アロマディフューザは直るのか?

エア式のアロマディフューザを使っている。
これはアロマオイルを気化させて香りを室内に拡散するためのものである。
アロマディフューザには加熱気化式とか、アロマオイルを水で希釈して超音波加湿器を使う方式などがある。
パッシブ方式に近いものとしては、アロマオイルを毛細現象でスポンジなどに導き、それに風を当てるものもある。

毛細管方式は一つの香りだけを継続的に楽しむにはいいのだが、アロマオイルを変えると匂いが混ざってしまう。
パッシブ方式で竹や木材などの繊維でアロマオイルを蒸散するものもあるが、オイルの粘度で詰まってしまったり、希釈方式だと蒸散部分にカビが生えたりする。

このアロマディフューザはエアポンプでアロマオイルの瓶内に空気を吹き込み、発生した飛沫と空気をノズルから排出するものだ。
使い始めて2年くらいだと思うが、エアが出なくなった。
そこで内部を清掃して直してみようと思った。

アロマオイルは粘度の高い液体で、これがノズルか何かに詰まったのではないかと思った。
気化器的なものがあって、そこでアロマオイルを気化させているのではないかと思ったのだが、それにしては風量が少ない。
で、上に書いたような構造だと言うことが分かったのである。

まずは外観から。

チューブが見えるが、これがアロマオイルの瓶に入る。
ここからアロマオイルを吸い込むのではなく、このチューブからエアが吹き出す。

上面にはON時間やOFF時間、インターバルの設定ボタンがある。

分解は底面のゴム足を外し、4本のネジを外すと底板が取れる。
気化器だと思っていたノズル部分は、本体を解体することなく外せる。

ノズル内部はこのようになっている。

写真左側の渦巻き状のパーツははまっているだけなので簡単に外せる。

ここを飛沫が通るのだが、気化していない飛沫を回収するためのものだ。

暗くて見にくいと思うが、エアポンプから瓶の中にエアを送る部分である。

アロマオイルがエアポンプに逆流しないように、逆止弁か?フィルタのようなものが付いている。
双方向に通気があったので、逆止弁だとすれば固着している。

チューブはアロマオイル色になっていて、内部はベタベタだった。

モータ(シャフトがスラスト方向に動くカムがある)とポンプ部分がこれだ。

おそらく逆止弁かフィルタは対策部品ではないかと思われ、結構無理矢理つけられている。

モータはすぐに外せる。

モータ自体に異常は無く、ブーンという音と共に稼働する。
この音が結構気になるので、静かな室内ではうるさく感じる。

エアの吐出口はアロマオイルで詰まっている。

構造としてはダイヤフラム式のポンプと、バルブとなるパーツで出来ている。
モータとポンプ部分はネジ3本で留められている。

上の写真の左側がダイヤフラムポンプで、ここは分解できる。

ダイヤフラム内にもアロマオイルが浸入している。

ここは分解できるのだが、上の写真の右側のバルブ部分が非分解構造だ。
内部にゴムシートが挟まれていて、これがバルブになっている。

シリンジをつけて試したが、全くエアが通らない。
洗剤やアルコールに漬けてみたりもしたが、固着は直らなかった。

ここが詰まっているのでエアが出ず、アロマディフューザは動作しない。
非分解構造なのだが、直らなければゴミなので無理矢理剥がしてみた。

内部にゴムが見えるが、パカっと割ることは出来なかった。

現在販売されているものも同じ形なので、何らかの対策が行われない以上やがて詰まる。
逆止弁は市販品があるのだが、逆止弁自体が固着しそうだ。
ただ逆止弁は安いものなので交換が可能であり、これを付けるのは有効ではないかと思う。
ただ内部に格納できるかというと無理があり、チューブをケース外に引き出すなどの加工が必要だ。

このポンプ部分が入手できないかを調べてみた。
似たようなものは色々売られている。

さらに安価なものもある。
寸法はほぼ同じなので、互換性はありそうだ。

品番で調べてみたが、ヒットしなかった。
Aliexpressではヒットしなかったが、Amazonでは売られている。

しかしこの価格では買う価値がない。
アロマディフューザー自体が4千円弱なので、2.5千円出すのはお得感がない。
そこで、さらにこれをAliexpressで調べてみると、196円で売られていた。

この品番のものには書かれていなかったが、他の同様なポンプの仕様で寿命は200時間となっていた。
ずいぶん短いではないか。
安いものなので2つ注文した。

配達されてきたのがこれである。

形も同じなのだが…
電圧が3.7Vだ。
6V用(5Vのものはなかった)を注文したのに。

仕方が無いので、モータ部分は古いものをそのまま使いポンプ部分だけを移植することにした。

あと1回壊れても大丈夫である。

エアチューブは出来るだけ長く引き回して、アロマオイルがポンプに到達しにくいようにしてみた。
ホースが潰れている所があるが、エアは通る(静圧が高いポンプなので潰れた部分が膨らんでエアが通るのだと思う)。

これで何とか筐体内にチューブを入れることが出来た。

長持ちはしないかも知れないが、とりあえずこれで使ってみようと思う。

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