれば音質は悪いが、PDCとは雲泥の差。
もっともPDCは音が悪すぎで、これを「ディジタルだから音が良い」なんて宣伝していた事業者がウソツキなだけだ。

◆ IS95(CDMA ONE)における音声符号化方式(QCELP)が現在どのモードになっているのか?よく分からないが、規格一杯で使用しているとすれば最大で14.4Kbps,最低で1.8Kbps(音にならないと思うから、音声通話では6Kbps程度か?)までの可変帯域圧縮が出来るはずだ。
従って回線に余裕がある場合は圧縮レートが低くて音質が良く、回線が混雑してくるに従って圧縮率を上げることが出来る。

◆ CDMAで良く言われるソフトハンドオーバだが、概念としては次のようになる。

基地局1も基地局2も同じ周波数で信号を出している。(そもそもCDMAは全局が同じ周波数を使う)電界強度を見ると、基地局1と基地局2のサービスエリアが重なったところは電界強度が高い。そこで、この両方の基地局の信号を受信しながらハンドオーバを行うことをソフトハンドオーバと称している。

◆ CDMA ONEではこれが出来るわけだが、W-CDMA(NTT方式)は少々難しい。一時期は基地局間同期を取らないと言っていたが、今は変わっているかも知れない。基地局間同期を取らないとソフトハンドオーバは難しいものになる。W-CDMAはチップレート(拡散帯域)が広い(=Wide)なので、高速信号伝送が出来ると言っているわけだが、符号速度が速いと言うことは遅延に対して弱くなることを意味する。そのために、基地局間距離が離れれば離れるほど基地局1の信号と基地局2の信号の位相差が増える。

◆ NTT(DoCoMo)は高速データ通信を売り物にしているようだが、そのコストに関しては何も言わない。例えば公衆基地局と端末間で384Kbpsの速度が出ると言っているが、これはISDNの6B分に相当する。現在のPDCでは9600bpsが最高であり、この速度比を価格比とすると通信料金は現在の40倍にもなる計算だ。この値段は現実的ではないかも知れないが、少なくともディジタル専用線以上のコストになることは確実だろう。でなければディジタル専用線の意味が薄れてしまう。

◆ もう一つは消費電流の問題だ。高速通信を行うための広帯域拡散は、それをデコード(逆拡散)する部分も高速動作が要求される。C-MOSの消費電流はクロック周波数に比例するわけで、この部分の低消費電力化がカギとなる。さらに基地局間同期を取らなければ、基地局のサービスエリア間をまたぐ度に再同期が必要となり、これを高速に行うには並列比較などの非常に回路規模の大きなデバイスが必要だ。ちなみにSAWコンボルバを使うという話しもあるが、これはちょっと現実的ではない。

◆ DoCoMoがW-CDMAでサービスを開始するには、あと2年はかかるだろう。しかもサービス開始当初は(PDCがそうであったように)サービスエリアは狭いに違いない。CDMA ONE勢がユーザ数をどれだけのばせるかは、この2〜3年にかかっていると言っても良い。



カタログ(7/22)

◆ ヨドバシカメラのポイントカードを持っていると、カタログ雑誌みたいなものが送られてくる。
たぶん店頭に行けば誰でも貰える類だと思う(でも定価は付いているけど)が、今回はフィルムのカタログが付いてきた。写真に興味のある方ならフィルムの種類や特性を知っているかも知れないが、私は余りよく知らなかったりする..

◆ ほとんどはリバーサルで撮るのだが、フィルムは毎回エクタクローム(EPP),コダクローム(PKR)も以前は使っていたが、現像に時間がかかる(一日では上がらない)ので止めた次第。発色性はコダクロームの方が良いような気がするが..まあ素人写真なので、フィルム云々より腕の方が,って噂もあるのだが。

◆ フィルムカタログの他に、デジカメのカタログ雑誌も付いてきた。カメラ屋サンのカタログにもディジタル製品が並ぶようになった。と言うか、カタログ本が出来るほどデジカメの品種が増えたという事だろうか?パソコン雑誌と違った視点での説明が面白いような新鮮なような,使い勝手とか価格とか解像度の説明などは、ディジタルの世界を知らない人でも何となく納得できる内容なのかも知れない。

◆ あとはお馴染みの120ページを超えるカタログ雑誌。記事的ものも少しは含まれているから、すぐに見飽きてしまうわけではない。
ヨドバシカメラと言えば新宿にあった、すごーく狭い店内に所狭しと長尺フィルムなどが並べられていたのを今でも思い出す。

◆ 当時は、少ない小遣いを握りしめて長尺フィルムの切り売り品(当然白黒)を買いに行ったものだった。後は印画紙かな?緑の箱(だと思ったけど)を抱えて帰ってきた。
引き延ばし機は欲しかったが、残念ながらそんなものを買うほど多くの小遣いを貰っていなかった。
ベニヤ板で作った木造引き延ばし機に、カメラのレンズを付けて印画紙焼きをしていた。

◆ 金のある連中は立派な引き延ばし機やら乾燥機も持っていたりして羨ましかったが、こちらとしては乾燥の楽?な半光沢の印画紙ばかり使っていた次第。
フィルム現像も好きな連中はやっていたが、私は手を出さなかった。何となく自分じゃちゃんと出来ないような気がしたし、温度管理とか時間管理とかが面倒に思えたのだ。



テレホンカード(7/21)

◆ テレホンカードを貰う機会がある。某自動車雑誌の取材(アンケートに近いかな?)を受けたら貰えた。某測定器メーカのアンケートに答えたら、これも貰えた。

◆ テレホンカード需要も携帯電話やPHSの普及で一時ほどではないだろう。貰っても机の引き出しなどに未使用或いは使いかけでしまっておくとNTTが儲かる仕組み。何せ前払いなのだ。これによる儲けは相当なものだと思う。

◆ 逆に損失としては変造カードがある。変造カードと言えば上野辺りでイラン人が..ってのが相場だったが、最近は若者向け?に渋谷にも随分販売員?が多くいるという事だ。NTTでは年間損失額がいかに巨大であるかを言っているが、では何故システムを変えないのかも不思議なところ。システムを変更するのに要するコストより、不正変造カードによる損失額の方が少ないのか?或いは損失そのものが利益を下回っているのか?

◆ 単純な磁気カードである程度破られにくいセキュリティを得ようとすれば、残金管理を局側で行えば良いのでは無かろうか?カードには暗号化データで書いておけば良いような気がする。これならシステム変更にコストはかかるが、ICカードなどを使うよりは安いと思うけどね。

◆ 変造テレカも麻薬の類も簡単に手に入る渋谷では、ICカードによるスマートマネーの実験も行われているようだ。使い切りのカードやお金を補充できるタイプなどがあるようで、これは現金の代わりとして街で使える。お金がカードになって良いことは,小銭とかが財布に増えない事かな?その半面いくら使ったか分かりにくく、残高管理が難しいかも知れない。

◆ このカード,考え方によってはクレジットカードにも似ているわけだが、クレジットカードは意外に高い手数料を(物品を販売した側が)払う仕組みになっている。アキバなどでカード値段と現金値段が異なるのはその為だが、本来手数料をユーザに負担させてはいけないことになっている。おそらく販売店の言い分は「カードをチェックするための手数料」とでもしているのだろう。

◆ クレジットカードの事故率は結構高い。紛失や盗難届を出しても、1ヶ月以上は使えるのだ。カード会社とオンライン接続でチェックしているところでは使えないかも知れないが、その企業グループ独自のチェックセンターあたりだと照会データが更新されるまでは使えるのだ。ガソリンスタンドやスーパーマーケットなど、使えないはずのカードが使える不思議な場所だ。

◆ この紛失届けが出たカードも売っている。損失はカード会社が持つことになるわけで、紛失した本人に被害はない。カード会社も事故率に応じて(販売店から取る)手数料を決めているわけだから、結局の所はカード会社も損をしない計算になるのか。カードによる損失が余り表に出てこないのはカード会社が(信頼性のために)隠しているのかも知れない。

◆ 事故率が低いのはサラ金系金融だそうだ。取り立てが厳しいこともあるのだろうが、たぶん銀行などより事故率は低いだろう。銀行と言えば不良債権と言われるくらい滅茶苦茶な融資を行ってきた。その損失を税金でカバーするというのだから都合の良い話だ。大蔵省のロボットと言われた橋本氏が辞めて、多少は変わるのかな?

◆ 次期総理に誰がなるのか?分からないが、国会答弁では歯切れが良かった小泉氏もTV番組などでは言葉を選び過ぎって感じで面白味に欠ける。ま、今は「良い子」にしているのかも知れないが。小泉氏も経済に対する観念と言う点ではプロとは言えない感じがするが、逆に思い切ったことが出来る人なのかも知れない。我々にも投票権があれば面白いのに..



