GR85発売

トヨタはGR86の廉価版としてGR85を発表した。
GR86のベースモデルは279.9万円からとなっているが、これを199.9万円と80万円引き下げて、かつての86RCを思い出させる。 ミラーの調整機構無し、後席は安っぽいベンチシート、エアコン無し、オーディオ無しとベースモデルはスパルタンだ。

エンジンはヤリス・カローラ用G16E-GTSのストロークを83mmに短縮し、オーバスクエアとしたG15E-GT型1.5リッター3気筒で、268馬力/7500回転とパワフルだ。 6AT・6MT共にパワートレーンは、GR86用を強化して使う。
MT自体はアルテッツアの頃の設計と古く、強度が低い上にシフトフィールが良いとは言えない。
GR85(次期86も同様)用としては材質の変更、ギアサイズ拡大と共に、電動によるシフトアシストを装備した、
これはパワーステアリング同様、シフトレバーを動かす力を電動アシストする仕組みだ。
シフトレバーを指で押すだけで、吸い込まれるように素早く短時間でシフトが完了する。
シフトダウン時にはオートブリッパーが働く。

GR86ではエンジン幅の為にステアリング切れ角を大きく出来ない事情があったが、GR85では切れ角を大きくした。
ルノー・トゥインゴを超える切れ角により、ドリフトに入った際にもスピンしにくく出来たという。
ステアリング機構はスバルのVGRを採用した可変ギアレシオで、舵角が20度を超えるとクイックになる。
切れ角の拡大とセッティング自由度を増す為、フロントサスペンションはGR86のマクファーソンストラットから、変形ダブルウイッシュボーン(セントラルアームアクスル、ヤリスのリアサス設計流用)へと変更されている。

TE27時代を思い起こさせるような、オーバーフェンダーの装着もメーカオプションで可能だ。
ボルト止め風に見えるが、ボルトはダミーで取り外しは出来ない。

なお武内 樹(イツキ)記念モデルとして、あえて”ドッカンターボ”セッティングを施した限定車も発売される。
ターボチャージャの大型化によりピーキーかつパワフルな特性に仕上げ、8250回転時に351馬力を絞り出す。
強度が高くないと言われたピストンは、形状変更された鍛造製になる。
ブレーキはレクサスGS用の4potモノブロックキャリパーが標準装備だ。

インパネはシンプルながら、後付け感を味わえる大型のブルドン管式ブーストメータが目を惹く。
スピードメータ、タコメータ共にSmithsのメカニカル式に変更されている。
シートはモケット風だが実はアルカンターラが奢られているなど、各部が手の込んだ作りとなっている。
限定台数は300台と少なく、販売予定価格の700万円台はお買い得とも言えそうだ。
転売防止策として、現金一括払いで購入しても所有者名義は最低3年間はディーラとなる。

コメント

  1. 読者 より:

    イツキセッティングに笑いました。
    堀越さん意外と原作読んで(観て?)るんですね。

  2. おぼう より:

    86に劣るとも優らないと言われている85(原作オマージュ)と思ったら、
    かなり開発費も製造原価もかかってますね(笑)

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