VC

過去の雑記置き場


プリウス(5/1)
486からPentium(5/2)
Netscape Navigator Gold 3.0(5/3)
AirTAG問題(5/4)
ネットワーク再接続問題とLANDISK(5/5)
デザインとは何なのか(5/6)
基地局数競争は終わったのか?(5/7)
MVNOのプラン名?(5/8)
光学メディアの衰退(5/9)
QrioSmartLock終了(5/10)
年金で暮らせますか?(1)(5/11)
年金で暮らせますか?(2)(5/12)
年金で暮らせますか?(3)(5/13)
経費とは何か(5/14)
メガソーラー(5/15)
狙われるゴルフ場(5/16)
OpenRAN(5/17)
スマートフォン黎明期(5/18)
不況の中にいる人たち(5/19)
Li-ionバッテリは燃えるゴミ?(5/20)
限界ニュータウン(5/21)
音声圧縮(5/22)
ロータリエンジン(1)(5/23)
ロータリエンジン(2)(5/24)
校則問題(5/25)
川勝知事はダメだなぁ(5/26)
廃棄物を売る?(5/27)
H3ロケット(5/28)
水素自動車火災(5/29)
熱海盛り土事件(5/30)
スマートフォン値引き規制(5/31)


VC
スマートフォン値引き規制(5/31)
◆ そもそも値引き規制を政府が主導するというのもおかしな話だ。競争が起きない、流動性が低いと言いながら各事業者間の差異をなくしてどうするのかという感じでもある。ただそうでもしなければApple税から逃れる事は出来なかったわけだし、値引き規制後もなんだかんだとインチキ値引きが蔓延ったのは事実だ。

◆ その値引き規制を緩和するそうだ。マイナンバーカードの情報格納用セキュアエレメントをAppleに解放して貰うには、値引き規制の緩和をしなければいけなかった。と言いきると色々問題がありそうなので、有識者会議が暇で死にそうだったから以前の規制を見直しにかかったのだろう、たぶん。

◆ 石川氏は値引き規制が低価格スマートフォンを生み、その結果として中国メーカが力を付けて国内メーカが死んだとした。引用「スマホ単体割引を禁止し、セット割の上限額を上げるということは総務省が失敗を認めたということになります。しかし「時すでに遅し」。日本のスマホメーカーはシャープとソニーの2社しか残らなくなりました。」
◆ 値引き規制が緩和されると4万円前後のスマートフォンも中国メーカに取られてしまい、国内メーカは更に厳しくなると言うのか?それともiPhoneの安売りがAndroid市場そのものを縮小させ、Apple一強時代が戻ってくるのか。

◆ 端末値引きの原資は通信料から出ているわけで、値引き合戦は消耗戦である。そして今消耗戦に最も弱いのが楽天モバイルな訳だから、楽天モバイル潰しと言えなくもない。現金値引きではなくポイントバックなども考えられるが、買う側からしてみれば現金値引きが一番ありがたいのは言うまでもない。

◆ 以前であれば縛りの強化によって解約数を減らす事が出来、契約縛り機関とローン縛り期間をずらすとか、料金プランを変更すると契約縛り期間がリセットされるという、強烈な縛りで解約率を抑えていたのがソフトバンクだった。しかし今はそれも不可能となり、ある意味真面目に競争するしかなくなった。

◆ 以前から書いているように、私は税方式が良いと思う。仕入れ価格に適正利潤を乗せないで売った場合は贈与と見なして贈与税を取る。実際にダンピング的販売をすれば税務署は贈与だとケチを付けてくるので、適用に何ら問題はない。贈与税は贈与した側が払っても、された側が払っても良いのだから贈与税は事業者から取る。

◆ 規制を行おうとすれば在庫切れ商法などでインチキを始める。諸外国でもこうした抜け道を塞ぐ事が事実上不可能で、分離プラン自体をやめてしまった所もある。販売価格は1円でもゼロ円でも良いけれど、事業者はスマートフォンの仕入れ代と贈与税分を負担しなければならなくなる。それでも商売になると思えばやるだろうし、面白くない商売だと思えば値引きしないだろう。

◆ 規制値の変更はiPhone15が出るまでには決まるはずだ。これによって各社がどう動くのか、おそらくは新型iPhoneの発売から年末商戦あたりがその第一弾になるだろう。新型iPhoneの値引き合戦は起きるだろうが、値引き額のリミットは一定なので競争というのはちょっと違うか。


熱海盛り土事件(5/30)
◆ 盛り土崩壊が大きな事故になった熱海の事件だが、盛り土を作った前所有者、現所有者ともに責任を認めていない。前所有者は熱海市が許可したから盛り土を作ったのだと言っている。

◆ 盛り土はいったんは許可されたが、許可条件以上の盛り土が作られたため熱海市は業者に対して是正を指示している。しかし業者はそれに従わず、熱海市もそれ以上のことは行わなかった。

◆ 面倒なものには手を出さないというのが行政の基本であり、業者が市役所に乗り込んでくるのを恐れた。百条委員会でも市役所のあり方が問題視された。

◆ その後土地は現所有者へと移転されることになるのだが、現所有者でありZENホールディングスの元代表取締役麦島善光氏は、盛り土があること自体知らなかったと言い張る。所有権移転後に行ったのは、木を植えただけだとした。

◆ 実際には市役所の人間とともに盛り土の状態を確認しているそうだが、それでも知らないという。この時点でも危険な盛り土状態である土地の所有権移転に対して、市役所は何か言えなかったのかとも思う。

◆ しかし現所有者のこの言葉が嘘ではないかと、それはボーリング調査の結果によるものだった。静岡大の北村晃寿教授はボーリング調査のサンプルを分析し、その中から放射性セシウムを検出した。放射性セシウムは2011年の3月に起きた福島原発事故のものだ。

◆ 所有権の移転は2011年2月なので、その後も盛り土が続いていたことが裏付けられた。さらにその放射性物質の上には2mの土が盛られていたことから、相当量の盛り土があったと推測できる。

◆ 現所有者は、熱海市が必要な措置をしなかったため人的被害が発生し、土地の価値が下がったとして、齋藤栄市長に10万円の損害賠償を求め静岡地裁沼津支部に提訴している。あくまでも自分は被害者であるというポーズを作る。

◆ 市にしても県にしてもそうだが、裁判を嫌う。面倒なことに巻き込まれて余計な仕事が増えるのを極端に嫌う傾向があり、裁判をするぞと言うと途端におとなしくなったりする。こうした行政の"特性"を熟知しているのが前所有者や現所有者なのだ。

◆ しかしボーリング調査の結果が思わぬ方向に行ったことで、責任の判断は大きく変わる可能性が出てきた。熱海の土砂は自治体が代行撤去を行っているが、前所有者も現所有者も責任はないのだから金は払わないと言っている。

◆ 盛り土に関しては静岡県が新たな条例を作ったことで一定の歯止めはかけられるのだが、あくまでもこれは盛り土に関してだけだ。今後加速度的に増えるであろう廃メガソーラーに対してはどうなのか。県内の至る所が廃ソーラー発電所で埋め尽くされる日が来るのではないのか。現時点でも草に覆われて何も管理のされなくなったソーラ発電所があるというのに。


水素自動車火災(5/29)
◆ トヨタの液体水素GRカローラが発火事故を起こした。水素の漏洩はボディ側とエンジン間の配管付近とみられるそうで、エンジンの振動などによって漏洩が発生した。

◆ 水素エンジン車にはいくつかの安全装置が付けられている。水素タンク自体や水素タンク付近でのリークによる爆発からドライバーを守るために、強固な隔壁を設けているのだそうだ。

◆ また水素センサ(個数は不明)や流量センサが取り付けられており、リークを検出できる。今回はこのセンサによって100mS以内に漏洩が検出されたそうだ。

◆ 漏洩が検出されたことにより配管が遮断されるが、おそらくは配管内に残った水素はエンジンルームに放出されただろう。エンジンに供給する水素の圧力は10MPaと高い。

◆ 漏れた水素は排気管の熱により発火し、付近の部材やブレーキオイルを燃やしたため消火に時間がかかった。水素は漏れてもすぐに抜けてしまうから爆発しないと言われていたが、今回の事故ではエンジンルーム内に滞留しそれが一気に燃えた。

◆ トヨタでは車両側の固定配管と振動するエンジン間を接続するフレキシブルパイプが難しいという。ただ世の中に製品がない訳ではないので、今後の改善が不可能という訳ではない。

◆ 水素は極めて漏れやすいのでトヨタも漏洩対策や検出を行っている。なので漏れ自体はあり得ることだろうなとは思うが、走行中の車両がそれによって燃えるというのは想像外だった。

◆ エンジンルーム内の通気性を考えれば、漏れた水素は瞬時に抜けてしまうと思ったからだ。例えば漏れた配管の水素にすぐに火が付いて火炎放射状体になったというのならあり得るかなとも思うが、トヨタは排気管近くに滞留した水素に火が付いたと言っている。

◆ FCEVに関してはフレキシブルジョイントが使用されていないから水素は漏れないという。ただ水素乗用車が普及する見込みはゼロなので、余り気にすることがないのも事実だ。

◆ トラックやバスにしても燃料費が高いことやメンテナンスコストが高いこと、水素タンクの寿命が車両の想定寿命より短いことなどを考えれば、積極的な導入の意味は無くなる。

◆ 液体水素方式は燃料搭載量が増やせるメリットがあるので、稼働時間の長い車両には使える。しかし防爆対策や超低温容器の信頼性の確保などで気体水素搭載車よりもかなり重くなるのだそうだ。また液体水素の供給にも難しさ(温度が上がると急激に沸騰する)がある。

◆ 水素に関しては電力貯蔵用の媒体として使うくらいが良いのではないか。もっとも東芝(だったかな)は重力を使った電力貯蔵方式を提案していた。重量物を日中の電力で高所に運び、夜間にそれを落下させることで電力に戻す。


H3ロケット(5/28)
◆ H3ロケットの打ち上げが失敗し、解析が進んだ。1段目の燃焼は正常に行われ、2段目に点火する時点で障害が起きた。2段目には正常に点火が出来ず、打ち上げが失敗した。

◆ その後の解析で2段目の点火系に過電流が流れ、回路が自動遮断されたと解析された。点火制御系は2系統あり、その2系統ともに過電流が検出されて制御が止まった。

◆ ここで過電流が検出されても制御を続けられなかったのかと言われた。JAXAは過電流によりバッテリーの電圧が降下すれば、たとえ2段目に点火できたとしても正常な飛行は出来なかっただろうという。

◆ プライマリ系とセカンダリ系はバックアップ構成になっていて、双方の制御に差は無いそうだ。つまりプライマリ系で過電流が検出されれば(負荷電流が同一だとすれば)セカンダリ系でも過電流は検出される。

◆ この2重系の持つ意味は制御対象物の異常を回避すると言うよりは、制御系自体を冗長にする目的になっていると思われる。制御対象物の異常を回避しようとするならば、過電流検出の閾値を変えても良かったのではないかとの意見もあった。

◆ これに対してもJAXAとしては、各ソレノイドバルブなどが同時に動くタイミングでもあり、一時的な電流増が原因であった可能性も当初は考えられた。しかしその後の調査で回路や配線の短絡などが原因として有力であるとした。この場合は過電流検知の閾値を変更しても良好な結果は得られない。

◆ 電流の異常はPNP(ヘリウムガスのバルブを駆動する回路)で起きたと言い、比較的大きな電力を必要とする装置だそうだ。PNPによってヘリウムガスが供給され、その圧力で各バルブなどを動作させる。

◆ JAXAはPNP系の過電流検出に関して当初は、電流の誤検知、過電流、短絡の3つの可能性があるとした。電流の誤検知に関しては、設計段階で十分検討された閾値であると考えられるのだが、その閾値が低すぎた可能性が指摘されるもの値に否定された。

◆ H3では自動車部品同等の信頼性の機器で構成されているとのことで、これはいわゆる宇宙用信頼性の部品を使用したH2とは異なる。そのため系を2重化して信頼性を確保した。H2では系が1つしかないので過電流検知は行われていないが、H3では系の切り替えのトリガの一つとして過電流検知が追加された。なおテレメトリでは電流値そのものは送ってきていない。

◆ ロケットは正常に飛ばすことが必要だが、異常が起きた時には安全に落とすことも必要になる。電流検知閾値を変更し、2段目に正常に点火が出来たと仮定しても、その後再度電流値が異常になり制御系が壊れると飛行の制御が出来なくなる。

◆ この状態でも別系統を持つ破壊指令は動作する可能性が高いものの、予想外の飛行コースとなった場合には落下地点の予想が難しくなることや落下物の質量が過大になる危険性がある。今回の失敗は配線や回路の短絡の可能性が高いとされた。これは過去にはSS-520ロケット4号機でも実際に起きている。


廃棄物を売る?(5/27)
◆ 売れないものがゴミだとするならば、規格外野菜や果実はゴミになる。市場に持って行くには一定の品質を確保する必要があるので、予め選別作業が行われる。その選別で不適格となった野菜や果実はゴミになる可能性が高い。

◆ 動物用の餌やジュース用として出荷されるものがあるが、それは餌用とかジュース用として栽培されているものもある。従って人間が普通に食べるために作られたものを、言わば目的外に出荷するのは余計なコストがかかるとも言われる。

◆ 輸送中に傷ついたものや輸送状態などによって品質が低下したものは、市場で捨てられる。出荷が遅くなってしまったものだとか輸送に時間がかかったもの高温に晒され続けるなどして傷んだものなどが廃棄される。

◆ こうしたB級というかC級野菜を引き取っていくというか買っていく業者がいるという。多くは中国系の人で、そうした野菜や果物を格安で売るのだそうだ。

◆ 日本人の経営する八百屋でも規格外野菜を安価に売っている所はあるが、規格外野菜のどこがダメなのかの説明を求められる事などもあり、販売に手間がかかるのだとか。まあ買う方にしてみれば何がどうダメなのかが知りたくなるのかも。

◆ それこそ野菜の規格自体がよく分からないので、どこが規格外なのか分からない。例えばキュウリのA品は曲がりが2cm以下、B品は4cm以下となっている。また長さが19cm以下も規格外になる。長さが20cmあっても曲がっていると全長は短く測られる(直線で測る)ので、これは規格外になる。

◆ 規格外野菜の中には大きさや重さだけではなく、鮮度不良なども混ざるので販売前の選別が要る。そのあたりを全部省いて安価に売るのが中国人系の八百屋だそうだ。何しろ価格が安いので多くの人が買っていく。中には傷んだ野菜もあるそうだが、それをある程度承知で買っていく。

◆ 客が品決めをしていて不良野菜があれば、その場で廃棄して別のものを渡したりするそうだ。規格外野菜なので見栄えが悪いし、鮮度も低いそうだが、野菜高騰時には安価な野菜を求めて人が多くやってくる。

◆ 生鮮品はスーパーにしても仕入れルートで品質は異なる。このあたりのスーパーでも同じで、大手は品質が安定しているが価格が高い。小規模なスーパーはその時々で品質が異なるのだが、大手スーパーの半額位で売られている事がある。

◆ 消費者にしても価格を重視したい事もあれば品質を求めたい時もあるわけで、安いものが絶対的に売れるかと言えばそうでもない。この近くに農の駅という所があり、生産者が直接野菜などを持ち込んで販売している。値付けも生産者によるのでまちまちだ。

◆ 価格はスーパーで買うより安いものが多いが、スーパーほどの品揃えはない。栽培が盛んな椎茸とか芋類、カボチャもあったかな。大根やトマトは余り見かけない。季節によってはオレンジ類(伊豆半島の南側で栽培されている)も並ぶ。


川勝知事はダメだなぁ(5/26)
◆ 川勝静岡県知事は同じ失敗を繰り返す人でもある。政治家の失言なども繰り返されるわけだが、それは失言を失言と本人が思っていないからだ。俺は正しい事を言っているのに、何故周りはダメだというのか?みたいな感じだ。

◆ 川勝知事は山梨県と問題を起こしている。リニア問題で他県の行政というかやり方にまで口を出す。山梨県問題の他には神奈川県の批判もした。リニア計画が遅れているのは静岡だけの問題ではなく、神奈川県内の車両基地の遅れがあるとした。

◆ わざわざ神奈川県にまで出かけていき、こんなに遅れている、これでは開業出来ないと言った。まあ神奈川県知事は川勝知事を相手にはしなかったみたいだけど。他県の状況がどうであろうが、静岡県は静岡県の事を解決すればいい話なのだ。

◆ 山梨県問題の最初は昨年の秋頃だっただろうか、工区の仕切り問題で山梨県側の工区に関して文句を付けた。しかしそれは山梨県の話であって静岡県が云々言う問題ではない。山梨県知事は不快感を示し、川勝知事はその後体裁を作らざるを得なくなった。

◆ そして今回も又同じような事を起こした。山梨県側のボーリング調査にケチを付けた。川勝知事の言い分としては、地下水に県境はないと言う事になる。しかしそれを言い始めたら県境などどうにでもなってしまう。静岡県と山梨県の境目は明確であり、地下水が流れていようが川があろうが、県境に変化はない。

◆ 河川を境に県が分かれている所など沢山ある。水の流れに県境は関係がないと言い始めたら、じゃあその河川が氾濫した時に対岸の地域の補償をするんですかという話になる。しかし川勝知事は自分の都合の良いように物事を解釈するのと、何でも自分が仕切ろうとする悪い癖がある。

◆ 山梨県側からしてみれば、新たに県境を切り直しますよと言われたようなもので、到底納得出来るものではない。しかも相談の上とか協議をしてと言う話ではなく、川勝知事が勝手に言い出した事だ。山梨県は静岡県の下にあるのかというような、一体何様のつもりですかという話である。

◆ これも又川勝知事が山梨県知事をなだめる(謝るわけではない)みたいな「礼節を欠いていた。こういうことがないようにしたい」と体裁を作った。山梨県知事からすれば、またかと呆れているだろう。呆れてはいるだろうが、そのまま放っておけば山梨県内の工事にまで口を出し始める危険性がある。

◆ ボーリング工事自体にいちゃもんを付けるのも屁理屈っぽくて、ボーリングを行うとそのドリルの部分から地下水が抜けてしまうと言う。直径10cmか20cm位の穴だから、水が抜けたとしてもたいしたことないと思うけど。そんなに大量に水が抜けてきたら、山梨県側のトンネルが大変な事になる。

◆ そんな川勝知事には市町の首長も反発し始めている。まるで流域市町が悪いように思われているが、流域市町としては水量が確保されるのであれば、それで文句はないよと言っている。これは川勝知事も最初はそう言っていたが、水量が確保出来るとなると、又他の文句を考え出した。


校則問題(5/25)
◆ 今に始まったことではないが、理不尽な校則は多々ある。もちろん校則が出来た時点で理不尽だった訳ではなく、時代に合わなくなったと言うべきかも知れない。

◆ 小学生は冬でも半ズボン、今は否定されるのだが私が子供の頃は殆どの小学生は冬でも半ズボンだった。それが普通だと思っていたので何も疑問を感じなかったし、学校が休みの時でも半ズボンで駆け回っていた。

◆ 他校から転校してきた子供が長ズボンをはいてくることはあったが、周りが皆半ズボンだったのでそれに合わせるような感じで馴染んでいった。中学になると夏でも長ズボンだった訳で、長ズボンは暑くて動きにくいなと思ったものだ。

◆ 他にもコート禁止の学校や、女生徒のタイツの糸の太さを指定する学校もある。基本的には校則には従うべきであって、校則が嫌ならその学校に入学するなとなる。これはコロナ蔓延期のマスク着用問題のようなものだ。

◆ こちらのニュースではジャンパーを着て登校したら怒られたという話が書かれている。ジャンパー禁止の学校にジャンパーを着ていったら怒られるのは当然だ。

◆ では防寒が必要だった場合にどうしたら良いのか。例えば下着を何枚も着せるとか、使い捨てカイロを持たせるとか、電熱インナーベストを使うなどが考えられる。

◆ 校則が今の時代に合わないのであれば、今の時代だから出来る対策で乗り切ることも出来る。校則が作られた時代には存在しなかったもの、電熱ベストや電熱ソックスや電熱パンツは規制されていないだろう。

◆ 無理矢理的にクレーマ化するのであれば、ジャンパーをジャンパーではないと言い切る方法もある。それを禁止するのであれば、それがジャンパーなのかどうかの証明が必要なので時間を稼げる。

◆ 綿入れ学生服みたいな冬用?学生服を作っている洋品店もある。特注扱いなので価格が高いのかも知れないが、そうしたものを着る方法もある。

◆ 後は校則を変えて貰うしかない。私が高校生の時に、その学校には制服があった。これを不服として制服廃止を唱えるグループがあり、なんとなく面白そうだったので私もそれに加わった。

◆ 生徒会などでの活動だとか他の生徒への呼びかけなど、地味な活動を続けた結果制服は廃止された。制服が廃止されても多くの生徒は従来通りの学生服を着ていたので、突然何かが変わった風ではなかったが、自由度は増したと言えた。

◆ ただこうした正攻法的動きには時間がかかるし、多くの賛同者が必要だ。逆に言えば賛同者が多ければ仕組みを変えることは不可能ではない。賛同者が少なければ、それは自分の言い分が間違っているのかなと考え直すべきでもある。


ロータリエンジン(2)(5/24)
◆ RX-7は早くて軽くて高性能だが安っぽいと評され、確かに安価だった。フェアレディとともにプアマンズポルシェなどと呼ばれたが、手軽に買えるスポーティ車として輸出も好調だった。

◆ ロータリエンジンのチャッターマーク問題は過去のものだったが、カーバッキングは蔓延っていた。パーシャルスロットル時などに燃焼が不安定になり、回転の均一性が失われる。これによって細かなサイクルで加減速が繰り返されるような状況となり、ドライバビリティを悪化させた。

