日経は以下のように書いた。

日経は概要を書いているだけで深掘りはしていない。
EVは推すけれど技術が分かる記者はいない、と言う所かな。
走行中非接触充電のアイディアとしては古くからあるが、実現可能性は低い。
効率やコストの点を考えれば有線給電(トロリー方式)の方が現実的だ。
理由はいくつかあるのだが、道路に何かを埋め込む事自体の難しさがある。
補修作業はどうするのか、埋めたものが壊れたら道路も壊すのか、工事の責任やその範囲など権利関係みたいなものにもぶつかる。

何かを埋め込む或いはサインポストを設置する計画として、自動運転車用のマーカの話もあった。
マーカがあれば自動運転車の設計は楽になり、人間の目には見えないレールの上を走るようなものだ。
道路に埋めなくても非可視光のレーザーマーカでも良いじゃないかとか、車側からレーザを出すなら有意な差のある反射板で良いのではないかと。
こうしたアイディアは色々出て来るのだが実現しない。
VICSだって権利関係で赤外線ビーコンと電波ビーコンに分かれたわけだから、技術的に出来ることと政治的に出来ることは又別問題だ。
非接触充電は電磁誘導なのだからコイル間の距離が問題になる。
ちなみに静電誘導の実験もされているが、電磁誘導より難易度が高い。
海外では道路すれすれになるように、車体側のコイルを自動位置調整するアイディアもあるが現実的ではない。
道路側のコイルも浅い所に埋めないとロスが増える。
浅い所に埋めれば補修工事の時に設置し直しになる。

どうしてもやりたいのなら、充電用コイル兼駆動力も得れば良い。
ようするにリニアモータみたいなものだ。
走行中に充電して駆動力がゼロなら、消費電力が減るので充電も早まるだろう。
写真を見るとそこそこ高い周波数を使うのかな、コイルが小さいので。
一般的な非接触充電器は200KHz以下の周波数を使うが、これだともっとコイルの巻き数を増やす必要がある。
コイルの巻き数を増やすと重く大きなものになる。
8MHz帯や13MHz帯を使えばコイルは小さくて済むが、キロワット級の送信機のコストが上がる。
高速道路走行時に30分間で充電しようとすると、50km位の距離にコイルを埋め込まなければいけない。
充電電力10kWを得ようとすると、送信機は(伝送ロスや冷却器の電力も含めて)50kW位の消費電力になる。
E級アンプを使えば効率は良いはずだという人がいるかも知れないが、負荷変動が大きいのでE級で動かすこと自体が結構大変だ。
出来ない話ではないとは思うのだが、たぶん多くの時間はE級以外で動くことになる。
さらには自動車自体が10kWパワーの電磁界の中を走るわけだから、それに耐える構造も必要だ。
自動車自体は導電体で出来ているのでシールド効果があるとは言え、10kWものパワーなのだから相当な影響を受ける。
道路側面や道路の下には冷却器付のハイパワーの送信機とコイルが数万個並ぶ。
量産価格だとしても工事費を含めれば1台100万円はかかるだろうから、事業費1千億円みたいな感じかな。
非接触充電が安価に出来るのだったら、自宅のガレージに非接触充電器を付ければ便利だ。
チャージスポットなどでも充電ケーブルに触らずに充電が出来る。
駐車が下手な人も居るだろうし、車によってコイルの位置も違うだろうから、固定コイル側はモータでXYに動かして微調整する。
Qiの出始めの頃もコイル可動式の非接触充電器があったし、その後にはマルチコイル型の充電器になった。
結局の所EVの航続距離が短い、航続距離を稼ごうとすると大量のバッテリーが必要になるという、長距離走行車に於けるEVのデメリットを何とかしようという考えなのだが、だったらICEで良いんじゃないのかな。
道路に何かを埋め込んだり車両側にコイルを付けたりするコストより、合成燃料の方がお得だと思う。
EVの走行中非接触充電みたいな変な妄想というか構想は、中国に任せておくのが良い。

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