長期保存されたガソリンは腐るなどと言われる。
揮発しやすい成分が蒸発し、ガム質などが残り固まるそうだ。
いったいどの位の期間放置するとガソリンはダメになるのか。
2018年時点で2年ほど保存したガソリンの色は少し濃くなっていた。
実験としてガソリン保存添加剤を加えてみることにした。
そして2年が経った。
ガソリンの劣化具合はどうやって判断すべきなのか。
小型汎用エンジンでもあれば動かしてみるのだが、使えるものと言ったら発電機くらいだ。
勿論これでも実験は出来るのだが、1回ごとにキャブを掃除してと繰り返すのは余りに手間だ。
とりあえず色を比較してみよう。
写真左から、見た目で色の薄い順に並べた。
FRC-062を添加したものが、最も色が薄い。
添加量は1~1.5ccと少ない。
次はYAMAHAのYAMALUBEを4cc添加したもの。
MOTOREXを5cc添加したものは、明確に色が濃くなっている。
最も右側のものは何も添加せずに4年が経過したものだ。
臭いの強さという表現はおかしいが、蓋を開けた時に自然に蒸発してきた臭いの強さも、色の濃さに反比例みたいな感じがする。
臭い自体に差異は殆ど無く、どれも同じと言えば同じだ。
成分分析依頼をすれば調べて貰えるが、コストがかかる。
また2年くらい寝かせておいて考えようか。
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と、書いてから2年半が経過した。
ここで再度ガソリンの色を比較してみることにする。
写真一番右は2018年時点での新品ガソリンである。
右から2番目が最も古い2016年(8年経過)のガソリンで、色が濃くなっている。
しかし一番右の2018年(6年経過)のガソリンは色が濃くなっていない。
この記事の最初に2016年のガソリンと2018年のガソリンの比較写真を載せているが、2018年のガソリンは経年によって色が濃くなるのではなく、色が薄くなっている。
これはガソリンの銘柄による違いだと思う。
銘柄以外にも季節などでの配合成分が異なるとか、違いがあるのだろう。
従って色だけでの判断では何とも言えない。
臭いは嗅いでみたが、特段違いはなかった。
後ろから光が当たるようにして撮ってみた。
ガソリンを容器に入れて燃やしてみた。
古いガソリンも、添加剤入りガソリンも、燃え方に差はない。
最も古い2016年のガソリンの燃えかすが以下だ。
ニス的な、松ヤニ的なものが容器に付着している。
しかしFCR-062添加剤を入れたガソリンも同じようなものだった。
この点でも差がなかったのである。
新品のガソリンも燃やしてみたが、これも違いは分からなかった。
定量的な計測ではないので断定的なことは言えないが、添加剤入りのガソリンは燃えかすのワニス的物質の掃除が少し楽だった。
燃料実験終了後にこのステンレス容器を洗うのだが、添加剤のないガソリンはアルカリ洗剤でゴシゴシ擦って落とす感じ。
対して添加剤を入れたガソリンは、あまり擦らなくても綺麗になった。
テストに使った添加剤を車に入れてしまおうと思ったのだが…
YAMAHAのものは変質していた。
ガソリンに混ぜたらこんな色に!
ガソリンよりYAMAHAの添加剤の方が寿命が短いという、笑い話のような結果だ。
コメント
ガソリンは結構持つもんなんですね。i3のレンジエクステンダー用ガソリンは半年に一回使い切って、更新してるんですが、一年に一回まで伸ばそうかなぁ。
ガソリンが、車やバイクのガソリンタンク内にある状況だと、空気にふれやすい、水分が付着しやすいと思うので、ペットボトルの中に入っているこの検証結果よりも劣化が早いと考えたほうが良さそうですね。
レギュラーとハイオクでも結果は違うのか気になりました。