◆ ATであればトルクコンバータがそれを吸収してくれるが、MTの場合はそうはいかない。点火タイミングのコントロールなどを行うも、これを消すことが出来なかった。

◆ 13Bエンジン搭載のコスモではトルク変換作用を持たないトルクコンバータ的流体継手を用い、トルクグライドの伝送損失と引き換えにカーバッキングを感じなくした。

◆ ファミリア人気にも陰りが出てきたことや、燃費問題によるロータリエンジン車の販売低迷により、マツダの景気も悪化する。これにより東京に移転した本社を再び広島に持ち帰ったのもこの頃ではないかと思う。

◆ ロータリエンジンは燃費の改善のためにオーバラップを小さくするなど、度重なる改善が行われた。インテークポートを小さくし、AUXポートを設けた6PIも開発された。確かにカタログ燃費は稼げたのだが、実燃費向上率は良くなかった。

◆ 一時期13Bエンジンは姿を消し12Aのみとなったが、パワー不足が指摘された。その頃から日本でもターボ搭載車両が増え、DOHCかターボかみたいな論争が繰り広げられる。

◆ そこに割って入るのがロータリターボで、荒削りながらも大きなトルクを手に入れることになる。さらにはFD3Sで13Bエンジンの復活、シーケンシャルツインターボで280馬力にまで達する。

◆ シーケンシャルツインターボは、確かに理にかなった方式ながら制御が難しい。当時は可変A/Rなども試された時代であり、パワーバンドを広げるために様々な試行錯誤が行われた。

◆ マツダは多大な開発費をかけてFD3Sを作り上げたが、過給器系の信頼性は今ひとつだったと言われる。しかしそのFD3Sも総生産台数は6万台に達せず、RX-7最後のモデルの幕を閉じることとなる。

◆ その後はRX-8に引き継がれる訳だが、ロータリエンジンはサイド排気ポート型になる。これによりオーバラップはさらに小さく出来るのだが、排気ポートへのカーボン蓄積が問題になる。

◆ これは当初から言われていたことで、マツダ技術陣は認識していたはずだ。またサイドハウジングが高温になることによる問題もあり、新たなサイドシールの追加やサイドハウジング自体の変更がされた。


ロータリエンジン(1)(5/23)
◆ 最初にお断りするのだが、時系列で見た状況などに誤りがあるかも知れない。

◆ マツダは世界で唯一ロータリエンジンを実用化したメーカだが、理屈通りに組んだら動いたというような簡単なものではなかった。

◆ マツダ以外にもNSUヴァンケルの特許によるエンジン開発を行ったメーカがあった。日本ではトヨタと日産が四輪車用の、ヤマハとスズキは二輪車用としてロータリエンジンの研究を開始した。

◆ ロータリエンジンは構造が簡単で軽く、エンジン容積や重量に対しての出力が大きいメリットがあった。各社ともに試作を行い、日産はペリフェラルポートのロータリエンジンをサニーに搭載し、コンセプトカーを作った。しかし四輪車用としてはマツダ以外市販にこぎ着けることが出来なかった。

◆ NSUも苦しんだのがロータの頂点に付けるアペックスシールが、ロータハウジングに傷を付けるチャッターマークと呼ばれるものだった。シール自体の共振や潤滑の問題により、ロータハウジングに波打つような傷を付けてしまう。

◆ 最初は調子よく動いていたエンジンの出力が急激に減少し、分解してみるとチャッターマークが刻まれていた。シール材の固有振動数を上げるために、シール自体に穴を開けるクロスホロー加工、自己潤滑性のあるカーボン製のシールなどが試された。

◆ 自己潤滑性や共振振動数、コストの問題や加工性などが検討・研究され、カーボンとアルミのコンポジット材やチル層を作った鉄製のシールなどでこれを解決した。

◆ ロータリエンジンの開発が軌道に乗ると、そのエンジン特性を活かすべくスポーティ車の開発も行われた。マツダは(おそらく)国内初の高速周回コースを作り、テスト環境の整備も行う。

◆ これには政治的な理由もあったようで、当時通産省は国内自動車メーカをグループ分けしようと考えており、マツダは2社に分割されるとも言われていた。これを回避するためには総合自動車メーカとして存続する必要があり、企業規模の拡大を狙った。

◆ ロータリエンジン車が発売されて10年ほどするとオイルショックとマスキー法の試練がやってくる。マスキー法はサーマルリアクタで回避できたものの、燃費の悪さはロータリエンジンの終焉さえも予感させ、マツダ自体も体力を失いつつあった。

◆ 2代目ファミリアはロータリークーペが存在したのだが、3代目ではコンベンショナルエンジンのみになった。4代目のFA4型はFRレイアウトの2BOXで、これがヒット作となった。3年で90万台近くを売るというこのモデルによって、マツダは本社の東京移転を行ったのではなかったかと思う。

◆ ファミリアの発売に遅れること1年、ローリエンジンを活かすべく開発されたのがRX-7(SA22C)である。0-400m加速は15.8秒を謳い、牙を抜かれた排ガス規制対応車の中にあって、十分な性能だった。


音声圧縮(5/22)
◆ 音声圧縮というと音声のディジタル伝送時に、いかに狭い帯域で音声を伝送するかという感じだが、振幅方向だけに情報量を圧縮するというお話である。

◆ これは録音・再生時のイコライザでも同じようなことが行われている。アナログレコードではRIAAカーブによるイコライジングが行われる。RIAAカーブにもいくつかあって4チャネル録音では20kHz〜45KHzの帯域の記録用に一部変更を受けている。

◆ カセットテープでコーダでは周波数方向に振幅を変化させる、つまりRIAAと同様な細工を施すのが初代ドルビーシステムで、広域に偏りがちなノイズを減らす点で、実はRIAAとは同様の考え方だ。

◆ 振幅方向の圧縮で最初に出てきたのがdbxだったと思う。これは振幅方向を対数的に圧縮する方式で、小さな音は大きく、大きな音は少し大きくみたいな感じでダイナミックレンジを広げる。

◆ これはディジタル化(量子化)でもμ-lawとして使われる。小さな音に対しては小さな変化の伝送が必要だが、大きな音の小さな変化は不要であるとの考え方だ。

◆ これらはいわゆるリニアに変換するものなので、反対特性のものを通すと変換前の情報に戻る。一方で不可逆的コンプレッサもある。音声は強弱の差が大きいのだが、それを振幅方向に圧縮することで強弱の差を小さくし、明瞭度を上げようとする。

◆ 今ならDSPで対数アンプでも通してしまえば良いが、アナログ回路でこれを作れと言われたらどうするだろうか。クリッピングアンプを通せば最大振幅が規定されるが、多くのひずみが発生する。

◆ AGCなど自動ゲイン調整アンプを通すと、アンプの増幅率の変化よりも元の信号の変化の方が必ず早いので、制御遅れが生じる。厳密にはアナログと呼べなくなってしまうが、遅延を調整するために音声をBBD素子で遅延させる手は考えられる。

◆ クリッピングアンプで歪まないようにするには、歪みが可聴周波数外になれば良い。例えば1kHzの信号をクリッパに通せば、3kHz、5kHzと高調波が現れ聞こえてしまう。

◆ そこで1kHzの信号を10MHzの搬送波で直交変調し、その10MHzをクリッピングする。すると3倍の高調波は30MHzと離れるので、フィルタで容易にカットできる。その後直交復調して元の音声に戻せば、クリッピング歪みのない圧縮音声が得られる。

◆ と、アナログ時代には苦労して振幅方向の圧縮を行った訳だが、それがDSPのちょっとした演算で出来てしまう。振幅方向の圧縮はWindowsの標準再生デバイスでも行えるはずだ。映画の音声などダイナミックレンジの広い音を圧縮し、聞きやすいレベルに"まとめる"事が出来る。一般的にTV放送の音声は振幅方向に圧縮されている。


限界ニュータウン(5/21)
◆ 桃花台ニュータウンは愛知県小牧市の東部、名古屋市の北北東にある計画人口5.4万人として開発がスタートした街だった。

◆ 計画は1968年で、1972年から開発が開始された。しかしその後景気の悪化に伴い計画が変更され、計画人口が4.8万人に下方修正された。さらに1983年には計画人口が4万人とさらに少なくなり、1998年には開発区域の縮小も行われた。

◆ この街への交通機関としてピーチライナーが作られた。1991年の開業までに330億円以上を投入した。一日あたりの利用者数を1.2万人と予想したが、ピーク時でも5千人、その後は千人台に減る年もあった。

◆ この事から赤字がかさみ、2006年には全線廃止となり、ニュータウンの交通は閉ざされる。ただ多くの住民は自家用車を所有しており、廃線の影響は軽微であると運営会社は言う。

◆ 街の人口は2000年以降ほぼ横ばいで約9千世帯、計画人口の半分強でしかないが、2.2万人が今も暮らしている。ニュータウンが出来てから40年が経過し、街も住む人も高齢となった。

◆ 70平米程度、築30年のマンションが1千万円前後で取引され、この価格は比較的安定しているようだ。戸建ては60坪前後で1.8千万円前後で取引されているというが、一部では地盤が不安定な場所があるらしい。

◆ 愛知県では無人巡回バスを計画しているようで、高齢者の移動手段の確保も行われる予定だとか。桃花台ゴーストタウンなどとも呼ばれているようだが、住めば都、不便なりに静かで良い街だとの声もある。

◆ 物件価格が下がったことで若い世代が移り住んでくる例はあるそうで、そうした意味では限界ニュータウンと言えない部分もある。

◆ 生活利便性だとか治安の維持など難しい所はある訳だし、交通機関の廃止と、今後数年にわたる解体工事はイメージ的に良くないのも事実だ。逆にそうした不人気物件だから安く買うことが出来る。

◆ 安い物件なので今後の値上がりに期待が出来ないばかりではなく、特にマンションでは大規模修繕問題が持ち上がる。マンションの寿命と人間の寿命という問題で、割安物件には割安になる理由がある。

◆ 戸建ての場合は自分の判断での修繕で済むのだが、集合住宅の場合はそうはいかない。立て替えとなればより多くの問題が発生することは、多くの老朽化マンションと同じだ。

◆ 桃花台にはアピタ/メガドンキホーテもあり、今のところ買い物に不便はないそうだ。ただし今後とも影響が続くのかどうかは不明で、人口減少となれば規模縮小などがあるかも知れない。

◆ 実際この商業施設も当初は三井住友信託銀行が所有していたが、その後所有権が株式会社桝屋となり、さらに現在は丸紅系の企業に渡っている。


Li-ionバッテリは燃えるゴミ?(5/20)
◆ 最近はLi-ionバッテリーを使った機器が増えた。というよりも従来主流だったNi-MHバッテリー使用機器がなくなった。携帯電話などは非分解構造なのでバッテリーを取り出すことが出来ない。

◆ 壊れたスマートフォンを捨てる時は燃えるゴミ?燃えないゴミ?資源ゴミ?自治体によって異なるのだが、一般的にLi-ionバッテリー内蔵機器はゴミとして回収しない。販売店で回収して貰えなどと言われる。

