ジャンクで買ってきた減圧ポンプの到達真空度を測ってみたい。
フツーの人は真空度など気にしないと思うし、エアコンの真空引きにしたってブルドン管式圧力計が-1barを示せばそれで納得だろう。
従って到達真空度を測るのは単に興味だけの問題、そうは言ってもちゃんとした圧力計は数十万円以上するわけで、測ってみたい気持ちだけで買えるものでもない。
その昔ジョセフソン素子ってヤツがあって、いや今でもあるのかな。

それを製造するための気相成長装置に関わった事がある。
高周波スパッタリングみたいな事をやるのだが、チャンバ内を高真空状態にする必要がある。
そこで分子ポンプとかクライオポンプを使い、10-8Pa位まで減圧する。
真空計はイオン電極を使っていた。
この辺りの真空度が超高真空と言われ、高真空はマイナス5乗くらい、エアコンの配管減圧の真空度は中真空くらいかな。
半導体製造装置の真空度に比較すると、ロータリー真空ポンプは真空ポンプと言うより減圧ポンプだよなぁ、なんて思ってしまう。
話が逸れた。
ちゃんとした真空計は高くて買えないので、中古探しになる。
ピラニ圧力計のセンサ部分だけなら安く買えそうだ。

中古とは言えe-Bayでは4万円…

だがヤフオクを見ていると2千円~2万円くらいでいくつか出ている。
この275シリーズは真空コネクタの形状やディスプレイ付/なし、信号出力がノンリニアのものやリニアのものなど50種類以上に分かれている。
その中でリニア出力のあるもの(電圧で圧力が直読出来るから)を探してみた。
出来れば真空コネクタはPTネジのものが良いのだが、フランジタイプしかなかった。
この手の圧力センサはチャンバに取り付ける用途が多いので、普通はフランジ形である。
中古機器ショップで買ったのだが、未テスト現状品となっていた。
中古は安く買えるが、動作するかどうかは買ってみないと分からない。
センサユニットの信号コネクタはDB9が付いていて、信号表も見つけた。

1Torrが1mmHgだから、このセンサのリニア出力のフルスケールは133.33Paになる。
最小圧力は10-4Torrまで測れるので0.0133Paだ。
アナログ特性を見ると確かに10-4Torrまで測れる事は測れるのだが、ノンリニア端子はリニアライザを通さないと分かりにくい。
リニア出力の方は、分解能的には10-2Torr(10ミクロン)位が良いところかな。
ピラニなのでガスによって特性が変わる。


真空計のセンサの現物はこんな感じ。

フランジ…
どうしよう。
電気コネクタの方はDB9である。
ジャンク箱を探すとクロスケーブルがあった。

RS-232C用なので全部の線はつながっていないだろうなと思いながらも測ってみると、信号出力の9ピンがつながっていない。
これではダメなので分解してコネクタだけにする。
モールドを剥がすとこんな感じ。

樹脂を切り取ってコネクタだけにして、必要な線を接続した。
そして測ってみるのだが…

こうして押し当てると150Pa位までは引く事が出来た。
当たり前ながら、押さえ具合で真空度が大きく変わってしまう。
仕方ない、フランジとタケノコを買うか。
フランジはKF16というものなので、それに合うフランジとクランプとガスケットを買った。
中華の安物だけれど、真空が維持出来ればそれで良い。
果たしてポンプの能力が150Paなのか?それともフランジ接続をするともう少し引けるのか?
ピラニセンサの精度は信じるとして、果たしてどうなるか。
アクリル板に穴を開けてタケノコを付けようかとも思ったのだが、漏れがあったり密着が悪かったりすると何を測っているのか分からなくなりそうなので、出来合のものを買う事にした。
真空関係のものを色々買って、本当にジャンクかも知れないポンプの到達真空度を測るという、得るものが何もないような事をやっている。

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