運転代行の主流になるのか?

中国では自動運転車サポート企業による、自動運転のサポートが行われている。
自動運転車の運転を一時的に代わるドライバーで、自動運転が破綻しそうな場合に人間がアシストするわけだ。

このリモート運転システムに目を付けたのが、運航管理大手の日本道路幸運株式会社だ。
現時点で自動運転が認可されていない日本では運転代行がメインとなるが、運転代行をメインに自動運転によるアシストを行うと言う事で、認可を取り付けたという。
あのLUUP絡みの政治家が動いたという事なので、まあ納得である。

そうは言っても運航可能地域の条件があり、当面は人口密度が1,000人/km2以下のエリアに限られる。
リモート運転を行うドライバーは1人あたり3台の自動運転車を受け持つ。
これはタクシーの客待ち時間と賃走時間の比が3割以下というデータからだ。

中国製自動運転車は500万円前後で販売されている。
日本では各種補助金と中国メーカ側のダンピングもあり、スタンダードな仕様の車だと実質250万円程度(200台まとめて発注時)で購入することが出来る。
これは一般的EVより多少高額なのだが、日本仕様と言う事で装備はデラックスだ。

賃走を行う為には二種免許を有するドライバーが必要なのだが、ドライバーは事務所で運転代行を行うだけであり賃走ではない。
と言う解釈の下、二種免許を持たないドライバーを雇用し、人材不足を回避する。
なお運転代行状況は常にモニタされ、不適切な運転を行ったドライバーは即座にクビにされる。

タクシー用途以外にも、一般向けにもこの車両は販売される。
リモート運転オプションを付けなければ通常のEVだが、継続或いはスポット契約を行えばいつでも自動運転が可能になる。

許可を得た自動運転タクシー以外の一般車に於いて、無人で車を走らせることは法律上不可能だ。
しかし運転者が乗車していれば、運転席で寝ることは可能だ。
中国企業によれば、日本の運転規則の中に寝ながら運転してはいけないという法律はないという。
前方不注意や安全運転義務違反だという声もあったそうだが、件の政治家が押し切ったとか。

Google系のWaymoは、配車アプリのGOや日本交通との協業で東京都の一部区部で自動運転技術の導入に向けた実証実験を実施する予定だ。
テスラは一般ユーザのモデル3などのFSDを使い、車を使わない時間に自動運転タクシーとして使わせるという、ライドシェア無人版みたいな事を考えている。

長野県の特定地域で自動運転レベル4の走行認可が下りている。
米中では既に自動運転車が走っているわけだし、そこから得られるデータは膨大だ。
運航を開始したという点で見ても、米国に比べて日本は4年以上遅れている。

完全自動運転を目指すWaymoやテスラ、半自動運転で無人タクシー車両を増車させたい中国企業と日本道路幸運、日本のタクシーはどうなっていくのか。

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