◆ 東京都でも市区によって扱いが異なり区部の多くは回収しない。例外的に目黒区はリサイクルゴミとして、江東区と練馬区は不燃ゴミとして受け入れる。

◆ 23区外の一部の市では有害ゴミ扱いで回収するのだが、機器まるごとだと回収されない場合が多い。例えばLi-ionバッテリー内蔵のプラスチック製おもちゃの場合、プラスチックの方が主体とみられ、しかしプラスチックゴミの方に捨てようとすると、電池内蔵だからダメとなる。

◆ 販売店にゴミを持って行くと、当然のように回収不可能だと言われる。一部モバイルバッテリーのみは回収ボックスに捨てていくことが出来るが、基本的にはJBRC加盟メーカ品だけだ。

◆ メーカに言った所で自治体に聞いてくれと言われる。一部の自治体ではバッテリー内蔵機器ごと資源ゴミとして回収しているが、指定の場所に安全に持ち込む必要がある。

◆ これも自治体によって違うのだが、安全の定義はバッテリーの完全放電だ。バッテリーが充電されている状態で機器が壊れた場合、バッテリーを放電させることが出来ないので回収して貰えない。

◆ 回収後に機器を解体するのだが、そのときにバッテリーに残電力があるとショートなどでの発熱や火災の危険があるからダメだそうだ。ゴミとして捨てられたLi-ionバッテリーの発火事故は多いと言うことで、回収側も神経質になっている。

◆ リサイクル可能な小型家電の回収を行っている自治体もあるのだが、これにも色々規定がある。ノートPCでは脱着可能なバッテリーは外すようにと指示されていたり、そもそもバッテリー内蔵機器は回収不可能としているなど。

◆ 伊豆市では乾電池のみ回収している。充電式電池やボタン電池は「家電販売店等の回収ボックス・回収缶へ出してください。」と案内されているが、どの家電店が回収しているのかなどに関しては案内していない。

◆ 伊豆市(修善寺/市役所周辺)にはヤマダ電機とベスト電器があるが、いずれもボタン電池や充電池の回収はしていない。静岡県では資源有効利用促進法に基づくリサイクルで、充電池に関してはJBRCに相談しろと書かれている。しかしJBRCには「会員企業外品、回収対象外品の処分に関しては、メーカーまたは自治体にご相談ください。」と書かれている。


不況の中にいる人たち(5/19)
◆ 景気の良い時悪い時があり、それが何度も繰り返される。1954年からの神武景気は高度経済成長期の幕開けとなり、もはや戦後ではないと記され、家電製品の普及拡大がスタートすることになる。

◆ 神武景気に引き続いての岩戸景気は、神武景気よりもさらに成長度が高いと言うことで別名となっている。1960年には国民所得倍増計画が発表され、高度成長期に突入する。

◆ 1964年には東京オリンピックが開催され、高速道路や新幹線などの整備によりオリンピック景気が生まれる。オリンピック関連施設の建造が盛んになり、TVの普及が急速に進んだ。

◆ 1965年からは戦後最長と言われるいざなぎ景気時代になる。電子レンジなど電気調理器具の普及、ラジカセやカセットテープレコーダー、BCLブームにデラックス装備満載の自転車、自家用車の普及にも拍車がかかる。

◆ 作れば売れる時代であり、企業は新製品開発に力を入れた。排ガスや煤煙汚染水などが大量に放出されるも、作って売ることが第一とばかりに公害問題に発展し始める。

◆ その後景気は停滞の時期になる。オイルショックや公害対策、自動車の排ガス規制などが開始される。トヨタは排ガス対策が実現不可能として政府に訴えるも、マツダやホンダは米マスキー法をクリアしてしまう。

◆ 1986年からはバブル景気の時代だ。まさに札束が飛び交うという表現が適切なほどの好景気であり、株価も地価も給料も上がっていった。今日より明日はもっと良くなると誰もが思い、株価や地価が下がる日など来る訳はないと考えていた。

◆ しかし2001年頃にはバブルは完全に壊されてしまい、不良債権の処理が重くのしかかる。政府は銀行にカネを突っ込んで救済をする訳だが、政府が助けてくれなかった山一証券は潰れた。

◆ 政府は2002年からをいざなみ景気と名付けて景気拡大中であるとしたが、実は1998年以降はGDPが下がっている。NHKは最長だが最弱の景気であるとし、可処分所得の減少が生活苦を生み、デフレの始まりだと報じた。

◆ 政府はいざなみ景気と言っているが、実際にはいざなみ不況、平成不況の始まりである。平成不況はとにかく長い。それを引きずるまま令和不況にとつながる。35歳と書かれているこちらの方は、好景気を経験しない大人だ。

◆ 文中から将来に対する希望は見えてこない。好景気の一つも経験していれば、やがて良くなるのではないかと思えるかも知れない。しかし抜け出せない不況の中で生きていれば、良い日が来るとは思えないだろう。


スマートフォン黎明期(5/18)
◆ ソフトバンクがiPhoneを扱い始めたのが2008年、同年にはHTCのAndroidスマートフォンも日本で販売が開始されている。

◆ 当時のスマートフォン、それはOSの出来具合の差の方が大きいとも思えるのだが、瞬間最大速度の出るAndroidに対して、スムーズで安定したiOSという感じだった。

◆ スクロールなどでもピーク速度はAndroidが速かったが、引っかかる場面も多く使用感が悪かった。iPhoneはスピードはそこそこながら、常にその速度で動作した。なのでスクロールもスムーズに感じられ、引っかかりなどはなかった。

◆ Appleは保有特許が多く、Androidがそれを真似できなかったなどと言われたのだが、今となってみれば技術も経験も歴史もあるAppleに、新生のGoogleが追いつくには無理があったと言えるのではないのか。

◆ 出始めの頃はiOSとAndroidでは設計ポリシーの違いみたいなものが多くあった。iOSは基本的にユーザタスクはフォアグラウンドでしか動かなかった。対してAndroidはユーザタスクも複数同時実行させることが出来た。

◆ 8ビットCPUが全盛だった時代は8080系(含Z80)と6800系に分かれていた。いわゆるマイクロプロセッサとして機能向上を図った80系に対して、ミニコンだとかビットスライスプロセッサの簡易版みたいな68系アーキテクチャと言われた。

◆ これと同じようにスマートフォンとしての使いやすさに機能を絞ったiOSと、PCなどのOSの簡易版的な考えのAndroidとも言えた。結局iOSは機能を拡張してAndroidを追うようになるし、Androidは細部のチューニングを進めてiOS的スムーズさを得ようとすることになる。

◆ AndroidがマトモになったのはAndroid4以降なので2012年頃だろうか。iOSに追いつくまでに4年の歳月を必要とした。これはOSばかりではなくスマートフォン自体の性能だとか、発熱だとか、安定度なども同様だ。

◆ 当時ソフトバンクがiPhoneをタダで配っていたので、私も貰ってきた。iPhoneは液晶の視野角が狭いとか、コントラストが低いなどはあったが普通に使えた。普通に使えなかったのはソフトバンクの方で、圏外が多かったし通信速度が遅く使いにくかった。

◆ 2015年頃になるとAndroidスマートフォンも普通に使えるようになる。この時点でiPhoneに追いついたと言えるし、OSの機能的にはiOSがAndroidに近づく(一部ユーザタスクのバックグラウンドでの実行可能など)時代になっていた。

◆ しかしAndroidの迷走は止まらない。設計にポリシーがないのかと思うような改変がバージョンごとに行われる。メニュー構成が変わったり、操作方法が変わったり、あるいはそれをまた元に戻すことも行われ、それは今も続いている。Google自体がシステマチックな物事の実行を否としているのかも知れない。


OpenRAN(5/17)
◆ Open RANとは移動体通信基地局のインタフェースの標準化技術のようなものだ。これまでは各社が独自に行っていたものを規格化することで、異なるベンダの機器同士を接続することが出来る。

◆ OpenRANの話題が出てきのはドコモがOREXとして売り込みを始めたことにある。それ以前には楽天が、楽天シンフォニーとして活動していたが余り話題にならなかった。

◆ 基本的にドコモは自社技術を使った研究開発と運用のサポートを行う。久しく途切れていたともいえる国産技術の売り込みと言うことだ。

◆ 楽天シンフォニーは基本的には商社で、仕入れたものを組み合わせて売るようなビジネスになる。三木谷氏は「ドコモは日本だけだが、我々の中身は日本だけではない」として世界中から仕入れる技術だと言いたげだ。

◆ 実は過去に同じ事はソフトバンクも言っている。ソフトバンクは技術が無いと言われたことに対して、我々は技術の無いのが強みだ、技術が無いからこそ世界中から技術を買うことが出来ると言い放った。

◆ 確かにPDCの頃はドコモの技術は評価されるものであった訳だし、W-CDMAでも標準化に深く関わった。しかしLTE時代となると影が薄くなり始める。なので日本の技術(ドコモ)よりも、海外から買ってくるものの方が優れているという、楽天の言い分にも一理ある。

◆ ドコモが言うように売りっぱなしではダメで、運用のサポートなどが実質的利益を生むという事に関して楽天は弱い。移動体通信事業に参入してからの歴史がないので、技術に加えてノウハウもない。

◆ こうした部分に不安を感じるオペレータもあるだろう。一方でドコモとなれば日本を代表する通信事業者であり、安心感は絶大だ。ドコモは倒産の可能性が極めて低いが、楽天は倒産するかも知れない。

◆ しかしコスト的に安ければ、つまりドコモが100億円の見積もりを出すのに対して楽天シンフォニーが20億円だったらどうか。ソフトバンクがいち早く中国ベンダーの基地局を使う始めたのも、コストの問題が大きい。

◆ 安い分だけトラブルなども多かったし、HUAWEI問題にも引っかかっている。そうしたリスクがあるにしても、価格による競争力は大きい。実際に導入した後でトラブルが起きたとしても、そのときにはすでに手遅れである。

◆ 営業力の点でも差がある。楽天シンフォニーは、ドコモはウチの後追いだ位のことは言うだろう。金になるなら何でもやるというのが楽天スタイルなのに対して、ドコモはどちらかと言えば殿様だ。PDCの技術が欲しいと言って来た海外オペレータに、欲しいなら日本語の仕様書を読めと追い払ったくらいだ。


狙われるゴルフ場(5/16)
◆ 何故ゴルフ場が狙われるのか?それはゴルフ場として開発がされている事で、メガソーラーとして再開発に当たらないと見られるからだ。

◆ もう一つはゴルフブームの終焉による経営難で、多くのゴルフ場が資金繰りに苦慮している所もある。こうした弱みにつけ込むとともに、再開発の容易さからゴルフ場の転用が始まった。

◆ 伊豆スカイラインカントリークラブも例外ではなく、当初の管理会社から韓国系に代わり、そしてブルーキャピタルマネジメント社に渡ったと言われる。

◆ 当初は18ホールともにメガソーラー化する予定だったようだが、9ホールは国立公園法による制限を受けているため諦めざるを得なかった。

◆ そして9ホールの中に40MW分のソーラーパネルを敷き詰めるという、無謀な計画になった。これは再開発せずにはパネルが並ばない訳だが、事業者は根拠なしにパネルは並ぶと言い張った。

