スリーアップの蓄熱式足温器の中身

スリーアップの蓄熱式足温器の中身

スリーアップの蓄熱式足温器を購入したのは2018年だった。
蓄熱を行えば後はコードレスなので便利に使っていた。
2019年の冬にも使おうとしたのだが、加熱しなくなっていた。
ギリギリ保証期間内の故障だったので、修理を依頼した。

修理には3週間ほどの日数を要した。
蓄熱バッグの交換なのかなと思ったが、使用感たっぷりのものだったので新品交換はされなかったのだろう。
ただコネクタ部分のシールは、製造が2019年になっていた。
シールだけを貼り替えたのか?それとも修理済み品と交換されたのか?
或い返品や改修されたものの中から使えそうなものを送ってきたのか?

今年も寒くなってきたので蓄熱式足温器を出した。
早速使うも、温まり方が昨年と違う。
温度が上がらない。

コネクタの接触を見たりしながら何度かやってみたが、パイロットランプも点灯しなくなってしまった。
又もや故障である。
どうやらこれ、1シーズンしか使えないようなのだ。

スリーアップのページにも、製品寿命が書かれている。
3年くらいすると使えなくなるそうで、いったい何が劣化するのか。
リチャージャブルバッテリー搭載機器だって、3年以上は使える。
蓄熱バッグにバッテリーは入っておらず、ヒータが入っているだけだろう。

1年ごとに修理なのかと思いながら、購入店に問い合わせてみる。
ヨドバシカメラでは、メーカに問い合わせてみるので故障品を送ってくれとの事だった。
早速送付する。
1週間ほどすると電話が来て、無償修理対象外で有償修理になるが、修理料金は製品価格を超えると言われた。

修理後1年で再び壊れたと言うことで、ヨドバシ的には無償修理を予想したのだろうが、スリーアップは甘くはなかった。
というか、そもそも壊れる製品なのではないかと思ったりした。
ヨドバシにしても往復の送料がかかっているわけで恐縮する。
寿命の短い製品を作ったスリーアップが悪いのだ。

実はスリーアップの蓄熱式足温器はもう一台あるのだが、それは故障していない。
品物は今回壊れたものと同一ではないのだが、たぶん中身というか方式は同じだろう。

ヨドバシカメラに修理に出したものがそのまま返送されてきた。
内部がどうなっているのか、どこが壊れたのかを見てみようと思う。

蓄熱バッグはこんな感じだ。
3Pのコネクタが付いている。

裏面には蓄熱材を入れるための部分だろうか、ゴムの部分がある。

どう見ても非分解構造なのだが、前回の修理時にはどうしたのだろう。
返送されてきたものは明らかに新品ではなかった。

開けてみることにする。
蓄熱材が飛び散るといやなので屋外で作業している。

蓄熱バッグ中にはグレーの液体が…
まあ目にする部分ではないとは言え、美しい液体ではない。
粘度は水程度、臭いは感じない。

取説には書かれていないのだが、販売店の仕様欄には弱塩化ナトリウム溶液と記載があった。

液体を出してしまった蓄熱バッグには、金属の錆のようなものが付着している。

バッグに取り付けられたコネクタの裏側というか、バッグの内部側はこんな感じになっている。

茶色のものは金属粉のような感じで、指に付いたら落ちにくかった。
ヒータ的なものは見当たらず、プラスチックのものからは金属棒が2本生えている。

コネクタ部には2019年製のシールが貼ってあるのだが、角が剥がれている…
修理時に張り替えただけなのか?

製品に寿命があることが、この電極を見ると分かる。
腐食が激しい。
ヒータ的なものが見当たらないので、液体に電流を流してそのまま発熱させているのではないかと思う。
前回の修理時には、この液体を交換したとか?

温泉や海水に浸かり続けたボルトじゃないんだから…
これがスリーアップの言う製品寿命なのか。

白金メッキしろとまでは言わないが、カーボンは使えなかったのか?
というか、これを商品化してしまうところが凄い。
使い捨てなら使い捨て価格にすべきだと思う。

電極以外にも部品が付いている。

更に分解していく。

この丸いものは何だ?
電解コンデンサ風だが、電解コンデンサを付ける意味は無い。
樹脂製の筒に金属キャップが被されているので、その金属キャップを取ってみた。

バイメタル式のサーモスイッチだ。
何故2個使われているのかだが、基板を見ると直列になっている。
信頼性確保のために2個使ったのか?

コネクタは3PでAC入力が2本、このバイメタルを通ったものがもう1つの端子に接続されている。
バイメタルスイッチが通電状態になるとLEDが点灯する。
しかし故障時にはLEDは中途半端にしか点灯していなかった。
と言うことはバイメタルスイッチの不良だったのだろうか。

蓄熱バッグの中の液体に電流を流して発熱させるのだから、抵抗値は低いはずだ。
一体どの位の抵抗値なのだろう。

測ってみたが2MΩ以上で測れなかった。
電圧を加えると抵抗値が下がるなんて事はないだろうなぁ、塩水らしいので。
しかし電流が流れなければ発熱はしない。
ちょっと不思議である。

塩水に交流を印加するとどのような反応になるのだろう。
直流を流すと陰極から水素が、陽極から塩素が出てくる。
交流の周波数にもよるのかも知れないが、50Hzとか60Hzだと気体として放出される前に、再び結合して塩水になるのか?

水を交流で電気分解すると水素の気泡と酸素の気泡が両極に見られるらしい。

コネクタ側はこんな風になっている。

裏側はこんな感じだ。

開けてみてもたいした回路は入っていない。

強弱のスイッチがあるが、弱にすると40℃のサーモスイッチが電源に直列に入るだけである。

赤い線がサーモスイッチにつながっている。

サーモスイッチは蓄熱バッグに入っていたものと同じだ。

故障の原因だが、蓄熱ランプと書かれたLEDの点灯が不安定だったので、蓄熱バッグ内のサーモスイッチの接触は悪かったと思われる。
それでも不点灯なわけではなかったので、多少は温まっても良いはずだ。
しかし全く温まらなかったので、電極の腐食や被膜或いは液体の特性変化などで、液体に電流が流れなかった訳だ。

この件に関しては写真を添付した上でスリーアップに質問をした。
質問メールを出して既に1週間以上になるが、完全に無視されている。

新たに購入した蓄熱式足温器は、蓄熱バッグ内に触って分かるような物体が入っている。
蓄熱バッグとの接続部やコネクタ形状も異なる。

液体に電流を流すのをやめてヒータを入れたのか?
だとすれば長寿命が期待できる。

コネクタに挿す部分も、蓄熱バッグを挟むような形状になった。

蓄熱液も水と書かれているし、製品寿命は表示されなくなっている。
コネクタ部にはLEDが付いていて、通電で点灯し温度上昇完了で消灯する。

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