一時期人気で品切れにもなったというダイソーの噴霧器だが、今は普通に売られている。
何故人気になったのかだが、洗車や清掃用の洗剤スプレーとして使いやすいかららしい。

噴霧器なのでエアミクスチャ機構はなく、液体が霧状に噴霧される。
ようするに蓄圧式噴霧器なのだが、300円という安さが魅力という事か。
なお550円で泡噴霧器も売られていたらしいのだが、品切れ状態のまま消滅してしまったのか?ダイソーのページにも掲載されていない。
噴霧器を何に使うかだが、植木などに殺虫剤をスプレーするような場合は、ロングノズルの噴霧器が向いている。
これにしたって千円ちょっとだから、出来具合を考えればダイソーの噴霧器が凄く安いとも思えない。
ただ清掃時に洗剤を吹き付けるなど、ちょっとした所には小型で使いやすい。
これに洗剤を入れて噴霧すると霧状に洗剤が飛ぶのだが、本体を斜めにしてエアを吸わせれば泡状の洗剤が噴霧される。

一度泡状に噴霧され始めたら、本体を揺するようにして適度にエアを吸わせれば泡は連続的に噴霧できる。
これが無改造の状態で、エアミクスチャ機構を追加改造するともう少し細かな泡になる。
改造は簡単で、内部のチューブの上の方にエア吸入口を開ける。
ドリルでチューブの片側に穴を開けるのならφ2くらい(プラスチックチューブなので実際の穴はもう少し小さくなる)、ピックや画鋲で穴を開けるならプラスチックチューブを貫通させれば良い。
エア量が少ないと良い泡が出来ないが、穴が大きいと内部の圧力がすぐに減少する。
穴の大きさはさほどクリチカルではないので、適当に開ければ良い。
私は最初φ0.8で貫通(2箇所に穴が開く)させたが、エアが足りないようだったので更にφ0.8で貫通させ、合計4箇所に穴を開けた。
これでエアと洗剤が混ざるのだが、より混合状態を良くするためにノズル部分に詰め物をする。
本来はマイクロメッシュフィルタのようなものを入れるのだが、私はスポンジの切れ端を入れた。
スポンジの種類による差異は余り無いが、比較的粗めのワックス用のスポンジ程度が良かった。
メッシュが細かい方がエアと洗剤が良く混ざるが、抵抗が大きくなりすぎると噴霧力が弱まる。
スポンジが良いとか、不織布が良いとか、ステンレスウールが良いとか、色々あるみたいだ。
不織布も実験してみたが、スポンジと大きく変わるかと言えばそうでもない。
柔らかいものだと噴射圧力に押されて、ノズル先端に寄って固まってしまう。
細目の(300メッシュ程度)ステンレス網でもあれば良いのだが、手持ちがなかった。
詰め物よりも洗剤自体の泡立ち性だとか粘度の方が重要だと感じた。
洗剤規定の希釈量では泡は少なめで、規定の10倍くらいの濃度にしないと濃い泡は出来ない。
水性ローションなど混ぜ物をすれば、洗剤自体の量は少なくても済む。
こうして改造すると、改造前よりも泡の状態が良くなる。
写真はカーシャンプーのみの希釈液を噴霧した場合だ。

水性ローションを入れると泡に固さが出て、対象物に張り付くような泡になる。
ローションを混ぜた洗剤を使う場合は、ノズルの所に入れるスポンジは(抵抗が増えるので)少なめが良い。
水性ローションの他にもグリセリンや液体洗濯のりなどを混ぜ、粘度を上げると泡が固くなる。

洗剤の粘度はスポンジの量やエア導入口の穴径に影響するので、普段自分の使うカーシャンプーに合わせて調整するしかない。
スポンジは面積ではなく長さが効くので、ノズルの中に押し込むように、ノズル先端付近までスポンジが存在するように入れた。

内部のパイプに単に穴を開けるのではなく、何らかのエア調整機構が組み込めればより良いかも。
パイプにスリーブ的なものをかぶせれば、エア量を調整する機構が作れる。
カーシャンプーの粘度だとか希釈具合によって、エアミクスチャ部分の最適値は異なる。
私はごく普通のカーシャンプーを使ったが、泡立ちを強調したタイプであれば水性ローションを混ぜなくても良い泡が得られそうだ。
写真は下に垂れた泡で、目は粗くなっているが水性ローションを混ぜた時のものだ。
泡状に出てくる手洗い洗剤を混ぜるとか、そういう方法でも良い。

量的には1リットルの希釈カーシャンプー液に対して、水性ローション2ml位が良いかな。
もちろんカーシャンプー自体によっても変わってくるとは思う。
噴霧器の容量が小さいので、何度もエアを充填し直す必要がある。
エアコンプレッサでも接続したくなるくらいだが、コンプレッサを使うのであればコンプレッサ接続用の泡噴霧ノズル(塗装用のエアガンみたいなもの)がある。
車一台を洗うというか泡を吹き付けるには、もっと大型のものでないとエア充填の手間が面倒だ。
電動タイプならエア充填の必要が無いが、Amazonでは価格もそれなりである。
Aliexpressだと安価に買うことが出来て、下の写真のものは最安値が300円台だった。

KAOの泡スプレーは以下のように説明されている。

泡タイプの手洗い洗剤ボトルも、洗剤自体を専用のものにしないと上手く泡立たない。
泡タイプの洗剤には起泡剤が入っていて、界面活性剤にアルキルエーテルサルフェート系や脂肪酸ジアタノールアミド系を使うなどしている。
起泡剤は色々あるのだが、ようするに(化学的に)ネバッとした感じのものなのかな。
起泡剤としてはアルギン酸ナトリウムとかヘキシレングリコールなどがある。
中華製の蓄圧式発泡スプレーは安価だ。
しかしこの広告写真、車の写真に泡をかけちゃってるの?

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