FSDやCybercabは凄いのか?

私はFSDはそこそこ上手く出来ていると思っている。
少なくとも他車のドライビングアシストよりは進んでいて、自動運転も夢ではないのかなと。
しかしそれはFSDを賞賛する記事や動画が溢れていたからであって、真実は少し異なる。
そうは言ってもちゃんと動作している時はちゃんと動作しているのだから、少なくとも正常系は良く出来ている。
問題は不具合が多いことで、ハードウエア上の限界かも知れないが命をまかせるには危険だ。

テスラ社自体がそうなのだが、ハードウエアにしてもソフトウエアにしても荒削りである。
不具合があろうが何だろうがリリースしてから考える的な、綿密な計画に基づいたものではない。

FSD契約者は150万人近いそうだが、日本などFSD代は取られてもサービスは受けられない。
テスラジャパンは年内のサービス開始を目指すと言っていたものの、あと4ヶ月しかない。
テスラ乗りは2月には解禁だ、いやいや5月には使えるようになると俺が保証する、などと豪語していたっけ。
150万人の利用可能な人がいてとしても、その全ての人が使っているわけではないが、それでも100万人近くは使っているかも知れない。

FSD否定というのでもないが、FSDの危険度が認知されるに従って慎重な国や地域が増えた。
肯定的に見ればフランスでも認可間近となるが、否定的に見ればイーロンマスク氏がフランスを訪問しなければならないような厳しさがあるとも考えられる。
そもそも欧州はカメラのみでの運転アシストを許可していない。
(テスラはレーダ規制回避のために、レーダモジュールを付けた車両もある)

慎重な国が多い理由は事故の多さだ。
確かに利用者が多いから事故が多いのは事実なのだが、そもそも自動運転で起きてはいけないような事故が起きている。
路上の障害物にぶつかったり、急ハンドルや急ブレーキで他車にぶつかったり、池や川に落ちたりする。
イーロンマスク氏は人間だって事故を起こすと言っているが、一方でFSDは人間より注意深いから事故を起こさないとも言っている。
一体どっちなんだよ。

テスラ製車両の事故率の高さは米国のデータにもあるのだが、タッチパネル操作による脇見とか、独特の操作に戸惑うとか、ファントムブレーキ原因説などがある。

人間が運転するよりもFSDの方が未だ安全みたいなデータもあるが、一方で重大事故も多い。
中国ではテスラが他車に突っ込んでいく動画がいくつもあるし、ドライバーが重傷を負ったというニュースもあった。
こうした事態に対してテスラ派が言うのは、”あくまでもLEVEL2だから責任はドライバーにある”だ。
その一方で完全な自動運転はテスラでしかあり得ないと、一体どっちなんだよ。

テスラ社的には完全自動運転を謳いたいが、責任はドライバーに押しつけたい。
使うのは勝手だが使った結果は知らないよと言うスタンスで、米国では何件もの訴訟問題が起きている。

ファントムブレーキは人間が運転中に安全支援システムがそれを起こしたり、FSD動作中にも起きる。
ファントムブレーキや急ハンドルによる進路変更は、人間の動作で防ぐことが難しい。
米国ではこれによる大きな事故もあるのだが、改善が難しいようだ。

テスラ製車両やFSD利用時の事故の多さは、イーロンマスク氏を失望させた。
車が勝手に稼ぐ時代、稼がせる時代だと言ってAirbnb化の推進を謳ったわけだが、次の四半期決算時にはその言葉すら聞かれなくなってしまった。

サイバーキャブも頑張っているのだが、AIが破綻した時の人力介助でも家や畑に突っ込んだりと上手く行かない。
車両操作はリモートで行う以外にはなく、ローカル操作系がないので現場での救援は出来ない。
サイバーキャブが正式に認可されたとしても、安全上の問題から子供は(大人同伴であっても)乗車は出来なくなる見込みだ。

