オイルを買った

オイルはMOTULの8100 X-CESS Gen2を買った。
5リットルで買うか20リットルで買うかは迷ったが、20リットル缶を買った。
5,000km目安で交換すると2年前後で使い切ることになる。

エンジンオイルの静的試験特性を見ると、基油の状態や添加剤成分は運転時間200時間あたりまでほぼ直線的に劣化が進む。
その後は劣化カーブが鈍るのだが、それと共に不純物濃度が高まる。
全合成油の場合は基油の劣化が少ないとはいえ、粘度変化は起きる。
運転200時間は平均時速30km/hで、走行距離6,000kmである。

Castrol EDGEも悪くないと思ったのだが、詳細なデータが日本サイトになく粘度データなどはよく分からない。
データを見たからと言ってどうのでもないが、能書きが本当なのかどうか位の判断は出来る。
CastrolはSL時代に使っていて、ごく普通のオイルという感じ。

Castrolはオイルの低粘度化対応として、油膜の強化策を採った。
液体チタン(マイクロチタン)配合技術も謳われていて、これは他のメーカのオイルにも配合されているものがある。
触媒やDPFへの影響から亜鉛やリン成分が制限され、その代替の摩耗防止剤だ。

オイルとは違うのだが、液体チタンベースの液剤でアルミニウムの”焼け”を除去出来る。
液化チタン配合オイルだと、オイル焼けが綺麗になるのかな?
チタン系物質配合オイルでは、清浄作用の強化や油膜強化の効能が謳われている。

MOTULは沢山種類がある。
旧車用とかNISMO指定とか、自動車メーカの認定による品番の違いなどもある。
各自動車メーカの求める性能を追求すると、種類が増える(全てを満たすことは出来ない)のか。
8100にしても3種類あって、例えばX-CleanはC3規格なのでクリンディーゼルにも使える。

MOTULはバイクに乗られる方には身近なオイルだと思うが、日本で自動車用として拡販されたのは2000年以降位からではないだろうか。 輸入自体はテクノイル・ジャポン(現モチュールジャパン)が、1990年頃から行っていた。
2017年には川崎市にR&Dセンタが設立され、高温多湿の日本に合わせて合成油の一部成分が調整され、モチュールジャパンでは「日本仕様は湿度対策が強化されている」とアナウンスしている。

バルブトロニックエンジンはインテーク側カムの摺動面が荒れる。
オイル管理の悪い車だと数万kmでもかなり荒れているので、現状のミニは未だマシな方だ。
もう一つはゴムのシール類で、BMWお約束のシール劣化はオイル管理でも状態が違うという。
そんなこともあって、認証オイルを早めに交換していこうかなと思った訳だ。

昨日も書いたがTOYOTA GR Circuitは優れた動粘度指数をもっているが、ターボ車に使えないしロングライフでもない。 同じ粘度の同じ基油のオイルだとしても、添加剤一つで特定の領域の性能を上げることが出来る。
しかし全ての性能を引き上げるのが難しい事は、TOYOTA GR Circuitを見れば分かる。
よく「レーシングエンジンにも使われている」みたいな宣伝があるが、レーシングエンジンに求められる性能と、市販車に求められる性能は全く違うのだ。

昔はモリブデンなどが流行った時期があり、今でもモリブデングリスは一般的に使われている。
二流化モリブデンは初期馴染みをよくするので、新車時のオイルに添加されているものもあった。
しかし添加剤としてのモリブデンは耐熱性があまり高くなく、高温で分解が進んでしまう。
二流化モリブデン自体は350度以上にも耐えるが、添加剤としては140℃位が限界だと言われる。
その為油温の上がる車や、局部的高温にさらされるターボ車には不適とされる。
逆にハイブリッド車などでは摩擦低減効果が期待出来る可能性があるが、モリブデンが水分に弱いとなるとハイブリッド車には使いにくいか。

欧州車全般だと思うが、オイル交換時期は1.5万kmとか3万kmと長いが、油量点検は5千kmごとだったかな。
点検時に油量が足りなければ補充しなさいと取説には書かれている。
日本車と違ってオイルを多少食うので、点検が必要だ。
ミニの場合は油量が3リットルまで減ると警告が出る。
指定は5W-40なのだが、0W-16を使うと5千キロ前後で油量低下のアラートが出るとの記事があった。
何で指定外のサラサラオイルを?と思ったら、某外車屋が0W-16や0W-20を勧めている。
なおBMW純正で0W-20は(涼しい地域用として)存在している。

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