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液晶もガラスも消えていく(2/27)
◆ 液晶と言えばシャープだったのだが、あっさりと韓国勢に負けてしまった。液晶のシェアを奪われたどころか会社自体も海外資本になったのだから、日本の企業も弱くなったものである。アベノミクスの弱肉強食政策によって格差の開いた社会が出来上がった。儲かっている企業には銀行が低利で融資をし、その金は海外への投資として日本を離れていった。こうして海外企業の株価は上がり、日本企業は取り残されていった。

◆ 昨年にはAGC(旭硝子)がディスプレイのカバーガラスの分野から撤退すると発表された。いわゆる化学強化ガラスで、今や様々なもののカバーガラスとして広く使われているものだ。撤退の理由は市場競争力がなくなったからと言うもので、中国製の安価なガラスにシェアを奪われてしまった。

◆ 日本の場合は農業でも工業でも同じなのだが、流通経路が複雑で市場競争力が発揮されない。エネルギコストが高いなどもあって、いくら人件費が安いと言ってもそれが製品価格に反映されない。分野によっては人件費が最大の経費になるのだが、自動組立が進んだ工業製品では人件費の占める割合が少ないという事なのだろう。

◆ 液晶のシェアは韓国勢が上位だったが、液晶パネルと有機ELパネルを合わせた市場シェアも、今は中国に奪われてしまった。2024年の調査では中国のBOEがトップ、2位がサムスンで3位がLDだった。シャープは8位でシェアは3%弱しかなかった。2012年に設立されたジャパンディスプレイは0.9%のシェアという寂しいものだ。

◆ ガラス全体のシェアで見ると旭硝子はトップに位置している。2位が日本板硝子で3位以下の中国勢を抑えている。ガラスと言ってもスマートフォン用のカバーガラス、家電用、自動車用などと細分化されていて専門外の私にはよく分からなかったりする。少なくとも自動車用のガラス市場が今後も成長するという事は分かるし、スマートフォン用のガラスの成長が鈍化したという事も分かる。

◆ 自動車用のカバーガラスとしてはカメラ用や車内のディスプレイ用が成長分野、いわゆる自動車用のガラスは安定分野に分類されるそうだ。自動車に搭載されるカメラ市場は今後も成長を続けると見られているが、カメラ用のガラスは小さいから金額的には少ないんだろうなと思う。

◆ カメラのレンズは多くがプラスチック製で、レンズに適した材質が開発された事などもあって、ガラスレンズを使う割合は減っている。プラスチックレンズは成形や研磨が楽でコストを抑えられる事や、ガラスレンズでは不可能な形状への成形が出来るのでカメラモジュールの小型化や画質の向上にも役立つ。

◆ 昔のカメラというかガラスレンズ時代には想像出来なかったような、ウルトラ非球面レンズみたいなものが多用され、焦点距離的に実装が不可能だと思われたスペースの中にもカメラモジュールが納められるようになった。自動運転時代になると更にカメラの台数は多くなり、カバーガラスの汚れに対する上級も厳しくなる。

◆ 現状ではハイドロテクト加工で親水性にして光触媒で汚れを分解する訳だが、どのくらいの効果なのだろうかとちょっと疑問なのだ。と言うのも以前にTOTOのハイドロテクトコーティング的な液剤を使ってみた事があるのだが、効果はよく分からなかった。その後そのコート剤は需要減少を理由に姿を消している。

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