CLSは年間走行距離が数百kmの時もあり、ディスクロータが錆びた。
軽度なサビは放っておけば良いのだが、アバタになってしまうと厄介だ。
サビの部分が錆びていない部分に深く入り込むように浸食し、ブレーキを使っても回復するようなものではなくなる。
こうなるとアバタがなくなるまで研磨する必要があるが、研磨量が大きくなるのでディスク交換の方が現実的だ。
3枚目の写真はジムニーのフロントディスクロータの、交換前の状態である。
こうなると研磨というか切削では追いつかない(利用可能最低厚さを下回る可能性がある)。
研磨代が4千円~6千円位なので、新品のディスクロータを買った方が良いレベルである。
ジムニーのディスクロータはあまり摩耗していなかったのだが、こうしてアバタが出来ていた。
走らずに置かれていた期間が長かったのだろう。
北国の車はディスクの裏面が錆びる傾向らしい。
表面が綺麗だからと言って安心してはいけない。
雪解け頃の湿気や気温が錆を加速させると言っている人もいた。
車にしばらく乗らない時は、水溶性防錆剤(効果持続期間は短い)をスプレーしておくと良いかも。
CLSの場合はアバタにはなっていなかったので、砥石で削って綺麗にした。
FRだったのでディスクを外して後輪に付けてと面倒だった。
ディスクを外した状態でブレーキを踏むとピストンが出てしまうので、何かを挟んでおいた方が良い。
そんな事を思い出したので、ミニのディスクも研磨してみた。
FFなので凄く簡単、ホイールを外してドライブレンジに入れてハブを回転させ、そこに砥石を押し当てるだけである。
砥石は、砥石を研ぐための砥石があったのでこれを使った。 柔らかい砥石だと、砥石が削れてディスクが余り削れないなんて事が起きる。
ただ研磨力?としては柔らかい砥石の方が良いような気もする。
要らないオイルストンがあったので使ってみたが、オイルストンも減るのだがディスクも良く削れた。
クランプも手持ちのC型を使ったのだが、スプリングクランプで良いかも。
後は適度に水をかけながら研磨して終了である。
研磨量は50μm程度だと思うので、数分~10分くらいで完了する。
砥石で研磨するのは錆の浸食を防ぎたい時とか、あとはツルツルになって気分が良いね、くらいなものだ。
車両の動輪を回して研磨する場合、車によってはESCが介入してブレーキがかけられるかも知れない。
この場合はESCをOFFにするとか、車検モード(速度計検証用)に切り替える必要がある。
またホイールが回転しているのに車が走らなかったよと、エラーが表示される場合がある。
少し走行するとエラーが消える車もあるし、ツールでのエラー消去が必要な車両もある。
アバタの酷いディスクを、ディスクグラインダで削ってしまう強者もいる。
ディスクグラインダにペーパーサンダーを付けて磨く人もいるが、ペーパーサンダーだと中々削れないかも。
パッドが当たらなくて減らずに錆びている部分をそぎ落とすには、切削バイトが使えそうだ。
Youtubeで「世界初のローター研磨方法!」とか「世界初公開!」といって動画を上げている人がいるが、車両装着状態で削るなんて昔からやっているし、オンザカー(車両装着状態のディスクを、モータでドライブして削る装置)切削器なども昔からある。 世界初がお好きなようで、トーションバーを磨くのも(自分が)世界初だと主張している。
俺は元国家一級整備士だっ!みたいな超個性的な老…いや、あー、先輩なので、批判が集まっちゃうのかな。
ディスクを外すのが面倒なハイエースでは、オンザカー研磨機が活躍する。
切削バイト側の機構部は、キャリパーのネジを利用して取り付ける。
ロータ切削は1回に50μm~100μm程度削っていく。
錆の多いディスクだと1mm以上削らないといけないとかで、削り料金も上がってしまう。
ディスクの最小厚み+0.3mm位まで削ってくれるそうだ。
オンザカー研磨機の良い点はディスクの取り付け精度が高いというか、車両に付けられた状態なのでハブとの結合状態が確実な点だ。 ディスクを外して研磨機に付けると、ではハブとディスクロータの結合状態と同じかというと難しい。
多くの研磨機はセンターロックになっていて、アダプタを介してバイトとの平行度を調整する。
正確に削るなら旋盤を使えば良いという話になる訳で、ロータ研磨機は旋盤の簡易版みたいなものだ。
ディスクロータとホイールの当たり面に錆などがあると、ディスクロータとホイールがピッタリ取り付かなくなる。
なので当たり面は綺麗にしておく事が肝心である。
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