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過去の雑記置き場


速度計測アプリ(7/1)
遅効性エンジンフラッシング剤の効果(7/2)
フラッシング剤は不要か?(7/3)
大容量パックはお得なのか?(7/4)
生活保護は誰のため?(7/5)
レシプロソー(7/6)
即効性フラッシング剤の効果(7/7)
CVTは日本で好まれる(7/8)
見えない危険(7/9)
汚れたエンジンの洗い方(7/10)
サンドブラストとかソーダブラストとか(7/11)
高圧洗浄機で外壁を洗う(7/12)
THSとブレーキ問題(7/13)
投稿者はトラックドライバーだった(7/14)
サスペンションセッティング(7/15)
高圧燃料ポンプの分解修理(7/16)
高圧燃料ポンプの分解修理(2)(7/17)
衝突軽減ブレーキ(7/18)
不思議な言葉とか和製英語とか(7/19)
ローカル局は面白くない(7/20)
キーの閉じ込めが増えている(7/21)
燃料ポンプと燃料供給(7/22)
ミニ雑感(7/23)
整備士の話に2つの意味(7/24)
続フラッシング剤の話(1)(7/25)
続フラッシング剤の話(2)(7/26)
トランスミッションは高い(7/27)
ゴミ処理場問題(7/28)
スポンジ入りタイヤ(7/29)
故障に泣く人(7/30)
タイヤも再生素材?(7/31)


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タイヤも再生素材?(7/31)
◆ タイヤ粉塵の環境への影響があり寿命の長いタイヤがヨシとされる傾向の欧州では、再生素材を使ったタイヤの研究というか検討もされているのだとか。再生タイヤと言ってもトレッドを張り替えるアレではなく、廃タイヤや廃プラスチックを原料にタイヤを作るという事だ。

◆ 国内メーカでも研究や取り組みはあって、ヨコハマタイヤだったか?トレッド面以外の部分に再生素材を使ったものを実用化している。他にも再生材料100%で作ったタイヤ(試作レベル)もあるし、2030年頃までに再生材料利用タイヤを発売し、2050年頃には再生材料利用率を100%に近づけたいと、住友ゴムは言っている。

◆ 再生素材が廃タイヤから作れるのかどうかは微妙なところで、合成素材や廃プラスチックが有力なのだとか。廃タイヤが再利用できればゴミの削減にもなるのだが、廃タイヤから液体としての炭化水素を取り出すには結構なエネルギが必要らしい。

◆ 日本では廃タイヤから金属やガラス繊維などを取り除いてチップ状にしてゴムマットなどの製造に使うリサイクルは行われている。廃タイヤの量は年間100万トン規模だそうだが、低摩耗タイヤなどもあって重量自体は減少傾向だそうだ。

◆ もっとも安価な使い方は燃やしてしまうことで、工場などの熱源として利用される。これもコストと効率のバランスがあるのだが、石油の価格が高止まりすると需要が増えるのかも。ただ普通に燃やすと有害物質の排出などがあるので、それなりの設備投資が必要になる。現在タイヤを燃料として使っているのは製紙業だそうだ。

◆ 燃やされるタイヤの量は廃棄量の6割を超えると言うから、結構な量が燃やされている。逆に言うと燃やす以外に余り使い道がないわけだ。再生材料や再生可能材料としても植物性の合成油脂みたいなものが使いやすいらしく、それに廃タイヤからの再生材料を少し混ぜるくらいが性能と価格のバランスが良いとか。

◆ このあたりは各社研究しているところでありもしかすると廃タイヤ利用率みたいな数字で優劣を競う製品が出てくるのかな。そうは言っても例えば廃タイヤ利用のタイヤの摩耗率が大きければ、結局何をやっているのか分からなくなる。この何をやっているのか分からないけれど環境だ環境だと叫ぶ傾向が欧州にある。

◆ 本末転倒でもないのだけれど、環境に良いものを作るために大きなエネルギを必要とするとか。勿論それが希少素材であれば止むなしなのだが、天然ゴムの輸出国であるタイやマレーシアの産業にも影響はある。タイは年間450万トン以上の天然ゴムを、インドネシアは250万トン以上のゴムを輸出している。天然ゴムの価格はUS$2.5/kg程度だ。

◆ プラスチックの生分解には数百年がかかるとされるのだが、実際には加水分解の方が早く起きるので無限に消滅しないみたいな話ではない。また紫外線によっても分解が進むので、日光に曝されていると劣化する。これはPET素材でも同様なので、ペットボトルの空き瓶が数百年も海を漂うという事はなさそうだ。

◆ このあたりは投棄量と分解量の話になるので、分解するから捨てても良いと言う話にはならない。海に漂うプラスチックは徐々に小さくなってマイクロプラスチックとなる。ここから先は分解が遅いそうで、長期間海に漂うのだとか。海中や海底にあるマイクロプラスチックは2千万トン位になるというデータもあるが、これってやがては石油になるのかな。


故障に泣く人(7/30)
◆ 以前に書いたミニのオーナの方なのだが、6ヶ月点検での修理費用見積もりがブレーキパッドとディスクロータ交換で26万円になったと嘆いていた。急を要する修理としては水漏れがあり、ウォータポンプの交換が必要とのことだ。部品代が7.5万円なのでウォータポンプとブラケット、サーモスタットのアセンブリ交換か。

◆ ハウジングブラケットアセンブリだとOEM品でも4万円位になる。ポンプのみの交換だとOEM品で1万円位だし工賃もかなり安くなるはずなのに、何故アセンブリ交換?
◆ 国産車でもそうだがウォータポンプ周りはやがて壊れる。ジムニーの時もウォータポンプは外してみたが、錆びも無く綺麗な状態だった。もしかしたら交換されていたのかも知れない。

◆ ミニの場合はアセンブリ交換は結構面倒なのだが、ポンプ部分だけの交換は簡単だ。タイヤを外すとポンプにアクセスが出来るので、インナーフェンダーやベルトカバー、ドライブベルトを外せば交換可能だ。

◆ インペラのユニット部分だけなら工賃を含めても3万円弱で修理が完了するはずだ。水漏れを放っておくと冷却水が減少してオーバヒートになるのだが、エンジンよりもターボチャージャの冷却に影響が出る。ミニはエキマニやターボチャージャが水冷になっていてアルミで出来ている。アルミは600℃位で変形してしまうので、冷却できないと歪みが生じる。エキマニとターボチャージャは一体だったかな?なので、これの交換は結構費用がかかる。

◆ 後方排気なので脱着も面倒だし、部品価格も40万円位するのではないだろか。余り壊れない部品なので国内在庫がない可能性のある。余り壊れないとは言っても、オーバヒートでマニホールドや排気タービンハウジングが歪み、ウェイストゲートが作動不良になることがある。水漏れがあっても水がなくならない限りは冷却は出来るので、水漏れ修理までは冷却水量に注意して乗ることだ。

◆ 当該車両は結構高い価格(130万円位?)で買っているようなので、割高なのに壊れるじゃないかみたいな思いはあるかな。購入してからのトラブルの経緯もあるし、営業マンは完全整備済みを謳ったのに、何一つ交換されていなかったという。エンジンルームも埃まみれで、車内清掃すらされていなかったそうだ。

◆ エンジンルームは年数が経てば汚れるのだが、余程埃っぽい道でも走らない限り激しい汚れにはならない。ジムニーをこの山の中で乗っていても余り汚れなかったけどなぁ。そんな感じだったそうで、嫌になるのも無理はないか。当該車両は走行7万km位のものを買ったようだが、それにしてはトラブルが多い。嫌気がさして買い取り店に足を運ぶと査定額は24万円だったそうで、オーナは落胆を隠せない。

◆ その後セリ方式の売却サイトに登録し、32万円ほどで売れたらしい。最低落札価格以上の値が付けばキャンセルは出来ないとのことで、オーナは価格に納得は出来ないようだが、冷却水漏れありなので仕方がないのかな。

◆ 整備というか修理にもずいぶんお金をかけ、タイヤは交換したばかりだと言うから、"損した"感は結構あったのではないだろうか。相次ぐトラブルに負けてしまった例として特段珍しくないとは思うが、オーナにしてみれば頭にきただろうなぁ。Youtubeで動画を流しているからと言って、必ずしも言い中古車屋ではなかったという事になる。


スポンジ入りタイヤ(7/29)
◆ タイヤ内部に吸音スポンジを入れ騒音や振動音を低減したのが、ダンロップのサイレントコアである。車の遮音性によっても効果の感じられ方は異なるが、特に大径タイヤなどでドタバタ感を感じる車両には効果的だと言われる。

◆ 従来はタイヤの構造だとかトレッドパターンによって静音化を追求してきたわけだが、タイヤ内部に吸音材を入れる方法をダンロップは採った。どの程度の効果があるのかをGarage54が実験しているが、吸音材を沢山入れれば良いと言うものでもないみたいだ。

◆ タイヤではなくホイールの方で吸音したらどうかという事で、ホイール内部にレゾネータを入れたのがホンダだった。2010年に市販車に応用したがその後話は聞かない。トヨタも一部車種で採用したのだが、これも余り話が出なかった。

◆ タイヤ内部に吸音材を入れるのは東洋ゴムもチャレンジしている。効果が大きければ多くのタイヤに採用されると思うのだが、ホイール内レゾネータ方式にしてもタイヤ内の吸音材にしても、余り付加価値を生まなかったようだ。

◆ 結局の所車両側の遮音性能が良ければ、タイヤでの数百Hzレンジの音はあまり入ってこない訳だし、タイヤを交換した直後には静かに感じられたとしても、やがて慣れてしまうとそれが普通になる。で、古びた(消音)タイヤから新しいタイヤに替えると、タイヤの新しさによるフィーリングの向上の方が目立つので消音タイヤのメリットが忘れられてしまうのかな。

◆ 軽自動車など遮音性が余り良くない車両の場合は効くかも知れないし、登録車においてもロードノイズの侵入が多い車であれば効果をより大きく感じることが出来る。タイヤにスポンジを張れば良いと言うことで、自作というか自分でスポンジを買って来て貼る人もいる。

◆ タイヤチェンジャを持っていて色々比較が出来れば効果が分かるが、そうでない場合は自己満足になってしまう可能性もある。内部空気の振動吸収であれば半径の小さな部分、つまりホイールに張った方が良さそうだ。まあ遠心力の加わり方があるので、ホイールに張ったスポンジは剥がれやすくなる可能性もあるし、タイヤ組み付け時に邪魔になるかも知れない。

◆ 吸音材としてならグラスウールなども使えるし、低域の制振材であれば鉛の薄板もある。余り重いものを入れると、それによってドタバタ感が増えるという本末転倒にもなりかねないけど。こうした部分も含めてタイヤメーカは色々開発しているわけだ。

◆ 大径タイヤが増えるとホイールの軽量化も必要になってくるのだが、社外ホイールの破損事故も増えているという。一定の強度は確保されているはずだが、繰り返し応力などでクラックが入るなどトラブルが起きる。ホイールの破損は事故に直結するので、信頼のあるメーカ品を選びたいところだ。

◆ 有名メーカ品には偽物も存在するので、これも厄介である。見た目で偽物を判断することは難しく、販売する側も偽物と分からずに店頭に並べているかも知れない。偽物に関してはホイールだけではなく、バッテリーなども偽物が氾濫している。これも見分けが付かなくて、それこそ正規代理店で買う以外にないみたいな感じだ。


ゴミ処理場問題(7/28)
◆ ゴミ処理場問題というとゴミ処理場の建設地とそこに隣接する地域の住民の間の問題が多い。杉並ゴミ処理場問題は長期にわたって反対運動が続いたわけだが、結局はゴミ処理場が出来た。ゴミ処理場が出来ると、その廃熱を利用した施設も建設されて反対派住民はこぞってその施設を利用したというのが面白い。

◆ こうした反対運動から、反対すればカネになる的な事が杉並区の一部の地域では言われたという。これが影響を与えたのは中央道と首都高速を結ぶ高速道路の出口問題で、地域の住民は出口の開通(建設は完了していた)に反対を続けたのだった。

◆ 伊豆半島の南部でもゴミ処理場の建設問題があるのだが、これは主にコストの話である。複数市町共同のゴミ処理場を建設する話があるのだが、南伊豆町はそのプランから離脱するという。理由は建設費と運営費の問題で、民間の処理業者にゴミ処理を任せた方が安いのだそうだ。だったら何も自治体がゴミ処理場を建設しなくても良いじゃないかとなる。

◆ 一方でゴミ処理場を建設したい人もいるわけで、箱物に取り憑かれた人々というわけでもないのだろうが、田舎のゴミ処理場問題はしばらくくすぶり続けるのではないだろか。

◆ 箱物事業はお隣の伊東市でも問題になっていた。これの見直しを掲げたのが新市長となった田久保氏だ。田久保氏はメガソーラによる環境破壊にも反対していて、この近くに出来るというメガソーラの事業者説明会にも出席されたことがある。新たな市政に希望を託した住民も多かったわけだが、学歴詐称問題で伊東市は不名誉な知名度を得てしまうことになった。

