消臭・脱臭・芳香の違い

住宅・土地・エリア

消臭剤とは臭いを分解して消すものだ。
脱臭とは臭いを吸着するなどして、空間から除去するもの。
芳香剤は臭いの分子の周りに、他の臭いをくっつけることで元の臭いを覆い隠すものである。

消臭ビーズ・無香空間

臭いの粒子そのものを分解してしまうように働く。
アミノ酸系のものなど、天然成分を使ったのものも多い。

小林製薬の無香空間とかハル・インダストリの消臭ビーズなどがある。
これらの成分は高吸水性ポリマーに保持されている。
ぷよぷよしたビーズというか、玉のようなものだ。
ちなみにこれ、乾くと小さく固くなる。
それを水につけると元通りのパンパンに膨らむが、有効成分は既に蒸発してしまっているので、消臭効果は無い。

画像はハル・インダストリより

無香空間は選択的に臭いを分解するとある。

良い香りと悪臭をどうやって見分けているのか、おそらくはアンモニアだとかニコチンだとか、そうした物質を悪臭として分解するのだろう。
良い香りと言うよりも、花の香りなどはそもそも分解しにくいので残ると思われる。

化学消臭効果はオゾン脱臭には及ばないものの、手軽に使えるという点で便利だ。連続的に臭いの分解効果が発揮される。
ランニングコスト的にはオゾン脱臭などより高額にはなるが手軽だ。

オゾン消臭

臭いを分解するという点ではオゾンも同様だ。
ウチには猫がいるので、猫部屋(猫トイレ部屋)には空気清浄器や脱臭器を置いている。
オゾン消臭は極めて効果が高いのだが、高すぎるオゾン濃度は有害だ。
オゾン発生器はいくつか購入して使ってみたが、中華オゾン発生器はやがて壊れてしまう。
現在使っているものはこれだ。
過去に購入して最も早く壊れたのはこれだった。

これらのオゾン発生器は無声放電によるものだが、富士通製の脱臭器は紫外線によるオゾン発生器が内蔵されている。

画像は富士通より

富士通製の脱臭器は安定して動作するので、ペットを飼っている方などにはお勧め出来る。
富士通製脱臭器はオゾンのみではなく、吸着脱臭も行う。
吸着した臭気は、自動的に加熱分解するとある。

富士通製脱臭器のオゾン発生量は少ないので、より強力な脱臭効果を得ようとすれば無声放電式のオゾン発生器を使った方が良い。

シャワートイレにオゾン式脱臭器が組み込まれているものを使ったことがあるが、その臭いの分解の速さと強力さには驚いた。
オゾン発生器の出口側にハニカム状の活性炭フィルタがあり、残留オゾンを分解するのでオゾン臭も感じられなかった。

オゾン脱臭はアンモニア成分などを非常に効率的に分解する。
トイレや生ゴミを入れるゴミ箱内に乾電池式オゾン発生器を入れておくと効果が分かる。

脱臭剤

脱臭剤は冷蔵庫などの臭いを吸着する活性炭などがよく使われる。
活性炭は多孔質で、臭いの粒子を吸着する。
活性炭は加熱すると吸着した臭いを排出して、再度使えるようになる。
しかし吸着した臭いを排出するのだから、相当な臭いが出てくるわけだ。

オゾン発生器と活性炭を使う場合がある。
これは残留オゾンを活性炭で分解するものであり、吸着ではない。
従ってオゾン分解用の活性炭の寿命は非常に長い。

過度なオゾンは人体に有害なため、オゾン発生器と活性炭を使う。
オゾンは臭いを分解し、残留オゾンを活性炭で分解する。

冷蔵庫などのような限られて空間では吸着脱臭は有効なのだが、一般の部屋の広さに於いては効果が少ない。
活性炭ではなく、木炭や竹炭を部屋に置く場合もあるが、これは分量を多くすれば効き目はある。
木炭や竹炭は空気中の水分量の調整作用もあるので、邪魔でなければ置いておいて害はない。

芳香剤

芳香剤は臭いの分子を他の臭いで包み込むように作用する。
柔軟剤などは芳香剤が入っている。
いわゆる香水なども芳香剤と言える。
燃焼型のお香なども芳香剤なのだが、実はこれは消臭効果もある。

タバコの臭いやペットの臭いを消すのにマッチをすると良いと言う話を聞いたことがあるかも知れない。
線香でも、或いは蚊取り線香でも消臭効果がある。

線香などに含まれる成分、或いはマッチを擦った時の燃焼ガスが臭いを分解するのだ。消臭剤による臭いの分解と同じ事が、より早く強力に行われているのではないかと思う。
ただ消臭剤と異なる点は、それ自体に臭いがあると言うことで、この点では芳香剤に分類出来るのかも知れない。

お香などは、その香りが好きな人は良いのだが万人受けするわけではない。

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