中国の景気減速と日本進出

中国の景気減速による不動産事業の崩壊は大きな影響を与えたわけだが、EVブームの失速によるメーカの倒産も相次いでいる。
都市部での景気後退も問題だが、地方部ではより影響が大きいと言われる。
地方に住む人は都市部へと仕事を求めてくるわけだが、そんな地方からの流入民を阻止するべく一部地域では柵が設けられた。
中国人は、隣の町に行くことは海外に行くことより難しいなどと言う。

中国では購入者のみではなくメーカにも補助金を出していた関係で、EVを作ればカネが貰える的な流れがあった。
そうした事からにわかEVメーカが乱立し、そしてEVブームが去ったあとには倒産が相次いだ。
作っても売れないEVは大量に放置され、一部は東南アジア諸国に安値で売られていく。
中国国内では価格競争が激化しているため、品質よりも価格の方向に行き始めた。
見えないところは塗装しない、メッキもしない、プラスチックは強度無視で薄くするなど、耐久性は軽視される方向になった。

BYDに続いてチェリーの日本進出に関する記事である。
過度な価格競争から逃れ、中国国内向けよりも信頼性を上げた車を海外で売ろうとする。
中国国内では、何故国内向けは品質が悪いのか、同胞を騙すのかという声もある。
しかし悪くても安くなければ売れないという、中国経済の弱さが露呈している。

EV普及率の低い日本なら未だ商機があるのではないかと中国メーカは考える。
5月には以下の記事があった。

中国自動車大手の奇瑞汽車(チェリー)が日本市場参入を検討していることが分かった。海外部門トップの張貴兵氏が23日までに報道陣の取材に応じ「これから日本にも新たな顧客層が出てくる。十分チャンスがある」と話した。日本勢にはない独自色を打ち出すと強調。中国メーカーが先行する電気自動車(EV)の販売が念頭にありそうだ。

オートバックスセブンなどとの合弁会社であるEMTは、2029年までに4車種を投入するとのこと。
今回の報道はEMT関連ではなくチェリー単体として日本進出を行うという話なのだろうか?

中国ではEVシェアトップを目指して政府も多額の補助を出している。
世界一のEV大国になるという目標というか希望というか国策を、現在も崩してはいない。
そうした国策の一方で中国経済は減速し、部材のだぶつきやバッテリー価格の下落など、行き場を失った原材料が溢れている。

車を作っても儲からないが、作らなければ部材を処理出来ない事が価格競争を激化させる。
儲けが殆どなくても作り続ければ工場が維持出来る、そんな末期的状況のメーカも少なくはない。
日本で中国車がどのくらい売れるのかは分からないが、中国メーカとしては海外進出以外に道が残されていない。

テスラにしても営業利益率からすれば中華メーカ同様で青息吐息である。
EV専業は今後も厳しい状態が続くだろう。
もっともチェリーはICEも持っているのだが、それを日本で売るのは更に難しいかも知れない。

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