以前から話には出ていた、トヨタのG20エンジンのお披露目だそうだ。
出力は400馬力以上と予想通りで、縦置きでも横置きでも使える設計になっているという。
縦置きと言ってもトヨタで使えるシャーシは86位かな。
フラットエンジンは低重心が魅力だと言われる。
低重心も話で本題からは逸れるのだが、重心が低いと乗り心地が悪いとXにPostしている人がいた。
EVやフラットエンジンなどで重心を下げると、人間重心位置との差が大きくなるので(横Gによって)車のロールと人間の傾きが違ってきて、その結果乗り心地が悪く感じると主張していた。
全く意味不明だけれど、色々思う人がいるんだなと言うことで。
記事は谷川 潔氏というカーオブザイヤーの関係者兼 Car Watch 執行役員が書いたもので、編集部としてもケチは付けられなかったのか。
このG16E-GTS型は、トヨタの高効率エンジンとして知られているダイナミックフォースエンジン「A25A-FKS型」エンジンで採用されている87.5mmのボアを持ち、103.4mmのストロークで駆動。ボア×ストローク比は約1.2となるロングストロークエンジンで、熱効率は40%を達成。
ボア径が高効率エンジンのA25A型と同じだから凄いと言っているのかな?
ボアが同じだからと言ってA25とG16を一緒にしてはいけない。
ボア径で語れば2VZも3VZも1MZも3RZも87.5mmである。
ようするにトヨタのエンジンで使われているボア径という事で、部品/加工の共通化の一環だ。
G16のボア・ストロークは87.5mm×89.7mmである。
それにG16エンジンの話を持ち出したって、G20のボア・ストロークと同じではないだろう。
G16と同じボアだとするとストロークを短縮しないと2リッターをオーバする。
モジュラエンジンだとも書いてあるのだが、何故かV型の話になる。
また、気になるのはGモジュールと呼ばれ、モジュール化を前提に作られている点だ。トヨタ関連ではグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで走った謎のクルマが話題となっており、V型8気筒エンジン・クロスプレーンのような音がしたのも記憶に新しいところ。これが従来のV型エンジンベースなのか、新しいGモジュール系なのかもいずれ明らかになるところだろう。
G20を90度で2つくっつけてV8を作るという話でもあるのかな?
過去には1Jを2基使ったV12エンジンもあったのは事実だが、G20を2つ使って4リッターV8ツインターボで900馬力、みたいな??
笑っちゃうのが以下の部分だ。
G型という話に戻れば、このエンジンもGモジュールと呼ばれるエンジンの一環であるとする。G型エンジンと言えば、エンジン好きな人にとってはプリンス自動車工業の「G7型」エンジンや、いすゞ自動車の「G180型」エンジンを思い浮かべる人が多いと思うが、トヨタのエンジンもスポーツ系では「7M-G型」「18R-G型」「4A-G型」「1G-G型」などGの付いているものが多い。そういったことからもGと付いているのかもしれない。
トヨタのエンジン形式命名規則を知らないようだ。
7MGも4AGも、Gと付くのは(当時は)ツインカムエンジンだったからである。
ツインカムが普通になった時代には、スポーティ系エンジンにGを付けている。
今はなくなってしまった(かな?)ハイメカツインカムと呼ばれていたものにはFEが付いた。
しかもGはサフィックス部分になっていて、基本的エンジン形式は数字+アルファベットの部分だ。
1990年頃からは最初の(排気量などを表す)数字がなくなり、アルファベットの後にそれが付けられるようになった。
ちなみにM型エンジンは当時トヨタの代表的6気筒エンジンだった。
2Mの2.3リットル、4Mが2.6リットル、5Mが2.8リットル、6M/7Mが3リットル版になる。
トヨタは従来は排気量そのものを表すのではなく、数字にしていた。
プリンスのG型エンジンなんて思い浮かべるのかな?
日産だったらL型の方がずっとメジャーだし、そもそもG型って1970年頃のものだ。
と思ったら、G20で検索するとプリンスのエンジンが出てくるんだ!
G型が何故G型かというと、GasolineのGから来ていると言われる。
いすゞのG180はいすゞが乗用車を作っていた頃に使われていたものだ。
その昔いすゞはベレットとか117クーペを作っていたのだが、今更触れる話題でもない。

FF/MR/FRに使えるとすると、冷却ラインだとかウォータポンプとか、エンジンのマウント関係だとか、その辺りがどうなっているのか、吸排気管のレイアウトで出力特性は変わる筈なので、GRヤリスMコンセプトではこの辺りが厳しくなかったのかなど、せっかくだから触れて欲しかった。
谷川氏の他の記事を見ても、特にメカニカルな部分には弱い印象を受ける。
ではそれ以外の記事が的確に事象を伝えているのかというと、やはり他の編集員には及ばない、かな。

コメント
記事に書かれているエンジンの命名規則で思い出したことがあります。30年ほど前に日産でエンジンを開発されていた方と話す機会がありました。
RBエンジンは「レスポンス&バランス」で命名したそうです。その後VGエンジンは「ベリーグッド」と仰っていました。その時の私はオチのある冗談と思って聞き流してしまい今に至っています。そのあたりの情報をお持ちの方がいらしたら教えていただきたいです。
ちなみにエンジンを開発されていた方は、A型エンジンをこよなく愛されていたようで、秘蔵の部品を分けてくださいました。懐かしい思い出です。