テキサス州(テスラ社の地元)ではフライング的にサービスを開始した。
すると

しかし、サービスを開始した翌日の9月4日、NHTSAが「Cybercabが連邦自動車安全基準(FMVSS)を満たしているか監査照会する」と発表しました。

アメリカではNHTSAが明確な車両性能基準としてFMVSSを定めています。自動車メーカーがアメリカ市場に参入する場合、自社の車両がFMVSSを満たしていると証明する必要がありますが、これはあくまでメーカー側が自らの責任で安全基準を満たしていると宣言・保証する自己認証制度です。そのため、NHTSAは基準への適合性を確認するため、認証車両がFMVSSを満たしていないと思われる場合、独自の調査を実施することができます。

今回の監査照会により、NHTSAはテスラのCybercabがすべての連邦安全基準に完全に準拠していると自己認証した根拠を評価できるようになります。具体的には、ハンドルやペダルといった従来の制御パーツを欠くCybercabが、FMVSSを満たしていると自己認証するに至った技術データおよびプロセスをNHTSAが評価することとなる模様。調査では特に、テスラが特定のFMVSS要件がCybercabには適用されないと判断していないかどうかが検証されます。

イーロンマスク氏はトランプ氏並みにアレなので、どうなることやら。

不都合があっても資金力でそれを押しのけてきた時代は終わり、少々の不具合が大きな反発へとつながる。
それは企業姿勢そのものでもある。
浪花節経営が良いとは言わないが、開発初期にテスラ詣で徹夜までして手伝ったPanasonicを中華電池の安さに釣られてさっさと切ってしまった事など、勿論商売のためなら鬼になることも必要なのだろうが、それは一体誰のためだったのか?合理的理由が存在したのか?と言われて説明が出来るのだろうか。

中華バッテリーにしました、そうしたら莫大な数のリコールになりましたという話がある。
法規制されている国や地域ではリコール扱いとしたが、日本では個別の故障修理扱いである。

CD特許で嫌われたフィリップスやSONYのように、時代が変化してしまうと威力が激減する。
EVブームの中ではテスラ様々だったものが、ちょっと流れが変わると敵視される。
一つの時代は長く続かないというとテスラ社が終わりみたいに聞こえてしまうが、未だ終わるには早すぎる。

ファンがアンチ化すると怖い。
ライブ配信者や地下アイドルなど、それらの人々を崇拝し恋していた人が、何かのきっかけでアンチになると何をするか分からない。
テスラジャパンを信じ筋肉社長を崇拝していた一部の人が、電話をしても通じない、折り返し電話も貰えないと怒り始め、それこそ手のひらを返したような状態になっている。
AirbnbにしてもFSDにしても、小さな所ではCHAdeMOアダプタにしても、筋肉社長がやるやるという度に尾びれを付けて宣伝しまくった某氏など、格好が付かないにも程がある。
海外でのテスラ車不買運動も同じようなものかも知れない。
だからこそマニアックなブランドは顧客扱いを誤ってはいけない。

人柱になろうと思うほどの情熱はないが、FSDがどんなものなのかは興味がある。
ただし月額1.8万円を払って使うのか?使う価値があるのかと言われると疑問だ。
月間1,000km走るとすると電気代が(家で充電したとして)7千円前後なので、割合としては結構高額だ。

日本で使えるようになって事故や違反が増えるのか?それとも安全な方向になるのか?
まさかオートパーキングやオートドライビングのような出来の悪さはないと思うが、早くレポートを見てみたい。

日本における自動運転タクシーはWaymoが都内で、イギリスの新興企業Wayveとトヨタが組むとか何とか。
Wayveの技術は日産(の、試作車)も採用していた。
トヨタはWaymoにもラブコールを送り、中華の小馬智行にも出資していたはずだ。
サイバーキャブ以外のロボタクシーは専用のハードウエアを持っているので、現実的自動運転が可能になっている。

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