KTCではトルクレンチを何度もカチカチやってはいけないよと言っている。
Youtubeの概要欄には以下が書かれている。
カチッというクリック音が心地よいプレセット型トルクレンチ。
きちんと設定トルクで締付けられていることを確認するために、 何度もカチカチッっとしていませんか? 実はそれ、誤った使い方です。
プレセット型トルクレンチは「カチッ」と音がしたあとも、締め続けるとねじやボルトに力がかかり続けます。
また、何度も「カチッカチッ」とすると、増し締めになる可能性があります。
せっかく初めに指定トルクで締め付けても、増し締めするとオーバートルクになってしまいます。
「カチッ」は一回! きちんと締め付けられたか不安で、つい「カチカチッ」としてしまっている方は、数値で締め付けトルクが分かる「トルクル」を試してみませんか? 数字で確認できると、締め付け不足の心配も解消されるかもしれません。
個人的にはこの意見に賛成は出来ない。
何度カチカチやったところで設定トルク値が変化しない限り、締め付けトルクも変化しない。
勿論カチッと音がした後でも締め付けるような事をやればいくらでも締まっていくが、それはそもそも使い方が間違っている。
複数回締めて増締めされていくというのなら、例えば10Nmに設定したトルクレンチで100回カチカチやったら20Nmになると?
そんな事はあり得ない。
同じネジを5回カチカチやっているのか?それとも5本のネジを1回ずつカチッとやったのかなど、トルクレンチには判断は出来ない。
コメント
ほりこしさんのおっしやる意味はよく理解できます。
KTCが言いたいのは、「カチ」っとなったところから、勢いで少しの角度を回って突き当たるような状況かな?
カチっといってから突き当たるときは、慣性もあり多少のオーバートルクになるので、繰り返すのは良くないと言いたいのもわかる。
昔の手回し発電機付き絶縁抵抗計や接地抵抗計は、過速度になればハンドルが完全に滑ってしまうような機構が付いていました。そういう完全に滑るクラッチが付いていれば問題ないのでしょうが、手持ち工具には無理ですし。
締め付けトルクは、通常は幅をもって指定されますが、
最低値は、機械の性能を確保するために守る必要が有ります。
最高値は、締めすぎの弊害を防ぐ意味でややアバウトに定められます。
クリック音が出るトルクレンチは、構造的からして、
絶対的なトルク上限リミッターではなく、必要トルクに到達した旨の通知で、そこで力を抜くのはメカニック次第かと。
カチカチやるほど過剰トルクになってゆくという言説には私も懐疑的ですが、とはいえ何回もやるメリットもないのでやらないに越したことはない派です。
個人的に締結トルク管理は厳密に何キロで締めたかよりも4本なら4本のトルクが揃うことの方が大事だと思うので・・