◆ ソーラーパネルは角度を付けて並べると、陰の影響が出るのでスペースが必要になる。しかしFIT認定の40MWありきで設計しているようなので、40MW分のパネルは並べるが実出力は(陰などの影響で)もっと低くなるのではないだろうか。

◆ そもそもこのソーラー発電所計画は、お隣の伊東市に作られる予定だった。しかし伊東市の反対に遭って実現は不可能であると判断、伊東市にはパネルを2枚だけ並べ他の40MW分を伊豆市に置く計画に変更した。

◆ あくまでもFIT認定地は伊東市なので、そこにパネルを置かなければいけない。逆に言えばそこにパネルが置かれていれば良いので、残りの40MW分は大阪に設置する事も出来る。これはおかしいのではないかと国会議員からも言われているが、経産省役人と事業者の密約でもあったのだろう。

◆ こうなれば場所の選定は自由なので、今後も全国各地のゴルフ場が狙われる可能性はある。ゴルフ場の転用は最小のコストで最大の利益を上げることが出来る。

◆ しかし周辺にとっては危険も多い。ゴルフ場は芝などが植えられているので地盤はそこそこ安定している。しかし太陽電池板を設置する架台などを作っていけば、泥流が流れ出し土を削り始める。その結果として河川が汚れ、土砂崩れの原因になる。

◆ それでも再開発の範囲内と言うことで規制がかからない。静岡県では熱海の災害を受け、新たに盛り土条例が作られた。これは再開発云々は別として条例が適用されると言うことで、ゴルフ場にも適用される。

◆ だが事業者は掘り返した土は広く浅くまくから盛り土には該当しないと言っている。広く浅くまいた土は雨に流され、河川を埋めてしまうだろうが、河川の管理は事業者ではない所がミソなのだ。


メガソーラー(5/15)
◆ この近くのゴルフ場がソーラー発電所に転用されるという話が出てきたのは2019年の夏頃だったかなぁ、多分その位だったと思う。

◆ 事業者はブルーキャピタルマネジメントで、同年末から工事を開始するという話だった。もはや発電所建設は決定事項であり、住民への説明というよりは工事開始のお知らせみたいな感じだった。

◆ 事業者は特別な手続きを経ずに工事が可能だと思っていたらしいのだが、後に環境影響評価が必要だとなった。事業者はこれを不服としたが、結局は環境影響評価を行う事になる。

◆ 環境影響評価は日本気象協会が行うのだが、日本気象協会はソーラービジネス推進の立場だ。環境影響評価とは工事や建造物が環境に与える影響を調査し、環境への影響が小さい事を証明する手続きである。

◆ 日本気象協会は、環境影響評価は将来の環境に対する予測であり、予測であるから外れる事もあると言う。こうした態度は自治体からも注意を受ける事となったが、日本気象協会がそれを聞き入れるはずもない。

◆ 環境影響評価を行うのだから、発電所のパネル配置などの設計が完了していなければいけない。しかし事業者は設計中で決定事項はないと言い、日本気象協会は設計予想に基づいた調査を行うみたいな、およそマトモとは思えないことを言い出す。

◆ 行政的には手続きが正しく行われれば良いよ、みたいな感じなので、環境影響評価自体が何なんだと思わなくもない。実際当初の工事予定とはがらりと内容が変わって造成などを伴うとしたが、環境影響評価の内容に変更はない。

◆ 事業者の手法として最初は軽微な開発しか行わないよと言い、許可が出た後に大規模開発に変更する。お隣函南(かんなみ)町でもこれを行ったのだが、函南町は新たな条例を作り、工事の変更部分を許可しなかった。

◆ 事業者は山梨県でも問題を起こし、函南町でも許可が下りず、伊豆市ではゴルフ場の売買に関する問題が掘り起こされ、宮城県仙台市太白区秋保の太白カントリークラブ転用メガソーラーでも同じような問題になっている。

◆ ゴルフ場の取得に関して、ブルーキャピタルマネジメントがゴルフ場に貸し付けを行い、返済の滞りを待ってゴルフ場を取得する。あらかじめ発電所への転用を予定した上での貸し付けだったようだ。

◆ このゴルフ場の売買自体に異議を唱えるのが、ゴルフ場の会員権を持っている人たちだ。通常破産は運営が不可能となったゴルフ場側が行うのだが、ゴルフ会員権所有者は伊豆スカイラインカントリークラブを守る会を作り、所有者側から破産を行うことにより資産の保全を考え、相当な時間がかかったが守る会の想定する結果となった。力尽くで開発を行おうとした事業者はこの先どうするのか?


経費とは何か(5/14)
◆ 経費がなんなのかと言うと、事業を営むために必要なコストと言う事になる。例えば農作物を作り、それをメルカリで売るとする。

◆ 関東地方の標準電気使用量は、環境省のデータによると3,833kWhだ。これは月間約320kWhになる。農作物を作ってメルカリで売るという事業を行った後の電気使用量が、月間1MW/hになったとすると、電気料金の約2/3は経費として考える事が出来る。

◆ 実際には農作物を作る前の電気料金と、事業を開始した後の電気料金にさほど差が無かったとしても、環境省の標準値があるのだからそれと比較して云々する事は合理的だといえる。農作物の管理、売り上げの管理などをPCで行えば電気を使う。

◆ ではガスはどうか?もしも農作物を育てるためにガスを使っているというのであれば経費だが、そうでないと経費になりにくい。水道は農作物を洗ったりするので間違いなく経費になる。

◆ このように実際がどうなのかではなく、合理性があるかどうかが問題になる。それはおかしいと言えばおかしいのだが、税務署とはそんな所だ。

◆ 八百屋の経営者がポルシェに乗るのは経費化出来ないが、美容室の経営者がポルシェを買うと経費化できる。店の前にポルシェを置く事が宣伝効果を生むと説明できるからだ。

◆ 自動車は償却資産なのだが、償却期間が短いので節税対策として使われる。道具などを運ぶためのトラック、生産物を運ぶためのワンボックスカーなど、目的に応じた車が必要であればそれは必要な資産になる。

◆ 牛にワインを飲ませると味が良くなると主張しても、ワインを経費化するのは難しそうだ。魚屋が鮮度の落ちた魚を廃棄したと言っても、税務署は聞き入れないかも知れない。廃棄した事にしただけで売ったのではないかと疑う。

◆ 魚屋がアメリカの寿司屋に魚を卸せないか、市場調査に行ってきたとすると、これは経費になる可能性が高い。実際には観光に行ったのだとしても、十分な説得力があれば良いのだ。

◆ 高額なものは資産で安価なものは一括償却できたり消耗品扱いに出来る訳だが、PCとHDDの関係はどうか。PC本体は9万円でHDDも9万円、モニタも9万円だとする。それぞれは消耗品扱いで経費だ。

◆ しかし税務署はPCとHDDとモニタは一体であり、トータルのコストが27万円だから資産だという。まあ、そんな時には税務署員の前でモニタをたたき壊し、27万円分を廃棄(固定資産廃棄損)とした上で別のモニタでもつないでみせれば良い。

◆ 配信者が配信で見せれば全部経費というのは乱暴なのだが、合理的に説明が出来れば(つまり、口がうまければ)何とかなるみたいな世界なのかな、と、思う。


年金で暮らせますか?(3)(5/13)
◆ Youtuberやライブ配信者の話である。才能のある人ならば、Youtuberやライブ配信者として稼ぎを得る事が出来る。

◆ この場合の最大のメリットは経費枠が広げられる事にある。例えば食事配信を行えば、その食事を作るための材料費は経費になる。作った食事は食べてしまえば良いので、食事が実質的に経費化出来る。

◆ そんな事から3度の食事全てを配信していたライブ配信者がいたが、多分それはダメだ。配信のために食事をしているのか、食事の経費化のために配信をしているのかの判断は税務署員が行う訳で、一度ダメだと言われたら全てが課税になる。

◆ Youtuberの脱税取り締まりが盛んだと言われるので、配信で稼ぐのであれば文句が付かないように申告しなければいけない。配信者の中には競馬配信だとか宝くじ配信をして、競馬代やくじ代の経費化を狙う人もいるが、多分これは経費にならない。

◆ 視聴者がゼロの配信は経費か否かの問題はあるが、卵が先か鶏かの論と同じである程度は経費になると考えられる。従って視聴者数がゼロであっても、それを続けるためのコストは費用だ。

◆ 今は投げ銭に対して源泉徴収されているサイトもあるが、以前は支払い報告すら出されないサイトもあった。また現金支払いではなくポイント(Amazonポイントなど)での受け取りが可能なサイトもあり、実質的に課税逃れが可能だった。脱税者はたまに話題になり、億単位の追徴課税されたという話もあった。

◆ 従来配信で稼ぐのはFC2の動画サイトなどが多く、FC2自体が相当怪しい事もあって、実質非課税みたいなことが言われていた。この運営会社が怪しいというのはライブ配信サイトに共通しているというか、管理が適当な所が多い。

◆ 運営会社の規約に反する配信を行うとアカウントが抹消されるのだが、そうすると投げ銭は運営会社に没収される。つまり多くの投げ銭を得ている配信者に規約違反の罪を着せれば、運営会社は丸儲けになる。

◆ ニコ生だったか、支払いまでの期間が長く設定されているので、その間に何か問題を起こすと金が貰えなくなる。ニコ生は衰退が叫ばれて時間が経つが、今はどうなのだろう。少なくとも以前はサイトが見にくい事や重いなどもあって、利用者が減少したと言われた。

◆ 利用者減少はYoutubeも同じだそうで、収益の低下が起きている。実際Google自体も広告料が減少しているというので、以前ほどの人気は無くなったのだろう。

◆ いわゆるYoutubeのチャネル数が増えて視聴が分散した事もあるし、検索がしにくい事もある。検索語が検索に反映されず、関係の無い動画が並ぶなどして目的の動画が探せない。

◆ この動画検索の精度はGoogle検索よりもさらに悪く、例えば視聴数の多いページ(広告料収入の多いページ)が優先されるなど、何らかのロジックになっているだろう。


年金で暮らせますか?(2)(5/12)
◆ 昨日書いたように、課税されると生活はかなり厳しくなる。しかし年金だけでは心許ないと思うかも知れない。現金払いのアルバイトで収入を隠す手もあるかも知れないが、合法的に節税するにはどうしたら良いか。

◆ それにはアルバイトをしながら、自分でも商売を始める事だ。商売と言ってもそれで利益を出そうという話ではない。例えば庭先で農作物を作ってメルカリで売る、みたいなもので良い。事業収入があれば事業は成立するので、作った野菜を格安で売っても良い。

◆ 農作物を販売するためには苗や肥料を買いに行かなければいけないので、その分の自動車の償却費相当額やガソリン代、税金や整備費用が一部経費に算入できる。

◆ 庭に水をまくなら水道代、ネット販売するならPC代の一部や通信費、電気代の一部も経費になる。作った農作物を自分で食べてしまったとしても、全部でなければ(売り上げがあれば)問題は無い。