◆ 事業の推進を掲げる人は、将来の明るい希望を語るのだから当選しやすい。しかし反対する人はどちらかというとネガティブな印象になるので票が入りにくい。しかし現状においては各自治体とも税収不足や人口減に直面しているわけで、昔のようにジャブジャブカネを使う政策は支持されにくくなってきている。

◆ 勿論何かの施設が出来ればその周辺の地価が上がるとか、人が増えるなどで賛成する人もいる。ただ賛成派は利益を被ることの出来る一部の人ばかりで、多くの市民への恩恵は多くはない。ただその周辺の商工会だとか商店会だとかが票をとりまとめるみたいな動きもあるし、特に田舎の方になると地域の班が特定の議員を応援するなどの古い風習みたいなものもある。

◆ 伊東市の田久保市長誕生の背景には、そんな古い風習だとか流れだとか地域の意識みたいなものが徐々に変わってきた現実があるのではないだろうか。特に伊東市は漁業関係に従事する人も多く、関係者がまとまって一人の人を応援するとか、応援しない人には圧力がかかるとかの古い風習が残っている。

◆ しかし時代と共にそうした古い人たちが引退すると、田舎の漁業の街が少しだけ新陳代謝を行ったみないな、少しずつ新しい町になっていくような感じもする。実際伊東周辺の古い町並みは徐々になくなり、昔ながらの干物店も姿を消していく。これは観光産業の衰退の影響も大きく、ホテルや旅館も中々客が増えてこない。

◆ そうした中での図書館建設が住民のためになるのか否かが争われた市長選だったが、そもそも書籍離れや読書離れが現実である事からも、多額の費用をそこに投入して得られるメリットが少ないと、伊東市民は判断したことになる。


トランスミッションは高い(7/27)
◆ Xで車検に関するPostがあり、車検代が100万円近くかかるというトヨタのワンボックスの見積もりが出ていた。高額修理を拾ってみると、何と言ってもトランスミッション交換の価格だ。通常のATなのだが変速不良でリビルドミッションと交換、約40万円が計上されている。走行距離は10万kmを超えているが、普通に使っていればATは壊れないと思うので、何か固有のトラブルがあったのかも。

◆ フロントカバーからのオイル漏れ修理が10万円位かかっているが、これってエンジン脱着を含むのかな。ミッションを交換するなら脱着は行われる筈なので、他に外すものが多いとかで工数が多いのかな。パーツ自体は2万円ほどだし、作業自体は難しくないと思うが工賃が高い。

◆ パワーステアリング系からのオイル漏れもあり、ポンプはリビルド交換になっているがラックの方は新品で約9万円かかる。オイル漏れがあると車検には通らないし、車検に通らないほどパワステオイルが漏れているとすれば通常走行にも支障が出る。

◆ 他にウインドゥレギュレータ不良だとかフロントガラスの交換などもあって、法定費用を入れると100万円オーバである。年式にもよるが中古車価格相場が60万円〜80万円くらい(安いものなら40万円位のものもある)なので、修理より買い換えになるだろうが…
◆ この方はこのモデルが好きで1年ほど前に中古を購入したとのこと。現行で新車は買えないので程度の良い中古を探したそうだ。AT不良の動画が上がっていたが、クラッチ部分のスリップみたいなのでリビルドミッション載せ替えが妥当だろうなぁ。自分で作業の出来る人なら中古ミッションに載せ替える手もあるが、整備工場に任せるなら(工賃の関係があるので)ちゃんと動作するミッションに換えた方が良い。

◆ もう一つはN-BOXなのだが、CVT不良でミッション載せ替えになるというものだった。全てではないにしろN系はCVTのトラブルが多いのだそうだ。早いものだと7万kmくらいで、比較的程度の良いものでも12万kmも走ると何らかのトラブルが出ると書かれていた。基本的に内部修理は行われないのでリビルド交換、費用は30万円前後になる。N-BOXは相場が高いので買い換えよりは修理を選ぶ人が多そうだ。

◆ ホンダ側も色々な対策を行い改善しようとしているようだが、未だにトラブルは多いとのこと。CVTFのこまめな交換で延命できるという記事もあって、3万km位使うとかなりオイルが汚れるので交換した方が良いと書かれていた。もう一つは高負荷運転をしないことで、トランスミッションの許容トルクが低いのではないか論である。

◆ 坂道を全開で走行する事を避けるとか、定員乗車を避けるなど負荷をかけなければ10万km以上は大丈夫だと書かれていた。CVT本体が壊れる場合が多いそうだが、以前のクラッチ型(現在はトルクコンバータ方式のものに移行しているそうだ)はクラッチのジャダーが出るなどのトラブルも多かったそうだ。

◆ 純正や指定外のCVTFによるトラブルも多いそうで、ホンダ系整備工場のblogでは指定外のCVTFを入れた車は異音が出るようになり、そうなるとミッション交換以外に直す方法はないと書かれている。最高級の○○オイルに、○○添加剤を入れました。でも少し走ると異音が出始めるというもの。指定CVTFに交換して直るケースは少なく、音が出始めたらダメだと思った方が良いとのことである。


続フラッシング剤の話(2)(7/26)
◆ ミニのオイルパンの底には多少のカーボンみたいなものが付着していた。これはパーツクリーナで流れ落ちるようなものだったので、フラッシング剤を入れれば溶ける範囲のものだ。しかしオイルパンの底にそれが溜まっていたという事は、少なくともオイルには溶けなかった事になる。こうした汚れを排除する事はフラッシング剤で可能で、それが溶けることによってオイルが黒くなる。

◆ パーツクリーナで流せるような汚れであればフラッシング剤で排出できる可能性が高い。まあそれを綺麗にしたからどうなるかという話は別として、こうした汚れを堆積させない意味での即効性フラッシング剤の使用には意味があると思う。数年に一度位はフラッシング剤を使い、こうした汚れを落とすのは悪くない。オイルドレンから洗浄油を吹き付けた方がより効果的で確実だとは思うけど。

◆ いわゆるオイル焼け的な汚れは落としにくかった。パーツクリーナを噴射すると落ちる事は落ちるのだが、擦らないと落とせないものもあった。ごく一部ではあるが擦っても落ちないオイル焼け的な所もあった。こうした汚れはフラッシング剤では落とせないものだ。

◆ スラッジの付きやすいピストンの裏側も見てみたが、多少スラッジがある程度だった。ここにキャブクリーナを吹き付けると、多少落とすことが出来た。何かで擦ればもっと綺麗に出来たと思うのだが、ピストンの裏側まで届く長いブラシが必要だ。

◆ このあたりの話は後日動画にする予定なので、どういう汚れが落としやすくて何が落ちないのかはそれをご覧頂く方が早いと思う。汚れの付き方そのものはエンジンによって異なるし、オイル管理によっても全く違ってくる。

◆ ATのオイルパンを外すと汚れが沈殿しているが、エンジンのオイルパンにも多少の汚れの付着がある訳だ。オイルドレンからカメラを入れることの出来る車であれば、中の様子を見てみると汚れ具合がよく分かる。ストレーナにスラッジが張り付いているようなら、それは取り去った方が良い。

◆ オイルドレンの穴からカメラが入れられるとすれば、スプレーノズルも入るはずだ。洗浄剤吹きつけ用のノズルを使ってキャブクリーナを吹き付ければ、洗浄剤のかかった範囲は綺麗に出来る。キャブクリーナは灯油よりも洗浄力が強いので、少し固くなったスラッジも多少は落とすことが出来る。パーツクリーナではスラッジが溶けにくいので、キャブクリーナだとかエンジンクリーナなどを使った方が効果的だ。

◆ だったらオイルパンを外しちゃえば良いと言えばそうなのだが、FF車で前方排気だとフロントパイプを外さないとオイルパンを外せない。オイルにじみでもあれば修理をかねてという事になるが、それ以外だと中々手間はかけたくないと思うだろう。

◆ スラッジはオイルが流れている場所、オイル通路には溜まりにくい。勿論オイル通路の管壁に多少は付着すると思うのだが、その程度はフラッシング剤で溶けると思う。オイルが滞留するところや飛沫がかかるだけの所にスラッジは堆積していく。

◆ オイルフィラーキャップから中を覗いてみて、オイル焼けやスラッジがあればオイルパンなど下の方は結構汚れている。ジムニーもタイミングチェーンのあたりは意外にオイル焼けが少なかったのに、下の方は凄く汚れていた。


続フラッシング剤の話(1)(7/25)
◆ フラッシング剤否定は肯定は双方の意見というか考え方などを見たり、色々な実験の動画なりページなりを見たり、先日はミニのオイルパンを外して見てみた事、そのオイルパンを洗った感じなどから考えてみる。

◆ 基本的にフラッシング剤は不要だと思っているが、例えば5年に1回とか10年に1回使うのは否定しない。定期的なオイル交換がされていればスラッジは殆ど溜まらないが、絶対溜まらないわけでは無い。そうした浮遊するようなスラッジを溶かす効果はある。ここで取る事の出来る汚れはオイルが流れている場所に詰まろうとする汚れで、HLAやVVT系の性能維持には効果があるかも知れない。

◆ オイル管理の悪かった車だとヘドロ状のものだとか固形物が堆積する。ヘドロ状のものは灯油系のものである程度溶かす事が出来るが、固まってしまったものは無理だ。固まってしまった、あるいは堆積して固形化したスラッジは洗浄剤で溶かす以外にない。

◆ ジムニーにはバーダルの遅効性フラッシング剤を2回使っているのだが、エンジンを開けたときは結構汚かった。バーダルのフラッシング剤をテストした動画も見たが、こびりついた汚れを落とす効果はないようだ。これに関しても浮遊する細かなカーボンの粒位は溶かせるのではないかと思う。

◆ 即効性のフラッシング剤は灯油とシンナーの混合物のようなもので、洗浄液と同じだ。洗浄液に浸けるとスラッジなどを洗い落とす事が出来るが、これも柔らかい汚れは落ちても固着したものは中々落とせない。洗い油に浸けても中々落とせないものが、オイルに5%程度混ぜて効果があるとは思えない。

◆ 即効性フラッシング剤を入れて汚れが落ちてくるのは、固着していない泥状のものが溶けているのだと思う。フラッシング剤を使うと汚れが取れてオイルが黒くなるわけだが、色での判断は難しい。例えば1リットルの水に10mlの墨汁を入れれば水は黒くなり、この希釈墨汁で紙にハッキリ文字を書くことが出来る。

◆ フラッシング剤で多少でもスラッジが溶けてくれば、オイルはそれなりに黒くなる。そしてフラッシング剤での洗浄を繰り返すと、溶ける汚れが無くなって綺麗になる。ただし溶けない(固まった)汚れはそのまま残る訳だ。この溶ける汚れもエンジンオイルだけでは落とせないので、そういう意味では確かに効果があるとは言える。

◆ しかし固着したというかオイル焼け的な所に更に固形物が張り付いて、コーティングされたような汚れは落とせない。ミニのオイルパンを外して清掃したときの動画を見て頂ければ分かるように、洗って落ちる汚れとそうでないものがある。

◆ 定期的にオイル交換をしていてもフラッシング剤で汚れが落とせるという人もいるし、フラッシング剤を入れてもオイルは汚れなかったという人もいる。エンジンにもよるし、使っていたエンジンオイルの清浄作用にもよるのかな。

◆ こうした事は人間に於ける血管狭窄とにている。詰まった血管は外科的に修理をするのが確実で、薬剤によって溶かす事は難しい。インテークポートに付着するカーボンも同様で、RECSなどでは殆ど溶かす事が出来ない。洗車時にボディに付いた泥は洗い流せても、水垢は中々取れないように、付着・固着した汚れを取るにはそれなりのエネルギを与えてやる必要がある。


整備士の話に2つの意味(7/24)
◆ 某整備士が「オイル管理の出来ている車は酷い故障にならない、オイル管理の出来ていない車に限って面倒なトラブルが起きる」と言っていた。1つはオイル管理が良ければトラブルが発生しにくい事を言っているわけだが、オイル管理が良く出来ている車はメンテナンスにも気を遣っているという事も言っている。

◆ 少なくとも年に1回のオイル交換をする車なら、年に一度はボンネットを開ける。オイル交換屋に依頼するにしても、オイル交換屋がオイル漏れや冷却水の漏れを発見してくれる可能性がある。要らぬ添加剤の押し売りでバッテリーやエアコンまで点検してくれるかも。

◆ オイル管理の悪い車というのは乗りっぱなしで、オイルの量も状態も冷却水もウォッシャ液すらもチェックされていないという事だ。始業点検の義務って今でも生きているのだろうか?道路運送車両法第47条の2というヤツである。始業点検はしないまでも法定点検を行っていれば、まあ大丈夫だと思うけど。

