BDレコーダのHDDに関する情報は少ない。
フォーマット形式やデータ形式なども、一部を除いては謎である。
読み出したところで何の意味もないと言われてしまえばそうだし、CPRMの関係があるので実質的には取り出したデータを再生できない事になっている。
PanasonicのBDレコーダのHDDをWindowsで読もうとすると「領域無し」になる。
一説にはExt4でフォーマットされているからLinuxで読めば内容が分かる的な情報もあった。
しかし実際にはそうではないようだ。
HDDの内容を具体的に解析するソフトはなかったが、データを復旧するためのソフトはある。
ステマ的な宣伝がもっとも激しいのはEaseUSで、他のデータ復旧ソフト名で検索してもEaseUSが引っかかるように、EaseUSのページにはEaseUS以外の復旧ソフト名が書かれている。
それほど宣伝するなら試してみようじゃないか。
という事で試用版をダウンロードすると、GoogleADか何かをインストールしようとする。
これってGoogle系広告の何かのソフトだと思うのだが、Google系のソフトはいったんインストールしてしまうと、アンインストールしにくい(アンインストールは出来るが実際にはアンインストールされない)ものもあり、出来る事であればインストールは避けたい。
そこで別のサイトからEaseUSのみをダウンロードし、インストールしてみた。
結果としては何の役にも立たなかった。
基本的にWindows(一部NASなど)で使用されているフォーマットにしか対応しておらず、未知のHDDの内容を見る事は出来なかった。
詳細は省くが、最も有効だったのが復旧天使という名称のソフトだ。
名前が何とも怪しげなのだが、色々な機能を持っている。
データ復旧屋は怪しげな所が多く、その流れでメーカである株式会社 LIVEDATAも怪しく見えてしまう。
しかしソフトウエア自体は特別怪しい事もなく、試用版も公開されている。
通常のWindowsのHDDであれば内容はすぐに見えると思うのだが、フォーマットタイプも分からないHDDなので、まずは全てをスキャンする。
フォーマットによらずデータを抽出できるように、データのヘッダや拡張子の解析も動員する。
このスキャンには相当な時間がかかる。
1TBのHDDの解析時間は2~3時間ほどと表示される(データの内容による)が、実際にはその1.5倍~2倍くらいの時間がかかった。
解析をスタートさせて、翌朝には出来ているという幹事だ。
復旧天使は試用版があるのだが、試用版では大きなデータは取り出す事が出来ない。
また細部にも違いがあり、有料版の方が全体的に使いやすい。
機能的にちょっとよく分からないところもあって、ソフト上で「スキャン開始」を選ぶとHDDをスキャンするわけだが、「エクスプローラ」(ファイルを見る画面)に行くと再度スキャンするようなダイアログが出る。
WindowsのHDDであれば「エクスプローラ」でファイルやディレクトリの一覧が出るので、おそらく未知のフォーマットタイプのHDDに対してのバグというか不具合ではないかと思う。
未知のフォーマットのHDDを、長い長い長い時間をかけてスキャンすると、FAT部分とExt.2/3/4部分があると解析された。
FATのブロックにはBDレコーダのメニュー(HTML)や画像、説明の音声ファイルなどが格納されていた。
Ext.2/3/4の所に動画データなどがあると思われるのだが…
GZIPファイル、ZIPファイル、TIFFファイルが抽出されたのみだった。
ちなみに、いずれのファイルも拡張子と中身が違うようで、解凍する事は出来なかった。
別のディレクトリを見るとSQLiteのDBファイルや録画データのチャプター静止画があった。
チャプタ用の静止画はJpegフォーマットで保存されていて、画像サイズは小さい。
SQLiteのDBファイルは沢山ある。
これはSQLiteで読めば正常に読む事が出来たが、動画に関する有用な情報はなかった。
TIFF(通常は画像ファイル)ファイルは160GB以上のサイズがあり、当然静止画ではない。
復旧天使はファイルのヘッダなどからファイル形式を推定するのだが、その結果がTIFFになっただけである。
なおファイルのヘッダ情報を設定する事が出来るので、動画ファイルのヘッダ情報が分かれば復旧天使によってその動画を抽出できる可能性がある。
同様にZIPファイルも140GB以上と大きく、ZIP64でないと解凍できない。
というか、これもZIPファイルではなさそうで、ZIP64で解凍しようとしても書庫が壊れている旨のメッセージが出た。
仮名漢字変換にKAKASI(kanji kana simple inverter)が使われている。
kakasiはフリーソフトだ。
結局HDDの内容が分からなかった訳で、この記事を書いても何の役にも立たないかなとは思った。
何か結果が出せたのであれば有効な情報になるが、今回は何も分からなかったよと言うのが結論だ。
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