大豆と豚肉

昨年の話になるが、豚の遺伝子を注入した大豆が作られた。
大豆が豚になったわけではなく、豚由来のタンパク質が含まれた大豆が出来たそうだ。
Moolec社の科学技術責任者アミット・ディングラ氏は、「ユニークかつ良好かつ特許取得可能なプラットフォームを開発した」と語る。 現在は試験栽培の段階だが、世界のいくつかの地域で栽培され収穫も出来ているそうだ。

同社は商品化の時期は未定としているが、こうしたカネになりそうな技術は早々に盗まれる。
権利関係があるので堂々と売るわけには行かないが、この大豆を飼料として豚を育てると成長が著しく早くなったそうだ。
食糧自給率を上げようとする中国では、この豚大豆を飼料として豚の大量飼育が始まっている。
豚の子供の体重は約1kgで、半年後には100kgまで成長し出荷される。
成長を促すのは餌を沢山食べさせることだが、豚にだって満腹はあるわけで無限に食べてくれるわけではない。
しかし豚はこの豚大豆を非常に好んで食べ、約2ヶ月で100kgまで体重が増える。
一般的な飼料で育てた豚が同齢で30kgなので、その差は大きい。
一般的飼料の場合は毎日2〜3kgの餌を食べるが、豚大豆は10kgもを食べるそうだ。

豚齢が若い時期に出荷できるので肉質は柔らかくジューシーで、ブランド豚にも勝る味だとされる。
生後3ヶ月では150kg程度となり、飼育コストと販売価格のバランスはこの頃が最も良くなる。

牛骨粉とBSE問題はもう忘れ去られ始めているが、豚大豆による牛の飼育も行われ始めた。
牛は生後20ヶ月程度で出荷され、その時の体重は700kg程度である。
豚大豆を与えて牛を育てると、700kgの体重に到達するまでの飼育期間が10ヶ月まで短縮される。
豚大豆飼料のコストは一般飼料と変わらない為、飼育時間が短い分だけコストダウンが可能となる。

中国ではこの豚や牛肉を食べると、子供の成長が著しく良くなるとして人気だそうだ。

コメント

  1. (こじ) より:

    大手ハンバーがチェーンが牛肉味のミミズを開発したとか、大手フライドチキンチェーンがニワトリとムカデの交配に成功したとか、いかがでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました