イメージ

SBMは安い・安っぽいイメージで売った。
自社を安っぽく見せるには勇気が必要だったとは思うが、それが成功した。

ゼロ円、安い・安っぽいイメージの植え付けでSBMは安いんじゃないかと人々は思うようになった。
実際には無料通話分のない通話料金系など、FOMAプランからXiプランに変えて実質値上げを感じる人が多いようにSBMは決して安くはない。

ドコモのFOMAプランは他社より安かった。
しかしドコモは安くないイメージがあった。
圏外が少なく安心できるが料金は高い。
それがドコモのイメージだ。
なのでいくら料金を安く誘導しても客は来ない。

そして客は信頼性とエリアを求める。
SBMなら圏外があっても「安いんだから仕方がない」になるが、ドコモにそれは許されない。
なので障害でも起きようものならクレームの嵐になる。

SBMは圏外が多い。
900MHz帯を整備しようが、基地局が何十万だと自慢しようがつながらないものはつながらない。
孫さんがいくら吠えたところで、人々は「出来てから言ってくれ」と言う。
これがSBMのイメージなのだ。
たとえドコモもauもSBMも圏外の場所があったとしても、SBMユーザは「SBMだから圏外なんだな」と思うだろう。

分離プラン化をぶっ壊したのはSBMであり、日本のケータイ料金を上げてしまった。
安い・安っぽいのはイメージだけで、実は高い。
端末価格然りであり、従来型インセンティブプランなら数千円〜3万円位が相場だった。
しかしSBM的インセンティブプランでは実質ゼロ円かも知れないが、ゼロ円になるまでには2年かかる。
しかも一括支払いとなれば初期費用は10万円近くにもなる。

ただしiPhoneは一括ゼロ円＋キャッシュバックなどもあるので本当に安い。
こうした差別化をしていかないとiPhoneが売れなくなってしまう。
そして売れるのは16GB版ばかりで、つまり機能ではなく価格なのだ。