原稿(7/20)

◆ AT互換に組み立て本99年版が出ることは以前にもお伝えしたが、98年版の原稿は色々訳ありなのだ。実は他の本用に書いていたものを、無理矢理組み立て本にくっつけてしまった感じ。
前半とパワーアップ編がチグハグなのはその為なのです。
99年版は全部書き直した。とは言ってもマニアックな内容は抑えて、よりお手軽方向に持っていったので、F&Fをご覧の皆様には物足りないに違いない。が、晩秋に書店に並んだらページをめくってみて下さい。

◆ パワーアップ編のページ数も、これに伴ってだいぶ減らした。が、本としてのトータルページ数は増えている。他の著作者の方も大幅書き直しで、今頃は大変だろうと思う。
内容的には98年版よりツボを押さえた構成になっている(はず)で、BIOS設定などにも割り当てページが増える。

◆ 組み立て本から消える、ハードチューニング(?)編はオーバクロックマニアクスって本で紹介する予定。私の書いている部分は(どうやら)理論に特化して読みにくいかも知れない..まだ初稿の段階なので、あまりに読めなかったら(笑)書き直さないと。



梅雨明け?(7/20)

◆ この週末は久々に好天に恵まれた。気温はさほど高くないようだが、太陽光線は夏のそれ。
土曜日の午前中に,暑くなる前にと思って車を洗ったが、もはやボンネットはワックス掛けを拒むほどの温度に上昇していた。
ワックス分は残っているから後数週間はこのままでも良いような気がするが、真夏にワックスを掛けるのは更に辛い。

◆ 結局洗車は午前中に、ワックス掛けは夕方に分けて作業した。真冬の車掃除もイヤなものだが、夏はもっとイヤ。特に車内の掃除などは汗だくになってしまう。
車を洗った後に犬も洗った。抜け毛の季節は終わりかけているから、洗ってやると冬の毛が沢山抜けてくる。首の周りが完全に夏の毛にはなっていないが、その他は短めの夏服に衣替えしている。

◆ 新横浜に犬の散髪?の学校があって、そこに持っていくとタダで毛を刈ってくれるらしい。
学校だから平日に連れていかないとダメなんだろうな..上品に言うとカットモデルって感じだろうが、犬のモルモットというか..虎刈りの犬なんかが出来ちゃうのかな?

◆ すっかり実家に居着いてしまったイタチ(フェレット)だが、こちらではフェレットの散髪が見られる。イタチも暑さに弱い。実家のフェレットはクーラの効いた部屋でいつもお昼寝中。
元々が夜行性なので昼間は寝ていることが多いわけだが、やはり涼しい方が活動しやすいらしい。
ケージの中につるしたハンモックで腹を見せて寝ている。

◆ フジテレビは27時間テレビなんてのをやっていた。日テレの24時間をパクったのか?こういうイベントは視聴率アップに有効なのかな?私はプログラムがはっきりしていない番組は余り見ない,と言うか、新聞のTV欄を見ても何時頃に何が行われるのかよく分からなくて..結局見なかったりするわけだ。



アステルの行方(7/19)

◆ 1000億円近い累積損失を出しているアステル,自律再建は困難と見られていて、TTNetへの譲渡も検討されている。東京電話は他の事業者より加入端に近いところまで専用線を持っており、PHSでそこから先,つまり加入者宅までの通話路を確保すれば、NTT網に頼らずに済む,というのがアステル側の言い分。だからアステル東京を買ってくれというわけである。

◆ 東京電話側としては「営業権だけなら検討しても良いが、人員まで引き受けるのは困難」と難色を示す。だいたい東京電話の通信網とPHSのそれは簡単には接続できない。
アステル自体が利益を生む会社であればメリットもあろうが、薄利多売路線の東京電話には新規投資を行う余裕はない。ヘタをすれば共倒れになってしまうのだ。

◆ アステル東京の加入者数は約56万人,これはDDIpの約1/3であり、NTTpの76万加入よりも少ない。だからと言って簡単に切り捨てるわけには行かないしDDIpにも売れないだろう。アステルのシステムはNTTpに近いのだ。

◆ NTTpの方はDoCoMoが引き受けることになる。低速データ通信しかサポートしないPDCがCDMA-Oneに水をあけられないようにするには、今のところPDC/PHSのデュアルモード端末しか考えられないのだ。
おそらくNTTpはPIAFSの64KモードでCDMAに対抗するだろう。CDMA-Oneはすでにサービスが開始されている。一方のDoCoMoのサービスインは2000年以降である。それが一時的かどうかは別として、かなりのユーザがDoCoMoからセルラーグループへ流れるのは避けられないはずだ。

◆ セルラーグループは現在のデータ通信レート14.4Kbpsを来年にも64Kbpsに引き上げる。DoCoMoは384Kbpsだと言っているが、これだけの通信帯域を果たして確保できるのかは疑問である。都市部でユーザが増えればチャネル不足は避けられずにPDCと同じ運命をたどることにはならないのだろうか?もう一つはコストだ。通信レートによって比例的に通信コストが上がるとすれば、384Kbpsなどのデータレートはカタログスペックにしかなり得ない。

◆ DoCoMoはパケット通信サービスも行っているわけだが、これの加入者数は微々たるもの。DoPa対応端末がほとんど無いのは需要がない事を示している。
W-CDMAは2GHz帯を使用する。周波数的にはPHSのすぐ上の帯域だ。周波数が高くなれば屋内などでのサービスが辛くなるのはPHSと同じ。対するCDMA-OneはPDCとほぼ同じ800〜900MHz帯を使用する。

◆ アステルは1千億円弱の損失で会社が危なくなった。これが民間企業の良いところである。
ダメなものは早めに手を打たなければ株主は納得しない。これが国営事業だと1千億円の赤字なんて全然気にしない。旧国鉄がそうであり、林野事業が,道路公団が巨額の赤字を抱えている。でも、誰も何もしない。

◆ 民間企業と株主の関係は、国営事業と国民の関係ではないのだろうか?某議員は「自民党が選挙で負けたから、金融機関は倒産し日本の景気はますます悪くなる」と言っていた。が、国民は自民党を選ばなかったわけだし、自民党が負けて株も円も上昇した。
どうやら自民党の長老たちは、自民党のために日本があると思っているらしい。

◆ 国民からは解散総選挙の声も聞かれるが、自民党は「そんなことをしたら景気回復の時期が遅くなる」と言う。え?何が遅くなるの?だって去年の4月以降、1年以上も景気は悪くなり続けているのに。
大蔵省の操り人形だった橋本氏ほど悪くはないかも知れないが、族議員ならぬ族政党の総裁が替わったところで世の中変化があるのだろうか?



続プレステ(7/18)

◆ 土曜と日曜に遊んだだけで、後はチビのオモチャと化しているプレステ。昨日はちょっとだけGTで遊んだ。掲示板の方でもGTOが速い,とかアドバイスを頂いたので、さっそくRX-7を売り払ってGTOを購入,金を稼いで900馬力オーバにまでチューニングした。
これでBライで参戦できるレースは常勝,シリーズチャンピオンで賞金も,車も貰える。
予選ではポールポジションを取れて賞金が付くし、貰った車もすぐに売っちゃう。

◆ 気をよくしてAライのレースにも出てみた。こちらもシリーズチャンピオン獲得で金を稼ぐ。
テクニカルコースでハイパワー車は持て余すが、例えコーナでスピンして最下位になってもちょっとした直線があれば前車に追いつくのは簡単。あとは敵?をはじき飛ばしながらチェッカーを受ければいい(笑)

◆ やっぱパワーと金はありすぎても困らないってモンだね,なんて、妙に納得してしまう。
手持ちの金は2千万クレジットまで増えたが、スペシャルマシンにはまだ手が届かない。ものは試しとばかりにAライ第二レベル?のレースに出てみたが、コレも難なく優勝。
サスセッティングはデフォルトのままだが、どうもアンダーが強くて運転しにくい感じ。
これだけパワーがあるのにパワーオーバーステアに持ち込めないのは4WDだから??

◆ 残るは国際A級ライセンス取得なのだが、これが半分も行っていない..って言うか、運転がランボー過ぎてダメなんじゃないかと思ってきた。だって合格ラインのタイムより随分遅いんだもの。
う〜ん,そろそろ飽きてきたってヤツだろうか?先週買ってきて、昨日までで3日ほど遊んだ。時間にすると6〜7時間かな?もしかすると別の車でチャレンジすると面白いのかな?