◆ 所が整備士の言うオイル管理も出来ていない車となると、点検するのは車検の時に仕方なく、みたいな感じになる。エンジンオイルは前回の車検の時に換えたから、不足分を入れるだけでいいよ、冷却水に錆が混じってる?じゃあ後で自分で換えておくよ、俺は若い頃は整備やってた人間だからさ、と言いそうな客である。で、整備士的には「お客さん、前回の車検の時も同じ事おっしゃいましたよね」みたいな。で、客はと言うと「来月乗り換える予定だから、お金かけたくないんだよね」と。でも2年経つと又その客はその車でやってくる。

◆ 故障箇所が増えてくると修理にもお金がかかり、そしてそれが一度にやってくる。軽自動車などだと修理しますか?廃車にしますか?みたいな感じになる事もある訳だし、リビルドエンジンも車種によっては数が少なかったりして入手性が良くないのだそうだ。

◆ ダイハツ車のオイル上がりやオイル下がりとか触媒の不良とか、ターボチャージャのシャフトの焼き付きとか、VVTバルブの動作不良とか、そういう車に限ってオイル交換がされていないんだよなぁと整備士は言う。

◆ エンジンが壊れるとか、壊れないまでも修理に金がかかるとなるとリビルドエンジンに載せ替えの方が現実的になる。しかし15年以上も前の車になると、現存している車両数も減ってくるわけだし、リビルドエンジンの需要が多い訳ではないので廃棄されていく。

◆ 日本車の信頼性は高いしメーカはオイル交換時期を延長していて、故障するまでは何もしないで乗り続ける人が増えている。整備をすればお金もかかるわけだから、多少の不義愛は我慢しちゃおうみたいな感覚かな。

◆ 小さなトラブルにしろ故障にしろ、そうした部分の整備費用が車検の時にまとまって来ると整備コストが上がる。故障したまま乗っていると、その部分以外にも故障が及ぶこともある。点検さえすれば壊れなくて済んだのにと、整備士が思うところは多くてもユーザには中々伝わらない。

◆ 新品パーツの供給がある車でも純正パーツの価格が上がっていて、ヤフオクで中古を探す場合も多いそうだ。部品自体を清掃したりして修理する事も増えたそうで、中高年整備士に言わせると「昔はこれが普通だった」と。しかし今は壊れたら部品ごと交換、或いはアセンブリ交換が当たり前でアセンブリでないと出ない部品も増えている。


ミニ雑感(7/23)
◆ 動画では色々撮ったりしている訳で、最近だとオイルリークがあった。所がこれ、ネジを増し締めしたら殆ど漏れなくなった。フロントギアケースカバーは、液状ガスケットではなくゴムのパッキンでシールされているので、増し締め効果が多少あった訳だ。

◆ ジムニーはK6Aエンジン特有の故障というか何というか、オイルフィルタ(オイルクーラ)の所からオイルが漏れる。これはOリングを交換すれば直るのだが、作業性が極めて悪い。なのでジムニーは結局直さなかった。漏れると言っても地面にシミが出来るほどではなく、エンジンの下側がベタベタに汚れるくらいの量だった。

◆ ミニの場合はそれより全然少ない量なのだが、せっかく部品を準備したのでギアケースカバーを換えた。オイルパンは外そうかどうしようか迷ったが、これも外して液状ガスケットを塗り直す事にした。オイルパンを外す事など訳ないのだが、問題が起きていない所ならそのままそっとしておいた方が良いかなとも思ったのだ。でもエンジンの中を下から見てみたいという興味もあって、だったらオイルパンも外しちゃうか、って感じで。

◆ あと問題が起きそうなのはオイルフィルタを取り付ける部分のガスケット劣化だ。これも作業自体はたいしたことはないが、整備マニュアルによればラジエータを外して交換するのかな。ラジエータは外さずに電動ファンだけ外すか、電動ファンも外さずにインテークマニホールドを外しても作業できる。

◆ ついでにサーモスタットハウジング交換とか、ウォータポンプはブラケットを外すのが(スペースが狭いので)厄介かも。やる事がなくなってきたら予防整備という事で、あちこちいじり出すかも知れない。

◆ タイヤはそこそこ減ってきていて、ジムニーの時には2万km位の寿命だったが、同じような感じだ。やはり山道はタイヤに厳しいと言える。今度換えるときにはトレッドウエアの数字の大きいものを試してみたい。本当に数字なりの寿命があるのかどうか。

◆ 現在使っているPowergyのトレッドウエアは300である。パフォーマンス系のタイヤだと200〜400、一般用のタイヤで400〜600らしいが、これの基準は年々数字が大きくなっている感じがする。Powergyはスポーツ系のタイヤではないが、現在のレベルからすれば減りやすい部類になってしまうのかも。

◆ 1年前にはトレッドウエアが500位だと凄いねみたいな感じだったのが、今や700位のものがオールシーズンタイヤでも存在している。オールシーズンタイヤはM+Sで細かいサイプがあって減りが早いのだが、それでも700なのがグッドイヤー製だったかな。

◆ 海外ではオールシーズンタイヤがよく売れているそうだが、日本では今ひとつな感じ。北国はグリップ重視で冬タイヤを選ばなければいけないし、太平洋側はチェーンを携行すれば何とかなるみたいな事だからだ。

◆ 今年の冬は雪が殆ど降らなかった。冬タイヤにしていた時期はあったが、その期間は短かった。その分だけ夏タイヤが沢山減ったという事になるわけで、今年か来年にはタイヤを替えるかな。Powergyは減ってくると少しノイズが気になり出す。綺麗な舗装路なら気にならないが、山道など荒れた舗装面だとざらついたノイズを発する。


燃料ポンプと燃料供給(7/22)
◆ 1970年くらいの車はメカニカル燃料ポンプが使われていたと思う。電気式の燃料噴射装置は未だ市販車には使われていなくて、欧州車ではメカニカルインジェクションのKジェトロニック、日本車の多くはキャブレター式だった。

◆ キャブレターにしろアクティブ燃料噴射にしろ、燃料タンクに入っているガソリンをキャブや燃料噴射装置まで運ばなくてはいけない。最近の車は電気式の燃料ポンプが使われているが、それ以前はメカニカル燃料ポンプが使われていた。

◆ 構造的には簡単なもので、ダイアフラムポンプをカムで押すみたいな構造である。OHVエンジンだとバルブ駆動用のカムがクランクシャフト近くにあり、そこに燃料ポンプ用のカム山をくっつけたような構造になっていた。

◆ 現在でもディーゼルエンジンや筒内直噴エンジンでは、高圧燃料ポンプがカム山で駆動されている。高圧燃料ポンプの形式は様々だがマルチシリンダのピストン型が多いのかな。クランク軸やカム軸の回転で駆動する方式のものは、エアコンのコンプレッサ同様の斜板式になっている。

◆ キャブレターに供給する燃料の圧力はさほど必要ではないが、電気式インジェクションではマニホールド圧力+250kPa程度(当初はボッシュのスタンダードだったが、やがて各社バラバラになってくる)の圧力が必要だ。

◆ マニホールド圧力に対して一定の燃圧が必要なので、過給器付きの車両では当然燃圧も高くする必要があり、燃料ポンプの負荷が増える。燃圧を一定にするのはマニホールド圧力にかかわらず燃料噴射量や霧化の具合を一定にしたいからだ。しかしその後はマニホールドの圧力に応じて燃料噴射量そのものを変化させる方式も出てきた。ちなみに燃圧に対する燃料噴射量は、ほぼ平方根倍になる。

◆ 欧州車の多くは筒内直噴エンジンになっていて、高圧縮比で燃費を稼ごうとする。また過給器付きのエンジンが多いので、筒内直噴でないとノッキングなどの問題で圧縮比が上げられない。スープラに搭載されたBMWのB58エンジンの圧縮比は11だったかな。過給器付きのエンジンとしてはかなりの高圧縮比だ。トヨタのT24A-FTSエンジンも筒内直噴で11の圧縮比となっている。

◆ ポート噴射だとジムニーのK6Aが8.9の圧縮比だが、レギュラーガソリン仕様なので結構頑張った仕様だと言える。現行ジムニーのR06エンジンは9.1まで圧縮比を高めているが、これもレギュラーガソリン仕様だ。直噴にすれば排ガス的(欧州仕様の一部は排ガス規制をクリアできなかった)にも効率的にもメリットが出てくるのだが、インジェクタのコストが軽自動車としては許容できないのかな。

◆ 圧縮比を上げて効率を改善しようとする試みの中で生まれたのが、日産の可変圧縮比エンジンやマツダの圧縮着火エンジンである。ただし構造が複雑でコストがかかる割にメリットが小さく、やがて消えていく運命となる。唯一今も使われているのはミラーサイクルエンジンで、マツダは商品化に失敗したがトヨタはモータと組み合わせて実用化した。

◆ トヨタはポート噴射と直噴の両方を実装したエンジンも実用化していて、アイドリング時などはポート噴射で静かな燃焼を、ノッキング発生域では直噴で混合器の冷却を促進する。いいとこ取りのエンジンではあるが、コストが嵩んでしまう。


キーの閉じ込めが増えている(7/21)
◆ サンデードライバーが集まりやすい観光地などでは、車のキーを車内に置いたままロックしてしまう事が増えているそうだ。原因にはいくつかあるのだが、いずれもキーを携行していない事が最大の問題になる。

◆ キーをバッグに入れて、そのバッグを車内において車外に出る。この状態が長く続いた場合にセキュリティ的に自動ロックのかかる車がある。これは防ぎようがないので、キーを車外に出しておくしかない。もう一つは車外から誤ってロックボタンを押してしまうケースで、これは人為的なミスだ。

◆ audiの一部車種は車内にキーがあるとロックがかからない仕組みなのだが、キーの位置(置いた場所)によっては車内にキーがあると認識されずにロックがかかる。ミニもそうだが、輸入車の多くはワイヤレスのロック/アンロックの他にイモビライザデバイスとの通信があるので、キーが運転席近くにあるかどうかがチェックされる。

◆ ドアロックが解除されてもイモビライザデバイスとの通信が成立しないと、ステアリングロックが解除されず、セルも回らない。この状態でドアのロックレバーをロック側に操作しても(SLの場合は)自動でロックが解除される仕組みになっていた。ミニはエンジンがかかった状態でキーを持って車外に出て、ロックをしようとするとアラートが鳴る。

◆ 整備その他作業中に自動でロックがかかってしまう車もあるので、整備工場では窓を開けて作業するのが一般的だ。ミニは特定の条件下以外で自動ではロックがかからないと思うし予備のキーもあるのだが、整備などでの作業中にもキーは手放さないようにしている。エンジンをかけるとかステアリングロックを外すのにキーを車内に置いておきたい所だし、ミニは車室内にキーのある状態でロックはかからないとは思うけど、一応。

◆ キーを車室内においてロックしてしまっても、針金があれば大抵はロックを解除できる。窓枠のない車は特に簡単で、ガラスとゴムの間から針金を突っ込んでロックレバーを操作すれば良い。サッシのある車は剛性が高いので力が要るが、サッシごと外側に引っ張ると隙間が空くので、そこに針金を突っ込む。

◆ ガキ開け屋などはキーシリンダを操作してカギを開けるが、いわゆるピッキングツールみたいなものが必要だし、車によってはキーシリンダ操作が難しい。

◆ 少なくとも国産車は無理矢理カギを開けても特段何も起きない(アラートは鳴るかも)が、一部輸入車は無理にロックを外すとエンジン始動が出来なくなる。SLもCLSもメカニカルキーでドアロックを解除すると、ワイヤレスキーで操作を行うまではエンジンは始動できない。CLSは分からないがSLは特定の操作をしてエレクトリカルロックを外さないと、セルは回るがエンジンは始動しない状態になった。

◆ バッテリー上がりでリモコンキーが効かないなんてトラブルもあるそうだ。いわゆるバッテリーの突然死状態で、ドアロック解除のパワーも残っていないとなると厄介だ。メカニカルキーでドアロックの解除できる車でも、ボンネットやトランクなどのバッテリー格納部分のロック解除に電力が必要な場合がある。この場合はOBDII端子やヒューズボックスから補助電力を供給し、トランクリッドのロックソレノイドを動かす。


ローカル局は面白くない(7/20)
◆ ローカル局は伝える事など余り無いのだから、キー局の番組をそのまま流せば良いのに。と、以前に書いた事がある。ニュースなど余り無いのでニュースソースは使い回しになり、だったら番組そっくり再放送で良いんじゃないのと思う。少し大きなニュースだと3日くらいはそのソースを使い回すので、観る気もなくしてしまう。

◆ その他も番組を作る予算がないからなのか、TVショッピング的なものとかタイアップ宣伝番組などで時間を埋めている。天気予報も冗長にして時間を埋める的な、だったらもう少し気象そのものに関する情報を盛り込んでくれたら良いのに。

◆ 事件や事故の取材自体も手抜きとまでは言わないけれど、キー局とは全く違う。様々な事に関して掘り下げた報道が出来ていないので、結局その事に関する報道は毎回同じでしかない。ローカル新聞社からニュースを買うみたいな予算もないのか、放送局自体で取材が出来ないのであれば新聞社から買った方が質が上がりそうな気がする。

