ルータによるスループットの違い

PC&FreeBSD

FTTHが100Mbpsだった頃には、ルータのパフォーマンスは余り気にされなかった。
無線区間に於けるスループットは比較されたものの、有線接続による速度比較は余りなかった。
100Mbpsの処理はさほど重いものではなく、多くのルーターは十分な性能を誇っていた。

現在ではFTTHも1Gbps以上となり、ルータにもそれなりの処理能力が必要とされる。
ウチにあるルータは少々古いものではあるが、比較する機会があったのでやってみた。

通信相手はインターネット経由のサーバなので、3回の計測→ルータを変更して3回の計測→ルータを変更して3回の計測→最初のルータに戻して3回の計測→………最初のルータに戻して3回の計測と、合計27回の計測を行い、ダウンロード速度の最も早いものを選んだ。

計測ごとの速度のばらつきは6%程度あった。
実験は平日の午前中、サーバや回線が比較的空いているであろうと思われる時間帯に行った。

WXR-1900DHP3

IPv6+用に最初に購入したのがWXR-1900DHP2だった。
しかし接続が不安定で、後にWXR-1900DHP3に無償交換された。
しかしそれでも回線断が度々起きる事から、現在はIPv4接続用に使っている。
IPv4であれば極めて安定して接続が出来る。

無線LANはCANONのプリンタ専用に設定している。
キヤノンのプリンタは40MHz幅では接続できない(非常に不安定)ので、20MHz幅のAPを立てなければいけない。
現在のプリンタは改善されているかも知れないが、MG5350はダメだ。
当初は20MHz幅でも接続が不安定で、まともには使えなかった。
キヤノンには散々文句を言い、サービスセンターに足を運び、同じモデルを2台買って個別不良では無い事を証明するなど、下らない手間をかけた。
それでもキャノンは不良を認めなかったが、後にファームのバージョンアップが行われて20MHz幅であれば何とか接続できるようになった。

V6+のパフォーマンスは余り良くない。
製品が古いと言う事もあるのだろうが、我慢すれば使えるかな程度のものでしかない。
v4接続の方が速度は出て、600Mbps前後まで行った。

Aterm WG2600HP3

WXR-1900DHP3に交換後も度々接続断が起きた。
これ以上メーカに言っても改善は難しいと判断し、NEC製に買い換えたのがこれである。
当初は上り・下り速度共に遅くて話にならないくらいだったが、ファームのバージョンアップによって使えるレベルになった。

V6+の接続は安定しているが、切断は皆無では無い。
ただし切断がルータに起因するものか、JPNE側がいけないのかはよく分からない。
大抵は放っておくと勝手に再接続される。
バッファロー製はハングアップ状態となり、電源を入れ直さないと復活しなかった。
それに比較すれば、待っていれば再接続されるので我慢は出来る。

これは壁に付けているのだが、ルータの背面にはヒートシンクを付けている。
ヒートシンクの下には小型のファンを付けて冷やしている。
CPUは筐体に対して放熱するような設計になっているのだが、その筐体は相当熱くなる。
筐体に貼り付けたヒートシンクも軽く40℃を超える。

スループットはそこそこの数字が出る。
これは回線速度なのか?ルーターの速度なのか?判別できない。
専用のサーバを立ててローカルでテストしない限り、正確な速度は分からない。

ただしV6+(V4のコンテナを入れるような仕組み)の制御やフィルタなどの処理が重いと思われるので、単にWAN側とLAN側でルーティングをさせるだけなら目一杯の速度が出ると思う。

数字を見て分かるようにアップロード速度は遅い。
これはファームのバージョンアップ前からそうであり、このモデルの欠点と言える。

WN-AX1167GR2

このルータは通常は使用していない。
V6+接続が可能と言う事で引っ張り出してみただけである。
なおV6+非対応のルータは他に2台あり、HUBの代わりとして使っていたりする。

WN-AX1167GR2は2016年頃に発売が開始され、2021年まで販売が続いていたものだ。
V6+対応機として需要があったのだと思う。

速度は我慢できないほど遅い。
発売時期や価格を考えれば致し方ない所ではあるが、無線区間の速度867Mbps(理論値)を誇るものとしては、少々情けなく感じる。

現時点でNEC製だとAterm WX6000HPが最新だろうか。
スループット1.6Gbpsを誇り、WAN側は10Gbpsに対応するがLAN側は1Gbpsが最大だ。
無線の理論最大速度は約4.8Gbpsとなる。
ただし実効スループットを見ると有線接続(フィルタなし)で940Mbps、無線で4040Mbps(暗号化なし・至近距離)となり、有線接続に関しては1Gbpsモデルと差はない。

バッファローはWXR-6000AX12Sが、有線ポートに2つの10GbE端子(WAN側とLAN側1つ)を持ち、無線区間の理論最大速度は約4.8Gbpsだ。
有線接続(HUBとして?)でのスループットは9.6Gbpsだと書かれている。

I・OデータはWN-DAX3600XRがWAN側とLAN側1ポートが10GbEに対応するが、無線区間の最大は約2.4Gbpsに留まる。

FTTHも速度が上がり、1Gbpsでは物足りなくなる時代がやってきている。
ただNECのWX6000HPなどは、ポートとしては10Gbpsに対応しているものの内部処理は1Gbpsモデルのままなのだろう。

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