◆ こうして作った農作物の売り上げが1万円あったとする。一方で農作物を作るためにかかった経費が50万円あったとする。これは49万円の赤字になり、赤字分はアルバイト収入から支出する事になる。

◆ アルバイトをすると大抵は源泉徴収されているはずだが、赤字が出るので払った税金は還付される。もちろん経費を使っているのだから金は減るのだが、その代わり農作物が手に入る。

◆ 農業ばかりではなく、シルバー事業に登録して稼いでも良い。シルバー事業は自治体が行っているものが多いが、仕事を受けるのは個人事業者としてだ。これは行政は何ら責任を取らないよ、仕事を紹介するだけだよ、でも手数料は貰うよと言うスタイルだからだ。

◆ 自分の得意な分野、例えば草刈りだとか植木の伐採だとか、車のタイヤを交換するとか、PCの設定を代行するとか、スマートフォンの使い方を教えるだとか、そうした事を行って報酬を得る。

◆ 報酬を得るためには経費が必要なので、ガソリン代とか電気代とか通信費だとか、PC代やスマートフォン代が経費算入できるが、当然そのお金は出て行ってしまう。
なお仕事をしようがしまいが必要なもの、毎日の食事代などは経費にはならない。

◆ 事業を行うために家を改築するとか補修するのは、全てではないが経費になる。また青色申告を行うと65万円の控除(給与所得の場合は48万円)が可能なので、その分はお得になる。

◆ 農業を本格的に行う、つまり経費捻出ではなく農家としての道を歩む事も出来る。田畑は固定資産税が安いのだが、そのためには田畑としておく必要がある。つまり、荒れ地にしてはダメだと言う事だ。

◆ 田畑にしておくには手をかける必要があるが、高齢化によりそれが不可能な農家もある。そうした田畑がタダ同然で貸し出されているところもあり、それを借りて作物を作る事が出来る。


年金で暮らせますか?(1)(5/11)
◆ 年金で暮らせるのかとの質問を受けた。その方は国民年金と厚生年金で合計受給額予想が10万円程度になる見込みだそうだ。年金にも課税されるのだが、老齢年金部分は年間158万円までは非課税である。従ってこの方の場合は非課税枠内となる。

◆ では月額10万円で暮らせるのかどうかだ。田舎は物価は安いのだが、少なくとも伊豆市周辺の賃貸住宅の家賃はそう安くはない。2LDKのアパートやマンションで5万円〜6万円の家賃だ。家賃に年金の半額を食われてしまっては生活は厳しくなる。10年間で見れば家賃と更新料の合計は700万円を超える。

◆ 静岡市は誘致に積極的で、通常は県単位で行う移住誘致を静岡市は単独で行っているそうだ。そのこともあって移住先ランキングでトップになったとかとニュースになっていた。

◆ こうした制度を利用すると居住用の物件が非常に安く入手できる。いわゆる空き家の活用みたいなものだ。他にも(ウチもそうだが)管理別荘地の安価な物件を買う手もある。

◆ 管理別荘地は管理料が必要だが、いわゆる田舎的近所付き合いからは解放される。伊豆半島でも海岸近くなどは住民同士の連帯感が強く、いわゆるよそ者を受け入れない風習があるそうだ。しかし別荘地の場合は、そもそもが他の地域から来た人ばかりであり、住民同士のつながりは希薄だ。

◆ 居住物件があれば、そこに居住するためのコストが捻出できるかどうかとなる。自動車は必須で、私の場合で年間1万kmほど走る。ただし定期的に横浜に行っているのし海水も買いに行くので、それを除くと年間6千km〜7千kmだろう。

◆ 1リットル辺り16km走る軽自動車で、オイルやタイヤ交換や車検や税金を月額換算すると8千円程度かかる。光熱費は電気代高騰で頭が痛い問題だ。総務省統計局の家計調査だと2人暮らしの平均電気料金は1万円ちょっととなっているが、ウチではもっとかかっている。
ガスは安いので、燃料電池で電気を作った方が安くなりそうだ。

◆ 食費は人それぞれなので何ともいえない。朝食に魚の干物と卵とご飯と味噌汁なら2百円もかからない。干物は98円くらいで売られている。野菜類は季節のものを買えば安いのだが、それでも月に2万円くらいはかかるかな。

◆ ウチは週に1回くらい大きなスーパーに買い物に行き、それ以外は近所で買っている。ウチの食費はどうかなぁ、嗜好品コストがあるから結構高いと思う。

◆ ここまでの合計でも多少余裕があるので、もっと切り詰めた生活をすれば多少は貯金も出来る。アルバイトでもして稼げばと思われるかも知れないが、所得税と住民税と健康保険税で実質収入が減少する。

◆ いわゆる103万円の壁と言われるもの同様で、この場合は配偶者の所得が103万円の場合と、170万円の場合の世帯収入が同じになるというやつだ。つまり104万円以上稼ぐと税金が発生して、実質所得が減少する。


QrioSmartLock終了(5/10)
◆ 以前にOMRONのRFID対応健康管理機器の話を書いた。OMRONは当初ドコモと連携して業務を行っていたが、ドコモがサービスを停止したことにより実質的利用方法がなくなった。OMRONはPC用のRF IDインタフェースにより救済措置を講じたが、アナウンス自体が地味だったことや後にそのアナウンスもなくなったことで混乱を招いた。

◆ PC用のソフトはスタンドアロンで動作するもので、サーバを介す必要がない。元からスタンドアロンで動かせばいいわけだし、スマートフォンのアプリもそのように作れば良い。もしもデータの保存やクラウドとのバックアップが必要であれば、アプリ内でそれを任意に設定すれば問題はなかったはずだ。

◆ しかしメーカはそうは考えなかった。自社のクライドとの連携を行うことで、囲い込みでも行いたかったのか?それとも下手なオリジナリティを出したかったのか。だがそのクラウドをドコモがやめてしまい、サービス自体が終了するという利用者無視の結末となった。

◆ 同じ事がスマートロックの老舗であるQrioでも起きている。同社によれば「最終出荷より5年が経過し、買い切り型商品のためサービスの維持が難しくなってきております。」これって最初の販売時に期間を区切っていたのだろうか?それとも"やっぱりやーめた"と、勝手に終了なのだろうか。いずれにしても今年の10月でQrioのQ-SL1は使えなくなる。

◆ サービス終了後はQrioのスマートロックデバイスは、動作することのないゴミになる。OMRONの体重計はスタンドアロンでは使えたから未だ良いが、スマートロックはスタンドアロンでは動作しないようだ。

◆ そもそもサーバの維持費用などたいした金額ではない。ソーシェルゲーム用のサーバのように数百台のDBを連ねるようなシステムならまだしも、それこそAWSでも借りていれば済むような話ではないのか。それも出来ないと言うことはQrio自体の存続が怪しいのか。

◆ Qrioは2014年に設立され2015年に後付け型スマートロックを発売してシェアを得た。しかしその後はより安価な製品や中国製品に押され、シェアとしてはトップ10からも脱落した。2017年にはSONYの傘下となるも、シェア回復は見込めないまま現在に至ると考えられる。

◆ サーバ経由というとスマートコンセントなどのホームオートメーション機器がある。世界中で膨大が数のスマートコンセントが動作しているわけで、これのサーバが止まったら大変な事になる。一体運営は誰が、そして原資は何なのかが気になる。

◆ 中華スマートロックなどはセキュリティ上のこともあり、スタンドアロンで動作するものが多い印象だ。Bluetoothモデルは当然として、Wi-FiモデルもスマートフォンアプリとAPを介した通信を行う。操作はLAN内だけで完結するので、通常はグローバルネットワークからの操作はできない。

◆ インターネット経由での操作を行う場合はクラウド設定をするとか、VPNを張るなどの細工が必要になるが、遠隔で家のカギを開ける必要性は余りないのではないかと思う。


光学メディアの衰退(5/9)
◆ 歴史的に成功したのはCDで、成功しなかったのがBDではないだろうか。CDは製造コストも安く(当時としては)大容量で、それまでは複数枚のフロッピィディスクで配布されていたソフトウエアが、CDに入れられるようになった。

◆ 音楽用としては急速にレコードを駆逐したわけで、しかしCDを良く思わないマニアもいた。これは今でも行われているが、基準クロックの厳格化などで音が変わるのだそうだ。個人的には周波数の絶対値よりもC/Nの方が効きそうな気もするが、実はオーディオマニアの多くはC/NだとかIMDなどという概念を知らない。

◆ CDの次にDVDが普及し、映像用としてごく普通に使われるようになる。そしてこれはテープ記録を衰退させるのだが、ハンディビデオレコーダなどはDVDを通り越して半導体記録になっていく。それでも一部商品はDVD-RAMなどを使ったものが発売された。

◆ データ用としては容量的にCDに入りきらないソフトの配布などに使われる。記録型DVDは主に映像の保存用として使われたと思うのだが、ハードディスクの大容量化は光学メディアに保存する事なく、ハードディスクに入れっぱなしにする使い方も増えた。

◆ 地デジ開始以降は記録方式の問題もあってBDが普及しはじめるのだが、ハードディスクのさらなる大容量化や半導体メモリの低価格化で、記録型BDの需要は限られていた。CPRMなどの問題もあり、録画だとか保存自体を面倒だと思う人も増えた。

◆ VODの世界になり録画でもコピーでも知識があれば好きに出来るわけで、コピー制限はCDの衰退と同じ事を起こしてしまったとも言えるし、NHKの料金徴収問題はTVを購入する事にすら面倒さを覚える一を増やした。

◆ 余談ではあるが、海外ではストリーミング配信などによる音楽の売り上げが増えている。しかし日本ではコピー制限の厳格化やJASRACの面倒さにより音楽産業自体が縮小している。

◆ 記録メディア価格としてみれば半導体メモリよりもBDの方が安価、書き換え可能なメディアとしては半導体メモリと似たような価格になり、半導体メモリの価格低下はBD-R(RE)のマーケットを縮小させた。

◆ いわゆるTV離れも録画機器の需要を低下させる。VODが一般的になると、TV放送を録画して観るという概念自体が崩れる。録画しなくても好きな時にそれが観られるのであれば、録画に保存以外の目的がなくなる。

◆ こうした需要の低迷によりPanasonicは2月いっぱいでBD-R(RE)の製造を中止した。製造中止が公表された1月末には、これらを買いあさる転売屋などにより市場から商品が消えた。そしてAmazonやメルカリでは、定価の数倍の価格で売られはじめたのである。

◆ 既に過去のものとなったレコードだが、年々市場が成長して40億円規模にまでなっている。CDやDVDの市場規模が1300億円位あるので比率からすれば微々たるものだが、年々成長しているのが面白い。一方でCDを買った事がない(知らない)という人も徐々に増えているそうだ。


MVNOのプラン名?(5/8)
◆ 楽天モバイルに関してなどでの発言も多く見られたホリエモン氏だが、X-Mobileのプランの一つとしてホリエモバイルというものを始めた。