◆ 新聞社にしたって今時新聞は売れない訳で、スチルカメラを動画撮影カメラに持ち替えればお互い損はないと思うけど。まあTV局側が、新聞社のニュースは高くて買えないからXから画像を拾いますよと言うのであれば仕方ないけど。

◆ Xから画像を持ってくればタダな訳だが、時にフェイク画像をそのまま使ってしまったり、フェイク動画をそのまま流してしまったりもする。これにしたって実際そうした事が起きているのかどうかとか、複数のソースを見つけるとかすれば良いのに。

◆ こうしたところはアメ車が日本で売れない理由と同じで、売れないから力を入れない→力を入れないから他車(社)に勝てないとなる。ローカル放送局も番組が面白くないから視聴率が上がらず→視聴率が上がらないから広告費が稼げない。新聞同様とまでは言わないが、TVも斜陽と言えば斜陽だ。娯楽の多様化みたいに言われもするのだが、多様化の中にあっても魅力的な番組を作れば視聴者数減少の速度は遅く出来るはずだ。

◆ 日本の景気が悪くTVを買えばNHK代がかかるという事で、TV自体を持たない事が普通になってきている。NHK代を払う価値があるなら払おうと思う人もいるのだろうが、月額1,100円払うのだったらNetflixに890円払った方が得だよねと、たぶん誰でも思う。

◆ キー局にしても収益率は悪化していて、これは人口も減れば視聴者数も減っているのだから仕方がない。昨年12月の報道だが「米ニールセンのテレビ視聴シェアに関する月次リポート「The Gauge」によると、2024年11月に米国でテレビを視聴した人の数が過去9カ月で最高となった」とある。これはスポーツ中継での視聴率が高かった為なのだが、日本では人気スポーツというものも無くなってしまった。

◆ 昔々は野球中継を観ながらビールを飲むオトーさん、昔は電車の中でもイヤフォンを耳に当ててサッカー中継を聞いたオニーさん、でも今はそんな熱中できる対象がなくなってしまった。視聴率の取れるドラマも作れなくなって、それは製作予算が厳しいからだという。一流と呼ばれる俳優が使えず、TV局員で間に合わせちゃうみたいなものでは、なかなか視聴率は上がらない。コストの高い俳優は単に高いだけではなく、高い価値のある俳優だからでこれは映画にしても同じ事が言える。


不思議な言葉とか和製英語とか(7/19)
◆ 和製英語は結構あって、それが一つのワードとして定着しているものもある。夜間に行う野球をナイターと言っていた時期が長く続いたが、これも和製英語だ。未だに使われるボリューミーも、これって一体何語なの?みたいな感じである。ボディに付いた鉄粉を取るのはネンダー処理だと書かれている。

◆ 言葉の違いというか方言みたいなものもある。戸籍は"こせき"と読むのが普通だと思っていたが、関西では"とせき"というのだとか。もしかしたら関西全域ではなく特定の地域だけかも知れない。"こむらがえり"も関西だと"コブラがえり"になるなど標準語とは違った進化?遂げているものもある。関西発祥の言葉としてはAMGをアーマーゲーと読むとか、BMWをベンベというのは有名?だ。

◆ 直径はφ"ファイ"で表すが、φと書いて"パイ"と読む文化もある。ファイを知らない人もパイは習った事があり、パイの間違いだろうと思われながらも広まった説がある。今ではパイでも話が通じてしまうのだから、パイの守備範囲も円周率のみに留まらずか。

◆ 2000年頃から使われているという"暗電流"は、本来の意味ではなくスタンバイ電流とかパラスチック電流の事を表す。バッテリー上がりは暗電流が多いからだ、みたいに使うが本来の意味とはかけ離れている。本来は光電素子に於ける漏れ電流(なので暗電流)なので、スタンバイ電流の事を暗電流と言われてもねぇ、みたいな所はある。

◆ 光電管とか光電子増倍管など金属板に光を当てる事により電子が放出される、光電現象を使った管球に対して暗電流という言葉は使うが、半導体素子でも使うのかな。C-MOSなどだと暗電流と言うよりも漏れ電流の方が適切な気がする。

◆ ただ漏れ電流というと絶縁層を電子が通ってしまう事一般になるので、光電変換素子に関しては暗電流でも良いのかも。この漏れ電流は微細配線素子で度々問題になり、消費電流が思うように減らなくなる。素子一つあたりの漏れ電流は非常に少ないが、それが何百万個も集積されているので問題になってくる。

◆ 脳がバグるはギガが足りないと同じくらい意味不明だが、たぶん使っている人はバグの意味など知らない。意味を知らないという事ではアンストもある。アンストはアンインストールの略なのだが、元のワードが何か分からないでアンストアンストと言っているので、アンストという英単語があるのかなと思ってしまう人もいる。アンストの使い方の解説という奇怪なページまであるのだからすごい。

◆ 以前にも書いたが納車するのかされるのかという事も、納車される事を"納車する"と表すのももはや文化なのか。そうなると本当の意味での納車をする時は何と言えば良いのだろうか。"納車するをします"とか?
◆ 業界によって読みの異なるものもある。一般的には小豆は"あずき"だが、相場関係者は"しょうず"と読む。パルスとプルスとかピーエイチとペーハーなどもどの言語での読みに似せているかの違いみたいな、しかし時代と共にこれも変わってくる。読みに関しては難しい部分もあってLincolnは日本ではリンカーンと読むようにと文科省が定めているが、一部の書籍ではリンカンとしているそうだ。


衝突軽減ブレーキ(7/18)
◆ 衝突軽減ブレーキは自動ブレーキではないのだが、衝突軽減ブレーキがついているから衝突事故は起きないと思っている人が多いのだそうだ。比較的歴史があり実績もあるアイサイト搭載車両で、アイサイトを過信したために追突事故を起こした例もある。

◆ 信頼性の比較的高いアイサイトによる事故だから話題になったという事もあるとは思うが、現実に事故が起きているのだから信頼性が100%とは言わないことが分かる。こうした事故がニュースになると、あの車は古いバージョンのアイサイトだ、現行のバージョンなら事故は起きなかったはずだという人もいる。まあ現行のバージョンで死亡事故も起きているので説得力はないが、そういう人は、現行バージョンだから事故が起きた、次期バージョンなら大丈夫だというかも。

◆ 衝突軽減ブレーキが有効に機能して事故を防いでくれる場合もあるが、そうでない場合もあり得ることを認識しておく必要がある。衝突軽減ブレーキにしてもACCにしても、誤動作で急ブレーキがかかることがある。過去には首都高速内のトンネル内のカーブで衝突軽減ブレーキが誤動作し、制御不能になった車が壁面に激突した事故もあった。

◆ 欧州ではレーダーによる障害物検知が必須とされている(カメラだけではダメ)が、ではレーダがあれば絶対なのかと言えばそうでもない。確かに可視光/非可視光カメラによる検出よりも、雨や雪やキリによる視界不良時の検出精度は高く出来る。しかし波長の問題があるので分解能が低く、物体の形状の判断がしにくい。

◆ 結局の所物体の動きだとか形状だとかはカメラで検出せざるを得ないので、欧州以外だとカメラに頼った方式の方が(悪天候時には動作をキャンセルしてしまった方が)総合的にみれば安全だとする考え方もある。

◆ 自動運転となれば安易に機能をキャンセルしてしまうのはどうかと思うが、現状では補助的な機能なので、動作条件が満たされた場合のみ制御が働けば良いと言うことだ。ただドライバーがそう思うかどうかは又別の話で、メータクラスタに衝突軽減ブレーキがキャンセルされたよと表示されているにもかかわらず、それを認知しないドライバーもいる。

◆ 普通の人は衝突軽減ブレーキの世話になること自体希だと思うが、以前にXにPostされていた動画は衝突軽減ブレーキが早く利きすぎると文句を言っているものだった。自分ではぶつからずにすり抜けることが出来ると思って運転していたのに、自動ブレーキが余計なことをしたと怒っている。しかし動画を見ると、衝突軽減ブレーキが働かなかったら人間にぶつかっていたんじゃないの?位の危険運転だ。

◆ こうした運転をする人がいる訳だし、その人はその運転が危険ではないと思っている。こういう人にこそアクティブ安全装備が必要なのだが、そもそも危険を危険と思わない人がいるのだから恐ろしい。

◆ 注意していても起きる事故があるのは仕方がないことで、それを多少でも軽減させようとするのがアクティブ安全システムになる。とは言ってもメーカの宣伝も、いかにも自動的に安全が確保されますよみたいな事が謳われるわけだし、下の方に小さな字で注釈がずらりと並んでいたところで、それを全部読んで理解するのかと言えばそれはどうなのだろう?日産のプロパイロットの事故も同じで、宣伝を鵜呑みにしてはいけないのだ。


高圧燃料ポンプの分解修理(2)(7/17)
◆ 第三世代のミニでは高圧燃料ポンプの故障は殆ど起きないようなのは、構造が異なるからだ。第二世代の高圧燃料ポンプはカム軸駆動なのだが、第三世代になると高圧燃料ポンプ駆動用のカム山で直接プランジャを押すような感じになった。

◆ 第二世代のミニやその他同様のポンプを持つ各メーカの各車両では、カム軸に結合されているポンプを簡単に取り外すことが出来る。取り外したポンプ単体を更に分解すると、スワッシュプレートとそれによって押されるプランジャが見えるのだが、これらがオイル漬けになっている。

◆ 机上でポンプを分解すると少なからずオイルが抜けてしまい、エアが入る。エア抜きのためには真空引き(シリンジでも出来るそうだ)が必要になる。真空チャンバにポンプごと入れて減圧してしまうのが、もっとも確実だと語られていた。

◆ もう一つは分解時にエアが入らないようにする方法で、オイルで満たされた容器の中にポンプを入れ、その中で分解作業を行うというもの。シールの交換をするなら机上での分解などの作業となるが、単にオイルの補充であればオイルを満たした容器の中で分解と再組み立てをすれば良い。

◆ オイルは昨日も少し書いたように諸説あり、作動油としてはATFやCVTF、パワステ用のオイルなどが使われる。他にはエンジンオイルやエンジンオイルにギアオイルを混ぜるのが良い(粘度調整?)とも言われる。特別負荷のかかる部分ではないので、ATF系のもので良いのではないだろうか。

◆ 内部のオイルが減っているかどうかは、温度補償用のアキュムレータのダイヤフラムの位置で分かるそうだ。ポンプに付いているアキュムレータの穴の深さ(ダイヤフラムの位置)をノギスで測り、冷間時18mm程度であればオイル量に異常はないらしい。オイル量が減るとダイヤフラムの位置が下がり、19mmとか20mmになり作動不良が起きる。

◆ 組み立て時にはオイルを満たすために、このダイヤフラムのスプリングを縮める必要がある。バネを(カギ状のもので引っかけて)引っ張る方法や、ダイヤフラムの大気側(ノギスを突っ込んで深さを測れる穴側)の穴にシリンジやバキュームポンプを接続し、減圧してしまう方法がある。

◆ オイルが減る原因はシャフトのシールらしいが、漏れたオイルはエンジン内に行くので漏れは分からない(外側には漏れてこない)そうだ。オイル補充用のニップル加工をしている人もいるが、オイルシールを交換した方が良いと思う。オイルシールがメーカ部品で出ることはないそうで、汎用のシール(ベアリングのシールみたいな感じ)が使える的な事なのだが、シール品番には触れられていなかった。

◆ 純正高圧燃料ポンプは10万円以上の価格なのだが、社外品(いわゆるOEMメーカ品ではないもの)が3万円位でも売られている。うまく行けば使えるけれど、ヘタをするとすぐ駄目になると言われる程度の信頼性だそうだが安いのは確かだ。では純正品やOEM品は信頼性が高いのかというとそうでもなくて、だから故障が多いという話である。

◆ 故障の原因の一説には温度のことが言われていて、温度補償アキュムレータの補償可能最大温度以上になると、内部圧力が高まってオイルが抜けてしまうという説だ。気温の高い地方や地域で故障が起きる(日本では故障例が多いらしい)原因だとか。


高圧燃料ポンプの分解修理(7/16)
◆ 欧州では比較的早い時期から筒内直噴が採用されていた。量産エンジンに筒内直噴を使い始めたのは日本(三菱)だと言っても良いが、三菱GDIには様々な問題が指摘されて消えていく運命をたどった。当時はリーンバーンこそ最善だとされていた時期でもあり、成層燃焼に力を入れて開発が進んだ背景がある。

◆ その後しばらく筒内直噴エンジンは市場に出てこなかったが、2世代目とも言えるものは均質燃焼として使用され始めた。日本車においてもトヨタが採用するなどしたのだが、主にコストの問題があって余り採用例は増えなかった。しかし欧州では筒内直噴エンジンが増加し、それは耐ノック性の向上による高圧縮比の実現、それによる効率改善、ダウンサイジングターボエンジンとのマッチングの良さなどがあったからだ。

