千葉県で大雨による被害が発生した。
当日レーダ画像を見ていたのだが、雨雲がどんどん湧いて雨を降らし続けていた。
通常なら雨のエリアが移動していくのだが、13日にはそうではなかった。

千葉市でも24時間雨量は300mmを超えた。
ちなみに静岡県でも24時間雨量が500mmを超えるような雨になると、被害が出始める。
千葉県は豪雨の少ないエリアであり、逆に静岡県は台風の通り道となることが多く、排水の考え方自体にも差がある。
災害には余り縁のなかった千葉県で大雨が降れば、各地で浸水被害が起きる。
特に平野部ではわずかでも低い場所に水が集まり、広い地域全てが浸水するような事になった。
静岡県は山と海に挟まれたような地形なので、豪雨被害では土砂崩れなどによるものが多く、土砂が河川に流れ込むことで被害が大きくなる。
一方で平野部の多い千葉県では広範囲に水が溜まり、報道では都市型水害とされた。
現場に行ったYoutuber氏
自動車運転中に豪雨に見舞われた時、道路が空いている場合は多少でも高い場所に移動することも不可能ではないが、渋滞している場合は逃げる間もなく水没してしまう。
渋滞していない道路であれば、縁石にタイヤを乗せるくらいでも水没から逃れられる可能性がある。
渋滞している場合は何も出来ないまま水没する。
都内で何度か豪雨に遭ったことがあるが、ほんの数分で水深が15cm位になった。
外は大雨なので脱出に備えて窓を開ける、開けられる人は少ないだろう。
ポルシェ911は(年式にもよるが)水没検出で窓が開くようになっているので、車室内は雨で濡れてしまうのだが、いざという時は窓から脱出出来る。
MINIはシフトがパーキングレンジに入ってしまうし、最近の電気式パーキングブレーキの車もロックがかかってしまうものがある。
考え方としては水が引いたあとで勝手に車が動き出して事故にならないように、だと思うのだが、レッカーでの移動が困難になる。
車が水没してBDC(BodyDomainController)が水に浸かってしまうと、ボディ関係の制御の多くが出来なくなる。
パワーウインドゥに関してはダイレクトに配線されている車が多いのだが、EVなどはCAN経由になっていたりするのでウインドゥが開かなくなる。
ウインカやワイパーはCANでの通信が途絶えると動作しっぱなしになる制御のものがある。
水没車のワイパーが動いていたり、ヘッドライトやウインカが動作しているのはその為だ。
以前にも書いたが中国ではEVの電源喪失でドア開閉が不可能になり、事故時に死亡する例が増えた。
ICEに比較して電気制御部分の多いEVは、電源喪失時のリスクが大きい。
逆に電源が喪失しなければ、浸水状態でも脱出することが出来る。
高電圧バッテリーやインバータなど高電圧系は防水処理がされているので、浸水時間が短ければ内部への水の浸入は少ない。
従ってフロアが水に浸かる程度で、コントロールユニットが無事なら走り続けられる。
EVは車両としての比重が重いので、水に浮きにくい点でも走行可能性が高まる。
千葉ではEV被害車が存在しないからEVは凄い、ICEなど乗るべきではないとのPostもあったが、EV被害がなかったのをどうやって調べたのかは不明。
水没マニアとか水中走行が好きな人はEVを買って試してみても良いかも。
ただ一時的に走り続けられたとしても、完全防水ではないのと温度の変化で水を吸い込んでしまうので、脱出後の整備は必要になる。
ICEでも同様でフロアが水に浸かるくらいになったら、整備をしなければやがて壊れる。
自動車は雨水を跳ね上げるなどするので水に対しては強く出来ているのだが、水中を走行出来るような防水性はない。
走行中に水に浸かると各部が冷え、中の空気体積が減って水を吸い込みやすくなる。

自動車用防水コネクタの防水性能は、一般的にはIPX6以上のものが多い。
IPX6は短時間(3分)に大量(100l/分)の水を吹きかけても異常がないもの、高電圧コネクタではIPX9K(高圧洗浄機の噴射圧に耐える)が使われている。
IPX7/IPx8は水深(水圧)による耐性を規格化しているが、IPX9Kでは高圧洗浄機やスチーム洗浄機に対する耐性を規格化している。
IPX7は水深1mの中に30分間浸けておいても異常がないものだが、高圧噴水の圧力は水深1mのスタティック浸水圧力を超える。

防水コネクタは水の侵入を防げるのだが、コネクタ内圧と外圧の差による”呼吸”は起きる。
それが水分を吸い込むことになって、端子抜け都度が生じる場合がある。
防水コネクタにもかかわらず端子に緑青が付いたりするのはその為だ。
ハイブリッド車やEVは床下に高電圧の配線があるので、水中走行後はチェックした方が良い。
ジムニーは水中走行をしなくてもキングピンベアリングが錆びる。
シール剤を塗って密閉しても錆びる。
どこから水分が入るかと言えば、これも呼吸による通風と結露だ。
ナックル部の温度が上がって水蒸気が上がり、上側のキングピンベアリング付近で結露して水滴になる。
走行距離の出た車だとナックル部のシール性が悪くなるので、余計にその傾向が強まる。
排気管が水に浸かるとエンジンに水が入るという人が居るが、マニホールドの位置は排気管開口部よりも高いので、排気管が少し水に浸かったくらいでエンジンに水が入ることはない。
水平対向エンジンなど排気管位置が低い車両で、バルブがオーバラップ位置で止まっていればシリンダに水が入るかも。
急激に道路が冠水し始めた時、前進するよりはバックで逃げた方が良い。
前進すると水が押しのけられるようになるので、ボンネット内の水位が上がる。
後退だとその逆になるので、水を吸い込みにくくなる。
底面積に対する車重の軽い車は、フロアが水に浸かる程度でも浮いてしまって走行不可能になる。

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