◆ チビが夏休みに突入,次に幼稚園に行くのは9月の2週目あたりだろうか?もちろん休みの間も幼稚園代?はかかっている。幼稚園に言わせると「単に年間費用を12分割しただけ」だそうだ。
完全週休二日+夏休み2ヶ月弱..幼稚園の先生は以外とお勧めかも。

◆ 今日の横浜地方は久々に太陽が顔をのぞかせている。気温は相変わらず低いから爽やかな感じ。
じゃあ久々にワックスでもかけようかな,ってな気分だ。この前ワックスを塗ったのはいつだったかなあ..と考える位なのだから。犬も洗いたいが、ちょっと気温が低いかな?



駐車場(7/17)

◆ 都市部近郊では殆ど全ての幹線道路が駐車禁止になっている。警察では道路交通の障害になると言ってこれを取り締まってきた。まあ、これに文句はない。狭い路地で離合が出来ないような止め方,交差点付近や交差点内に停める車など、他の交通や歩行者の障害になることは明らかだからだ。

◆ しかし不思議なことがある。駐車禁止場所でも、パーキングメータやパーキングチケットがあれば駐車しても良いというわけだ。金を払うと交通の障害にならないとでも言うのだろうか?実はこれ、前々から不思議に思っていたのだ。

◆ そのナゾ?はこうだった。パーキングメータやパーキングチケットによる収入の6割以上が、交通安全協会の収入になっている。交通安全協会と言えば、不正経理問題とずさんな経理処理で問題になった所だが、駐車料金が道路管理者などに余り渡らず、何をやっているのか分からない団体に流れている訳だ。交通安全協会は警察のOB引き受け所のような所であり、ここがパーキングメータを設置したいと言えば警察は文句を言わない仕組みだ。

◆ では交通安全協会とは一体何をやっているのか?と言う話になって、これが衝突安全性のテスト機関だったりすると納得する訳なのだが、実は主だった仕事はやっていないのだ。
せいぜい街で見かける交通安全協会の産物?と言えば、歩道橋などにぶら下げられている交通安全標語の垂れ幕とか、交通安全週間に交差点付近に陣取ってテントなんか張ってお茶を飲んでいるオジサンくらいだ。

◆ パーキングメータ収入の他にも収入源はある。免許更新時の費用の大半は交通安全協会が搾取している。更新時に交通安全協会に入る人も多いわけだが、これによって交通安全協会は二重に儲かる仕組みが確立されている。何ともオイシイ商売なのだ。
その他にも駐車違反のレッカー移動料金も交通安全協会が持っていく。(全部ではない)

◆ 交通安全協会の年間収入がどのくらいあるのか知らないが、パーキングメータ収入だけで数十億円と言われているから結構な金額なのではないだろうか?一方の支出の方は件の垂れ幕や(管理者の許可を得ずに勝手に付けてしまった)ガードレールなどの垂れ幕が目立つくらい。その他の金はどこに消えたのか明らかにはされていない。一部では警察幹部との遊興費に費やされていると言う話もあるのだが..

◆ 駐車違反して捕まると「これで標識の一本も立つのかな」とか思うが、実は交通安全協会で宴会が行われるだけで標識代は出ないだろう。これが悔しいから,って訳ではないが、私はここ5年ほどは交通安全協会に金を渡すような真似はしていない。
違反車両を捕まえなくては交通安全協会は儲からないわけで、駐車禁止を呼びかけるような事はあまりしたくないのだろう。JAFにしろ交通安全協会にしろ、なぜこんな胡散臭い団体が幅を利かせているのか?日本って国は不思議だと思う。



VDR(7/16)

◆ 年内にもVDR(VideoDisk Recorder)が発売される見込みだ。先行発売を予定しているNECではDVD-RAMではなく独自のMMVFと呼ばれる規格を使用するらしい。
VDRは家庭用VTRからの買い換え需要を狙う商品だが、ランダムアクセスなどのメリットを生かして多彩な編集作業などの機能を盛り込むのだとか。

◆ ちなみに片面ディスクの記録容量は5.2Gバイトで、この分野では先に反乱?を起こしたソニーの3Gバイトよりも多い。記録方式はPDと同じ様な相変化記録を採用する。
NECのMMVF,ソニーのDVD+ReWritable以外にも本家のDVD-RAM(2.6GB)やパイオニアのDVD-R/W(3.95GB)など多くの規格が乱立し、相互に互換性はない模様。

◆ 先行発売するのがソニーなら市場支配の可能性がないとは言えないが、NEC一社の独自フォーマットとなると先が見えない。これに松下が加勢すればNEC方式が広まる可能性があるが、石橋を叩いて壊すタイプの松下の動きはどうなるのだろうか?

◆ NECの動きには不審な点もある。独自企画を採用すると言いながら、DVDForumにも参加しているのだ。一体どちらに転ぶのか?と考えたくなるが、同社では「DVD-RAMを採用する気はない」と言い切っている。ではMMVFを標準化案として提案するのかというと、それもしないと言う。
記録密度など高さが同社の方式に自信を与えているのか?NECはこの方式の製品で市場支配したい考えだ。
DVD Forumには企画提案を行わないが、MMVF製品に興味のある企業には採用を呼びかけるのだとか。

◆ この方式、エンコードはMPEG2で高画質モードで1時間(約12Mbps)低画質モードで6時間の記録が可能らしい。装置の価格,メディアの価格は明かされていないが、VTRの置き換え用としてはメディアの価格も気になるところだ。
現在のPDやMOメディア価格を見て分かるように、これら光系の書き換え可能メディアは決して安くはない。CDR並の値段,とは言わないが、1枚のメディアが5千円もするようじゃあ魅力も半減だ。

◆ NEC製VDRはPCとのインタフェース機能も持つようになるらしい。だからと言ってPCのバックアップメディアとして使えるわけではなく、編集などのコントロールをPCから行えるようにするのだ。ランダムアクセスのVDRとPC編集機との組み合わせは、うまくすればパソコンそのものの売り上げにも貢献するかも。

◆ ディジタル記録はダビングを繰り返しても画質劣化がない,とは言えない。VDRの場合には不可逆圧縮を行っているから、長時間/低画質モードでの編集を繰り返せばアナログVTRより画質が劣化する可能性もある。画質劣化があるとは言っても、ディジタル記録で問題になるのが著作権。これに関してはディジタルVTRと同じ様な考え方で行くようだ。今後は電子透かしなどの技術も取り入れられるだろう。



PHSデータ通信(7/15)

◆ 安定した契約者数減少が続いているPHS各社,いや、DDIpだけは違うかな?そんな中、電技審はPIAFSを拡張した公称128Kbpsでのサービスを行うべく答申を郵政省に提出する。
PHSは1つの物理チャネルあたり4つの論理チャネルで構成されているが、この4つを使って128Kbps通信を実現するのが狙いだ。

◆ 当然の事ながら4スロットを一人で占有するために、チャネル使用効率は低下する。おそらく事業者は付加価値料金を徴収する方向でサービスを開始するのではないか?と思うが、これの値段が余り高すぎては普及の足かせとなる。このサービス,順調にいけば来年にもスタートする見込みだ。

◆ もう一つは高出力基地局の解禁だ。現在は時間平均出力500mW,スロット内平均出力4Wが最大だがこの上限を引き上げる方向で動いている。PHS規格制定時の極小ゾーンコンセプトは無きものになるのだろうか?ちなみに高出力基地局はビームアンテナの使用が義務づけられる模様。無駄にサービスエリアを拡げることなく,通信相手の端末に十分な電界強度を与えるのが目的だ。

◆ 端末のアンテナ利得に対する規格もゆるまりそうだ。現在は2.14dBiとしているが、より高利得アンテナの使用が解禁になるかも知れない。ただしボディーエフェクトの問題があるので、自由空間上に置かれたアンテナのように簡単に設計できない公算が大きい。GPS等で使うような誘電体に金属蒸着をしたものなら、20mm角程度の大きさで4〜5dBiのゲインを得ることも可能。しかも内蔵型に出来る。端末側のアンテナもアダプティブビームなんかになるとちょっと面白そうだが、小型化と相反する事になるので頭を使う必要がある。

◆ NTTpを吸収するDoCoMoの方だが、無線通信/移動体通信分野から、有線通信分野への進出を目論んでいる。現在は本体のNTTから有線通信路を借りているのが現状なのだが、自前の有線通信網整備を行って通信コストの低減を図るか,は定かではない。有線/無線を統合した新しいサービスに力が入ることは間違いなさそうだが、問題は通信コストそのものだろう。

◆ 逆に無線通信の開放も行われる。従来は有線での放送を行ってきたCATV事業者に対して、無線伝送によるサービスを認可する模様。これは集合住宅などを想定していて、ケーブルが自由に引き込めない場合でもCATVサービスを行えるようにするのが狙い。ただしデータレートが50Mbps程度と言うことで、さほど多くのチャネルを収容するわけには行かないのが泣き所か?

