遠くだけじゃない(3)

新横浜の裏側というのだろうか、スタジアムではない側はそんな細い道が沢山ある。
山の尾根を走る道はゆっくりカーブしていて方向感覚が狂ってしまう。

下に降りられそうな道も、下手をすると途中から階段になっていたりする。
最初に走った頃には一体どの辺りをどの方向に向かっているのかさっぱり分からなかったのだが、何度か走って地図と実際が一致したというか分かってきた。
なるほどね、この道はここに出てくるのか、みたいな。

それを知ったから何だと言う事はないのだが、普段足を踏み入れない場所なので新鮮な感じもする。
車で走っている時に毎回混雑している交差点があった。
信号が変わるその時に1台しか右折が出来ないので、右折車が何台も居ると渋滞してしまう。
坂の上の交差点なので止まりたがらない車も多く、信号が赤になっても対向車が切れないので右折車が曲がれない。
この交差点の先に何があるのだろうかとずっと思っていたのだが、あまり広い道ではなかったので曲がった事がなかった。

その道を先日初めてシグナスで通ってみた。
別に何がある訳ではない、普通の住宅街だった。
その住宅街に続く道がそこだけしかないので右折車が目立ったという訳だ。

そんな事で家から少し離れた場所の"探検"も面白いなと思った。
自分に必要のない道がどこに続いていようが関係ないと言えばそうなのだが、知る事の自己満足みたいなものだろう。
修理の必要のない機械をあえて開けて中身を見るのと似たようなものだ。