税収の0.2%くらいを使う

田久保市長は議会を解散した。
静岡県の川勝知事時代にも不信任だ何だと騒がれた事があったが、伊東市の場合は全会一致で不信任案の可決がされるという、まさに前代未聞の事が起きた。

ここで田久保氏は辞任か解散の選択となる。
信任されないから職を辞するか、自分を信任しない議会を解散するかだ。
議会から見れば田久保市長が悪いとなり、市長から見れば議会が悪いとなる。
そして田久保氏は「議会が最終日まで審議されていたら他の選択肢も考えていた。伊東の現状を見て、伊東を変えていく新しい候補者に期待したい」とし、議会を解散した。
田久保氏からすれば、当然のことではあるが議会が悪いとなる。

解散によって市議会議員選挙が行われ、市議会議員が新たに選出される。
任期途中で再選挙をされる訳だから、議員は怒り心頭である。
ここで田久保市長を応援する市議が7人を超えると、再び出されると思われる不信任案を否決する事が出来るので、田久保氏は市長として任期まで市政を行える。
議員定数は20名なので、7人を集められるかが焦点になるのだが、現状の田久保氏のイメージを考えると簡単ではない。

市議会議員選挙で現在と同じ議員が集まってくると再び不信任とされるので、この場合は市長を辞めるしか道はなくなるし、おそらくはそうなるのではないかと言われている。
ならば、何でこんな面倒な事をするのか?それは本人以外には分からない。
選挙には金がかかり、伊東市の税収である約330億円の0.2%位を使ってしまう。

田久保市長の件も石破総裁辞任のニュースに霞んだ。
誰が次期総理になったとしても、増税の流れが変わる事はないだろう。
高市さんは党員人気は高いのだが、議員には人気がない。
弱タカ派でもあり右派でもあり保守系の、いわゆる古いタイプの政治家だ。
自民党員に人気があるのは、地道に各地を回ってきたからだ。

政治家は通信費だとか交通費を経費に出来たり、新幹線にタダで乗れる。
でもこれって国のための仕事をしているのではなく、次期選挙をにらんだ活動をしているだけではないのか?
国の仕事であれば国から金が出るわけだし、自分の趣味なら(世界一高いと言われる)議員報酬でやれば良いではないか。

と言う話は別として、高市さんが党員票をガッポリ集められれば次期総裁も夢ではない。
ちなみに自民党員とは自民党に年会費である4千円を払っている、およそ100万人を指す。
党員には人気があっても政治家に人気がないので、決選投票になると負ける。
私自身石破さんより高市さんの方が人気がないとは、にわかには信じられなかったが、でも実際に高市さんは負けた。

高市さんは経済系がお得意ではないようなのと、円安誘導派らしいので日本経済にとってはマイナスだ。
今以上に円安が進めばエネルギコストは更に高くなり、アベノミクス同様の低金利政策で企業にカネをばらまけば、そのカネは米国へと流れていく。
ま、これで民間投資額数十兆円を達成しました~なんて言うかも知れないけれど、そのツケはすべて国民が負う事になる。
株価が上がればそれで良い的な政策の繰り返しでは、日本経済は今のままだ。

小泉氏も人気があるが、おかしな方向を向くと何をするか分からない怖さがある。
周りが危機感を感じても自分は感じないというのが凄いわけだが、何とかとハサミは使いようなので、上手く制御出来れば役に立つのかも知れない。

茂木さんだっけ、増税しないと言ってしまって自民党内から反発を食らったのは。
自民討議委員に好かれるためには増税するよ、企業にカネを流すよ、票を入れてくれる団体はすべて尊重するよとやらないとダメなのだろう。
最初は自分が総理になって日本を変えていくくらいな事を言っていても、いざ選挙となれば国民なんかどうでも良いから総理の椅子に座らせてくれになる。

コメント

  1. bluefinder より:

    市議選やって不信任再度決議されて、今度は市長選。それに出てこないとは考えにくい(仰るように悪いのは議会としてるわけだから)ので当分混乱は続くミニ兵庫状態。
    この機に乗じて変な奴らがまたしゃしゃり出てくる恐れもありそう。

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