◆ このように有線/無線通信を含めて、多くの事業者が参入できる環境が得られたことは色々な面でメリットがある。高付加価値通信網や通信コストの低減など、NTT支配の一部が崩れようとしているのかも知れない。そんなことも関係しているのか?NTTの市内通話売上高/利益は、1兆7711億円/1806億円,市外通話の売上高/利益は、6156億円/1806億円と前年比でマイナスとなった。

◆ 上記金額を見ると、確かに市外通話より市内通話の方が収益性が悪い。が、逆に考えると市外通話の利益率が高すぎるように思うのだが..対前年比の売り上げ低下率は市外通話の方が大きい。これは長距離電話会社の値下げなどによる影響が無視できないものだといえそうだ。一方の市内通話の方だが、これに関しても東京電話などのサービスが始まったこと,景気低迷で電話によるセールスの減少などが上げられる。



プレステ(7/14)

◆ チビにねだられて買ったPlayStation,CD-ROMの読み込みが凄く遅いような気がするが..気のせいかも知れない。中を開けてみようかとも思っているが、チビが飽きるまではそれも出来そうにない雰囲気。

◆ チビにだけ遊ばせておくのは惜しいので、GranTurismoってソフトを買ってきてみた。
一時期話題になったアレである。ストーリーとしては最初に持っている所持金(100万クレジット)を元手に車を買い,レースで稼いでステップアップしていくというもの。車の種類もある程度網羅されていて、子供のオモチャには十分すぎるほどだ。

◆ セッティングも可変出来て、サスペンションやスポイラー,マフラーやタイヤからエンジンまで交換やチューニングができる。(今は金がないので,エンジン周りなど,私には出来ない)最初は中古の車を買うわけだが、まずはスープラを選んでみた。でもこれは失敗,車重が重すぎて操縦性悪すぎ。で、RX-7にした。これが何と!ノーマルの中古車のくせにサーキットではトップを狙える。ゲームの中では車は消耗しないから、壁にぶつけようが何しようが関係ない。とりあえずこれで100万クレジット(10レース)稼いだ(笑)これを元手にタイヤとサスペンションを新調したけど..予選タイムはさほど変わらない(いつも最下位)が、レース(最も簡単なコース)ではトップになれる。

◆ 車ごとに操縦性にも変化が付けてあり、FFだとアンダーステアが,ミッドシップだとすぐにスピンモードに入っちゃう。高速コーナーでアンダーステアが出たら、サイドブレーキを引けばいい。
実車では(低速時以外は)まずあり得ない,テールスライドが誘発される。フルブレーキングでも間に合わないときはバックに入れちゃう。こんな芸当もゲームだからこそ,かな?PC用のゲームだと、もう少しこの辺りがマトモなものもあるけどね。

◆ 画面のデキはなるほど,キレイだ。これでジョイスティックみたいなコントローラの性能,と言うか、マンマシンインタフェースが良くできていたら面白いと思う。<他人事何しろ±45度程度のスティック動作角で、ステアリングのフルロックまで制御しようと言うのだから、直進させるのにも苦労しちゃう。(専用コントローラもあるらしいし、一応細かなセッティングは出来るのだが...)

◆ このゲームを運転シミュレーションと呼ぶには大いに抵抗があるが、画面を見ながら運転するというフィードバックループのゲインは小さいものだ。実車の場合にはステアリング反力やGがフィードバックされてくるわけで、これがないゲームは難しい。雪道を夏タイヤで走っている感じとでも言ったらいいかな?

◆ 油圧で運転シミュレータごと傾けて,ってのは航空機シミュレータで見られる(一般開放しているところも多くあるので、経験した方もいるのでは?)が、オモチャには使えそうにない。
頭に電極付けて、Gを感じる部分に直接信号を送る..ってのは危なすぎ??

◆ コントローラには振動モータが入っていて「ぶるぶる」するわけだが、ソレノイドか何かでスティックに反力が与えられたら面白いのに。リニアソレノイドが力を発揮するのは、ストロークにして数ミリメートル程度だから難しいかな?もしかしたらエアシリンダの方が安いかも知れない。家庭用血圧計のポンプみたいな,小型のコンプレッサ使って..



ブレーキ(7/13)

◆ 某所でこんな発言があった。「現在乗っている車のブレーキ性能に不満がある,しかしブレーキに金をかけるならホイールを新調したいと思う。聞くところによるとホイールを変えることによってブレーキ性能にも影響があるらしい。従ってホイールを買うことにした」

◆ これに対して私は「ブレーキ性能とホイールに相関はない」とコメントを付けた。これにはすぐに反論があった。一つは「ホイールは回転ものであり、慣性質量の低減はブレーキに対する負担に効果があるのではないか」もう一つは「あなたは(注:つまり、私の発言に対して)ブレーキが何故車のスピードを落とすのか理解していないようだ。ブレーキとは自動車の運動エネルギーを熱エネルギーに変えて放熱する事によって速度を落とす。つまり、ホイールに限らず自動車の重量を変えることはブレーキ性能に影響があるという事だ」

◆ この2番目の反論者は理屈としては一部を除いて正しい。一部とは..熱エネルギーを放熱..の所。
別に放熱なんてしなくても運動エネルギーは熱エネルギーに変わる。
ま、それは良いとして,理論的に正しいのは分かるが、ブレーキシステムとしてみた場合には正しくない。例えば装備車重1400Kgの自動車のホイールを鉄から軽合金に変えたところで、精々5Kgも軽くなれば良い方だろう。(15インチらしい)

◆ 車重に対して0.5%にも満たない重量変化が、車とブレーキというシステムに対してどれほどの影響があるというのだろうか?この発言者が本当にこれを信じているなら,つまり、単なる揚げ足取りでないとしたら,非常に危険だ。軽合金ホイールに変えてブレーキ性能に変化が出るとすれば、それは軽量化の効果ではなく、放熱性の向上によるものだと思う。

◆ この手の考えの人が車を設計すると「ブレーキ性能向上のために燃料タンク容量を20リットルに制限しました」なんて言いかねない。発言からして若い人ではないかと想像するが、現代の若者はグローバルなものの見方が出来ないのだろうか?確かにグラム単位での軽量化などは無意味ではない。
しかし、それはシステムが先にあっての話し。ボトムアップでは満足な結果は得られないのだ。

◆ 一つの例としてホンダのNSXがある。アルミボディーを売り物にしているが、細かなパーツは鉄製が多い。特に目に触れない部分,小物部品のステーなどはアルミではない。アルミフレームに鉄のブラケットを付ければ電食が発生し、それをくい止めるために塗装やメッキを行う..出来上がった車はボディーの耐久性が著しく失われ、事故などによる変形時にそれを救済する手段が無く、しかも製造コストはめいっぱい高くなってしまった。



IEEE1394(7/12)

◆ IEEE1394は家庭内ネットワークの決定版となるのだろうか?これは100Mbps〜400Mbpsの高速伝送を実現するわけで、オーディオやビデオ機器を光ファイバで結ぶことが出来る。
現時点では高価なシロモノだが、Ethernetがそうであったように普及が始まればコストは下がってくると思う。
ちなみに現時点だとIEEE1394同士を接続するハブが数十万円!,プラスチックファイバー自体は安くてもこれでは気軽に手が出せない状況だ。

◆ もう一つは規格の統一性の問題。Ethernetならまだしも、家庭用機器を接続するとなると家電メーカお得意の独自規格や拡張規格が氾濫しないかという事だ。基本的な接続は出来ても、メーカごとの規格の違いで制御や伝送に問題があってはたまらない。果たして一般家庭にIEEE1394のファイバーが引かれるのはいつ頃になるのだろうか?

◆ 以前にも書いたが、向かいの家(土地)で住宅工事が始まっている。以前建っていた家を取り壊して、そこに2件の家が建つ。接道面の狭さをカバーするために奥の家には長いエントラント?が出来ていたりする。ここの造成,実に3m程も穴を掘って、下の方に大きな石などを入れていた。
おそらく排水対策の為なのだろう。穴を掘っているときには「地下室付きかな?」と思ったものだが、ここまでしないと建築許可が下りないのかな?

◆ 駐車場は半地下,と言うか、家が道路面より高いところに出来る構造になる。平面の面積は30坪もないだろう..たぶん。どうやら売り先は決まっているらしく、休日ともなると家族連れで造成の様子を見に来ている。将来は「家を建てるときにはIEEE1394」が合い言葉になるのだろうか?建て売りなどを見ると、Ethernetが通っているところは(当たり前だけど)皆無である。ヘタをすると電話用の配線が1階にしか無かったりする。

◆ テレビのアンテナ配線にしても1階と2階に1カ所ずつ,とか、BS用の配線がない,とか、クーラ用のコンセントがなかったり、少しでもコストのかかるところは省く傾向だ。
例えIEEE1394のコンセントが各部屋に付いていたとして、そこからはやはりケーブルを引く必要があるしハブだって必要になる。工事屋さんが光りケーブルの配線技術を持つようになるのだろうか?