◆ その頃日本ではポート噴射エンジンの燃焼改善やハイブリッド化が模索され始める。エンジンの機械損失低減や大量EGRによるポンピングロスの低減、低粘度オイルの使用などでエンジン効率を改善していく。しかしこれがエンジンの機械的寿命問題やオイルの乳化、EGRによるポートの汚れが問題となり始める。

◆ 一方の筒内直噴エンジンも同じようにポートの汚れが問題化する。ポート噴射であれば燃料で洗われる吸気ポートや吸気バルブが、筒内直噴の場合は燃料による洗浄が行われないので汚れが蓄積する。また筒内直噴エンジンは燃焼音が大きい(圧縮比の高いエンジンは音が大きい)と言われた。

◆ 筒内直噴エンジンは第三世代となり、マルチタイミング噴射などを取り入れ始める。圧縮行程で燃料を噴射するのみではなく、吸気行程においても燃料を少量噴射して燃焼(混合気の状態)を改善するなどで、より高い圧縮比やエミッションコントロールを可能にした。

◆ 筒内直噴エンジンでは圧縮行程で燃料噴射を行う為、高圧燃料ポンプが必要になる。多くのエンジンではメカニカル燃料ポンプが使われていて、クランク軸やカム軸から動力を取ってプランジャポンプを駆動する。この高圧燃料ポンプの故障が、主に第二世代の筒内直噴システムにおいて発生したのは、ポンプの構造的な問題もあった。

◆ BMWにしてもプジョーにしてもポルシェやシトロエン、VWでも同様の問題があり(ミニでは第一世代と第二世代で故障例あり)、ポンプの交換には10万円以上の費用がかかる。しかもポンプを交換しても又やがて同じ故障に見舞われるという、厄介な状況がある。

◆ しかしここ何年かでポンプ自体の修理にチャレンジする人が増え、徐々にその手法が確立されることになる。YoutubeでHigh Pressure Fuel Pump repairなどと検索すると出てくるが、Googleはrepaieとrepraceを区別しないので探しにくい。これはそのまま日本語訳でも区別はされず、修理と交換が同一視されて検索されてしまうので検索には工夫が必要だ。

◆ 故障の原因としてはポンプ内部のオイルの減少だそうで、オイルが減少することでプランジャのストロークが不足し、燃料圧力が上がらなくなる。そこでシールを交換して組み立て直せば元通りの性能になるというもの。シールを交換せずオイルの補充とエア抜きだけで直ったというレポートもある。オイルはエンジンオイルが良いとか、ATFが良いとか、ギアオイルを混ぜた方が良いとか、諸説あるようだ。温度変化による膨張も特性に影響するが、それはダイアフラム式のアキュムレータで(一応)補償されている。


サスペンションセッティング(7/15)
◆ 自動車各社は操縦安定性とNVHの吸収を考えながら、厳しいコスト制約の中でサスペンションを設計する。スバルだったか、ポルシェに意見を求めたという記事が過去にあった。ポルシェはスバルのサスペンションセッティングに対して、日本で売るのならもっと柔らかい足にした方が良いとアドバイスをしたという。スバルはポルシェの意見を取り入れながらもグローバルで通用するサスペンションセッティングを目指したいとして、過度に柔らかい足にはしなかったという話だ。

◆ 日本の場合はサスペンションが柔らかい=乗り心地が良いみたいな感じで、操縦性を追求できないとトヨタの技術者も言っていた。何かと独自性を発揮するホンダは、サスペンションセッティングも独特だ。ロールセンターを下げたセッティングにした車もあったし、昔のオデッセイはバンプラバーに頼るセッティングになっている。

◆ 通常でバンプラバーとの隙間は10mm程度しかなく、サスペンションがストロークするとバンプラバーが力を受けることになる。さすがにこれでは乗り心地も何もないので、バンプラバーを切ってしまう人が多い。しかし元々の設計がバンプラバーありきなので、それを切ってしまうと車がふらつくなど弊害が出るのだとか。

◆ ホンダ的にはサスペンションの縮み側はバンプラバーだけで受け止め、伸び側はバネとショックアブソーバが効くようにしてあるのかな。ホンダがやることなので何か理由があるのだろうが、マイナーチェンジ後のモデルでは普通のセッティングになったとか。

◆ またRC1(形式)用にホンダから乗り心地改善パーツが発売された。ロアアームやショックアブソーバがセットになったものなのだが、何でロアアーム?ショートショックアブソーバにしてバンプラバーに当てないセッティングではなく、ロアアームを替えるの?リアに関してはショックアブソーバとバネを換えるのだが、バネは柔らかい方向に変更されている。またショックアブソーバも減衰力を半分くらいまで下げてあったはずだ。改善キットと工賃で10万円以上払うことになるが、価格に見合った改善効果はないなどと言われる。

◆ ワンボックスカーのリアサスは特に、車室内へのサスペンション構成部品の出っ張りを避けるため、ストロークには余裕がない。トヨタのマルチリンクリアサスなど、凄いところにスプリングが付いているしショックアブソーバの取り付け部もかなり下げてある。操縦性を云々する車ではないが、ここまでやるんだみたいなサスペンションで、でも乗り心地に関しての評判は悪くないのがさすがである。

◆ ジムニーは荷物を200kg位積むとリアのバンプラバーが当たり始める。ちょっとした段差でもガツンとショックが来るのですぐに分かる。空荷状態であればバンプラバーに当たることは無いのではないかな。ジムニーに関しては車外スプリングで車高を上げると乗り心地が改善される。

◆ ミニはバンプラバーには当たっていないと思う。というか、そこまでストロークするのかな?何かに激しく乗り上げるとかすればストロークすると思うが、元々バネが固いしストローク量も少ないサスペンションなので定員乗車しても何も起きないような気がする。


投稿者はトラックドライバーだった(7/14)
◆ だいぶ前の話になるが元はこれである。制限速度に満たない速度で追い越し車線を(追い越しのために)走っているのだが、どうやら後ろが詰まってしまっている。走行車線の車両との速度差が少ないので、延々追い越し車線を塞ぐ形になっている。90km/hで走るトラックを95km/hで走るトラックが追い越そうとしている時のようだなと思ったのだが、投稿者がトラックドライバーだったことを最近知って妙に納得出来た。

◆ 投稿主の主張は制限速度を守って走って何が悪い的に見える。多くのトラックも同じような感じなのだろう。それで渋滞が起きようが、それは後ろから制限速度以上で来た車が悪い、俺は悪くないという考え方だ。実際この方の他の投稿を見ても、自分が渋滞を作らなくても渋滞している道路はいくらでもあるみたいな投稿もあった。

◆ こういう方には何を言ってもダメで、自分の考え方こそが全て正しいとなる。勿論制限速度を超えないことは正しいし、走行車線の車より速く走行して追い越していることも法には触れない。追い越し車線のトラックや乗用車はさっさと先に行きトラックは走行車線に戻っているが、投稿者はゆっくりマイペースで走り続ける。

◆ 法定速度までは10km/hの余裕があるが、投稿者は先行するトラックより遅い速度をキープしているので90km/h以下という事だ。走行車線の車との速度差が少ないのなら追い越す理由がないし、早く行きたいから追い越すのであれば速く走れば良い。と言うことで、この方は一体何のために追い越し車線に出て行ったのだろう。投稿者はこういう運転が楽しい、追い越しには必然性があるから追い越したのだと書いている。

◆ 一般道でも前を走る車に追いつかないようにゆっくり走るのがポリシーのようだ。こうした運転に対して批判的Repも多いが、本人は教習車の走り方をしているだけだとか、大型トラックの走りはこうなるとかと書いている。まあ教習車に乗ったらそうした運転をすれば良いし、大型トラックに乗ったらそれなりの運転をすれば良い。

◆ 私から言わせれば、寿司屋に行ってこれがフランス式ですと、フォークとナイフを持ち出すみたいな感じを受ける。寿司をフォークとナイフで食べてはいけないという法律はないから、誰にも咎められる理由がないとなりそうではある。

◆ この方の投稿に賛同する意見もあり、自分も見習って追い越すときには走行車線の車との速度差が開かないように注意します、って、これはさすがにネタかな。また自分は法に反する運転はした事がないから追い越し車線も法定速度以下で走るのが当然だという書き込みもあった。

◆ この方が云々ではないのだが、右直事故に於ける双方の勘違いみたいな記事があった。右折する側は、直進車は速度を出していないから多少無理があると思っても右折してしまったという言い訳だ。ゆっくり走っている車が安全運転をしているとは限らないし、特に高齢者ともなれば速度は出さないが前は良く見ていないとか、前方に危険を感じてからブレーキに足を乗せるまでに2秒もかかっちゃうとか、そういう事が起きる。

◆ ようするに周りの交通の流れに乗れない、協調した運転が出来ない車が事故を誘発しやすいという事になる。そして事故は注意していても起きるものだ。私は路地の手前や横断歩道の手前ではアクセルペダルから足をブレーキペダルの上に移す(ペダルは踏まない)事にしている。0.1秒でも早くブレーキが踏めるように。


THSとブレーキ問題(7/13)
◆ ミサイル化しやすい旧型プリウスだが、ブレーキトラブルがいくつか報告されているそうだ。THSのブレーキシステムはBENZのSBCのようなもので、電気制御になっている。これは回生ブレーキとメカニカルブレーキのバランスを取るためで、メカニカルとエレクトリカルでブレーキ油圧を制御している。

◆ この事からブレーキフィールが悪い、踏力を一定にしても一定の減速度が得られないと言われるわけだが、SBCもテスラ製車両もブレーキフィールは悪くない。では何故THSが難しいのかというと、エネルギを吸収するのがモータだけではなくエンジンにも力が伝わるからだ。これはTHSのシステム上仕方がないことだし、モータと違ってエンジンが吸収するトルク量は推定が難しい。

◆ ではモータだけなら制御が簡単かというと一概にそうとも言えず、テスラにしても回生率を下げたり、e-Powerではブレーキペダルでの回生制御を積極的には行わない。

◆ こうした難しさがある訳だが、古い車では電機制御系のトラブルが散見されるようになってきたという。当初のTHSではブレーキ関係の改善(サービスキャンペーン)及びリコールがあったが、これと同じような油圧制御系部品の劣化による故障(経年劣化的な故障)が増えてきたそうだ。

◆ ブレーキバイワイヤでも油圧系がつながっているのはSBC同様なのだが、電気系が故障するとかなりペダルが重くなるそうだ。サービスキャンペーンの時の説明では、力一杯踏んでも十分な減速度が得られない程度に重くなってしまうとなっていたかな。

◆ ブレーキホースなども10年くらい経つと劣化が見えてくる訳だし、メーカによってはABS制御部分も10年が目安みたいな言い方をしている。30プリウスは発売から15年以上になるので、こうした劣化や経年変化による故障も当然増えてくることになる。

◆ ジムニーはABSセンサが壊れて交換したが、交換する前はセンサを外していた時期もある。センサの不良具合というか壊れ方にもよるのだが、ABSによる制御が入りっぱなしでブレーキが利きにくくなる現象もあった。タイヤが空転していないのに空転を検出したような状態になり、結構危険だ。

◆ プリウスのフェイルセーフや制御系がどうなっているのかは分からないが、センサ類も多いと思うので定期的な点検や交換も必要になるだろう。最近の車はESCが搭載されているので、THS程ではないがブレーキシステムもそれなりに複雑化している。油圧系ハードウエアが壊れることは(日本車の場合は)希ではあるが、センサ類は壊れる。

◆ BMWはブレーキホースの車検ごと交換が指定だったかな。日本のディーラでは異常がない限りは交換しないそうだが、メーカ指定としてはそうなっている。ネジ類にしてもいったん外したものは再使用禁止で、塑性域締め付けなら仕方はないが弾性域締め付けボルトも全て交換指定になっている。純正品はネジ1本でも数百円するので、整備書通りに整備をしようとすると結構お金がかかる。

◆ プリウスに関しては樹脂製ブレーキ部品の劣化もあるようで、シール類の交換時には樹脂製ピストンも同時交換が行われるそうだ。これも10年程度経つと金属ピストンでも錆などが出てくる時期でもあり、要点検箇所になってくる。


高圧洗浄機で外壁を洗う(7/12)
◆ 高圧洗浄機で外壁を洗うのは横浜時代にも行っていたのだが、横浜では高圧洗浄機の音にクレームが来そうなので気が引けた。当時使っていた高圧洗浄機は現在使っているものよりも音が大きかったこともあり、結局知人にあげてしまった。

◆ 現在使っているものは静音型ではあるが、それでも音は出る。音は出るがここは山の中なので余り気にすることなく使うことが出来る。年に1回か2回は玄関周りの壁面を洗うのだが、蜘蛛の巣だとか泥汚れだとか蜘蛛の巣に絡まった虫の死骸などは中々取れない。蜘蛛の巣は棒で引っかけて取れば良いのだが、高圧洗浄機では取りにくい。

