Home > スケールメリット

スケールメリット


  • Posted by: F&F
  • 2009年2月 4日 12:22

製品価格にしてもネットワークにしても、スケールメリットは少なからずある。
例えば10Mbpsの線の価格と100Mbpsの線の価格が10倍あるかというとそうではない。

回線リセールなどが行われるのも、広い意味ではMVNOなどもこの理屈だ。
問屋と小売店の関係も同じだろう。
小売店がメーカから直接仕入れるよりも、取扱量の大きな問屋を経由した方が安いというのと同じ。
個人商店などでは問屋から仕入れるよりもディスカウント店で買ってきた方が安い場合もあるのだから、数の価格は密接な関係がある。

FTTHはNTT独占だと言われるが、これも数のメリットが大きいだろう。
電力系など他社はエリアが限定されるためになかなかスケールメリットを出せない事情もあると思う。
NTTはFTTHの卸しも行っているが、この件ではソフトバンクともめにもめた。
ソフトバンクは安く貸せであり、NTTは適正価格だと主張してかみ合わない。
だったらソフトバンクが独自で線を引けばいいのだが、そんなカネはない。
カネがないなら他社から借りればいいのだが、その価格に文句を付ける。
しかし結局自前で線を引くことも、NTT価格を崩すことも出来ずフレッツ網に相乗りすることになった。

移動体通信でも同じように大規模事業者の方が効率的に設備が使える。
ただ、移動体通信の設備費用は年を追うごとに安価になっている事情もあってEMは投資効率がかなり高いのではないだろうか。
某事業者が採用していたM社製のBTS一式は1億円内外と言われていた。
それを韓国製にすることで価格が1/10になったと言うのだから凄いではないか。
これも多くの台数の設備を入れ替える、基地局屋にとっての数の力と技術の進歩の相乗効果だ。

下の記事でも書いているが旧vodafoneの設備はまだまだそれが高額の頃に設置されたものであり、ボロいが高いみたいな感じだろう。
今となっては役に立ちそうもないセレロン300MHzに8GバイトのHDDのPCを30万円で買ったみたいなものだ。
これだって当時にしてみれば立派な(でもケチったからPentiumではなくCeleronね)マシンだった。
当然その帳簿残存価格も高い。
が、今になってみるとボロいマシンの残存価格より更に安い値段でcore2 3GHzのマシンが買えるようなもの。

EMの設備とSBM(vodafone)の設備で10倍の価格差があるかどうかは分からないが、時代の流れとはそんなものだ。
設備費用が安ければサービス提供価格も安くできる。
これも下の記事で書いているが、高コストになってしまったSBMはスケールメリットも出ないEMのネットワークを借りた方が安いという現象に遭遇したのだろう。
本来の適正な価格でSBMの設備が出来ている(買った)とすればネットワークコストはSBMの方が絶対に安くできるはずだ。

   

Comments:0

コメント投稿には JavaScript が必要です。ブラウザのJavaScript 機能を有効にしてください。

サインインしなくてもコメントの投稿は出来ます。
サインインしている場合はお名前などを入力せずに、そのまま投稿できます。

登録は簡単&それによって何かが起きるわけではないのでお気軽にどうぞ。
登録ページ書き込み→確認メール送信→確認メールのURLクリックで承認、の手順です。
確認メールに書かれたURLにアクセスしないと登録は完了せず、正しいログイン状態に移行できません。
コメント フォーム
コメント投稿完了までには少し時間がかかります。
二重投稿にご注意下さい。

Home > スケールメリット



VC