プレステ(7/11)

◆ チビにねだられてプレステを買ってきた。「幼稚園の友達がみんな持っているから買ってくれ」と。
チビのその言葉,すーと昔に聞いたことがあるセリフだ。いや、聞いたんじゃなくて私が親にねだった言葉か..自転車や竹馬やローラスケートなど、主に外で遊ぶものに関しては買い与えているが、いわゆるオモチャ関係はウチには少ない(らしい)

◆ 私自身,ゲームマシンを買うのははじめてだ。押入の奥にファミコンがあるが、これは頂きもの。
ゲームマシンとは言えないかも知れないが、コペラという絵本とカートリッジROMが一体化されたような子供向けの機械は実家が買ってくれた。本体は安いのだが、ソフトが高くて..それでも5本くらい買ったかな?

◆ これを買って貰ったのはチビが2歳を過ぎた頃だろうか?今ではすっかり飽きている..ま、ソフトを買い足せば良いのだがプレステに比較すると雲泥の差,ってのは当たり前か。それでもソフトの値段は5〜6千円するんだよね。

◆ アンテナ第二弾とリモートぶるぶる君,ページにしました。



箱崎(7/11)

◆ 昨日は都内で打ち合わせが二件,最初は新宿で、次が箱崎(はこざき)だった。新宿から箱崎はさほど時間がかからずに移動できたために暇が出来た。ここにはT-CAT(TokyoCity Air Terminal)があり、一休みするには良い場所だ。メシ屋や喫茶店などもあり、時間が昼時でなかったためか空いていた。

成田(空港)から到着した人、或いはこれから成田に出掛ける人がここで一服している。リムジンバスのチケット売場も空いている..成田までは(この辺りからだと)電車もあるので、バスの需要は少ないのだろうか?


時間をつぶしていると、何やら周りが騒がしい。ここは2階なのだが、1階から女子高生?か女子大生くらいの人が大勢上がってきた。何事か?と思って見てみると、彼女らは灰皿のそばの床に座り込んでいる。


この光景,海外からやってきた人はどう見るのだろうか?床の掃除をしていたオジサンも迷惑顔。タバコを吸い終わると彼女らは騒ぎながらエスカレータで下りていった。最近では電車の床にも座り込む若者が多い。空いている電車ならともかく、混雑時に床に座っている奴はジャマである。邪魔な上にバッチイ感じがするので、この手には近寄らないか,蹴りを入れて移動して貰うのが正しい対処の方法(か?)



非接触リンク(7/10)

◆ こちらのページで紹介したとおり、ZEROの軽金属製アタッシュケースに携帯電話をしまっておくための工夫,すなわちアタッシュケースの外側にアンテナを取り付けて、それをアタッシュ内部の電話までフィードするのだが、これに関していくつか実験を行ってみた。

◆ こちらのページでは不要になった携帯電話の逆F型アンテナを取り出して、それをアタッシュ内部の携帯電話の近くにマジックテープで固定する方法を採った。しかし、もっと密に結合することは出来ないか?と考えたわけだ。
最も密に結合するのは携帯電話の後ろについている,外部アンテナ用コネクタを使う方法。だが、これではヒモツキになってしまって使いにくい。

◆ で、その中間的方法を考えた。携帯電話のアンテナは先が太くなっている。この中にはヘリカル状..と言うよりコイルに近いのだが..のアンテナになっているのだ。そこでこの先端部にコイルを結合させてフィードしようと言うわけだ。

◆ コイルの形状,マッチングセクションなど色々考えてはみたのだが、構造の単純さで選んだ道?は単純なワンターンのコイル。最初はマッチングセクションも付けていたが、そんな極限を追求しても意味無いかな?って訳で、それは取り去った。

◆ このコイルでどの程度の結合が得られるかというと、ロスにして約6dB,実際のアンテナのさきっぽをSG(Signal Generator)でドライブし、ワンターンコイルに誘起される電力を測定した結果だ。この結合ロスの中には携帯電話純正アンテナ(の、さきっぽ)のロスも含まれている。

◆ おそらくアンテナ側もコイル側も、それ用に設計すれば1dB以内のロスで結合できるとは思うが何しろ相手はアンテナである。写真で黒いヒモのように見えるのは極細のテフロン系同軸だ。逆F型アンテナでの結合度は未測定だが、たぶん10dBとか,それ以上のロスがあることは容易に想像できる。特に送信側に関しては逆F型アンテナとの結合が疎になるので不利なわけだ。

◆ 見栄え的には逆F型の方がスマートではあるけれど、所詮見えるところじゃないわけで,ならば性能重視と行きたい。そうそう,アタッシュ外側に付けたアンテナだが、軽い気持ちで軽く両面テープで付けておいた。が、それは先日の大阪主張の際に,いつのまにか変な方向に変な角度で曲がっていた。これを平たく言うと「もぎ取れた」と言う。

◆ この対策として固定方法を改善してアンテナを付けたのだが、これは見栄え的に余りよろしくない。しかも金属面に平行にアンテナが立つ恰好となり、きっと性能的にも悪いに違いないのだ。そこで第二段として...って話は写真も交えて別のページで紹介する予定。時間があれば「リモートぶるぶる君」の製作記事の追加も考えている。



輸入車(7/9)

◆ 国産車も売れていないが、それにも増して輸入車が売れていないそうだ。これに追い打ちをかけるような円安,国産車の売れ行き低迷時にも輸入小型車だけは元気が良かったのだが、それも一段落というか,さっぱりなのだそうだ。

◆ ウチの近所でも輸入車に買い換えた人が居るが、その理由は国産車のようにモデルチェンジサイクルが短くない,アクセサリー的ものは少ないが、逆に飽きが来ないのではないか?って感じだ。
つまり、景気低迷期に入って長く乗れる車を求めて輸入車購入に踏み切った人が多いのではないかということ。従って、需要一巡後は販売量が伸び悩んでも不思議ではない,と思う。

◆ 国産車のモデルチェンジサイクルを見ていると、以前のパソコンのそれ,PC-9800の時代を思い起こさずにはいられない。毎年のように新しいモデルが登場するわけだが、当時の性能向上レベルは(今に比較すれば)わずかなものだった。HDDの容量アップやCPUクロックわずかなの違いなど,いわゆるマイナーチェンジ的モデルが多数登場する。

◆ しかもCPUやビデオカードのアップグレードも事実上不可能だったから、これはメーカの言いなりになるしか無かったのである。微妙な性能差と微妙な価格設定が代替需要を掘り起こしていた。
AT互換機全盛の今ではCPUの選択肢も多く、ビデオカードだって好きなものが,それも安価に入れ替えることが出来る。ケースや,或いはマザーボードは、使おうと思えば結構長持ちするのだ。

◆ アクセサリーの少ない輸入車も同じ事。後付のオーディオやカーナビ,シートやステアリングなど、取り替えようと思えば国産車より簡単な場合が多い。何故なら、ステアリングにアクセサリコントロールのスイッチもなければ、純正オーディオが,数あるアクセサリコントロールの中枢になっている事も少ないからだ。

◆ でもこれでは車が(日本では)売れないことに海外メーカも気が付いた。そこで凝ったオーディオなどを日本仕様として装備するモデルも増えてきているのだが、それが全て実用的かと言われると疑問を感じることも少なくない。アクセサリの中でも発展過渡期的なカーナビ,後付モデルならVICS対応に買い換えるとか、VICSユニットを買い足すなどのアップグレードパスが残されているが純正装着ナビではこれがほとんど不可能だ。

◆ メーカによっては地図ディスクでさえバージョンアップされない,いや、されるのだが時機を逸しているなど,全然使う側の気持ちを分かっていないのだ。
確かに新車発表時点では魅力的装備に違いない,最新式カーナビなのだが、2年もすればアフターマーケット市場に追い越されるのは目に見えている。
「だから買い換えなさい」とメーカは言うのだろうが、まさかナビのために車ごと買い換えるって訳にも行かないだろう。



腰痛(7/8)

◆ 今年も腰痛の季節がやってきた。いや、春先を無事に過ごしたので今年は大丈夫かな?と,思っていたのだが、なぜかそれは突然やってきたのだ。
去年に比べれば症状はまだ軽い。まだ...う〜ん,もしかしたら後からもっと激しいのがやってくるのだろうか?