◆ 泥汚れは簡単に落とせるので、白い壁面塗装がより白っぽくなる。塗装の状態によっては剥がれてしまう場合もあるのでご注意を。他にはカーポートのコンクリート面なども掃除をする。浴室も高圧洗浄機で洗うと楽に汚れが落とせる。

◆ ウチでは車を洗う用途よりも、浴室やベランダや壁面や屋根を洗う事によく使っている。車を洗うときにも使うのだが、それは主に下回りを洗うときかな。ジムニーはアンダーカバーがなかったので、高圧洗浄機で堆積した泥を吹き飛ばした。泥が溜まると乾燥しにくく、どうしても錆びてくる。ミニはアンダーカバーがある防錆塗料的なものが塗られているので、錆に関しては気にしていない。

◆ 高圧洗浄機は木の皮をむくときにも使える。木を切って幹の周りの皮の部分を高圧洗浄機で除去する。ちょっとコツは要るのだが、余り手間をかけずに綺麗にする事が出来る。切ったばかりの木の皮がむけるのだから、立木の皮もむけそうだ。なお立木の皮をむいてしまうと、その木は枯れてしまう。

◆ 鹿が木の皮をかじって木を枯らしてしまうのも同じ事で、木の周りに金網を巻いたりして幹を守らなければいけない。この辺りでは草などの食べ物があるので、鹿が幹をかじることは少ないが植林地などでは被害が出ているそうだ。

◆ 高圧洗浄機は重く大きいの扱いが面倒だ。最近では小型のバッテリー式もあるが、流量や圧力を良くチェックして購入しないと役に立たないものもある。通常の高圧洗浄機は水圧を上げるためにピストン式のポンプを使うのだが、中華高圧洗浄機では遠心ポンプ式のものがある。これは小型で安価で良いのだが1MPaの圧力を得ることは出来ない。

◆ ケルヒャーのハンドガンタイプは2.4MPaとの事なので、遠心ポンプではないと思うがポンプ形式は不明だ。ケルヒャーの通常のタイプが10MPa弱、業務用と称されるもので15Mpa位なので、ハンディタイプはそれなりの水圧でしかないことが分かる。ちなみに水道水は最大でも0.8Mpa程度、通常は0.4Mpa前後に調整されている。

◆ ダイヤフラムポンプやピストン式のポンプ、或いはギアポンプが使われているものなら圧力は上げられるが、今度は流量が確保できなくなる。で、結局は大型にならざるを得ないのが現状だ。バッテリー式でも据え置き型みたいな形のものは、マルチシリンダのピストン式加圧ポンプが内蔵されている。ようするに商用電源を使うタイプのモータを、バッテリーで駆動するようにしたものだ。商用電源が使えない場所ではバッテリー型が活躍するが、当然ながら充電の手間が要る。


サンドブラストとかソーダブラストとか(7/11)
◆ 洗浄の話続きだが、ソーダブラストが一時期流行っていた。流行っていたというのもおかしいが、手軽に使えて効果が高いと言われた。ソーダブラストは重曹の水溶液又は固体の重曹を対象物に吹き付けて汚れを落とすというもの。重曹水はアルカリ性の液体になるので、油汚れは落としやすそうだ。

◆ ソーダブラストが流行ったのは市販の高圧洗浄機で使える点にもあった。高圧洗浄機にソーダブラストアダプタを付ければ、コンプレッサなどを用意することなく手軽に使うことが出来る。エンジンルームの洗浄や下回りの洗浄、ホイールの洗浄などに効果を発揮する。

◆ ただし塗装を剥いでしまうような、つまりサンドブラストのような研磨力はない。錆落としくらいは時間をかければ出来ると思うが、錆落としや塗装を剥がす場合には重曹だけではなく研磨剤(ガラスビーズ的なもの)を入れるのだそうだ。

◆ サンエスK1などの洗浄剤によるエンジンルームや下回りにクリーニングは効果が高い。家庭用アルカリ洗剤とブラシで擦るくらいの洗浄が、洗浄剤をエンジンクリーナで噴射するだけで済んでしまう。油性洗浄剤より扱いが楽で価格も安いので、某整備工場でも使っていた。で、その整備工場に行ったときに自分の車を洗わせて貰ったのだが、結構綺麗になって驚いた。ただし水洗いで洗浄液をよく落とさないと、塗装が曇ったりするよと言われた。

◆ オイル汚れを落とすのに灯油がよく使われたが、使い終わって汚れた灯油の処理が面倒な事もあり、洗浄剤が使われるようになった。その整備工場はエンジンを下ろしたりもしていたので、エンジン本体の汚れ落としやエンジンルームの洗浄需要が大きかった訳だ。

◆ サンドブラストも使っていたが、エンジンブロックを入れられるようなデカいものではなかったし、内部に研磨砂が入らないようにマスキングする為も必要だ。その点洗浄剤やソーダブラストだと、水洗いするだけで洗浄剤が流れてくれるので楽だと言える。

◆ 洗浄剤で薄めの溶液を作ったり、ソーダブラストでバイクや自転車の清掃をしている人もいる。細かなところに入り込んだ泥汚れなどを簡単に清掃できる。ただ錆を落とすのは大変なので、錆落としにはサンドブラストの方が良さそうだ。

◆ サンドブラストをオープンで、つまり砂を回収せずに使うことも出来るのだが、砂は安くはない(10kg/4千円くらい)のと研磨剤をそこらにまき散らすことになる。掃除機で吸引しながらやれば回収は出来るが、小さなものを処理するなら段ボール箱や大きな発泡スチロールの箱の中でやった方が良い。

◆ 車の下回りの錆落としとなるとオープン環境でやるしかないので砂が沢山必要だ。マスキング用のビニールで囲ってしまうなどすれば、ある程度は回収できるし、周囲に飛び散る研磨剤(これが問題)を少なく出来る。それでもワイヤブラシなどを使って錆を落とすよりは余程楽なので、某整備工場でも下回りの錆落としなどはサンドブラストを使っていた。

◆ ホイールの汚れ落としにはナイロンメディア?プラスチックの破片的なブラストメディアを使っていた。一般的に使われるアルミナの他、色々なメディアがある。ソーダブラストに混ぜて使うガラスビーズのようなものも、サンドブラスト用としてはそれ単体で使用される。


汚れたエンジンの洗い方(7/10)
◆ エンジン内部の酷い汚れはフラッシング剤でも中々落とすことが出来ない。中古車を買ってきてカムカバーを外してみたら酷い状態だった、なんて時にはどうすれば良いのか。整備工場ではスチームクリーナーを使ってエンジン内部を洗ってしまうなんて例もある。

◆ スチームクリーナが使えれば良いが、そうでない場合は洗浄剤を使う方法がある。洗浄剤を溶かして加温した洗浄液を、エンジンの中に満たしてしまう。整備工場の動画で洗浄剤でエンジン内部を洗い、更にエンジン外部やエンジンルームを洗っているものがあった。20年以上前になるが、某整備工場(というより、チューニングショップだったんだけど)でも洗浄剤でエンジンルームを洗っていて、手間をかけずに綺麗になると言っていたことを思い出す。

◆ 洗浄剤はサンエスK1みたいなものだったと思うのだが、その整備工場に来ていた常連さん達が皆エンジンルームを綺麗にしていた。油汚れが綺麗に落ちるので、エンジンもエンジンルームも簡単に綺麗になる。ただし洗浄剤を良く洗い流さないと、後に塗装面がガサガサになったりした。

◆ カムカバーとオイルパンを外して洗浄液でエンジンを洗う事もやっていた。パワーを上げたエンジンだと油温も上がるしブローバイも増えるので、どうしても汚れが溜まりやすくなる。当時のマルチグレードオイルは焦げ付き性が良くなくて、カーボンのカスみたいな細かな粒状の固まりなどもあった。

◆ 水性のものを入れるのは気が引けるよなという方は、キャブクリーナを使うと良い。ヤマハのものはシールへの攻撃性が少ないので、比較的安心して使うことが出来るが価格はそれなりに高い。キャブクリーナの場合はエンジン内に満タンにするというわけには(価格的に)出来ないので、エンジンクリーナなどで吸い上げて噴射する方法になる。

◆ スプレー式のキャブクリーナで洗浄している整備工場の動画があって、結構気持ちよくスラッジが溶けて行っていた。キャブクリーナの単価が安ければ良いのだが、価格の点がちょっと問題だ。ちなみにパーツクリーナではスラッジは余り溶けない。オイル焼けに関しては水性の洗浄剤の方が良く落ちる。

◆ 水性洗浄剤を使ったあとは水置換性オイルで洗う。水置換性オイルは金属面に付着した水と金属面の間に入り込むので、金属面の水分が除去される。普通のエンジンオイルに水を混ぜると乳化してしまうので、水置換性オイルを使った方が良い。整備工場でスチームをかけている動画では、洗浄後にエアで吹いたあとで軽油をかけていた。軽油には水置換性がないと思うが、水が落とせれば良い感じ?
◆ 以前にもリンクを張った気がするが、こんなオイルもある。このオイルは清浄分散作用が殆どなく、オイルが汚れにくい(エンジン内部に汚れは堆積する)仕掛けだそうだ。

◆ HLAやVVTバルブの動作不良は、スラッジの除去で直ることが多いそうだ。VVT関係はアセンブリ交換でしか部品が出ないものもあり、結構高額修理になる。HLAも高いものだと1本数万円!もするのだから、交換となったら大変だ。こちらの方は洗浄で直そうとしているが…


見えない危険(7/9)
◆ 5月だったか、学校敷地内での交通事故があった。ジープ ラングラーを運転する女性が子供の存在に気づかずに轢いてしまった。子供は肋骨を折る重傷となった。この視界不良による事故は近年増えているそうで、学校でも子供に注意をすること、車高の高い車は発進前に子供が居ないか前方と後方の目視確認を呼びかけていたりする。

◆ 見えていないからそこに人はいないと思ってしまうのは、慣れていない人だと仕方がないかも知れない。見えていないという感覚がなく、見えないからそこには何もないと思い込む。その為に視界確保用のカメラだとかキノコミラーが付いているのだが、それすら何のために付いているのか分からない人もいる。

◆ ジムニーでも少し車高を上げると直前直左の規定がクリアできなくなる。カメラを付ければ大丈夫だが、モニタに視線を移すその一瞬が面倒になり、画面を見ない率が増えるそうだ。それでも規定はクリアできるので車検には通る。

◆ ラングラーは年式によってはカメラが付いているが、カメラの付いていないものは直前直左で車検不合格となる。車検の時だけキノコミラーを付ける人もいるようだが、これでは死角が増えるので危険だ。もっともそういう人は危険であっても格好悪いキノコミラーよりマシくらいにしか考えない。

◆ 多少でも安全性を考慮する時代のワンボックスカーはボンネットをスラントさせるなどしていたが、グリルを巨大にそびえ立たせる事で迫力を出そうとする時代になると、ボンネットを高くしなければいけないので当然ながら死角が増える。

◆ ワンボックスブームになると猫も杓子もワンボックスとなり、幼稚園や小学校のお迎えもワンボックスカーになる。学校や幼稚園によっては注意の呼びかけと共に、児童を駐車スペースに近づけない(歩行ルートの変更)対策を行った所もあるが、そもそも学校の敷地内への車両乗り入れ禁止を無視して入ってくる親も多く、軽微な事故が起きているという。

◆ コンパクトSUVなら前方視界は大丈夫ではないかと思うが、トヨタ車に関しては斜め後方視界が絶望的なものが多いので危険はある。ただ全く見えないわけではなく、注意をすれば事故は回避できる。まあそんなことを言ったら、窓のない車だって車から降りて周辺の安全を確認すれば良いという話になるのだが、視界の悪い車のドライバーの多くはどこが見えていないのかが分かっていない。

◆ 軽自動車のワンボックスをバックさせたら鉄柱にぶつかったとか、高速道路で右に進路変更しようとしたら追い越し車線にいた車にぶつかった、みたいなものだ。右に進路変更するときにミラーで後方確認はするが、真横の目視を怠ると見えているはずのものを見ていない状態になる。

◆ 車にしてもバイクにしてもそうなのだが、首を沢山動かすことが安全につながると言われる。疲れてきたり或いは高齢になってくると視線も体も動かさなくなる。これが死角を生むことになり、ぶつからなくて済むものにぶつかってしまう。と言う話を聞いて私も普段から注意はしているが、だから絶対安全なんて事はない。

◆ カメラ画像に頼る事は有効ではあるがこれも絶対ではない。全ての部分が映っているわけではなく映らないところや映りにくいところもあるし距離感が掴みにくい。超音波センサにしても細い棒状のものには反応しにくいわけで、とにかく目視で確認するという事が大切だ。


CVTは日本で好まれる(7/8)
◆ 無段階変速の夢のトランスミッションみたいに言われたCVTは主にベルト式が使われている。スクーターのベルト式CVTと基本的には同じ構造で、プーリーの半径を可変する事によって減速比を変える。

