キヤノンG5030印字の擦れ

家電製品

キヤノンのG5030は大容量インクタンクプリンタである。
それまで使用していたEPSON製から、このG5030に換えて使っている。
プリンタの比較はこちらに書いたとおりだが、G5030はそこそこうまく使えていた。
しかし最近になって印字の擦れが目立つ。
ローラークリーニングなど、マニュアルに従った対処は行ってみたが改善されなかった。

下の写真は縦に印字したもので、写真の左側が用紙の上になる。
これを見ると”ジェット”は擦れがなく”プリンタ”は擦れている。

まずはキヤノンのサポートにメールで問い合わせた。
同じような現象が出ている例があるとすれば、有効な改善策があるかも知れない。
以前は正常に使えていたのでどこかの汚れではないか?マニュアルに従った対処は行ってみたが改善されない事、使用している用紙の購入元とサイズ、マイクロメータで測ったおおよその厚みを書いた。
すると程なくしてキヤノンから返事が来た。

「擦れは数週間前から目立つようになり」とお伺いしておりますところ申し訳ございませんが、「○○社の○○用紙」につきましては動作保証を行っていない次第でございます。

相変わらずキヤノンのサポートはレベルが低い。
動作保証を行っていないと返信には書かれているが、取説のどこを見てもそのような文言はない。
唯一キヤノン純正紙以外は”推奨しない”と書かれている。
この点を再度質問すると以下の回答が来た。

ご指摘のように「キヤノン純正以外は保証しない」との記載はございませんが使用できる用紙として確認しておりますのがご案内したサイト内の用紙のみでございます。

用紙は多岐にわたって流通しておりますので、すべての用紙において動作確認はできかね、また、使用できないとの断定もできかねるため、使用できる用紙をご案内している次第です。

何卒、ご理解賜りますようお願いいたします。

なお、「キヤノン純正以外は保証しない」との記載がないとの
ご指摘については真摯に受け止め、関連部門へも報告いたします。

ようするに、アスクルで買った紙は保証しないよみたいなものである。
キヤノン純正紙に印字する以外はサポートを受けられないようなので、仕方がなくキヤノン純正紙を購入した。
当然印字結果は同じであり、紙によって擦れが違ったらその方が異常だ。
写真の画質などは用紙による変化が大きいが、普通の紙にテキストを印字する分には大きな差はない。

下の印字は写真の上が用紙の上方向になる。
やはり擦れのある部分と、擦れのない部分が交互に現れている。

結局の所キヤノン純正用紙を使おうが使うまいが、サポートから有効な回答は得られない。
純正用紙の位置づけとはいったい何なのか?

更にキヤノンは、PCからドライバーを削除した上で再インストールしろと言ってきた。
ドライバーを削除すると設定が消えるから嫌なんだよなぁ。
これって、指を怪我しましたと医者に行ったら、血液検査と胸部CTを撮りましょうと言われるようなものではないのか。
しかし嫌ですと言えば、それでサポート終了である。
なので言われるとおりにドライバーをアンインストールし、そしてインストールした。
勿論ドライバーによって擦れが変わるはずはない。

結果を報告すると、キヤノンは修理に出せと言ってきた。
いや、それは分かっているのだが、どこかをクリーニングしてみろ的なアドバイスが欲しかった。
と言っても無理だなぁ、キヤノンのサポートでは。

現象を見ると、擦れは常に起きるわけではない。
まるでどこかのローラが汚れているかのように、擦れが起きる部分と起きない部分が交互に現れる。
そこで(EPSONプリンタの時に使った)ローラの汚れを取るための粘着シートを通してみた。
これを行うと一時的に回復するのだが、すぐに又駄目になる。
と言う事は、どこからか汚れの元が供給されているか?或いは粘着シートでは取り切れない量の汚れが付着していると考えられる。

プリンタの設定も、用紙の厚み設定だとか印字品質設定を変えて実験したが、余り変わらなかった。
インクの乾燥時間を長めに設定しても変わらないので、インクの乾燥には関係の無い部分?による擦れなのか?
厚めの用紙設定にするとフィードミスが連発した…

唯一変化があったのは、高印字品質設定にすると汚れが目立たなくなるくらいだ。
高印字品質設定にするとヘッドの動く速度(印刷速度)が遅くなる。
ただでさえ印字が遅いのに、これでは実用的ではない。

しかし、印字速度が変わると汚れが変わるのだから、ヘッドに関係している?
そもそも擦れが起きるのは黒だけで、カラーインクでの印字は綺麗なのだ。
G5030はヘッド交換が可能なプリンタなので、ヘッドを見てみる事にする。

プリンタの設定メニューから操作を行うと、ヘッド交換の項目がある。
詳しくはマニュアルを見ていただきたいが、ヘッド交換は極めて容易だ。

※LED懐中電灯で照らして写真を写しているため青っぽい

一番左のボタンを押すとメニューが現れる。

右→ボタンを押してメンテナンスを表示させ、OKを押す。

更に右→を押していき、ヘッド交換を表示させてOKを押す。

表示は、カバーを開けろとなるのでカバーを開ける。
次にインクバルブを閉めろとなるので、下の写真のレバーを左側に切り替える。

ヘッドのカバーを上に持ち上げるのだが、ロックがかかっているのでつまみながら引き上げる感じだ。
ヘッド自体は固定されていないので、持ち上げながら前方に引っ張れば抜けてくる。
CがカラーインクでBが黒インクだ。

取り外したヘッドを見ると、端の方にインクの汚れがあった。

汚れは半乾きみたいな感じで、少し粘性がある。
擦れの方向からして、この半乾きのインクが紙に付いているのではないのか。
このインクはアルコールと綿棒で掃除をした。
そこそこべっとり付いていて、綿棒ではキリが無いのでティッシュペーパーで拭き取った。
その後細部を綿棒で清掃した。

清掃したヘッドを元に戻し、テスト印字をしてみると以前のように綺麗になった。
プリンタは約2千枚印字したのだが、上の写真の矢印で示した部分にインクのカスが溜まりやすいのだろう。

キヤノンのサポートにしても、「ヘッドの汚れの可能性があるのでヘッドを交換しろ」位の事を書いてくれれば良いのに。
サポート品質というか話が通じる点ではEPSONの方が数段上だ。
EPSONが特別素晴らしいと言う事ではなく、通常のサポートレベルだと言える。
やはりプリンタを売っている以上、プリンタに詳しくなければサポートはできない。
キヤノンのサポートの悪さはWi-Fi問題の時に経験しているが、より現象がハッキリしている印字品質の劣化に対しても無知だとは、やっぱりキヤノンはキヤノンなんだねと思った次第である。

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