◆ そんな恐怖?におびえながら医者通いをしている。順調に回復すれば1週間の辛抱だろう。
問題は金曜日に打ち合わせで都内まで出掛けなければいけないこと。電車で出掛ける自信はないから車で行くことにするが、都内の渋滞の中に出向いていくのは気が進まない。

◆ 通勤路で検問を見かけた。渋滞の中での検問だから速度違反ではない,夕方だから飲酒検問でも無さそうだ。一体何を取り締まっているのか?渋滞の中を横目で見ながら..だが、よく分からない。
でも捕まっている車もいる。一番それらしいのは、小径タイヤがフェンダーから派手にはみ出したSUVだ。これは捕まるだろう,誰が見ても。

◆ 捕まっている車を見ると、セダンあり,ワゴンあり,ワンボックスもある。何を捕まえているのやら..と思ったら、どうやら運転席と助手席のサイドウインドゥにフィルムを貼った車がターゲットのようだ。警官が持っているフィルムのサンプル?みたいなヤツは透過率比較用の新兵器か?

◆ 都内では同様の取り締まりがあるらしいが、横浜近辺で見かけたのははじめてだ。そう言えば知人が欧州車を輸入したときに、神奈川では車検が取れなくて東京で一度取ってから神奈川に持ってきたとか言っていたっけ。どうも神奈川はキビシイらしいのだが..一方で中古のベンツを手に入れた人は、全面真っ黒フィルムの極悪仕様のまま(継続)車検を通しちゃった。本人も極悪仕様は抵抗があったらしいが、フィルムはがしにも結構金がかかるのだとか。

◆ 最近ではメーカ純正真っ黒仕様も多いが、サスガに(って、当然だけど)運転席や助手席には着色ガラスが使用されていない。後ろの方が真っ黒で前だけ色無し,ってのは格好悪い。だったら全部真っ黒だ!ってのもわから無くはないが、これをやると捕まっちゃう。
メーカではプライバシー云々とか冷房能力云々と言っているが、メーカ純正で無個性の真っ黒仕様を見ると東南アジアのボロ車を思い出してイメージが悪い。

◆ この辺り、メーカがやることじゃないと思うが如何なものだろう?フィルムを貼りたい人は貼ればいいのである。チビの幼稚園の友達の奥さんは、フィルム仕様で周りが見にくい,夜運転しにくいと言っていた。フィルムにしてもエアロパーツにしても、ユーザの趣味とセンスが問われる所,これをメーカが押しつける事は無いと思うんだけどね。
真っ黒仕様大好きはホンダかな?何せアコードワゴン(?)のCMは違法真っ黒仕様になっている。
確か以前にも同様のCMでお上からクレームが付いたはずだが、懲りていないようである。



プログレ(7/7)

◆ トヨタが作った,トヨタでない車,それがプログレらしい。何しろトヨタのエンブレムを外してしまったと言う徹底ぶりだ。一般的に自動車メーカは自社のエンブレムなりを張り付けている。特に日本車の場合には、エンブレムがないとメーカも形式も分からない,事も多い。プログレはトヨタの何から脱却したかったのだろうか?

◆ プログレのキャッチコピーは「小さな高級車」だが、これの解釈の仕方が難しい。「サイズは小さいけれど高級車ですよ」と言っているのか?或いは「少しだけ,高級感がありますよ」と言っているのか、実車を所有してみないと分からない。長く乗って徐々に見えてくるもの,それが高級感につながるのではないか,と思うのだ。
で、私の感想としては後者になる。例えばステアリングやウインカーレバーにまで木目調の材質が使われていて一見高級そうな雰囲気は醸し出しているのだが、それ以外の,プラスチックの質感などを見ると、例え木目調パネルがホンモノの木であったとしても木目調プラスチックに見えてしまうわけだ。もしかすると、エアコン吹き出し口中央に鎮座する,周囲をクロームメッキで縁取った針式時計が(個人的には)気になるからそう見えるのかも知れない。

◆ これの反対で、例えばジャガーに木目調プラスチックが使われていたとする。それに乗った人が「これはプラスチックでしょ」と思うだろうか?ジャガーでなくてロールスロイスだったらどうだろう?プログレはBMWの5シリーズやメルセデスのEクラスを目標に開発されたという。比べるならBMWの3やメルセデスのCクラスでは無かろうか?と思うのだが、開発担当者の意見は違う。
前記の木目パネルだが、木目パネルを使う欧州車は事故発生時にパネルの木が破壊されて飛散しないように、木のパネルをアルミ板に張るなどの対策を行っている。プログレの木目パネルをはがしてみたことがないわけだが、つまり,こんな見えないところまで高級さが作りこんであるのか?ということだ。

◆ 車を値段で比較するのは余り意味がないが、プログレは3シリーズやCクラスより150万円も安い。
安く作ったことを評価はするが、そのコストダウンのために無理があったのではないか?と感じるところもある。レーザーレーダやカーナビ連動のAT制御などのアクセサリも(日本車にとっては)必要かも知れないが、普段目に留まるプラスチックやインパネの質感に気が配れなかったのだろうか?トヨタの下請けが作るセルシオの内装は評判がいい。アウディーがこの下請けにコンタクトを取ったというのは知られる所だが,つまり、コストにちょっと余裕を出せば品質は上がるのだ。
「小さな」とはいえ「高級車」を求める層の目は鋭いと思うけどね。

◆ プログレは同クラスのトヨタ車としては異例のFRレイアウトだ。FFでは満足な操縦性と静粛性が得られなかった,と言うのがFRレイアウトを採る理由なのだが、これにもちょっと疑問がある。
トヨタと言えばクラウンクラスまでFFにする,と言っていたほどだ。トヨタの技術を持ってすればフツーのセダンをFFで作ることなど簡単なはず。何もスポーツカーを作れっていってる訳じゃない。
スポーツカーにしてもツーリングカーレースではFFが健闘しているではないか。

◆ これに関しては対欧輸出を考えた上,ではないかと思っている。欧州では小型車はFF,それ以上のサイズの車はFRがフツーだからだ。ホイールベースを伸ばした割に室内寸法(長さ方向)に余裕が無いのもこの為だ。トヨタのFR用エンジンは直列6気筒のみ,もしこれにV6が積まれたならば、もう少し短いボンネットが実現できたと思う。しかし、設計者がV6の振動を嫌った,と言われれば、なるほど,な訳で、足周りもエンジンもクラウン並の静粛性を手に入れているのだから。

◆ せっかくトヨタのエンブレムを外したのだから、もう少し綿密な事が出来なかったか?と思ったら欲張りすぎだろうか?もっともプログレをユーザが認めさえすれば、次期モデルは魅力的に変身するに違いない(と,思いたい)少なくともこそくな手段に頼らずに「小さな高級」を作り上げた点は高く評価できる。日産がブルーバード?に以前搭載したような、車内騒音を逆位相の音で打ち消すような仕掛けが付いていたら幻滅である。ついでに言うなら、最近流行のメーカ純正黒色着色ガラスなどが装備されていた日には一気に安っぽさが炸裂だ。

◆ 最近TVのCMでもお馴染みのいすゞDdエンジン,高圧直噴エンジンで黒煙排出量を60%も低減したという,アレだ。6割減と言っても元々の排出量が多いのだから、どれほど違うのだろう?と興味があって,是非走っているところを見たいのだが、月間販売台数300台じゃお目にかかる機会も少ないだろう。希にしか見かけないプリウスだって月間販売台数は1000台以上なのだから。



SMP(7/6)

◆ Xeonマルチプロセッササーバ,各PCメーカからは早々に出荷されるらしい。
ここでマルチプロセッサ化のメリットとは何か?と言う問題がある。例えば200MHzのプロセッサを2個使用する場合と、400MHzシングルプロセッサではどちらがパフォーマンスが高いのか?シングルユーザシングルタスクで使う限りは、400MHzシングルプロセッサの方がパフォーマンスは高い。

◆ マルチタスクOSとなるとどうだろう?マルチプロセッサ対応OSは、シングルプロセッサ用のそれに比較してタスクスイッチ関係の処理が増える。これはパフォーマンスを落とす原因だ。一方で同時に2つのプロセスが走るメリットもあるが、200MHzのCPU2個と400MHzのCPU1個では全体の処理能力に大きな差は見込めそうにない。

◆ マルチプロセッサ対応と言っても各CPUが同じ処理を連続的にこなすわけではなく、それぞれのCPUは各処理を切り替えながら処理するわけだ。従ってメリットがあるとすればCPUあたりのタスクスイッチ回数が減ることによって、キャッシュなどのフラッシュ回数が減ること,実質的なキャッシュ(L1/L2)容量が2倍に見えることくらいだろうか?