◆ CVTはステップATよりも高効率だと言われた時期もあったが、ベルトのスリップとベルトをプーリに押しつける力がロスとなるので凄く効率が高いとまでは言えない。さらにはギア比の可変範囲が狭いとか、大トルクの伝達が出来ないなどのデメリットもある。

◆ ただしトランスミッションを小型軽量化出来るメリットは大きく、軽自動車を中心に使われているし、トランスミッションを幾らかでも小さくする必要のあるスバル車にも使われている。CVTはトラブルも多く耐久性でも難があると言われたが、徐々に改善が進み現在に至っている。

◆ ベルト式以外では日産が過去に使っていたエクストロイドCVTがある。これは円盤同士を接触させる(平面の円盤ではない)方式で、大トルク伝達が可能だとされたがすぐに消えた。最近試作されたのがギア式のCVTである。ギアでどうやってギア比を可変するのかとなるが、プラネタリギアのサンギアとリングギアに挟まれたピニオンギアを動かすことで、擬似的にギア比を変える。

◆ 動画を見れば分かるというか分かりにくいというかなのだが、ギアユニットの駆動抵抗がかなり大きそうだ。またピニオンギアの回転トルクを吸収?するため、トルク変動が発生するし質量バランスが狂うので振動も発生する。

◆ 動画では自転車用に試作されたものが紹介されているが、自転車用としては駆動損失が気になるはずだ。勿論自動車用としても駆動損失は問題になるし、損失は熱の発生になるので冷却機構も必要になる。摺動部やその駆動部分の潤滑や耐久性など、まだまだ研究しなければいけない部分は多いと感じた。

◆ 自動車用としてはアクチュエータ駆動式のステップ変速機、つまりはDCTとかSCTが主流になっている。トランスミッションの損失がMTと変わらず高効率であり、クラッチやシフト制御の研究が進んで耐久性やシフトに要する時間の問題も解決しつつある。耐久性に関しては湿式クラッチを使うことで半クラッチ状態での使用にも耐えるようになっている。

◆ 個人的にはメカニカルクラッチで半クラッチ状態を作るより、トルクコンバータ方式の方が(摩耗部分がなくて)良いと思うのだが、トルクコンバータは大きく重い部品であり動力伝達ロスもあるので好まれない。

◆ こうして考えるとギア式CVTの動力伝達効率がどのくらいなのか?音や振動や耐久性がどうなのかで、自動車やバイク用に使えるかどうかが決まってくる。トルク変動に対しては、複数個のギア式CVTユニットを積み重ねることである程度は打ち消せる的な説明があったが、自動車用やバイク用として考えるとダイナミックなトルク変動はタイヤや駆動系を摩耗させる原因になる。

◆ ギア式CVTはアイディアとしては面白いので、トルク変動(回転数変動)は動力伝達効率や音や振動を許容できる工作機械だとかオモチャへの応用は考えられる。小型化が出来れば電動工具への追うようも出来そうだ。機構的にもそう難しいものではなく、トルク伝達能力を下げればプラスチックギアでも勿論作れるだろう。


即効性フラッシング剤の効果(7/7)
◆ フラッシング剤の効果を質問されることがあって、またまたフラッシング剤の話である。シビックType-Rを買った人がいて、エンジン内部の汚れが気になるという。で、タイプRはどんな車かと見てみたら、20年近くも前の車が300万円にもなっている。中には500万円を超える車もあるではないか。

◆ フラッシング剤の効果を検証した記事や動画は色々あり、検証の方法として多いのは使用していたエンジンオイルを排出し→新しいエンジンオイルを入れ→10分〜20分間アイドリングでエンジンを回し→エンジンオイルを排出する。これを2〜3回繰り返すとエンジンオイルが汚れなくなるので、次にフラッシング剤を混ぜたオイルに交換して同様に繰り返す。

◆ ここでエンジン内部の状態で結果が大きく異なる。オイル管理の悪いエンジンだと、フラッシング剤を入れたオイルにスラッジが溶け出し、5〜6回の交換を繰り返さないと綺麗にならない。一方で5000kmごとにオイル交換をしていたエンジンでは、フラッシング剤を入れても新油と変わらぬ色のオイルが抜けてくるだけでスラッジは混じっていない。さらに酷い状態のエンジンでは、スラッジすら溶けない
◆ このあたりがフラッシング必要説と不要説に分かれるところで、普段のオイル管理が出来ているのであればフラッシングは必要ないと言われる所以だ。ここでオイル管理の善し悪しは何で決まるのかとか、5000kmごとに交換していれば万全なのかと言い始めるとキリが無い。

◆ 或いは5000kmごとにオイル交換をしていた車で5万km走行後はどうなのかとか、エンジンの使用状況は全ての車がそれぞれなので一概には判断出来ない。フラッシング剤の実験でオイルフィルタを換えずに行っているものがあるが、これだとオイルフィルタ内の汚れがフラッシング剤で溶け出すだけなので結果が正しくない。

◆ 5000kmごとにオイル交換をしている、走行距離10万km以上の軽自動車での検証があったが、フラッシング剤を入れても排出したオイルは黒くなっていなかった。カム部分などにはオイル焼けが見られたが、いわゆるスラッジは堆積していなかったことになる。もちろんピストンの裏側だとかリング溝の状態までは分からないが、エンジンオイルにとって過酷な条件になる軽自動車でもオイル管理が適切ならば綺麗な状態を保てるわけだ。

◆ 即効性エンジンフラッシング剤は安いもので、灯油とシンナー(トルエン)で出来ている。最近はシール類やゴムを傷めないと書かれているものもある。シール類やエンプラに対する攻撃力がどの程度かにもよるのだが、たまには(フラッシング剤を使っても)良いんじゃないかな、程度に思っている。

◆ ただフラッシング剤を入れれば綺麗になるかと言えばそうでもない。汚れた手を水で洗うと、水性の汚れが落ちてそれが洗った水を汚す。水が汚れなくなるまで手を洗っても、手は完全には綺麗にならずに汚れが残っている。その手を油性溶剤で洗うと洗い液が汚れて手が少し綺麗になる。繰り返し洗うと洗い液が汚れなくなるが、手には水にも油にも溶けない汚れが未だ付いている。これと同じように洗浄成分によって溶かせる汚れは違うが、溶けない汚れは落とせない。カムカバーを外してキャブクリーナでも吹きかければ結構綺麗になるんだけどねぇ、と言う話はまた後日。


レシプロソー(7/6)
◆ レシプロソーとは電動のこぎりである。最初に買った時には余り使い道はないかなと思った。電動ハンドジグソーはあるので、それの大型みたいなものだ。だが実際に使ってみると結構便利で、長い棒の先にくっつけて木の枝を切るのにも使うし、勿論普通に材木や板を切るのにも使う。

◆ 電動丸鋸を持ち出すほどでもない加工だとか、ちょっとした板の切断や、切断面を途中から斜めにする切り方も簡単だ。丸い穴を開けるのならジグソーを使うが、そうでない部分ならレシプロソーで切っていける。

◆ 最初に買ったものはホームセンターで見つけたもので、そこそこの値段だったと思う。で、最近安価な中古品を見つけて買って来てしまった。1台あるのだからそれで十分なのだが、使用頻度が比較的高いので予備があっても良いかなと。これが5百円だったので多少不具合があっても我慢できる。

◆ 家に持って帰って来て試してみると、特段異常はないようだ。あとで分解して注油くらいはしておこうと思うが、ごく普通に動作する。ブランドはホームセンターのPB商品なのだが、中身は最初に購入したのと同じ高儀製みたいだ。

◆ バッテリー式のレシプロソーと言うよりジグソーに近い感じの、Panasonic製がどこかにあるのだが、バッテリーが駄目になっているので実質的にはゴミである。バッテリーを新たに買うほどのものでもないし、純正バッテリーを買う価格で中華バッテリー式レシプロソーが買えるかも。

◆ バッテリー式は便利でハイパワーだ。本体とバッテリーが重いのが難点だが、レシプロソーの場合は少し重さがあった方がブレが少なくなる。のこぎりの刃が前後に動くので、本体が軽いと刃の抵抗に引っ張られて刃が動かずに本体が動くというのは大げさだが、そんな感じの動きになる。

◆ 高儀のものは消費電力が350Wだったかな。これでパワーの不足は感じたことがない。大型ののこぎりを使うものだと更にパワーが必要だと思うが、高儀のものは標準で15cm位ののこ刃が付いていたはずだ。ストロークは18mmとなっている。

◆ マキタのAC式だと1200W(消費電力1440W)のパワーで30mmのストロークがある。ストロークが長い方が(たぶん)どんどん切っていけるはずだ。ただしそれに見合ったモータパワーがないと、刃の抵抗でストローク速度が落ちてしまう。ストローク速度は毎分3千回前後のものが多い。

◆ 高儀のものは家庭用となっていて、定格動作時間が30分である。普通に使っていて30分も何かを切り続けることはないし、沢山早く切るなら丸鋸か、下品に切るならチェーンソーを持ち出す。ただチェーンソーは重いので棒の先にくくりつけて高枝を切るのは大変だ。レシプロソーなら軽量なので高枝切りに変身させることが出来る。

◆ レシプロソーの替え刃って規格品なのかな。替え刃を見ると取り付け部は皆同じ形状に見える。一度替え刃を買ったことがあるのだが、高儀ブランドのものを買ったかな。元々付いていた刃よりも目の粗いもので、木の枝を切ったりするのに都合が良い。元々付いていたものはもっと細目で合板用?みたいな感じ。ちなみに木を切るのであれば"生木用"と分類された、ちょっと湾曲したのこ刃がある。生きている木の枝は粗めののこ刃でないと、目詰まりしてしまって上手く切れない。


生活保護は誰のため?(7/5)
◆ ある老人が病気になった。その方は親族名義のアパートに、その親族の方と住んでいる。親族名義なのは高齢者は賃貸契約を断られるからだ。その親族の方も高齢で、アルバイト収入と老人の年金で暮らしている状態だった。しかし老人が病気になり入院すると様々な付帯的費用がかかってくる。入院費自体は高額療養費制度によって安価に抑えられるのだが、付帯的費用は対象外だ。

◆ 病気が長引くと老人の身の回りのものを届けたり、或いは持ち帰って洗濯をしたりで同居親族の方も実質的に働けなくなってくる。そこで老人の生活保護を申請しようと区役所に向かったそうだ。

◆ そこで言われたのは、生活保護は世帯単位であり個人単位ではないと言うこと。つまり老人と親族が合わせて生活保護を受給すれば良いが、それ以外は申請出来ないという事だ。では世帯ごと申請出来るかというと、親族の方は働いている実績があるので申請は受け付けられないと言われる。

◆ だったら世帯を分離すればいい話なので、住所の得られる施設(東京都だと自立支援センター的な所)に引っ越せば良いことになる。実際には入院しているのでその施設に入ることはないが、住所は得られる。規則がとか決まりがと言うのであれば、それを回避すれば理屈の上では大丈夫なはずだ。

◆ と言う話をすると、今度は住所問題には触れずにその親族が面倒を見れば良いという方向になったそうだ。住所を移せば良いのかどうかに関しては、現在同居しているのだから住所を移したところで(実質的な)状態は同じでしょう、とか何とか言われたそうだ。

◆ そもそも面倒が見られるのなら見るのだけれど、限られた収入の中でそれが無理だから相談に来ている、100%生活保護費を寄こせというのではなく、年金収入が多少はあるのだから何とかならないかと言っているが、申請要件を満たしていないと言うばかりで話も聞いてくれなかった。

◆ 生活保護対象になると医療費や税金が無料になるので、年金から天引きされるものもなくなるか軽減されるのかな、それと高額療養費も免除になり、その辺りの何万円かが大きな違いになるそうだ。

◆ まるでウソのような冷たい扱いなので、伊豆市にも聞いてみることにした。生活保護を受けたい人がいるのだが同居親族が居るのでダメと言われている。そこで私の家に老人を下宿させることにして住所を移せば、伊豆市から生活保護は受けられるのかと。伊豆市の福祉は、私とその老人の関係は何だと聞いてきたが、家主と賃借人の関係ですと答えた。

◆ 伊豆市の見解としては、法的な申請基準はクリアするので申請することは出来る。ただし親族に援助をお願いするなど、そうした事は当たり前ながら起きますよと。親族などに連絡を取って援助出来ないかとうるさく言われるのは日本人、親族ごと生活保護費を貰えるのが中国人と相場は決まっていて過去にはこんな事も起きている。

◆ とにかく住所さえ何とかすれば申請は出来る状態になる事は分かった。なので入院が長引くようであれば、まずは住所を移すことで申請が可能になる。住所を移すのであれば現在済んでいる区以外(区の福祉事務所には相談記録が残っているため)が良いよと言っておいた。


大容量パックはお得なのか?(7/4)
◆ 洗剤でもシャンプーでも大容量パックがある。業務用と称したもっと大容量のものも住宅用の洗剤だとか漂白剤ではおなじみだ。清涼飲料水もそうだが、中身の価格に対してパッケージの価格や工数が大きい。その為中身を多くしても、多くした分だけ比例的に価格が上がるわけではない。だから大容量パックがお得なのである。

