アイドリングストップ機能搭載車のバッテリー寿命問題がある。
専用のバッテリーが搭載されているのだが、それでも早々に駄目になる。
バッテリーの実容量が低下するとアイドリングストップ機能が働かなくなったり、アラートが出たりする。
バッテリーの突然死もない訳ではないが、予兆があるので分かりやすい。
トヨタやマツダのハイブリッド車に於けるバッテリーの突然死は以前にも書いた。
走行用のバッテリーから低電圧(12V)バッテリーへの充電は、基本的には走行中にエンジンがかかっている状態で、エンジン出力に余裕のある時にしか行われない制御だそうだ。 走行用のバッテリー残量が十分にあるからと安心していると、低電圧バッテリーの電圧低下で始動不良になる事がある。
走行用のバッテリーから低電圧バッテリーを逐次充電すれば良さそうなものだが、走行用バッテリーの電力を使ってしまうとカタログ燃費に影響する。 大きな電力を蓄えているバッテリーを搭載したハイブリッド車といえども、低電圧バッテリーの負荷は決して小さくない。
EVのバッテリートラブルも報告される。
BYDは中国でもバッテリー問題が出ていて、低電圧バッテリーの寿命が1年程度だとか。
EVは駐車中にも生きている電子機器が多く、その電力は低電圧バッテリーから供給される。
したがって停車時間の長い車両は低電圧バッテリーの負荷が重い事になり、寿命が短くなる。
国産の一部EVはタイマーによる定時制御で、走行用バッテリーから低電圧バッテリーを充電する。
タイマーで、というのは12Vバッテリーが死んでしまって、低電圧検出すら出来ない状態からの復帰を考えたもの?
テスラも同様で2年前後でバッテリー交換アラートが出る車両がある。
アラートが出た時点でスタート困難になるという、突然死もある。
バッテリーにチャージャを付けて12Vバッテリーを充電するとスタートするが、その状態で充電器を取り外すとシャットダウンしてしまう。 テスラの場合は低電圧バッテリーが死んでしまうとドアも開けられなくなるので、事態は深刻だ。
2022年頃のモデルから低電圧バッテリーがLi系になり、寿命が長くなったと言われる反面突然死が増えたそうだ。
バッテリー自体の不良と言うよりLi系バッテリーの放電終止電圧を下回り、プリミティブなレベルでバッテリーが切り離されてしまうケースもある。 この場合は(テスラによれば)外部電源を20秒間だけ(以上はダメ)接続し、切り離せば復旧するとある。
3.3V程度のセル電圧の電池の4本直列なので、リン酸鉄かな。
BMWの一部車種もLiFePO4バッテリーを搭載していて、壊れると交換費用が30万円にもなる。
テスラのバッテリーは保証期間内であればバッテリーは無償交換されるが、バッテリー直結で電源を取るアクセサリなどを後付けした場合は保証対象外になる。 カーテシライトを安易に社外品にするとドアウインドゥの制御が正常ではなくなるなど、結構クリチカルだ。
なのでメーカした以外のものをつける場合は、十分注意した方が良い。
コメント
マツダ車事例ですが点検の度バッテリ劣化を指摘されるので、iSTOPを毎回キャンセルするようにしました。その後バッテリ劣化指摘されたことがありません。ずっとOFFにしたいです(そう言っていた人の気持ちが理解できた)。
アイドリングストップは、鉛バッテリーには過酷ですからね。
アイドリングストップキャンセラ-(アイドリングストップを停止するボタンを自動的に押してくれるようなアダプタ)はよく売れるのが分かる気がします。