◆ OSによってはこれが不可能な場合もあるが、一般的なSMP対応OSの場合には各CPUは独立してI/O制御を行うことが出来る。I/Oの速度はCPUのそれに比較して遅いわけだから、処理に応じてI/O処理を同時に複数こなせる事によるメリットはマルチプロセッサ構成のメリットだ。
このメリットを生かせるのがunixサーバなどでは無かろうか?多数のリクエストを処理する場合、ネットワークやディスクI/Oを複数こなせる効果は高い。

◆ しかし本当の意味でのマルチプロセッサ需要というのは、その時点で手に入れることが出来る最高速のCPUの2倍以上の処理能力が欲しいときだとおもう。
現時点でXeonの800MHz版は無い。しかし400MHz版を4個使うことは可能なのだ。これによって(少なくとも)Xeon 1GHz版以上の平均処理能力を手に入れることが出来るというわけだ。

◆ ではXeonの4プロセッサ構成サーバが市場を支配するのか?と言われると疑問点も多い。
繰り返しになるが、Pentium系プロセッサのバスアーキテクチャは優れているとは言いがたい。
PCベースのメモリシステム設計(チップセット設計)もハイパフォーマンスサーバ向けと呼ぶには抵抗がある。

◆ おまけにXeonの4プロセッササーバなら、その価格は数百万円は下らないだろう。何しろXeonの価格だけでも160万円にもなるのだ。このサーバにインストールされるOSがWindowsNTだとか言われたら魅力は半減,いや、無に等しくなってしまう。
いくらサーバのハードウエアが高性能でRAIDや電源の二重化が行われていても、OSの信頼性がハードウエアに追いつかない事には使えない。

◆ 価格的にPCサーバに近いと言えばSunEnterprise 450 Serverだが、CPUはUltraSPARC-II-300MHzを4個まで搭載できる。整数演算性能ではXeonに軍配が上がるかも知れないが、注目すべき点はシステムバス(Intel系では600MB/S弱,SPARCでは1.6GB/S)帯域幅や、I/O帯域幅(Intel系で300MB/S弱SPARCで1GB/S)だ。最近ではワークステーションでもPCIバスを採用するモデルが増えてきたが、これらのPCIバスはクロックが66MHzであると言うところも見逃せない。

◆ 一般的に回路規模の小さいRISCプロセッサは高クロック動作が可能であり、価格も安い。
一方で複雑な命令実行時には多数の命令を発効する必要があり(だからRISC)x86系のようなCICSに劣ると言われている。サーバ用途では余り重要視されないかも知れないが、x86系は浮動小数点演算能力がワークステーション用プロセッサに比較してかなり遅い。

◆ 価格的にもXeonのマルチプロセッサシステムはSunEnterprise Serverより高くなる可能性がある。
唯一のメリット?は、NTが動作すると言うことだろう。果たしてマルチプロセッササーバが必要とされる業務にNTサーバを乗せるのか?と言う問題もあるし、単純なファイルサービス用途ではマルチプロセッサのパフォーマンスが必要なのか?そもそもNTFSみたいな遅いファイルシステムで間に合うのか?と言い出せばキリがない。

◆ 最近の販売代理店は設定の簡単なNTサーバを勧める傾向にあるから、そう言った意味では需要はあるだろう。だからこそNetWareのNovellが窮地に追い込まれているのだ。
一見GUIベースで設定の簡単そうなNTサーバは、少なくともunixより取っつきやすいのも事実だ。
最初は良いが、複雑な設定を行うようになって泣きを見た頃には後の祭り,なんだけどね。
NT5がどんな形になるのか?よく分からないが、少なくともPCベースのファイルサーバ程度なら使えるかも知れない。



ディジタルTV(7/5)

◆ 地上波ディジタル放送が動き出している。2000年からサービス開始,その後10年ほどでアナログ放送全廃という案もある。割り当て周波数帯も変更され、現在のVHF帯(1〜12チャネル)は音声放送専用に,UHF帯をTV放送に使うらしい。

◆ 従ってTV受像器の買い換えは必至となる。2000年以降はVHF帯のアナログ放送と、UHF帯でのディジタル放送が混在された形となるが、UHF帯にしてもチャネル変更などが行われるために受像器やアンテナの変更が一部地域では必要になるらしい。受像器側の変更と放送設備の変更に要する費用は700億円以上,21世紀までには景気が回復していることを期待したいね。

◆ VHF帯からアナログ放送を追い出す案に対して放送局側から反対意見も出ている。放送設備や受像器買い換えの強制はけしからん,と言うわけだ。ごもっともな話である。買い換えが順調に進めばアナログハイビジョンは失敗とは言われなかっただろうし、ワイドテレビも今頃全盛になっていたに違いない。しかしハイビジョン受像器は庶民に手が届く値段にまで下がらなかった事実があるし、ワイドテレビ需要も伸びない。

◆ 一時期ワイドテレビしか作らなくなった国内家電メーカだが、需要は従来型受像器に集中し一旦従来型テレビの製造を止めたメーカも心を入れ替えた,と言うのが現状だ。
従って地上波ディジタル放送への転換を一方的に進めれば、受像器を買い換えてまで地上波を見るユーザは少ないのではないか,と言うのが反対派の言い分だ。

◆ 有料放送とは言えCS人気は高く、受像器買い換えで地上波ディジタルに対応するよりCSでも見ていようか,と思う人々がいたとしても不思議ではない。
地上は放送は有料ではないから視聴率が命だ。地上波ディジタル化によって地上は放送自体の人気が落ちてしまえば、地上波放送のみしか行っていない,或いは行う予定のない放送会社は危機に直面する。

◆ 経営状態が良い放送会社では早々にCS参入などを決めているようだが、それ以外の,地方局などは困ってしまうだろう。
もう一つ,地上波放送のディジタル化によって、移動体でのTV受信が考慮されると言う話があった。が、実際には移動体でのTV受信は考えに入れられていない。



暑い(7/4)

◆ 昨日と言い,今日と言い,何なんだこの暑さは?!......ただ、それだけ。



デカい(7/4)

◆ 先日正式発表されたXeon,CPUケース内部に実装されるPB-SRAMがこんなに大きいとは知らなかった。大きいのは物理的寸法ばかりではない,消費電力も38Wを超えると言い、コア電圧が2Vなので20A近くもの電流が流れることになる。

下にあるのがCPU,上の2個はL2キャッシュ

◆ 巨大な消費電流はCPU電圧の安定供給を難しいものにする。スロット1周辺にもケミコンが多いのはご存じのことと思うが、CPU電圧を±1%程度に安定化してリップルも規定値内に入れようとすると220μF程度の容量のコンデンサが10個以上は必要だ。おそらくスロット2では更に厳しくなるに違いない。

◆ このコンデンサ群を減らす為のICも発表されている。±4Aの電流供給(吸収)能力を持つ物で、これを使うとコンデンサ個数を5個に減らせると(メーカは)言う。ICの動作は、規定電圧より供給電圧が上昇すると電流をシンクして電圧降下をおこし、電圧が低下するとICから電流を供給するという仕組み。電圧の安定化はオンボードスイッチング電源が行っているわけだが、シリーズパス式の電源に比較して電圧安定度や過渡特性に弱いスイッチング方式を補うのがこのデバイスの役目だ。

◆ トランジスタで見かけ上のコンデンサ容量を増幅する回路は良く知られているが、これを一歩進めたと考えても良いだろう。ちなみにこのICの応答速度は100nS以下とのこと。8PinのSOICパッケージで値段も安いから(手に入れば)マザーボードの電源周りのチューニングに使えそうだ。CPUやS-RAMはさほど電圧に敏感なデバイスではないが、電圧の絶対値よりその変動に対する影響は大きい。往々にして瞬間的な電圧の変動はレベルが大きいのもその原因である。

◆ 話が電源になってしまったが、Xeonに搭載されたS-RAMのクロック周波数が400MHzというのも凄い。1クロック2.5nS,これは基板上を50cm電気が進む距離に過ぎない。配線長が5cmあったとすると、それだけで10%ものアクセス速度を犠牲にすることになるのだ。デバイス内蔵チップならともかく,外に端子を出したデバイスとしてはかなり高速な部類に入る。

◆ Xeonはマルチプロセッサ対応だが、Xeon自体のバスドライブ能力によって4プロセッサ構成でも厳しいらしい。これは全ての(つまり,最大4個の)プロセッサバスが完全に並列接続されることが原因だ。おまけにプロセッサバスには低速なD-RAMのデータが流れてくるわけだから、バス使用率は低くはないだろう。

◆ どうやらIntelはCPUの処理能力よりメモりバス能力の方が上だと思っているフシがある。マルチプロセッサでSD-RAMを使うことを想定すると、1プロセッサでさえ不足気味なバス帯域がさらに圧迫されることになる。その為か?Xeonには2MBのキャッシュを乗せたバージョンも登場すると言うが、どんなに溜め込んだ所で入ってくる量より出ていく(処理してしまう)量が多ければキャッシュの効果は半減してしまう。

◆ これと同じ事が我が国にもある。財政再建で消費税を5%に上げたものの無駄な出費を削ることを忘れていた為に、何の効果も無かった。いわゆるキャッシュ(Cache/Cash)の無駄遣いって訳だ。



アイドル燃費(7/3)

