使用量無制限のサービスは可能なのか?

スマートフォン

データ使用量無制限を謳っていたサービスが破綻していく。
アイディアとしては各MNOと契約を行い、それらを適宜切り替えることで通信量の制限から逃れる、空いている事業者の通信路を使う事でパフォーマンスを出そうとするものだ。

これをクラウドSIMなどの仕組みで実装し、契約MNOのどこを使うかをダイナミックに切り替える。
この仕組み自体は特別問題ではないのだが、MNOからクレームが付く場合もあるという。
つまりMNOの定める契約条件に反すると言う事だ。
どんな時もWi-Fiを提供してきたグッドラックは以下のように述べている。

現時点でキャリアからの特例的な契約がない限り、本当の意味での誰に対してもデータ容量無制限での利用は不可能

クラウドSIMシステムはデータ容量無制限を提供するものではなく場所とキャリアに縛られない通信環境を提供する技術である

クラウドSIMシステムで、無制限的な状態を提供するためには、精緻な運用とリスクがある

無制限でサービス提供をしていくと、想定を遥に上回るテラを超えるお客様もおり、結果上位5%のお客様で総容量の20%を占める状態となり、事業の採算上サービスの継続が困難

精緻な運用のためには、お客様の利用量のコントロールも必要となり、急な低速化や細かな制限などをせざるを得なくなり、無制限とは言い難く、お客様に対して誠実ではなくなる

https://donnatokimo-wifi.jp/pdf/alternative-plan.pdf

データ使用量無制限を売りにしていた同社が、「データ容量無制限での利用は不可能」と言い切ってしまっている。

では、何故その不可能なサービスを提供したのか。
同社の資料では以下が書かれている。

リスクがあると認識しながらも、無制限的なサービスを4年縛りで提供してきたわけだ。

グッドラックがおかしくなり始めたのは春頃だった。
完全使い放題を謳いながらも、密かに通信速度制限を開始した。
グッドラックでは「極めて例外的な場合のみ制限」としていたが、実際には月間データ使用量に応じた一律制限だった。
これに対しては総務省からお叱りを受けている。

ユーザからもフレームが増え始め、グッドラックは解約料無しでの解約に応じるなどし始めた。
しかしその基準は曖昧で、解約料を取られたケースもあるという。

どんなときもWi-Fiでは通信量制限に関してアナウンスはせず、また制限を行う条件に関しての問い合わせにも回答はしていなかった。
これは楽天UN-LIMITでも同じで、一律制限が行われていながらも楽天では「制限を行う場合がある」程度の記述しかしていない。
実際には10GB/Dayを超えれば、必ず制限される。

ドコモやKDDIが無制限ですよと言えば、それは無制限なのだろう。
しかしソフトバンクや楽天が無制限だと言ったところで、それを鵜呑みにする訳にはいかない。

グッドラックではどんなときもWi-Fiの終焉で、代替サービスとしてモバレコAir、SoftBank 光、Broad WiMAX、ソフトバンクAirを推しているそうだ。
しかしソフトバンクAirはどこででも使えるわけでもないし、通信速度が遅い。
時間帯にもよるとは思うが、5Mbps前後しかでないとの不満も目にする。
ただ常に5Mbpsという訳ではなく、条件が良ければ20Mbpsも夢ではないのだとか。

ソフトバンクAirは移動体通信にカウントしているのではなく、固定回線扱いになっている。
ADSLを長らく提供してきた同社では、5Mbps程度でも固定回線並みと表現が出来るのだろう。

5Gにおける通信量無請願もだんだん怪しくなってきたわけで、通信量無制限は値上げのステップだったとも言える。
値上げが浸透すればその後無制限を取り去る手法は珍しくはない。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 電子工作へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました