ダイソンV7を分解掃除する

ダイソンV7を分解掃除する

最初に書いておくが、分解清掃に大きな意味があるとは思えない。
確かに分解掃除すれば綺麗にはなるが、綺麗にするだけであれば分解しないで水洗してしまった方がずっと楽だからだ。
サイクロンユニット部分にマジックリンなどアルカリ洗剤を吹き付け、少し放置してからシャワーなどで流せば汚れは落ちる。

ただし内部は乾燥しにくいので、ドライヤーで風を吹き込むなどしないと中々水分が取りきれない。
水分が付いた状態で掃除機を使うと、そこにゴミが付着する。

エアが使えるのであれば、水洗もせずにエアで埃を吹き飛ばすのが最も簡単なのだが、サイクロンユニットの構造が世代により複雑なためかゴミが出て来にくい感じはする。
分解するにしても手間がかかる。
特にV7はメッシュフィルタを外すのが少々手間だった。

まぜ樹脂製のフィルタからメッシュフィルタにしたかだが、より細かい目にしたかったのではないかと想像する。
樹脂製フィルタでは強度の問題もあるので、メッシュを300μm以下にはしにくい。しかし金属製であれば、強度を下げずにより細かな網目を作ることが出来る。

ダイソンはサイクロンによるゴミ分離に限界を感じ、フィルタの強化に走ったわけだ。
その事を踏まえて内部を観察していく。

メッシュフィルタの取り外しは、それまでもモデル同様に隙間を広げて爪を外す方法で行う。
ただし爪が外れにくい。

外観的に少しへこんだ部分に爪がある。

例によって柔らかい材質のものなので割れることはないが、かなり力を入れて剥がしていくようになるのでメッシュフィルタ部の樹脂が変形しやすい。

メッシュフィルタが外れれば、後は見慣れたダイソンである。

V6までのモデルと若干異なるのは、クリアビンの構造が変わったためだ。
底部のガスケットがクリアビン側ではなく、サイクロン筒側になった。
次にこの筒を外す。
筒が5本のネジで止められているのは従来どおりである。

ここは”ゴミ側”なので汚れていても良いのだが、汚れによって渦は力を失っていく。
渦が力を失うとゴミ分離が出来なくなり、モーター側にゴミが流れていくことになる。

これはサイクロンユニット上部、つまりモーター側だ。
モーター側に、こんなに沢山の埃が溜まっている。

ダイソンの特徴的なカバーの内側にも細かな埃がびっしりである。

分解してみれば分かるが、いかにもパイプ的なもので接続されていますよ的なデザインのトップカバーは、実はデザインだけである。
エア通路として多少の役目を果たしても居るが、中心部の5個のサイクロンユニットへのエア通路はパイプ的デザインの途中で塞がれている。

ゴミが付くと抵抗が増えて渦が出来にくくなる。
ダイソン自慢の10万Gを発生するというサイクロンユニットの中にもゴミが付いている。
ゴミの付き方は各サイクロン筒で異なり、各サイクロン筒には均一には空気が流れていないのではないかと思う。

これほどまでにゴミ分離が悪いと何が起きるか。
それはポストフィルタの詰まりだ。
ダイソン製掃除機は、微細なゴミをフィルタで濾過している。
フィルタ無くしてダイソンの掃除機は存在できない。

そのフィルタを分解してみると、綿埃が沢山溜まっている。

どのモデルでもここにはゴミが溜まるが、DC45までのモデルはフィルタが大きいのでフィルタが詰まることによる吸引力の低下が少ない。
しかしDC58以降のモデルはこの筒型フィルタになったので、フィルタがすぐに詰まってしまう。
フィルタが詰まると薄の発生が弱くなるので余計にゴミ分離が出来なくなり、いわゆる悪循環状態に陥る。

このフィルタは水洗いしないと綺麗にならない。
細かい汚れが繊維の間に入ってしまっている。

フィルタは洗浄して再使用できないことはないが、サードパーティ製なら安いので交換した方が良いだろう。

掃除機本体の分解洗浄にはアルカリ洗剤(マジックリンなど)や風呂用の洗剤、マイペットなどを使う。
食器用の洗剤などでは落ちにくい汚れがある。

洗浄後に次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど塩素系漂白剤)に浸けておくと除菌と脱臭効果が上がる。
コットンフィルタやポストフィルタは最も臭気が溜まりやすい部分だが、再使用するならこれも塩素系漂白剤に浸けると良い。

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