◆ SLの通勤燃費は5Km/l前後で推移しているが、ここの所渋滞が激しい傾向にあり燃費が低下している。毎朝の往路ではウチのチビと近所のチビを幼稚園まで運ぶ。幼稚園の場所は、ほぼ通勤途中にあるので走行距離自体は直行する場合とさほど変わらないのだが、平均速度は大幅に低下してしまう。

◆ 直行すると道のりは約10Km,所要時間は30分前後なので平均速度は約20Km/hだが、幼稚園を経由すると平均速度は12Km/h以下に落ちる。
SLの定速走行燃費は、高速道路を140Km/h以下で巡航した場合に約10Km/lで、排気量(6000cc)を考えればさほど悪くないと思う。
しかし走っていないときにも燃料を食うのが大排気量エンジンの泣き所。平均速度12Km/hと言うと、止まっている時間,あるいはスピードメータが振れないくらいの速度で走っている時間がかなり長い。しかも道路の空いた区間では50Km/h以上にも達するから、速度変化もかなりある。

◆ ちなみにVita(1400cc)を通勤に使うと、燃費は約8〜9Km/lになる。たぶんアイドリングの存在しないプリウスだと15Km/l位は走るのではないだろうか?もっともこれからの季節,車両停止と共にエアコンが切れてもガマンできるか?と言う問題はありそうだが。(エアコン優先にすると車両停止時にもエンジンは止まらないかも)

◆ 以前ソアラに乗っていた頃も通勤燃費は5Km/l程度だった。その頃は、今住んでいる場所より通勤距離は長かったから、それなりに平均速度は上がっていた。が、加減速が多くターボ車にとっては不利だったのかもしれない。
ずっとずっと前に乗っていたサバンナRX−3の通勤燃費も6Km/l前後だった。片道30Km程で環状8号線を1/3周するほどの通勤コースだったが、やはり渋滞はすごかった。

◆ フェアレディーZに乗っていた頃、通勤距離は更に長い50Km程,この時の燃費も6Km/l程度だった。しかし極度に忙しい時期が続いて、帰宅するのはいつも深夜。その為、平均速度は結構上がっていたと思う。(朝の通勤時はすごく混んでいた)

◆ こう考えると、どの車でも燃費なんてさほど違わないように思えてくる。小排気量車に乗る経験が余りないのだが、通常のコンベンショナルエンジンであれば燃料のアイドル流量を極端に絞ることも出来ず、走行燃費は車重で決まると言って良いから差が無くても当然かも知れない。
サバンナはご存じロータリーエンジン車だったが、これはコンベンショナルエンジンに比較してアイドル燃費が悪い。(金のない頃は車が止まる度にエンジンを切っていたっけ)

◆ 三菱GDIエンジンも、30%程の燃費低減を行うためにコストの高い直噴システムを使っている。
直噴にすることによって、アイドル燃費と低負荷走行時のポンピングロスが低減され燃費が向上する。こうして苦労してやっと3割の燃費低減なのだから、怪しげな燃費改善装置が20%もの燃費低減効果や、出力向上効果をうたっているのは不思議としか思えない。



(7/2)

◆ 早いものでもう7月も2日目だ。7月と言えば七夕で、神奈川県では平塚が有名。間違っても七夕祭り期間中に平塚(ひらつか,地名)の辺りを車で通ろうとと思ってはいけない。そこらじゅう渋滞していて、タダでさえ海岸沿いの道路の少ない地域が,交通規制の為に迂回した車であふれかえる。仙台の七夕も有名だが、残念ながら平塚も仙台も,私は行ったことがない。

◆ 何故七夕か,って言うと、その昔に能登半島に旅行したとき,ユースホステルから見た空には、東京では決して見ることの出来ない天の川が輝いていたのだ。天の川,ってのを知識の上では知っていたものも、それを見たのははじめてだったから少なからず感動した。
今でも能登の空には天の川が輝いているのだろうか?天の川と共に能登半島で聞いた「あすなろ」の話しも懐かしい。

◆ 七夕が終わると選挙がある。どうやら国民の大半は、どこの政党が勝っても政治に大きな流れの変化はない,と見ているようだ。実際、ほとんどの政党は減税なり景気対策を公約(口約?)としているわけで、だったら現時点でももっと景気がよくなっても良さそうなのものだ。
そう言えば太陽黒点数と景気の関連性が云々,などと聞いたことがあるが、現在の太陽黒点数はどんなものだろうか?(11年くらいの周期だっけ?)

◆ 選挙が終わるとチビ達は長い夏休みになる。真っ黒に日焼けして元気そうな..と言うけれど、紫外線の影響が無視できない高緯度地方では、真っ黒に日焼けして病的な,と言われるらしい。
日本では紫外線の人体への影響は大きく取り上げられてはいないが、オゾン層破壊などの影響で地上に降り注ぐ紫外線の量は有害なレベルにまで達しているのかも知れない。

◆ 少なくとも東京周辺の空は青い,或いは水色のレベルなのだが、空気のきれいなところに行くと空が黒い(位青い?)感じになる。おそらく登山をする方々は、そんな空を見ているのかも。
今後数十年か,あるいは永久に東京の空はキレイにならないかも知れない。一昔前は核戦争で地球が滅びるなんて言われていたが、核戦争の恐怖が多少遠のいた現在,環境破壊や難病によって人類が危機的状況に陥る可能性の方が大きいような感じだ。
広い意味での環境悪化はジワジワやってくる。戦争のように目に見える危機ではないだけに、その対策も遅れがち。

◆ 異常気象ってのは毎年のように騒がれていて、毎年異常だったらそれが正常なのでは?と思うくらいだ。2年ほど前は東京でも渇水が問題となり、今年は雨が多かったから水の心配はないものの関東以北での日照時間の少なさが作物に影響を与えている。
今世紀最大と言われたエルニーニョも収まって来たようだが、その反動?か,太平洋海水温度が下降傾向で今年は台風がやってこない。

◆ このまま冬になると日本付近はえらく寒くなると言う人もいるが..あれ?地球温暖化で暖冬が続くとかって話はどこへ行っちゃったんだろう。
太平洋海水温度が低下すると、海水中に多くの炭酸ガスがとけ込んで大気中のに酸化炭素濃度も下がると言われている。これをもって「炭酸ガス排出規制の効果が早くも現れた」なんて言う人は居ないだろうケド..



メモリシステム(7/1)

◆ CPUの高クロック化は留まるところを知らない。Pentium-IIは年内にも500MHzを超えるだろうし、Socket7勢も400MHzはそこまで来ている。ここでボトルネックとなるのがメモり性能だ。
IntelはRAMBUSを使おうとしていて、コイツは800MHz程度のクロックにも耐えられるらしい。
しかし設計上の制約は大きく、特に配線遅延の問題に目をつむることは出来ない。

◆ PCより格段にメモり性能が高いワークステーションはどうなっているのか?これが意外に古めかしいデバイスなどを使っている。メモリインタリーブを行わない対応ではEDO-DRMを,メモリインタリーブを行うならばFP-DRMと言うわけだ。
どちらにしてもメモリバス幅は大きく取られている。8ウエイメモリインタリーブ+数百ビットのメモリバス幅はPCの世界では想像が出来ない。

◆ マルチプロセッサや多チャネルI/Oバスが主流のハイパフォーマンスワークステーション,CPUの整数演算能力こそPentium-IIの高クロックバージョンに及ばない例もあるが、それでもトータルパフォーマンスが優れているのはメモリなどを含むサブシステムの設計が念入りに行われていることも理由である。(PCでこれが出来ないのは価格の壁があるから)

◆ これらワークステーションは、L2或いはL3キャッシュにしても数メガバイトは実装されている。
メインメモリが多段インタリーブだとしても、それをCPUに近いメモリに取り込んでおくことのメリットはある。CPUにインタフェースされるバスと、メモリコントローラが制御するメインメモリの中継を行う意味もあるのだ。

◆ IntelはXeonを発表した。PCメーカ各社もこれを使用したマルチプロセッサマシンを発表している。
XeonではL2 CacheをCPUコアと同クロックでドライブする。これはPentiumProと同一なのだ。
Pentium-IIはPentium ProにMMX命令を追加し、16ビット命令,特にセグメント関係の実行時間を短縮する改造が施されたに過ぎない。XeonはPentiumProの高クロックバージョンと言っても良い。

◆ マルチプロセッサ構成の可能はチップセットも発表された。これを使ったマザーの写真を見ると、どうやらメインメモリはSD-RAM?のようだ。メモリスロットもさほど多くないのだが、メモリ空間は4Gバイトを超えるらしい。マルチプロセッサマシンの場合にはL3キャッシュを採用する例もワークステーションではあるが、Xeonプロセッサを使用した場合はどうなのか?マザーボードクロックが100MHzとは言え、その4倍にまで倍率の上がったCPUに対するメモリバス帯域は不足しないのだろうか?





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