◆ とばかりも言えないのは販売戦略の話が絡むからだ。元々のパッケージの2.3倍容量だとか5.8倍だとか半端な分量にするのは、計算しづらくしているのかな。単価を計算すると大容量品が必ずしも得だとは限らないものもあったりして、これなら小容量品を2つ買った方が単価が安いよねなんて感じだ。

◆ 詰め替え用とそうでないものの価格も曖昧で同容量の詰め替え用のものの方が高かったりする。これも詰め替え用ではないフルセット商品が安売りされていることが原因ではないかと思うのだが、詰め替え用が安いに違いないと思い込んでいる人を惑わすため?
◆ 以前に洗濯用洗剤の話を書いた事がある。これは分量が多いのではなく濃度が高いのだ。濃度を高めることによってパッケージを小型化出来、輸送コストも抑えられる。でも人によっては濃縮だから少なくて良いと言うところまで頭が回らず、ドバドバ使うのでメーカが儲かる、かな?
◆ トイレットペーパだと長尺というのだろうか、2倍巻きがある。シングルで100m、ダブルで50m巻かれている。一般的なトイレットペーパはダブルで30m(勿論25mのものもある)なので2倍かどうかは怪しいところだが、メーカではちゃんと「当社比」と明記し、25m巻きのものも売っている。50m巻きに対して25m巻きも新発売しました、かどうかは知らない。

◆ 2倍巻きのトイレットペーパを眺めながら、直径が2倍になっていないからインチキだ、紙が薄いだけだと言っている人がいた。まあ円周ですからね、2倍にはならないわけですよ。小径のセロテープには沢山巻かれているのに、大径のセロテープはテープ部分の厚みが薄いじゃないかと言っている幼稚園児と一緒である。

◆ 紙の厚さがどうなのかはよく分からないが、少なくとも質量は2倍巻きと称されるものが重い。それに直径だって少し大きくなっている。トイレットペーパと言えば芯のないヤツもあるが、あれは流行らないのかな。余り見かけない。中心部分を無くしてもさほど沢山巻けるわけではないし、芯がないと中心の軸にトイレットペーパが擦れるので、トイレットペーパが傷むに違いない。

◆ セロテープの話で思い出した。両面テープがそろそろなくなる。このテープはアクリル系のものにアクリル系の粘着剤がついているもので、テープ素材と粘着剤部分が分離しにくいというか糊残りしにくいというか、それでいてそこそこ強力につく。両面テープは色々使ったが、この3Mのものは何度か繰り返し購入している。

◆ ゴム素材に粘着剤が付いたものやスポンジ素材に粘着剤が付けられているものも使うのだが、耐久性とか剥がしたあとの点で余りよろしくない。車に何かを貼り付ける時には剥がせる両面テープみたいなものを使うが、あれは素材が分離しやすいように出来ていてテープの粘着力が弱いわけではない。そのテープ素材を細くて丈夫な糸や金属ワイヤーで切って剥がす、みたいな感じだ。


フラッシング剤は不要か?(7/3)
◆ 定期的なエンジンオイル交換がされていればスラッジの堆積は少なく、あえてフラッシングをする必要は無いと思っていたのだが、ダイハツ車のピストンリング問題とか、ハイブリッド車のエンジンオイル乳化問題とかで、最近の車は様子が違ってきている感じがする。

◆ ダイハツ車の品質低下は各所で言われていて、効率改善(燃費改善)の為もあるがコストダウンの影響も無視できないのだとか。ダイハツの軽自動車と言えば高い耐久性を誇った筈なのに、それは伝説でしかなくなってしまったのだろうか。

◆ ダイハツ車の多くは1万km(ターボ車は5000km)または半年ごとのオイル交換が指定されている。シビアコンディションではこの半分の距離での交換が必要になるが、ではシビアコンディションとは何なのか。ダイハツによれば「悪路走行が多い、走行距離が多い、山道など上り下りの頻繁な走行」で、悪路走行はシビアなのか、なんで?みたいな気がしないでもない。走行距離が多いというのは長距離を乗るという意味ではなく(その意味で走行距離が多ければオイル交換時期がすぐ来るはずなので)、オドメータが多くの距離を示している場合、かな。

◆ 年間走行距離が1万km以下の人であれば、オイル交換サイクルは半年の方が早く来る。しかし多くの人は距離は見ているけれど時期は気にしていないのではないだろうか。オイル交換インジケータすら無視するそうだから。

◆ このあたりは山なのだけれど、坂道の多さという点では横浜の方が過酷かも。このあたりだと山を登るか下るかなのだが、横浜の場合は丘が沢山あるので上り下りを頻繁に行う事になる。勿論地域にもよるのだが、そうしたこともあって日本の道路は全てシビアコンディションだという人もいる。

◆ で、オイルにとって過酷な条件で走り、さらには燃費改善のための設計があり、低粘度オイルありでスラッジが溜まったり、それによるピストンリングの固着が起きやすかったりする。それが新しいオイルで溶けるかというとそうではない。そしてこれはエンジンオイル圧送洗浄みたいな仕掛けを使っても落とすことは出来ない。圧送洗浄はオイルラインが洗えるだけだからだ。

◆ そう考えると即効性エンジンフラッシング剤も意味があるのかなと思ったりする。オイル交換ごとのフラッシングは不要だとしても、数万kmに一度くらいはフラッシングしても良いのかも。オイルパンの形状にもよるが、ドレンから抜けるオイルの量は100%ではない(上から抜いた方がむしろ抜けるかも)ので、フラッシング剤を入れたオイルは全ては抜けない。フラッシング剤入りのオイルが多少残っていてもすぐにエンジンが壊れるという事は無いが、気になる人はディップスティックの所からポンプ抜くとか、ドレンプラグの穴からバキュームで抜くとかした方が良い。

◆ エンジンオイルに関して、価格の高いオイルを長期間使うよりも安価なオイルをこまめに換えた方が良いと考えていた。しかし最近だとオイルの成分にシビアになってきているので、オイルなら何でも良いとも言えなくなってきた。(安価なオイルはモリブデンで潤滑性能を上げるものがあり、DLC問題が起きる)フラッシングに関しても、定期的なオイル交換がされていれば不要だと思っていたのだが、ダイハツ車の例などを見ると不要とまでは言い切れないのかなと思うところもある。


遅効性エンジンフラッシング剤の効果(7/2)
◆ エンジンフラッシング剤としては即効性のものと遅効性のものがある。即効性のものは(たぶん)灯油とシンナーの混合物みたいなもので、スラッジ除去効果がある。ただしオイルが余りかからないところ(飛沫が飛ぶような場所)には、そのフラッシング剤も余り飛び散らないので洗浄効果が発揮できない。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は、オイルに混合して数千km走行する事によって徐々に汚れを引き剥がす。有機酸金属塩化合物で、オイルの清浄効果を高める。即効性ではないので急速にスラッジを溶かすことがなく、ストレーナやオイルフィルタの目詰まりリスクを軽減できると言われる。

◆ 即効性のフラッシング剤の効果はすぐ見て分かる。エンジンオイルを何度か続けて交換し、抜いたエンジンオイルが新品エンジンオイルとさほど差の無い状態にする。その状態でフラッシング剤を入れると、汚れが落ちてエンジンオイルが真っ黒になる。これを何度か繰り返すと、ほぼ汚れの無いオイル+フラッシング剤が排出されるようになる。こうした実験動画は海外を中心にいくつもある。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤の効果がどうなのか?検証した方が居る。リングイーズプラスを添加して3ヶ月/3000kmを走行した後にカムカバーとオイルパンを外して内部を観察した。結果からすると特別何も変わっていなかった。

◆ ものすごくスラッジの溜まった、ヘドロ状のものが堆積したようなエンジンには効果が見られるのかも知れないが、指で触るとスラッジがうっすらついているとか、固形物が少し堆積した程度とか、ピストン裏側に焦げたオイルのカスのようなものが張り付いているとか、そんな状態のエンジンでは効果が見られなかった。

◆ 遅効性のエンジンフラッシング剤は(エンジンに対する)安全性が高く効果が期待できるかなと思ったのだが、期待したほどでもなかった。ただオイルが汚れることやオイルフィルタに汚れが付着するので、何かしらの清浄効果はあるわけだ。しかし目で見てそれが分かるかと言えばそうでもなかった。勿論エンジンの状態というかスラッジの堆積具合にもよるとは思うので、効果がゼロとは言い切れないが価格なりの価値はないかも。

◆ 即効性のエンジンフラッシング剤を圧送循環させる、ATFの圧送循環交換機みたいなものもある。ATF交換需要の一巡で今度はエンジンフラッシングみたいな商売である。これはエンジンのオイルラインを洗浄するもので、ピストンリングだとかピストンの裏側のスラッジ、オイルパンの堆積物やカムカバーの裏側など、スラッジの溜まりやすい場所は綺麗にならない。

◆ フラッシング自体エンジンオイルの定期交換が出来ている車であれば、通常は不要だと言える。それでも距離を走った車だとスラッジは堆積するのだが、それは簡単に落とせない部分についたスラッジでもある。即効性フラッシング剤はアイドリングで十数分待つだけなので、オイルの流れない場所(飛沫による汚れの付着場所)は綺麗にならない。

◆ カムカバーやオイルパンを外したなら、エンジンクリーナで洗浄剤を吹き付けた方が良い。スプレー式のクリーナも効果的で、ある程度はオイル焼けも落とすことが出来る。洗浄剤を吹き付けてもオイルラインの中まで入り込まないが、オイルラインの中は意外と汚れていない。オイルが停滞する場所とか、ピストン裏側など高温になる場所にスラッジは堆積する。


速度計測アプリ(7/1)
◆ ミニのスピードメータの誤差がどの程度なのか?GPSによる速度計測アプリで確認してみた。高速道路で80km/h,90km/h100km/h,110km/h,120km/hでDCCをセットして速度を一定にし、GPSアプリで計測した。アプリによってばらつき具合とか更新頻度とかは若干異なるが、おおむね+2.5%の誤差だった。

◆ アプリはいくつかダウンロードしてみたのだが、GooglePLAYの上の方に出るもの(広告)はどれも酷いものだった。Googleは広告とそうでない部分を区別しろと規約に書いているくせに、自分たちは誤認しやすいように並べる。

◆ で、その酷いGPS速度計測アプリなのだが、騙し広告(×をタップするとダウンロードサイトに飛ぶ)がいくつも出てブラウザのタブがいくつか開き、タスク一覧でGPS速度計測アプリに戻っても×をタップすると又その繰り返しみたいな、結局そのアプリは速度計測まで実行せずにアンインストールした。次にダウンロードしたものと、その次にダウンロードしたものは同一アプリで名前とアイコンが違うのみだった。いずれも制限付きの試用期間がある有料アプリだった。もちろん有料ともアプリ内課金とも書かれていなかった。

◆ たかがGPS速度計測アプリなのに、ずいぶん酷いものを見せられてしまった。GPS速度計測アプリがこんな風なのだから、他のアプリも酷いことになっているのかな。無料アプリなので広告は我慢するし、まあ私などは広告のない有料版を買うことも多いのだが、広告の質の低下は何とかして欲しい。

◆ カウントダウン付きの動画広告があり→カウントがゼロになると×が表示されるが、そこをタップすると別の広告が出てカウントダウンが開始され……を何回か繰り返すようなものが増えた。広告をブラウザで開かせるようなものだと、戻るボタンをタップしても(当たり前だが)アプリには戻れない。広告を見せられるだけではなく、面倒な操作を強いられるのだから厄介だ。

◆ GPS速度計測アプリによると思うが、水平移動距離だけを見ているものでは誤差が出る。レーダ探知機はGPSによる標高計測と圧力センサによる気圧計測で、高架道路の判定を行っている。こうしたタイプだと水平距離と鉛直距離を計算してくれるかも知れないが、そうでない場合は誤差になる。

◆ 更に言うとGPSによる標高計測は誤差を生みやすい。昔よりはマシになったとは言っても水平位置ほどの精度は得にくい。なので鉛直距離を加味しようとすると誤差というかばらつきが増えてしまう。速度計の校正というか確認をするのであれば、出来るだけ標高差のない道路で行う事が必要だ。

◆ SLはタイヤを替えても速度計の誤差が殆ど無かった。なのでGPS速度計を使って補正している(補正値を書き込む仕組みがある)のかなと思った。実際にどうなっているのかは謎ではあるが、時計のアジャストも自動だった(これはCLSもミニも同様)ので当時としては珍しかったというか良く出来ているのだなと思ったというか、そんな感じだった。

◆ OBDII端子からの速度信号を見ると生の数値が見えるよと言う記事があった。車の速度計は生の速度信号を多少加工している(燃費を良く見せるため?)という。プリウスに関しては30の頃からそんな話は出ていたが、50でも同じように1割ほど多く表示する、ハッピーすぎるメータになっていたそうだ。