楽天店(5)

開店して楽天から最初に言われた事が「ページ作りを見直して下さい」だった。
何をどう見直すのか聞いてみると「売れているショップの真似をして下さい」だ。

具体的にどこをどうしろではなく売れているショップのページをコピーしろとでも言いたげだった。
ページ作り自体は楽天風味にして下品っぽく仕立てたつもりだ。
バナーも貼っているしおすすめ商品も並べている。
他に何をすればいいのかだが、その明確な回答は得られなかった。
単に「売れているショップの真似をして下さい」だけだ。
では、その売れているショップとはどこなのか。
大手のお店を真似をしたって扱い商品も規模も異なるのだから駄目だろう。
しかしどこを真似しろと具体的には言わない。

広告に関して、他のショップからこんな話を聞いた。
楽天の言われるがままに5万円の広告を出し、それで効果がなかったから今度は10万円、更にそれを何度も出したが売り上げは伸びなかったと。
何故効果が現れないのだと楽天に言うと、商品構成や価格を見直し、広告のバナーも(楽天系列企業に)外注すれば効果は現れるはずだと言われたそうだ。
こうして100万円ほど使った辺りで自分でも考えるようになり、楽天の言いなりにはならないようにしたが時既に遅しで広告代の回収を考えると頭が痛いと。

広告効果はゼロではないが、広告を出さずにノンビリ歩んだ方が結果として得だったのではないかとその方は振り返る。
100万円の広告代で得られた売り上げが100万円には遠く及ばないのだから。
ただし、この辺りは広告モデルと非広告モデルを同時進行させなければ比較が出来ないので何とも言えない。

楽天が言うのは「ライバル店より上に出るために、今広告を打つべきです」だったという。
しかし少し考えれば分かるとおり、全てのライバル店に楽天は同じ事を言っている。
ライバル店と同じ事をやったのでは効果が現れないのは当たり前だ。
では広告モデルの方が売り上げ成長率が高いのかというと、この例のように売り上げが多少伸びても広告代に食われたのでは商売として成り立たない。
儲かるのは楽天だけである。