聴力を測ってみる

聴力計を触る機会があった。
学校だとか健康管理施設などで使う簡易的なものではないかと思うのだが、医療機器扱いなのかな?
ちなみに定価は20万円近くするそうだ。
周波数の切り替えが荒いとか、レベル設定が5dBごとだとか、測定精度が±2dBと誤差が大きい感じがした。

医療機関用ではレベルや周波数設定の自由度が大きかったり、グラフが描画出来たり、インピーダンスオージオメータというものもある。

機械としては何という事は無くて、可変出力の低周波発振器とヘッドフォンで構成されている。
ヘッドフォンのケーブルの途中のボタンを押すと、機械のランプが点灯する。
音が聞こえたらボタンを押してね、というヤツである。

周波数設定は500Hzから6KHzまでで、任意の周波数に設定することは出来ない。

ヘッドフォンも簡単なもので、一応密閉型にはなっているが完全に耳を覆うものではない。
スピーカの前にはパンチングメタルが付いているのみなのは、周波数特性を悪化させないためか?清潔性の維持のためか?

フィット感は今ひとつというか、オーディオ用ヘッドフォンと比べては駄目か。

聴力を測ってみると6KHzで聴力が落ちていることが分かった。
加齢によるものだと思われ、30歳を過ぎるあたりから徐々に聴力は低下するそうだ。
周波数分解能が低いので厳密には分からないのだが、4KHzではさほど耳の感度は低下していないので、4KHz以上で感度が落ちることが分かる。

何日かにわたって測定してみると、その日によって感度は微妙に異なる。
体調や測定の時間帯(体の具合)によっても変わるのだと思う。
この点に関してもレベル分解能が5dBと粗いので、今ひとつ物足りない感じだ。
なお周波数によって右耳と左耳の感度が異なっていたりして面白い。

測定精度は±2dBと書かれていた。
この聴力計には5個のヘッドフォンが付属しているのだが、ヘッドフォンによっても感度が異なって測定される。
音圧レベルが厳密には管理されていない。

加齢により高域の感度が落ちてくるので、当然音の聞こえ方も違ってくるはずだ。
過去に戻れるならば、同じ音楽を聞き比べてみたいものである。
更に言えば、30歳を過ぎたら高域の伸びるオーディオに意味がなくなるのか?
いや、高域をブーストして聞けば若い頃を思い出せる?

手持ちのイヤフォンとオーディオゼネレータで、聴力計のレベルと校正すれば簡易的聴力計に出来る。
このイヤフォンを使った時にこのレベルを入れると聴力計の10dB相当ですよ、みたいな感じで。
そのデータを載せておけば簡易聴力測定の手助けになるかなと思ったのだが、そもそもイヤフォンの音圧レベルってどのくらい管理されているのか?と考えると、混乱を招くだけか。

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