謎のエラーは謎のままではあるけれど…

このエラーは何なのか?と書いたのは昨年の8月である。
その後明確に同じ現象が起きたのは1回だけで、走行中にあれっと思うようなことはあったが、特段おかしな状況に陥らないというか、あるいは気づかないだけなのか、そんな感じだった。

そんな事を何を今更ではあるのだが、BMWのアイシンAT搭載モデルでは同じような現象が起きるという情報があった。
シフトがおかしくなるとか、一瞬シフトショックを感じるとか、エンジン出力が絞られたようになるなどがあるそうだ。
いずれも再現性が乏しい上にエラーが車両に残っていないことも多く、ディーラでも原因を探れないというレポートもあった。

で、なるほどOBDIIが原因なのかな?と思ったわけだ。
ざっくりした説明は動画で行っているが、同じようなトラブルを探してみると国産車でも色々起きている。
OBDIIアダプタを外して様子は見ているが、何しろ不具合の発生頻度が低すぎるので検証には時間がかかる。

OBDIIコネクタに何かを接続すると車が壊れてしまうよと言う動画、修理にお金がかかるとか、一度接続したら元には戻らないとか、USB Type-Cも接続してはいけないとか、ここまで来るとオカルト過ぎて何とも。
それが理論的に説明されているのならまだしも、USB-Cは(変換されて)CANにつながっているからと言われたって、そもそも伝送速度が全然違うしねぇ。

USB3.0でも理論最大5Gbps(3.2なら20Gbps)だが、CANは1Mbpsである。
192kHz/24Bitサンプリングの音楽を聴こうとすれば約10Mbpsの帯域が必要、LDACで圧縮したとしてもCANでは無理だ。
USBが車両を壊すみたいなタイトルもあり、動画的には不安を煽って再生数を稼ぐのだろうがレベルが低い気がする。

個別の故障に関しては何とも言えないが、市販品を車両に接続して車が壊れるような事態にはならない、というよりも車が壊れたら商品として成立しない。
ただ伝送エラーや伝送遅延が起きることによって、メーカが想定していない状況に陥ることはある。
その希な事例だけを見て、この車はダメ、この製品はダメだというのはちょっと違う。

OBDIIには関係ないのだが、Youtubeで「元1級整備士」を名乗るものがある。
整備士免許って更新がないはずだから、元というのはおかしいんじゃないのかな。
整備士になったら一生整備士の筈だ。

VANに関してだが安価なCAN⇔USBアダプタもあるし、フリーソフトもあるので解析自体は出来る。
ただコリジョンだとか再送の状況まで分かるかどうかは不明だ。
正常な通信の中身が見えるだけかも知れない。

ちゃんとした?プロトコルアナライザでも使ってコリジョンや再送の有無をカウントでもすれば良いのだが、CANのバスだけの話ではなくECUの処理時間の関係もある。
アートビレーションやビジーを検出して、LEDを光らせるようなアダプタを作ったら面白いかも。

動画を検索してみるとOBDII端子に何かをつなぐと車が壊れるとか、国交省に報告したとかもある。
さすがにアレなのでリンクは張らないが、自動車メーカが想定する以外のことが起きる可能性はある。
特にブースト計やタコメータなど、データリクエストのインターバルが短いので負荷が上がる。
OBDII機器から過剰なリクエストがかかるのは想定外だろうし、そんなことを想定し始めたらキリが無くなる。

ユピテルのOBDIIアダプタを開けてみた。

基板は2階建てでハンダ付けされている。
下の基板(OBDIIコネクタ側)はOPAmpや電源?かなと思われるものが入っている。
CPUを動作させるための電源、それにしてはコイルやコンデンサが大きい。

上の基板にはCPUが乗っている。

多くの車はスピードメータやタコメータもCANに接続されている。
こうしたデータはインターネットプロトコルで言うところのUDPみたいな、垂れ流しに近いものだと思う。
これはデータのIDなどが分かれば誰でも(どのノードでも)受信が出来る。
ただ市販のレーダ探知機などが、これを取得しているのか?それともデータをリクエストして取得(TCPみたいな方式)しているのかは不明だ。
もしデータを逐次リクエストして取得しているとすれば、バスは混雑する。
何故バスを流れている(と思われる)データを使わない(使いにくい)かというと、データのIDなどを調べなければならないからだ。

OBDII端子からレーダ探知機を外しているので、画面に表示する項目が減った。
横Gのピークを表示させて少し走ってみると、山道などで0.73G位だった。
勿論もっと速度を上げれば遠心力は強くなるのだが、危険がアブナイ。

では限界Gはどの程度なのか?
タイヤによっても大きく異なるので参考程度でしかないが、4世代目モデルで0.99G、2世代目モデルで0.91Gというデータがあった。
3世代目は不明だが、だいたい同じような感じではないだろうか。
2世代目モデルはタイヤ幅が狭い&トレッドも狭いので多少不利だ。

1Gを超す車もあって、コルベットZ06は1.14Gにもなる。
国産車だとGT-Rが1.02Gと、これも1Gを超える。
86が0.89G、プリウスが0.82Gだそうだ。

低重心で運動性能が良いと言われるテスラモデル3は、意外に振るわず0.96Gだった。
あの挙動からすれば1Gは超えるかなと思ったのだが、ムーステストはESCの性能にもよるという事だ。

F1マシンは4.5G以上が出るというのだから、いかに速くコーナを回れるかが分かる。
GT500マシンでも2.5G~3Gになるそうだ。
逆に重心の高い車は当然不利になり、ワンボックスの軽自動車が0.5G程度、アルファードが0.6G前後だとのこと。

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