コンクリート板で土留めを作る

住宅・土地・エリア

今回はコンクリートブロックを積むのではなく、コンクリート板を使って土留めを作る。
元々は木の板(廃材)を使って土留めにしていたのだが、6年を経過して木も腐ってくるのかなと思う。
現時点では腐った部分や壊れたところはないのだが、壊れないうちに対策した方が楽だ。
土留めが壊れても(土留めの裏側は多少コンクリートを流してあるので)土砂崩れにはならないが、土留めの板を抑えている単管(ここに引っ越してきた時からあったので、20年以上経過している)も錆びているし、丁度良い機会だと思って工事する事にした。

ブロックを使わないのはスペースの関係で、ブロックだと厚みが10cmある。
これだと木の幹に引っかかってしまうので、厚さ5cmのコンクリート板を使う事にした。
コンクリート板の大きさは30cm×60cm×5cmで、重さが約21kgある。

30cm×1500cm×3cmのものも売られているのだが、重さが30kg近い。
広い場所に設置するなら大きなコンクリート板でも何とかなるかも知れないが、隙間に入れていくような感じでコンクリート板を並べなければいけないし、上からコンクリート板を持って吊すようにして置いていく関係で、30kgはさすがに厳しいかなと思った。

土留めの高さは40cm程必要なので、コンクリート板の30cmでは足りない。
一番地面の低いところに合わせると、地面の高い部分は相当掘らなければいけない。
なので、逆にコンクリート板の上面の位置を合わせて、コンクリート板を浮いた状態にして、コンクリート板下部をコンクリートで固める方が良いかな。
横には10枚並べるので、延長6mの土留めが出来る事になる。

コンクリート板を抑えるのは単管を使うが、ブロックと違ってコンクリート板の外側に露出する事になる。
ここは型枠を作ってコンクリートで固めるなどしたい。

現在の土留めは土地の高さに合わせて、木の積み方を変えている。
土地の低いところは木を5段積んでいて、土地の高い所は2段にしている。
写真左の錆びた単管は元々打ち込んであったもの、その右のグレーのものはプラスチック製の杭で、剛性が足りない。
その右が7年ほど前に打ち込んだ単管、更に右は元々打ち込んであった木の杭である。

これらの杭に支えられて板は撤去し、新たに廃材(茶色に塗ったペンキがはげた材木)を積み重ねて土留めにしたのが現状なのだ。

コンクリート板の場合は土地の高さに合わせて行くより、水平に設置したい。
掘ったり盛ったりしながら高さを合わせていくのだが、ごく近くに木があるので掘るのが難しそうだ。
前回同様、作業の都度書き込んでいく日記形式で記事にしていこうと思う。

買ってきたコンクリート板を並べてみる。
土地の高さの関係もあるので10枚は並べられないかも。

元々は廃材を積み重ねただけで、これも元から打たれていた(前オーナが打ち込んだと思われる)木の杭や単管に引っかけただけである。
木の杭だけでは崩れそうなので、単管やプラスチック製の杭を打った。
コンクリート板を水平に置いていきたいが、土地の斜め具合は結構なものだ。
とりあえずはレーザレベルで水平を見てみる。

中央が一番土地が低く、両端が持ち上がっている。
中央と両端の高さの差は20cm位ある。
出来るかどうかは分からないが、一応水平を目指してみようと思う。

レーザー墨出し器は脚立の上に箱をのせ、高さを調整した。
先日作った土留めの位置とこれだけ高低差がある。

現在の木製土留めはそのまま残す。
ただこの木製土留めもフラットではなく、アーチ式のダムのようになっている。
コンクリート板をフラットに設置する為には、中央部あたりの単管が邪魔になる。
コンクリート板を木製土留めから離すと、今度は梅の木にぶつかる。

そこで単管を抜こうと考えた。
以前にも打ち込んだ単管は抜いた事があり、単管に棒を突っ込んで前後左右に揺らしながら引き抜けば、余り時間もかからず抜く事が出来た。
しかしこの単管、錆びているためなのかビクともしない。
左右に揺らそうとしても全く動かないし、打ち込んでみても入っていかない。

根元から切断してしまおうかとも考えたが、どうやって切る?
ハンドグラインダでは刃の直径からして単管を片方向から切る事が出来ない。
鉄ノコでガリガリやれば切れるが、相当大変だ。
せっかく強固に打ち込まれていて構造材として役立っているし、切るに切れそうにないので、これはこのまま残す事にした。
打ち込んで潰れた頭の部分は削る。
これで5mm位はコンクリート板を近づける事が出来る。

片側は単管にぶつかり、反対側は梅の木にぶつかる。
梅の木を切るのも可哀想だし、コンクリート板を切るのは大変そうだし、仕方がないのでコンクリート板を入れられる位置に入れるという事で我慢する事にした。

上の写真でコンクリート板と木の板の間(右側)に見えているグレーの棒は、これも6年ほど前に打ち込んだ樹脂製の杭だ。
剛性が低くてしなる感じのもので、これも邪魔になったので引き抜こうとしたが抜けなかった。
これはどうにもならないので、根元から切断した。

まっすぐには並ばないのが何とも気になるが、仕方がないと諦めて並べていく。
土地の高さの調整に、最初は廃材を積み重ねて位置を調整し、単管を打ち込んでからは単管のジョイントの上にコンクリート板を乗せていく。
ジョイントの上にコンクリート板をのせたら、廃材を外して次のコンクリート板の位置決めに使う。

