直噴エンジンのインテークバルブは汚れる。
初期の頃の直噴エンジンはこれが問題となったが、現在の欧州車のエンジンは余り問題になっていない。
その理由として過給器と組み合わせた低速型エンジンにしたことにある。
そもそも過給器付きエンジンだとバルブオーバラップは小さめに設計する。
過給されているのでオーバラップが大きいと吹き抜けが増えるからだ。
オーバラップが少ないと吹き返しが減るので、バルブの汚れが少なくなる。
もう一つはスワールの発生や燃焼過程の効率化で、燃え残りが少なく出来たことが有効となっている。
ポルシェの4リットルNAエンジンは8500回転で375kWを発生する高回転型エンジンで、当然のことながらバルブオーバラップは大きい。 このエンジンも直噴なのだが、スラッジの堆積は余り多くないと言われる。
欧州車で直噴が増えてきているのは、排ガス対策と燃料効率改善、過給器付きエンジンの増加がある。
直噴エンジンはノッキング耐性が高いので、過給器と相性が良い。
ただしコストが問題で、高圧燃料インジェクタはポート噴射用インジェクタの10倍も価格が高い。
これに加えて高圧燃料ポンプも必要なわけだから、利益率の高い車でないと使えない。
ミニのバルブを見てみると、確かにポート噴射エンジンのものよりも汚い。
ならばそれを綺麗にする実験をしてみようと言うことで、最初はキャブクリーナを吹き付けてみた。
これは多少効果があったが、凄く綺麗になるというわけではなかった。
ワコーズ絶賛のRECS同様の、バーダルD-A-Cは更に効果が少なかった。
バーダルD-A-C推すのは匠のなんちゃらというフランチャイズオイル交換屋だ。
RECSは各代理店が絶賛していて、オイル交換より儲かる施工だそうだ。
一度で効果がないと「お客様の車の汚れは頑固だから」と言うことで複数回の施工が始まる。
海外ではRECS方式は既に効果がないと認識されている。
キャブクリーナ方式は使われているが、アルカリ洗浄水を吹きかけた方が安くて効果的(カーボンはアルカリ水に溶ける)みたいな動画もある。
これはキャブクリーナ的ポート洗浄液で、比較的性能の高いSTPのGDIクリーナ(stp pro series intake valve cleaner)の価格が高すぎるから、と言うことのようだ。
コメント
2010年前後のアウディの直噴エンジンが欠陥車で
たしか本国で訴訟に負けて弁償だか交換になってた記憶がある。
オイルが異常に消耗するとかでおそらく燃えて減ってしまうのかな?
途中からトヨタとかと同じポート噴射と直噴併用型に変更して
トラブルはなくなった。
なのでこの辺のアウディA4はエンジン不調なのが日本では多く
廃車になるのも早かった。
デザインが絶好調だった時のアウディで今みてもカッコ良いんですけどね。
トヨタはD4エンジンを試験的に市販して失敗しリコールもやって
その知見から直噴ポート併用型になったのだと思われる。
有名なのは三菱GDIだけど後はアルファロメオのJTSエンジンで
これは新車の時から調子悪かったらしいw
オイルがガソリンで薄くなっちゃうんだったかな?
クソエンジンで廃車率高いと思う。今は街で見ることも少ないが
そもそも新車が売れてないから知られていないのかも。
イタ車系の業者に聞くと色々面白いネタですw
初期の頃の直噴は凄いというか酷いというか、VWなんか大変でしたね。
ミニだと第二世代がスス問題を抱えていて、スラッジの蓄積→スワール不良で排気バルブが溶けてしまいます。
定期的に掃除をすれば良いと言えばそうなのですが、排気バルブが溶けたら修理費用を考えると事実上廃車です。
マツダディーゼルはススで走らなくなる事はあっても、エンジンは壊れないですから。