バーチャルウォールを無視するルンバ

ルンバを進入制限したいときには、バーチャルウォールを使う。
これは38kHzの赤外線発光器で、ごく短時間のパルス発光をしているらしい。
デジカメで見てみたが赤外線発光が観測できなかったので、かなり短い時間しか発光していないのだと思う。
これは単三乾電池2本で動作していて、電池寿命は数ヶ月だそうだ。

以前のものはルンバ本体からの無線?かなにかを受信して動作するみたいな、だから電池寿命が長いみたいな話を読んだ事があったが、わざわざ無線を使うのかなぁと思った記憶がある。

いずれにしても、コイツを置いておくとバリアが張られる事になる。
しかし時にルンバe5はバーチャルウォールを無視する。
どんな時に無視するのか分からないのだが、短時間のパルス発光を見逃すとか?

従来型の600番台とか800番台でバーチャルウォールを突破するのは見た事がないのだが、e5はたまに起きる。
2Fでは800番台とe5を動作させているが、バーチャルウォールを無視するのは常にe5なのだ。
バーチャルウォールを突破してしまうのだが、今度はそのバーチャルウォールに引っかかって戻ってこられなくなり、息絶える。

Roomba e5は従来型よりも、その場でくるくる回る事が増えた。
狭いところに侵入し、そこでくるくる回り出られなくなる。
180度向きを変えて進めば良いのに、何で360度まわって障害物にぶつかる事を繰り返すのか。
そしてバッテリーが切れて止まる。

制御的には昔のルンバの方が良かったのではないだろうか。
清掃効率だとか清掃時間の改善に力を入れて来たのだと思うが、色々無理があるのかも。

現行モデルでは部屋と家具の配置などをマッピングする方式が採られている。
家具の位置などを動かさなければ、ある程度の効率が期待できる。
しかしこのマッピング方式のデータ更新(家具の配置が変化した場合の再学習)も、Roombaは中々上手く動作しないようだ。
また誤ってマッピングデータが作られると、掃除をしないエリアが出来てしまう。

ダイソンだってサイクロンは良いぞサイクロンは最高だと言いながら、売り上げ減には勝てずに非サイクロンタイプの掃除機を発売した。

衛生的なゴミ捨てイメージ

これによってゴミを散らさずに捨てる事が出来るとか、小型軽量化が実現できたと謳っている。
日本向けのサイクロン掃除機はダストカップを小容量にして多少軽く作っているそうだが、それでも重い。
ダストカップが小さくなったので、ゴミを頻繁に捨てる必要がある。

吸引力を上げようとすればモータパワーが欲しくなり、モータパワーを上げるためにはバッテリー容量を大きくしなければならない。
そして本体は重くなり、バッテリーも重くなり、ダストカップの同軸構造化で重心位置が悪くなった。

サイクロン集塵機に食われるパワーを排除すれば、こんなに軽く小さく出来るじゃないかと、それがDyson PencilVacという訳だ。
これでサイクロンタイプで言われている、重い・吸引力が弱い・バッテリーがすぐなくなるというネガティブ面が改善されたそうだ。

ダイソン掃除機のもう一つの問題は遠心ファンだ。
自動車のターボチャージャのようなインペラを高速回転させる方式を採用する事により、ファンユニットの小型化を実現している。
しかしながらエネルギ利用効率や風量と静圧のバランス、そして騒音を考えると、必ずしも掃除機に適しているとは言えない。
通常の掃除機にシロッコファンが使われるのは、それが適しているからだ。
ある程度静圧の必要な換気扇にもシロッコファンが使われている。
シロッコファンは静圧を稼げるが、プロペラ式のファンより効率が悪い。
遠心ファンは小型に作る事が出来るが、更に効率が悪い。

ダイソン独自の~みたいな謳い文句だが、これまでどのメーカも遠心ブロワを採用しなかったのには訳があるのだ。
特に効率は重要で、これが1割も違ったら電力消費量に大きく影響する。
プロペラファンの効率を数パーセント改善するために、各社様々な研究をしている位なので、そこにあえて遠心ブロワを使おうと思うメーカがなかっただけだ。

効率改善は低騒音化にもつながり、羽根の形状や回転速度との関係などが研究されている。
自動車のターボチャージャには遠心式のコンプレッサが使われているが、航空機用のジェットエンジンは軸流式だ。
効率を考えると軸流ファンになるのだろうが、軸流ファンは静圧を稼ぎにくいので多段式にする必要がある。
従って自動車のエンジンルームに入れるには遠心式が使いやすい。

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