単管をまっすぐに打ち込むのは難しく、根などに引っかかってうまく行かない。
コンクリート板1枚に1本の単管を使う予定だったが、根に引っかかって打てないところもあった。
単管を打ち込めないとコンクリート板を乗せることが出来ないので、その部分は廃材で押さえておく。
裏側をコンクリートで固めればコンクリート板が固定されるので、その時点で廃材を外す。

こんな感じで単管にコンクリート板が乗っている。
単管のジョイントは、2Fのバルコニーの工事の時に購入したものが余っていたので、これを使った。

もう1本の梅の木は、木の板の土留めに近すぎてコンクリート板を設置出来ない。
仕方がないのでコンクリート板に隙間を空ける事にした。

木が生長するとコンクリート板と一体化するのかな。
写真で分かりにくいが、品種の書かれたプレートが結束バンドで留められていた。

プレートは既になくなり、結束バンドだけが残っている。
この結束バンド、一部が木の中に埋まってしまっていて外せない。

最初にコンクリート板を並べた時は、ここにつなぎ目が来る予定ではなかった。
しかし梅の木が邪魔になったので、全体的にコンクリート板の位置をずらしてつなぎ目をここにした。

コンクリート板を並べたが、うねっている。
これ以上はどうしようもないので諦める。
手前の木の杭は、位置決めのために木とコンクリート板の間に挟んでいるだけだ。

下の部分は杉板を型枠として、コンクリートを流してしまう。
スペーサとして使った木を外し、杉板を型枠にする。
本当は単管まで囲ってしまう感じにしたかったのだが、そうすると梅の木の部分の処理が手間なので、とりあえずは写真のようにした。

単管を囲うような型枠を作り、単管部分もコンクリートで固めた方が見栄えが良い。
見栄え以外にメリットはないかも知れない。

コンクリートを上の方まで充填するとなると、たぶん総量で300kg位のコンクリートが必要になる筈だ。
横筋用に約1.4mの鉄筋を買ってきたのだが、単管とぶつかるのでもっと短くしないと入れる事が出来ない。

コンクリート板の後ろ側にコンクリートを流した。
セメント2袋(50kg)、砂と細かめの砂利を150kgくらい混ぜてコンクリートを作った。
これを流し込むと、コンクリート板の半分位の所まで充填出来た。
ただし、まだ充填していないところもある。

横筋を入れて、更にコンクリートを充填しようかな。
抜けなかった錆びた単管内にもコンクリートを充填した。
これで錆の進行はある程度食い止められるはずだ。

端の方は地面の高さがあるので、コンクリート板は土を掘って埋めたような感じになる。
この部分にもコンクリートを流した。

単管を囲うための型枠を作った。
杉板の余りというか、5枚組を買ってきたので色々使える。
幅を広めに作ったのは、単管のジョイント部分もカバー出来るようにだ。

ここを充填するとなると、そこそこコンクリートが必要になる。
単管の中にもコンクリートを入れる予定だ。
コンクリート板が微妙にずれているので、石を挟んでみたが無駄だった…

コンクリート板の裏側には300kgくらいのコンクリートを入れた。
単管は10本使う予定だったが、結局7本しか打ち込めなかった。
梅の木の近くは固めのコンクリートを使い、木の方に流れていかないようにした。
しかしこれによって木から少し離れた場所にも”ス”が出来てしまった。

流動性を上げるために鉄筋でつついたり、鉄筋を振動させたりしたのだがダメだった。
コンクリート用のバイブレータがあればこうしたトラブルは回避出来そうだ。

単管部分の型枠を外すとこんな感じになった。

コンクリート板の下のコンクリートの高さで、土地の高さの違いが分かる。

コンクリート板は9枚並べたのだが、10枚買ってきたので10枚目も並べる事にした。
溝を掘ってコンクリート板の高さを合わせた。
(ハンマーは単に置いてあるだけ)

作業としてはコンクリートブロックを積むよりも、コンクリート板を並べる方が簡単だった。
ただし1枚あたりが重いので運ぶのが大変だったし、単位面積あたりの価格も高い。

コンクリート板を固定するH型のコンクリート柱も売られている。
ただし打ち込む訳には行かないので、穴を掘って周りをコンクリートで固めるなどして固定しなければいけない。

今回はコンクリート板の後ろにコンクリートを流す事でコンクリート坂同士も接着した。
しかしコンクリート用接着剤で、コンクリート板自体を横方向にくっつけていく方法もある。
横方向にくっついていれば、どこか1枚だけが傾くような事態は防げる。
特に今回は単管を打てなかった場所があるので、隣のコンクリート板とくっついていないと、パタンと倒れてしまう。

まっすぐ綺麗には並んでいないが、とりあえずの完成風景が以下である。
クランプはもう少ししたら外そうと思っている。

珪砂を敷いたのだが、もう少し量が欲しい。
今回は既存の木製の土留めの外側に、新たなコンクリート板を設置した。
木製の土留めとコンクリート板の隙間はコンクリートで埋めた。
木製の土留めはやがて腐ると思うが、コンクリートとコンクリート板の合計約10cm厚の壁が出来ているので、そこそこ強度はあるのではないかと思う。

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