野菜や果実からジュースを作るのに、ウチではスロージューサを使っている。
スロージューサはリショルムコンプレッサみたいなもので、三角錐でらせん状のネジ的もので、投入した野菜などを徐々に狭いところに押し込み、ジュースを搾り取る仕組みだ。
他にミキサータイプのものや、おろし金的ものですりつぶす方式などがある。
ミキサータイプのものは繊維分を破壊出来るので、なめらかな口当たりになりやすい。
一方で組織を破壊してしまうので栄養素が酸化しやすくなる。
すりつぶし方式も繊維を破壊するが、低速で行う為に熱の発生が抑えられる。
繊維を細かくして搾り取るので、効率が高いとも言われる。
今回はスロージューサの元祖であるヒューロム製(H2H-BA11)とシャープ製(ヘルシオ ジュースプレッソ EJ-CP10B-R)を比較してみる。
比較してみようと思ったのは、シャープ製はヒューロム製よりジュースの量が少ないのではないか?と感じたからである。
ニンジンの場合
ニンジンは比較的水分が少ないので、ニンジン質量の1/3位しかジュースが絞れない。
オレンジやブドウは沢山ジュースガスぼれるので、ニンジンの方が厳しいテストになるかなと思った。
左がシャープ製で右がヒューロム製である。
ニンジンは小型のものを使用した。
ニンジンの標準的重量は150g前後だが、このニンジンは100g程度である。
ニンジンは個体によって水分量がかなり違うし、産地などによって味も違う。
ニンジンは20種類以上の品種が生産されているとのことで、それぞれ味も水分量も異なる。
そのまま食べると分かりにくいが、ジュースにすると味の違いがハッキリ分かる。
個体による差を少なくするため、ニンジン1本を2つに切って同じ個体を半分ずつ違うジューサに入れることにする。
分量は287g程度になった。
ヒューロムに入れる方が287.5である。
シャープに入れる方は287.6gになった。
まずはヒューロムでジュースを作る。
ヒューロムのジューサはニンジンをいっぺんに突っ込むと保護が働いて止まってしまう。
少し小さめに切って放り込んでいくことが必要だ。
旧モデルのHU-300Rはかなりパワーがあったのだが、このモデル(H2H-BA11)は保護がすぐに働く。
絞りかすはそこそこ水分が抜けている。
パラパラと言うほどではないが、同じヒューロムでもHU-300Rはもっと乾燥した感じのカスが出てきた。
ジュース吐出口には蓋が付いている。
絞れたジュースの重さは118.4gだった。
次にシャープの方でジュースを作る。
シャープの方が絞り部分の直径が小さく、過負荷には強い感じがする。
絞りかすはヒューロム製より少し湿った感じだ。
ジュース側はストレートの出口である。
ジュースの量は83.2gと大幅に少なかった。
ジューサによってこれほどまでに違うのかと思った。
味的には、強いて言えばヒューロムの方が甘みを感じるかなという程度だ。
比べてみれば分かるが、言われなければ分からない程度の違いである。
なおヒューロムは絞りかすフィルタに粗めと細目が付属しているが、今回は細目を使用した。
粗めを使用するともう少し搾り量が減るかも知れない。
みかんの場合
ミカンでも試してみることにした。
ミカンは苦みを我慢すれば、まるごとジューサに放り込んでも良いのかも知れない。
今回は重量を合わせるために外の皮はむいて、中身は薄皮ごと入れることにした。
ミカンは2つを半分ずつに分けて、それぞれをジューサに入れる。
投入量は約113gに調整した。
ヒューロムでは76.2gのオレンジジュースが出来た。
次にシャープで試すのだが、ジュースが分離されないで廃棄側に流れて行ってしまう。
出来たジュースは、たった42.4gでしかなかった。
リンゴの場合
リンゴはジュースにしやすい果実で、皮が殆どないので効率よくジュースになる。
実験は1個の半分を、重さを合わせて両方のジューサに入れる。
105gのリンゴに対して、ヒューロム製は90gのジュースを搾ることが出来た。
シャープ製はここでも廃棄側にリンゴが出てしまう。
オレンジの絞りかすと共にリンゴの果肉?が廃棄される。
ジュースとしては71.2gしか搾れなかった。
まとめ
ヒューロム製・シャープ製での違いは以下のようになった。
ヒューロムは他の実験ページでも効率的にジュースが搾れているので、ヒューロム嫌いでないならばヒューロム製を選ぶのが良いのではないだろうか。
ヒューロム | シャープ | |
ニンジン 288g | 118g | 83g |
みかん 113g | 76g | 42g |
りんご 105g | 90g | 71g |
スロージューサの欠点は掃除のしにくさだ。
絞りかすの押し出し機構など各社工夫はしているが、絞りかすフィルタに詰まった繊維分などは取れにくい。
これが嫌でスロージューサを使わなくなった人も多いのではないかと思う。
毎日使っていれば多少汚れが残っていても良いというか、しかし何日も汚れを放置するとカビが生えたりする。
メッシュ部分をブラシで擦るなどするか、漂白剤に浸けておけば綺麗になる。
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