◆ ホリエモン氏と言えばラーメンは1万円にすれば良い、ウチでは1万円にしている(ホリエモンプロデュースのラーメン屋普通より少し高い程度の価格)と語っていた。

◆ 回転寿司テロの時には、100円だからおかしなやつが来る、1万円にすれば馬鹿な連中は来ないと言った。もっともホリエモン氏は餃子マスク事件を起こしており、1万円説に説得力は無い。

◆ そんなホリエモン氏の名を付けた料金プラン、HORIE MOBILEは月間データ容量20GBに1回5分までの定額通話が付き、月額3,030円となっている。確かにパフォーマンスからすれば高額だが、1万円のラーメン屋的な冒険は無い。堀江氏は「生活保護を受ける人の話を聞く機会があり、出費で最も多いのが携帯電話料金だった」と語るが、他社に比較して安い訳ではない。

◆ X-Mobileの速度は、混雑時間帯で1Mbps前後というデータがあった。ただマイナーなMVNOのようで、評価レポートなどは余り見つからない。価格が高い理由にはホリエモン氏のカレーパンが食べられるとかメルマガを読めるとかの付帯サービスがある。

◆ ホリエモン氏のカレーパンとは、フランチャイズ方式の店舗システムで、土地や建物の他に1千万円ほど払うと加盟させてもらえるというもの。全国に120店舗弱があり、カレーパンは290円だそうだ。

◆ X-Mobileの契約者数は不明だが、2017年時点で1万契約以下だと書かれていた。実店舗はフランチャイズで、新規取得契約に対して15%のインセンティブが永続的に支払われるのだとか。兵庫県の店舗では1ヶ月で17契約を取ったそうだ。

◆ X-Mobileではホリエモン氏の名を冠したプランの新設により、月間3万契約を目指すという。X-Mobileでは限界突破WiFiも提供している。月額3,850円で使い放題なのだが、速度が遅いとの事で評判はよろしくないようだ。

◆ 元々が遅い事もあるが5GB/Dayを超えると4Mbpsに、10GBを超えると128kbpsに減速される。つまり制限なしで使えるのは月間150GBまでであり、限界である5Gbpsを突破してはいけないよと言うのがプラン名の示す所か。

◆ ahamoは20GBで3千円以下であり、この価格でのサービス提供であればMNOと同様の速度が必要だ。OCNモバイルはドコモのエコノミーEVNOの事もあり、MNO並の速度を維持している感じだが、未だに混雑時間帯にはかなり速度が落ちるMVNOもある。

◆ ホリエモン氏は、最近はMVNOの速度も上がっていると言うのだが、X-Mobileはどうなのだろうか。契約者数が増えてくればレポートも出てくると思うのだが、現時点ではマイナーすぎてMVNO比較ページでもテストされていないのが現状だ。


基地局数競争は終わったのか?(5/7)
◆ 携帯電話各事業者は基地局数競争はすでに過去のものだという。日本全国どこでもつながるのが当たり前になった現状で、基地局数の数字を自慢しても仕方が無いというわけだ。

◆ そうした一つの流れがJTOWERであり、鉄塔屋が各事業者に対して鉄塔を貸すビジネスを行っている。これによってお金さえ払えば基地局を持てるようになった。

◆ それでも事業者ごとの基地局数には差がありドコモの約26万を筆頭にKDDIの20万、ソフトバンクの17万となる。何度も書いているように伊豆半島ではソフトバンクの使えない場所がある(エリアマップ上は使える事になっている)が、この違いが基地局数の違いでもある。

◆ 場所によってはソフトバンクだけが使えて、ドコモやauが使えない所もあるだろう。さらには26万局を誇るドコモでも日本全国全ての場所で使えるわけではない。毎年の設備投資額の中でそうした圏外エリアを埋めていくわけだが、それでも未だ圏外は存在するのだ。

◆ 楽天モバイルは基地局数が6万になり、設備投資は一段落だという。効率の良い所だけをサービスするという意味では、田舎を切り捨てるのが一番早い。孫さんも田舎をエリア化しても得な事は無いと言っていた。

◆ それがゴルフ場ではつながらないソフトバンクと言われた所以でもある。そんな事から徐々にではあるが、人の集まる場所のエリア化が始まった。それこそドコモの何倍もの設備投資を続ければ、もしかしたらドコモ並のエリアになったかも知れない。しかし現実はそうではないので、ソフトバンクは未だにエリアの狭い事業者である。

◆ 楽天モバイルが都市部を中心に顧客を増やせば良いと考えるのであれば、田舎のエリア化は手を抜くだろう。そのうち衛星でカバーするよと先延ばしにすれば、みんなその日を待つかも知れない。田舎をエリア化しない事で数兆円は節約出来るだろうから、その分価格を安く出来る。

◆ 700MHz帯も政治力と天下りによって割り当てが決まりそうだ。安部氏が存命ならさらに力を与えてくれただろうが、時代は変わってしまった。楽天の700MHz帯割り当てに比較すると、ソフトバンクがどれほど可哀想だったか。

◆ 700MHz帯の割り当てが行われれば、700MHz帯によるエリアの拡大もしなければいけない。しかしカネがない。どう頑張ってもカネがない。楽天株が高い間を狙って三木谷氏は株を売ったそうだが、それにしたってカネがない。三木谷邸だって売った所で20億円かそこらだろう。

◆ 700MHz帯はガードバンドを使ってしまうので、ワイヤレスマイクなどに影響を与える恐れがある。本来ならば割り当てを受けた側である楽天が対策を講じなければいけない(電波法)だが、政治力を持ってすれば、それも有耶無耶に出来てしまうのが凄いではないか。

◆ ソフトバンクは3Gから4Gへの転換期に参入した。そのため3Gの設備償却が終わらず、さらには4G設備価格が高かった。こうした事から4G化が遅れたのだが、楽天は4Gから5Gの転換期という点でソフトバンクの例に似ている。


デザインとは何なのか(5/6)
◆ 以前に消火栓を目立たなくするのが良いデザインだと主張しているデザイナの事を書いた。消火栓はグレーの扉に赤い文字などが使われていて建造物の雰囲気にマッチしない。そこで壁面との一体デザインとして、消火栓の存在を壁に溶け込ませてしまう。これこそが良いデザインだと言う。

◆ まあこれを良いと思っているのはデザイナ本人だけで、目立つべきものを隠してどうするというコメントが並んだ。しかし本人は、これだから素人は困る、位の勢いで消火栓は目立つべきではないとする。

◆ その時にも書いたが消化器は赤色部分が全体の25%以上なければいけないと決められている。デザイナが、赤色の消化器は部屋の雰囲気にマッチしないと思っても変える事が出来ない。

◆ 以前からあるのだが、自動車のウインカーやストップランプの見にくい車が最近また増えてきた。これに関しては記事もあるのでご覧いただきたいが、ハリアーに関しては他にも記事がある。

◆ ダイハツもトヨタだからなのかも知れないが、キャストもウインカーだけをバンパーの下の方に付けている。ウインカーはデザイン上邪魔なので、見えにくい所に追いやるのが正義、なのか。

◆ ダイハツは衝突テストの不正も発覚していた。不正の温床は三菱と東京電力だけにしてほしいものだ。インチキでなんとかするような時代ではなく、まともな設計で性能を上げていく日本のメーカであって欲しい。

◆ 名古屋や大阪方面の一部ではウインカーを使うのは格好悪いと考える人がいるのだとか。ウインカーを出すと後続車に自分の進行方向が分かってしまうから、ウインカーは出さない方が良いと思ってい る人がいるそうだ。

◆ そもそも指示器とは後続車や対向車などに自分の行動を示すものだ。それをおかしな考えで使わないというのは何なんだろう。こうした考えの人が一定数いると、だったら目立たない所にウインカを付ければ良い、みたいに考えるデザイナが現れてもおかしくはない。

◆ 消化器を目立たなくする、ウインカやブレーキランプを目立たなくする、緊急自動車を目立たなくする。そういえばローソンデザインもあったなぁ。今は慣れたが、最初は皆同じに見えると言うか、商品を選ぶのに再確認が必要だった。

◆ 万人受けするデザインはない。多くの人に好評だったとしても、必ずそのデザインが気に入らないという人はいる。デザインと言えば服飾品なのだが、これは流行がそのデザインを後押しするみたいなところがある。

◆ 自動車にしても昭和の頃は、角形が良いのか流線型が良いのかみたいな議論があった。で、流面形とか言う角もあるし丸さもあるよみたいなものが生まれたんだったかな。


ネットワーク再接続問題とLANDISK(5/5)
◆ Windowsの起動時や再起動時にネットワークドライブの接続に失敗するというもの。これは今に始まった事ではなくWindows10でもWindows7でも起きていた。

◆ バッファローやASUSのルータのおまけ機能としての簡易NAS的ものを使っていた時はさほど気にならなかったのだが、IOデータのLANDISKはよろしくない。

◆ そこでgpedit.mscで、コンピュータ起動時とログオン時にネットワークを常に待つ設定にしてみたが改善されなかった。名前解決の問題もあるので、IPアドレス指定にしたがこれも変化が無かった。gpedit.mscはWindows11homeにはインストールされていないようなので、別途ダウンロードしてインストールする必要がある。

◆ これで改善されるものもあると思うが、IOデータのものには効き目がなかった。ソフトウエアの構成など様々だと思うので、色々試してみるしかないのが面倒な所でもある。

◆ いくつか調べてみるとLANDISKはWindows再起動時にうまく接続されないようだ。応答が遅いとか何かがあるのだろう。元々はTVの録画用に作られたものだとIOデータが言っていたので、PC用としては妥協点があるのか。

◆ 色々実験してみるとWindowsのネットワーク系の立ち上がりが遅い場合があることが分かった。OSが立ち上がってしばらくしてからLANが使えるようになる。そこでWaitを入れてOSの起動自体を遅くすることにする。なんか馬鹿馬鹿しいが仕方が無い。

◆ VBScriptは簡単なもので、少し時間を待った後で接続するようにしてみたが、結果からすると失敗だった。確かにVBScriptは組んだとおりに動作するのだが、それは「ネットワークドライブに接続できませんでした」とエラーが出た後で実行されるのだ。

◆ Windowsのシステム系が立ち上がってからスタートアップに登録したソフトが実行されていく。まあ当たり前というか、例えばその時点でHDDが使えなかったりネットワークが使えないと困る訳だ。

◆ それこそへっぽこページに書かれているように、ネットワークドライブを使うのをやめるとか、ネットワークドライブへの自動接続をやめれば良いが、それは全く答えになっていない。

◆ IOデータのNASはWindowsのネットワーク一覧に出ない(これは仕様であるとIOデータからのお答え)ので、アクセスするにはいちいち検索しなければならない。これでは不便すぎるのでネットワークドライブの割り当てを行う。しかしそうするとPC起動時にエラーが出る。

◆ PCを再起動したらネットワークドライブの項にマウスを持って行き、そうすれば×は消える。今のところ改善策がないので、いちいちそうやって×を消すしかない。


AirTAG問題(5/4)
◆ AirTAGを使用したストーキングなどの問題は、サービス開始当初から言われていた。それでもAppleはセキュリティは万全だとしていた訳だが、世間はそうは見てくれなかった。海外では事件に発展した例もあり、もはや無視は出来なくなったようだ。

