自動車部品製造(9/3)
◆ インドの自動車部品製造会社は、未だに自動化が余り進んでいない。スズキ向けのリングギアとフライホイールを作っている動画があったが、殆どが手作業だ。
◆ まずは鉄を溶かすところから始まるのだが、材料は自動車の解体部品だとか建築廃材みたいなもの、エンジンブロックなどもあった。これらを(たぶん炭素量に応じて)大雑把に計量しながら炉の中に入れていく。他には石(鉄鉱石みたいな?)や粉末状の何かも加えている。
◆ 溶けた鉄は丸棒に成型され、それが引き延ばされて鉄筋のような棒になる。更にその棒がコイル状に巻かれる。コイル状に巻かれた線材はハンドグラインダでカットされ、C型のリングが沢山出来る。このC型のリングの切れている場所を溶接すると、円形の部材が出来る。円形の部材を機械で潰して表面/裏面を平らにして重ね、歯車の刃切りマシンに入れるとリングギアっぽくなってくる。そのあとで刃の部分をグラインダで整え、厚み方向と内径が機械加工される。最終工程は焼き入れと表面処理が行われて完成だ。
◆ それに組み合わされるフライホイールは砂型で作られる。手作業で砂型を作り、リングギアの工程と同じように溶かされた鉄を流し込む。フライホイールは形状が単純なのでリングギアほどの工程はなく、ボール盤で穴を開けたあとは旋盤での表面加工と外径加工になる。機械加工されると真円度も上がり、形状が整ってそれっぽい形になってくる。
◆ ブレーキディスクもフライホイールと製造工程はほぼ同じだ。鋳造されたものを機械加工して仕上げていく。ブレーキディスクロータはバランス取りされていると思うのだが、インドのこの工場ではバランスは取っておらず、塗装(か、防錆保護膜)が作られた後にホイールと接触する面が機械加工されて出荷されていた。
◆ いわゆる社外品だと元となる鉄材も何でも良いみたいな、いや、もしかしたら管理されているのかも知れないが、見た感じは適当に溶鉱炉に放り込んでいる。ここで思い出すのがDIXCELのブレーキロータ破損事件なのだが、まあ製造方法というか製造メーカが関係しているのかどうかは分からない。DIXCELではディスクの急激な温度変化を避ければ壊れないと言っているのだが、高速走行時からの急制動だとディスク温度は急激な変化をする。
◆ DIXCELは整備工場でも使われている社外品で信頼性も高いと思っていたのだが、ブレーキパッドの摩擦材ハガレと共に色々あるようだ。Xにもアカウントがあるのだが、Postの内容を見ると本当にブレーキの事が分かっているのか?と思うようなものもあったりして、余計に信頼感を失うのだった。
◆ OEM品だと一定の品質は確保されるのだが、社外品となると品質はメーカ次第だ。確かに社外品は安い(DIXCELの一般小売価格は安くはない)が、鋳造部品のリブの数を省いてコストを下げるとか、肉厚を薄くしてしまうとか、オリジナルパーツ同様とは言えないものも存在する。
◆ 余り力の加わらないブラケットみたいなものだとか、構造が単純なサーモスタットハウジングみたいなものなら何でも良いというか、使えれば良い。しかし足回りの部品やブレーキパーツとなると価格より信頼性を求めたくなる。パッドの摩擦材が剥がれるのも怖いが、ディスクロータのひび割れはもっと怖い。走行中に秘技割れが拡大してキャリパーに当たってロックしたら、制御不能になる。

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