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ヤクルト1000はどうなった?(12/15)
◆ 一時期は製造が追いつかないほど売れに売れたというヤクルト1000なのだが、今は落ち着いたと言うよりも売れない方向、ブームは去ったと言えるのだとか。ヤクルト1000はいわゆる機能性表示食品で睡眠の質の向上などを謳った。宣伝にも力を入れ、TV番組(的な宣伝番組)で露出度を上げるなどした結果、年間約10億本を売るという。
◆ 売れるものがあればそれを追うメーカが現れるのは当然の事で、同じく睡眠の質の向上を謳ったものとして日清ヨークのピルクル ミラクルケアが登場する。ヤクルトは増産体制を整えるために新工場を建設するわけだが、シェアは徐々にピルクルに奪われていく。
◆ ピルクルはヤクルト同様の効能を唱えながらもヤクルトより少し安い価格を提示している。実売でヤクルトが80円前後、ピルクルが70円前後(共に65ml)と少し差が出来ている。ヤクルトはもっと高かったのだが、ピルクルの登場で実売価格が下がってきているようだ。ピルクルは大容量パック(195ml)も発売して割安感を出すなどしている。
◆ ヤクルトは中国市場でも多くの商品を販売していて、売り上げの実に半分は中国で稼ぎ出しているそうだ。その中国市場でも売れ行きが悪化したのは値上げの影響が大きかったという。中国市場でヤクルト製品は約1割の値上げを行ったそうだが、これによって販売量が2割減少したという。たった1割の値上げに中国市場は敏感に反応したわけで、日本における消費税増税が如何に市場を圧迫したかがよく分かる。
◆ ネコ餌のキャネットの話は以前にも書いたが、ピークでは2.7kg入りが1.5千円程度まで値上がりした。キャネットにはキャネットの特徴というか良さもあるのだが、価格が上がれば同価格帯の他のキャットフードが競争相手になる。キャネットは低脂肪でお腹に優しいのだが、植物原料が主体であり餌の量に対する糞の量が多い。
◆ ウチでもキャネットの値上がりが激しかった頃は別の餌に変えていて、いったん別の餌に変えるとそれを継続する事になる。猫が餌に慣れるという問題もあるし、与える餌のカロリーによって食事の分量も違ってくるので余り変えたくないからだ。
◆ こうなるとキャネットの売り上げは落ちる事になり、メーカは焦り始める。周りのものが値上げされるからウチも上げちゃおうと価格を改定したら、客離れが一気に起きたというわけだ。ネコ餌に関してはロイヤルカナンも2度の値上げが行われて随分高くなったのだが、実売価格は少し下がってきている。現状で日本の経済は弱く、値上げをすれば販売量が落ちる傾向なのだ。
◆ そんな訳でキャネットは値上げ前の水準に戻りつつある。値上げ前の価格に戻してもすぐには販売量が値上げ前に戻るわけではないので、ペットライン株式会社も値上げを後悔しているのかも。未来は見通せないのでタラレバの世界ではあるが、多くのものが値上げされた時期に値上げを最小限にとどめればシェアを増やせたかも知れない。
◆ ヤクルトが今後どのような商品を開発していくのか分からないし、ヒット商品は簡単に生まれるものでもない。特に一度売れ行きが鈍った商品となると、その売り上げを回復させるには努力と時間が必要だ。一時期ほど売れなくなったと言われる明治のR-1は、仕向け店によってパッケージ(12本入りの箱)が微妙に異なる(価格も異なる)ものを売っている。
◆ 12本での価格は安いところで1,100円位〜高い所だと1,700円と幅があるので、仕入れ量などによってパッケージを変えているのだろうか。
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