◆ AppleはAndroid向けにも他人のAitTAGを検出するアプリを提供するも、わざわざそれを使う人はあまりいなかった。Appleがそんなものを作るから迷惑行為が起きるわけで、さっさと発売を中止すればいいとまで言われる。

◆ だがGoogleはAppleのあとを追うように同様のデバイスを発売する。これによってさらに社会問題は大きくなり、両社はOSレベルでBluetoothデバイスの検出を行うことで合意した。

◆ AirTAGなどを使わない人にとっては、定期的にBluetoothでスキャンを行いバッテリを減らす機能と言うことになる。そもそもAndroidはDoze中はGmailも受からなくなるので、その場合でもAirTAG検出は行えるのだろうか。

◆ 海外では使われているのかも知れないが、日本では使い道を考えるためのサイトがあったりするくらいで、何に使えば良いのか分からない人が多い。だからこそ「何に使えば良いか」とか「どんなときに役立つか」みたいな本が売れる。

◆ ただ結局のところ余り役に立たないという結論になってしまう。置き忘れたものを探せるという点でメリットはあるのだが、置き忘れが盗難になるとか、そもそも盗犯には役に立たない。AirTAGはいち早く発見されて破壊されてしまうからだ。

◆ 自動車やバイクの盗難防止にとも言われたのだが、いわゆる解体工場に持ち込まれたら(人里離れた場所なので)役に立たなくなる。プロの窃盗犯になればAirTAGの類いだとかGPSトラッカーの有無はすぐに調べる。電波ものは受信機があれば発見出来てしまうので、CANをハッキングするより簡単かも知れない。

◆ 子供に持たせて迷子防止だったらスマートフォンを持たせた方が良いし、動物の迷子防止には使えるかも知れない。ただその動物の近くにiPhoneを持った人がいればと言うことになるし、小動物にとってはAirTAGと言えども邪魔なものに違いない。

◆ しかし追跡用には効果を発揮する。対象が人物であろうが乗り物であろうが、追跡しようとして追跡するのだから目的はハッキリしている。Appleだってそんなことは百も承知だっただろうし、そうした目的を対象に売れることも想定しただろう。だがいずれにしても売れることには間違いがなく、だったら売りたくなるのが商売というものだ。

◆ BluetoothものというとCOCOAの失敗が思い浮かぶ。これもOSを巻き込んだものの、アプリのヘボさもあってたいした役には立たなかった。では他人のAirTAGが上手く検出出来るのか?それを見つけて排除出来のかは難しい。

◆ AndroidスマートフォンにはUWB受信機がないので、AirTAGの正確な位置の検出が出来ない。それとも今後発売されるAndroidスマートフォンにはUWB受信機を付けろとでも言うのかな。


Netscape Navigator Gold 3.0(5/3)
◆ この記事を書くのに使っているのがNetscapeNavigator Gold 3.0(以下NNG)である。特別なソフトウエアと言う事ではなく、単純なHTMLエディタだ。HTMLエディタなら他のものでも良いのだが、HTMLで書いたものから余計なタグを抜いたりと、ある程度の加工をしている関係で特定のHTMLエディタの方が都合が良い。

◆ NNGが起動しなくなったら諦めて他のものにしようと思うが、27年も前のソフトが未だに動いてくれる。インルトーラは動かないのだが、内部からファイルを抽出して実行すれば動く。

◆ Windows95の時代なので、ブラウザと言えばInternetExplorerかNetscapeNavigatorだった。当時はネスケとかNNなどと呼ばれていた。NNは雑誌の付録のCDに収録されていたり、ダウンロードも出来たとは思うのだが、数十メガバイト(ギガではない)のプログラウのダウンロードには時間がかかった。

◆ NNは時代を経てNetscapeCommunicatorに進化するのだが、私はここで使うのをやめている。NNは使い慣れていたのだがNCは雰囲気が大分変わってしまい、なじむ事が出来なかったのだ。

◆ その後NetscapeBrowserになったり、NNに戻されたりと名前が変わり2008年頃に消滅した。NNは一つの時代を作ったソフトではあったが、商業的な成功にはならなかった。

◆ マイクロソフトはWindows95にIEを標準搭載し、それを使わせようと必死だった。当初IEは有料版ソフトの一部として売られていたものだったが、Windows95では標準実装になった。これはWindows11とedgeの関係に似ている。

◆ ブラウザの独占を不服としたNetscapeCommunicationsは、後に訴訟を起こしている。NNは有料版もあったと思うのだが、IEが無料である事などからNNのシェアは下がり続けた。

◆ パッケージ版が有料だったのか、あるいは有料版と無料版があったのかなど、よく覚えていない。パッケージ版は数千円で売られていたと思うが、雑誌付録のCDは無料だった訳だし、双方に何か違いはあったのだろうか。

◆ 当時もブラウザ依存性は問題になっていたが、多くのページがIEをスタンダードとした事でNNの立場はさらに弱くなった。あれほどまでに使われていたNNが、あっという間にシェアを落として消えていったのである。

◆ その後はFirefoxやOpera、Chromeが出てくる。Chromeは強引な作戦でシェアを獲得した。企業で使われるPCのブラウザが勝手に書き換えられてしまうなど、管理者泣かせだった。それはまるでウイルスのように、ちょっとした隙を狙ってPCに入り込んだのである。そして簡単には消す事の出来ないGoogleUpdateも問題視された。消しても別の場所にコピーがあって復活したり、それがタスクスケジューラに登録されているなど手が込んでいた。


486からPentium(5/2)
◆ PC用のCPUが486からPentiumに変わる頃は、日本でもいわゆるDOS/V機と呼ばれる互換機に変わっていく頃だった。CPUのクロック速度はどんどん上がり、33MHzの外部クロックの2倍でコアを駆動する486DX2、3倍のDX4となる。

◆ 秋葉原が無線の街からPCの街へと変わり、当時住んでいた街の駅の近くにもにわかPCショップみたいなものが出来た。PCショップと言ってもCPUやメモリなどを専門的に扱うみたいな小さな店で、日本発売前のデバイスなど並行輸入品などを扱っていた。

◆ メモリの価格変動も大きくて、毎週価格が下がって行くみたいな時代だった。大量に仕入れると売れ残りは投げ売りになると、販売店にとってもリスクのある商売だった。

◆ メモリ専門店は秋葉原に何件もあり、価格競争を演じた。当時は既製品のPCを購入するよりもパーツを買って組み立てた方が安かった。メーカ製のPCは日本製にありがちなオリジナル機能満載だったりして、互換性の乏しい互換機になっていた。

◆ 当時はCPUの速度も遅かったので、安定動作するギリギリまでクロック周波数を上げて使うみたいな感じだった。私としてはクロックを上げるためのクロックアップというか、クロック周波数を上げる事自体に楽しさを感じていた。

◆ 当時クロック周波数を上げてCPUを駆動する事をクロックアップと呼んでいたが、後に米国などで呼ばれているオーバクロックが一般的になる。

◆ 当時のマザーボードでも信号遅延だとか、インピーダンス設計などが必要とされていた訳で、マザーボードによるクロックアップ耐性にも差があった。

◆ 2010年にCoreプロセッサが登場する頃になると、チューニングする事なく普通に使える処理速度になってくる。もちろん年々CPUの処理能力は向上するのだが、最新を求めて毎年PCを買い換えるというような極端な性能向上ではなくなった。

◆ このあたりはスマートフォンでも同様で、出始めの頃のスマートフォンと来たらひどいものだった。処理は遅く、発熱はすごく、バッテリーはすぐになくなってしまった。

◆ それが今はミッドレンジのスマートフォンでも、3年や4年は普通に使う事が出来る。PC同様にハイエンドを求めるのは一部マニアやゲームを極めたい人だけ、みたいな感じだ。そしてハイエンドの証がゲーミングという形容詞になる。

◆ ハードウエア以外での変化は、売り切りソフトウエアの減少だ。月払いが一般化し、それは法人にとっては都合が良いが(ソフトの稼働率が低い)個人にとっては重荷となる。

◆ スマートフォンのアプリでは広告モデルが一般化する訳だが、ゲームアプリでは、ゲームなのか広告を見るためのアプリなのかわからない、広告を見ている時間の方がゲームをしている時間より長いなどとも言われる。


プリウス(5/1)
◆ プリウスはミサイルではなくなったのか?トヨタが頑なに改善を拒んできた、いわゆるプリウスシフトは過去のものとなった。ゲーム機のジョイスティックを模したというプリウスシフト、設計者はそれに拘った。

◆ 何故シフトインジケータがないのか?→ゲームのジョイスティックにインジケータがありますか?何故ブレーキを踏まずにシフト出来るのか?→ゲーム機のジョイスティックを動かす時に、Aボタンを押す必要があるんですか?みたいな感じだったのかな。

◆ しかし現行型ではジョイスティック思想はある程度失われた。操作感を重視するとともに、インジケータもつけた。シフト操作にはブレーキを踏まなければいけないという、普通の車と同じにした。

◆ プリウスシフトの改善は良い事だと思うが、しかし厳しい評価が多い。相変わらず分かりにくいとかbZ4x流用のメータ(内のシフトポジションの事?)が見にくいなど。

◆ 個人的に驚いたのはオルガン式のアクセルペダルだ。トヨタはコストを理由に採用を拒否していたのに、ミサイル防止策として採用するとは。高価格車に採用するならまだわかるが、コスト的に厳しい厳しいと言われているプリウスに採用、さらにはPDA(Proactive Driving Assist)まで付けた。

◆ プリウスの場合はタイヤハウスの出っ張りが過大なので、足下は窮屈だ。室内寸法を広げるためにドライバーはバルクヘッドにめり込むように乗車している。Aピラーと狭いグラスエリアで視界は悪い。

◆ 全体的なイメージとしてはファミリーカー的ではないし、もはや燃費スペシャルでもない。プリウスから燃費を取ったら何が残ると言われそうだが、燃費スペシャルは別の車に任せて良い頃合いなのだ。

◆ ファミリーカーではないというのは居住性の問題だ。居住性が良くて乗りやすいというのがファミリーカーだとすれば、プリウスはそうではない。Aピラーに頭をぶつけるとか、天井が低すぎるとか、シートの前後長が足りないとかも(死語だけれど)スペシャルティカーであれば許されるかも。

◆ スペシャルティカーであればドアは5枚もいらないよと言われそうだが、まあ2ドア版を作るまでには行かなかったという事で。2ドアであればフロントシートを後方に移動できるので、居住性は改善できる。

◆ 新車販売台数ではトヨタが一人勝ちだ。このシェアを生かした冒険がプリウスを変化させたとも考えられる。社長は売れないのならやめてしまえと言ったそうで、やめるくらいなら従来型から大きく変化させた車を作ってみたいと、担当者は言ったかも知れない。そのくらいの変化がなければ、ミサイルからの脱却は出来なかっただろう。

◆ 低燃費車は低燃費だけれど面白くないと言われて久しい訳で、低燃費だけでは嫌だと思う人が購買層になれば、いわゆるコンパクト&低燃費車ブームに変化が見えるかも知れない。